第1話 Xの印のある場所 X Marks the Spot
脚本／ Soo Hugh
監督／ Mark Romanek, Brad Turner
【ストーリー】
●メリーランド臭ベセスダ、ワイル家の邸宅
ハーパーは水遊びしている中、誰かと会話していた。傍目に見れば
独り言を話しているようにしか見えなかった。ママが怒っている。
もう遊んじゃダメだって。わざとじゃないのにウソだと思っている事。
パパが居てくれたら聞いてくれるのにパパはいつも居ない。パパは
科学者で色々と調べている。大きくなったら変な形の建物を見せてく
れると言っていること。大丈夫私にも出来ると。
母・アマンダはハーパーに対して、早く家に入って着替えるよう告げる。
「嫌よゲームのルールを覚えているところだ。」ハーパーに対して
誰と話をしているのかと問うと友達だという。名前はドリル。
アマンダはハーパーの会話に合わせてそれならドリルはお昼に誘ったら
どうかという。是非とも喜んでと言っているという。
アマンダの元にリズから電話が鳴る。一時的に電波障害のようにして
携帯が繋がらなかった。気のせいなのか。「ゲームは始まっている」
そう呟くハーパーに対して、ドアが勝手に開いてまるで誰かが入って
来たかのようだった。そんなワイル家を外から髭面の男性が目にして
いた。
アマンダはリズとの会話でハーパーが空想上の友達と会話しているとし
ホントカワイイわと語る。主人は原子炉のトラブルで今朝出発した
という。ハーパーは荷物の中にハンマーやドライバーなどを詰め込んで
いた。母はハーパーにお昼ご飯だとして呼びに来るが部屋には居なかっ
た。急いで外を探すとハーパーはツリーハウスの上にいた。母は
上がってはダメだと言っているでしょというが、ママがいつも電話
ばかりしているのが悪いのだとし、ツリーハウスに行く事も話した
という。降りてきなさいという母に対してママが上がってきてという。
ゲームなんだからと。母親は仕方なくロープの階段を登っていくと
一体誰と会話しているのかと尋ねる。ドリルとだと語ると、彼はママ
とは話せないという。ママが鬼だと語る。ママは話をいつも聞いてくれ
ないがゲームをしてくれたら降りるという。X印を見てその上に立ってみ
てという。母は恐る恐る床に書かれたX印に立つと床は抜けて落下して
しまう。ドリルに対して私の勝ちでしょとし、ママに対してゲームが
終わったのだから起きてと語る。
クレアは息子・ヘンリーの野球の試合を観戦していた。
ヘンリーが打ったことに対して声を張り上げ応援する。
しかしそんな中クレアには”仕事”相手から電話が鳴る。マイヤーズ
からの電話だった。お久しぶりだとして、休職中で悪いが6才の少女が
母親を殺そうとした事件があるとし、計画的犯行らしいことを
聞かされる。地元の警察の管轄ではないのかと問うとが少女の父は
原子力規制委員会の委員長だという。我々の調べることは国の安全に
関わるのだという。そういう事件ならば専門家が居るのに何故私なの
かと問う。もう三ヶ月だろうとし、復帰しても良い頃ではないかと。
今すぐに来て欲しいとのこと。ヘンリーも手話でママがやりたいなら
仕事に戻ってと語る。ずっと遊んでは居られないでしょというと、
クレアはパパもそう望んでいるわねとして、ヘンリーには祖母・ウィリー
に向かいに来てもらう事を語る。
●メリーランド州ボルティモアFBI支局
マイヤーズの元を尋ねると、そこでジェサップ・ロリンズ捜査官を
紹介される。評判は聞いているとして握手する。二人は現場写真を
見せられツリーハウスに細工されて母親が落ちたと説明を受ける。
6歳の子が一人でやったのか。ネットで調べれば今時の子ならば・・
というジェサップに対してそんなの無理だと語る。祖母から子供へ
質問する許可をもらっているが、父親・ハリソンも向かっているので
急いで話を聞いてくれという。上司はロリンズにクレアの噂は知って
いるが、君も噂されるとし、当事者2人は処分されたと語る。
クレアは夫を亡くしたばかりだとし、問題が起きても柔軟に対応して
仕事に集中しろと語る。
その頃公園ではミンクスが遊びに来ていた。
母のレナとママ友のキャリーはその間会話する。ミンクスが側転する
のを見て体操教室の成果ねという。レナにウェスとはどうなっているのか
と問うとこれから話し合うという。新しい仕事のお陰で今朝アフリカに
出発したこと。夫は国防総省の特別プロジェクトに関わっているが
詳しいことは知らないという。取りあえずあの女からは離れたという。
キャリーはレナに思いとどまって良かったわねと語ると、レナはまだ
夫のことを愛しているからと語る。
●西アフリカサハラ砂漠
●メリーランド州ボルティモア聖トマス精神科秒以下
■感想
制作総指揮にSteven Spielbergがクレジットされているドラマ。
制作総指揮がドラマに於いてどれだけ関わりがあるのか分からない
けど、スピルバーグの場合本当に色んなドラマに関わっているね。
この人の多彩さはいう間でもないけど、やはり何処か似ている部分
も有るし、近年スピルバーグと共にクレジットされることの多い
Darryl Frank、Justin Falveyが制作に関わっている。
似たようなドラマが単発で濫立しているような感じにも思えるけれど、
昔から有る霊の存在と、現代社会の文明の利器である原子力の問題、
そして大人と子供の感性の違いなどを利用して、謎めいたドラマを
構成している感じ。
色んなところで思わせぶりな演出が満開だけど、目の見えないドリル
という人物の背景には何があるのか。
ドラマに見るアメリカの子供って幼少期には見えない友達が誰にでも
いるような言い方をすることが多いけど、日本ではそういうことを
いう親って少ない。寧ろ人形などに友達を見いだす子供がいるとは
思うけど。
子供の感性の鋭さ・純粋性から来る大人には見えないものの存在
には触れられることは有るけどね。
■FBI捜査官
FBI捜査官としてこの捜査に当たるのは、クレアとジェサップ。
「X-FILE」のモルダーとスカリーではないけど、謎の現象に対して
どのようなスキルをもって核心へと近づけるのか。
クレアは夫を失っていること。そして子供がいるという視点から
捜査上関係者に対して、相手の気持ちに立って情報を引き出すことに
長けている感じ。ジェサップはクレアとは反対の立場を取っている
けど、その内その能力を認めていったりするのかな。
子供相手の対応とか夫を失って喪失感を持っていた女性に上手く
自分の境遇を聞かせて心を開かせた。
ハーパーが描いた絵に関して、雑誌に掲載されるホワイトハウスに
写る大統領の写真と類似しているものだとされたけれど、それは
ちょっと判明するのは出来過ぎな感じ。
あとジェサップから容疑者の似顔絵が送られて来るけど、画像の
転送速度がまるで、アナログ回線時代のモデル状態。
思わせぶりな形で見せたかったのだろうけど、少しずつ現れていく
のを見て草の根BBS時代かってくらいの画像表示速度だった。
■アメリカの政策が影響を及ぼしているのか
事件と関係してくる人物はどの人物も政府機関なり、政府から発注の
ある構造設計の会社。
ハリソンは原子力規制委員をしているというし、ウェスは国防総省の
仕事で西アフリカに居る。
ベリングスは政府政策の構造設計の会社で働いていた。
捜査していくことになるクレアはFBI連邦捜査局に勤務する政府の
捜査官である。
■色んなところでゲームしている子供たち
ゲームをただ行っているのであれば良いのだろうけど、このドラマでは
ゲームの勝敗によって得るものと失われるものが有る感じ。
子供とドリルの勝負に大人が巻き込まれてしまっている様だけど、
現実社会では大人が子供を巻き込んでいるという背景などが有りそうだ。
大人としては子供がそんなゲームをしている事とはつゆ知らずに、
命に関わるような事に子供が挑んでいて、どの流れに於いてもゲーム
に参加する子供の親は命の危険にさらされる。
ケースA・ハーパー
母親はアマンダ、父親はハリソン。
ツリーハウスの床のX印の上に母親を乗せたら勝敗が決まるようで、
アマンダはハーパーの言うことを聞いたことで、底が抜けて落下した。
ハーパーが望んでいたのは父親が戻ってくることなのか。
それとも母親が電話ばかりして相手にしてくれないこと憤りを感じて
いたけれど、母親の落下によって思惑通りに父親が戻ってきた。
ケースB・ミンクス
母親はレナ、父親は離婚寸前で浮気をしていたことのあるウェス。
ミンクスの元に男の子が近づいたら悲鳴を上げて出てきた。
どんなゲームをしているのか不明。
ただミンクスはパパは私達を嫌っているとして、パパが悪い事を
してママは平気な振りをしているけど怒っていることを口にしていた。
ケースC・ジャクソン
母親はベリングス。一ヶ月前に手製爆弾でウエスティング社を爆発させ
た10才の少年。少年は死に母親は助かった。
このケースは子供が負けたパターンみたいな感じで、ジャクソンは
亡くなり母親は精神科病院に入院中。
ケースD・ヘンリー
母親はクレア、父親はショーン。
ショーンは空軍のパイロット(第94飛行隊)で北極圏での極秘任務中
(中国とロシアの軍備拡張の証拠集め)に墜落死したとされているが、
冒頭から意味ありげに出てきた髭面の男は病院に運ばれアラビア語を
語っていたけれど、どうやらショーンらしい。
ヘンリーは2年前の病気で会話が上手く出来ない様だが、ゲームを
するようになり喋れるようになっていた。
■気になる要素
・「もう手遅れだ彼らは光を探している」
こんなセリフをドリルは発している様で、彼が現れるところ電波
障害なり、電力障害の如く、電気が消えたり付いたりする。
・ショーンは生きて居た
彼が登場していたステルス戦闘機・F-22がアフリカのサハラ砂漠で
発見される。消息を絶った地域から墜落の残骸が有った場所まで
6500kmも離れた地域に有る。
墜落した残骸はフルグライト(関電岩)という、落雷で砂が解けて
固まった岩の状態になっていた。しかしどうやってもこういう
形にはならないということで、より強大なエネルギーが関係して
いるのかも知れない。
ショーンの体のタトゥーには111215と彫られていたけど、これはあまり
関係ないかな。
・X印
ハーパーの絵、ハーパーが母親を墜落させた床に書かれていたマーク
のような文字。
■出演俳優
・ウェス・ローレンス役のBarry Sloane
ドラマ「リベンジ」でエミリーを愛し支えたエイダン・マシス役。
wowowで放送していた「主任警部アラン・バンクス」の最初のエピソード
でジャッキー役として出演
・ジェサップ・ロリンズ役のDerek Webster
「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」のS2で判事・エイブリー・ベック
ランド役、「ダメージ」のS4でハイスター社で元傭兵のアンソニー・
カーター役
・ショーン・ベニガン役のMilo Ventimiglia
「ギルモア・ガールズ」でローリーを巡りディーン役のJared Padalecki
とやり合うジェス・マリアーノ役、「HEROES」で主人公でネイサンの弟・
ピーター・ペトレリ役etc..
■使用された曲
■出演者
クレア・ベニガン (Lily Rabe) FBI捜査官
ウェス・ローレンス (Barry Sloane) レナの夫、国防総省の特別プロジェクト
ショーン・ベニガン (Milo Ventimiglia) John Doe
ジェサップ・ロリンズ (Derek Webster) FBI捜査官
Dr.マリア・ベナビデス (Catalina Denis) キャピトル大学病院
ミンクス・ローレンス (Kylie Rogers) レナとウェスの子
ヘンリー・ベニング (Kyle Harrison Breitkopf) クレアの子、病気で手話
ハーパー・ワイル (Abby Ryder Fortson) 娘、ゲームだと
アマンダ・ワイル (Autumn Reeser) 母親
ハリソン・ワイル (Jamison Jones) 父親、原子力規制委員委員長
Ms.ベニングス (Melinda Page Hamilton) ジャクソンの母、聖トマス精神科病院
ピーター・キム (Ki Hong Lee) ウェスの助手
アレックス・マイヤーズ (Alan Ruck) FBI捜査官・総指揮
ウィリー・スターリング (Dee Wallace) クレアの母
フロマー (David Andrews) 国防総省・長官
オスマン・ダンバ (Darien Sills-Evans) 将軍
Dr.カリフ (Adetokumboh M’Cormack) アルジェリア大学地質学者
キャリー (Alison Araya) レナのママ友
— (Michael Rothhaar) ハリソンの弁護士
— (Cloie Wyatt Taylor) Playground Boy’s Mother
— (Brandon Severs) Playground Boy
Dr.ウィンストン (Chervine Namani) レジデント / アラビア語通訳
— (Nicole J. Butler) 看護師
— (Kurtis Bedford) アテンダント
— (Greg ‘Christopher’ Smith) アンパイヤ
— (Aswad Ali) 野球パパ
— (Tate Birchmore) Boy in Title Sequence
レナ・ローレンス (Kristen Connolly) ウェスの妻、離婚危機
— (Jeff Shrewsbury) ヘンリーの野球のコーチ
— (Gerardo Barcala) Business Neighbour
— (Raquel Bell) Secretary
— (Mark DeSalvo) Parent
チップ・ウィンタース (Gary Hershberger) 大統領
Dr.ローゼン (Adrian Hough)
グラハム・フィルステイン (Matt McCoy)
キャロリン・ウィンタース (Gracie Prewitt)
— (Anthony J Sacco) Tech Specialist
— (Rebecca Tilney) ホワイトハウス広報
ロイド・ウォーバートン (Nick Toth)
ヘイリー・ウィンタース (Jessica Tuck) ファーストレディ