LAW&ORDER:クリミナル・インテント シーズン4 第10話 殺人マンション View From Up Here

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January 2, 2005
第10話 殺人マンション View From Up Here

脚本/Rene Balcer、Jim Sterling
監督/Alex Chapple
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タワーマンション最上階に住むフレッド・マーツは窓が割れて
いることに気が付くと、警察を呼び何者かに狙われているの
ではないかとして捜査してもらう。鑑識によるとガラス窓の
傷の深さは16分の1インチで発射体は不明だという。向かいの
公園から狙ってきたものなのか・・不安ならもう一晩公園を
警備させるという刑事たち。フレッドはシッターのアンマリー
に対して息子のジェレミーを窓には近づけるなと語る。

アンマリーはジェレミーと買い物から帰宅すると、マンション
の壁を見て何かをしているカップルを見かける。3階に住む
ヴィクターとモーリーンだった。アンマリーはどうしたのか
と尋ねると、「終わりの始まりさ」と語る。アンマリーは壁か
ら白い粉がしみ出していることに気が付く。

ジェイは防犯カメラ映像を室内から見られるようにして有り、
ロビーで言い争いをしている建築家とマンション管理組合の
フレッドが言い争いしているのを目にする。
更にジェイとヒラリーはジムにいる際に蒸気が噴き出すのを目に
する。

ジェイの家で住民会議を開く中、アンマリーはデジカメの写真
に目を通した後、ヒラリーとジェイが肩にふれ合っている姿
を目撃する。
ジェイは双眼鏡で下から妻・ダーラの様子を監視する中で、
突然電気ノコギリで背中から切りつけられ殺害されてしまうの
だった。

遺体がハドソン川で打ち上がる。
航行中に船体が岸に当たったのがきっかけで発見される。
操船していた船主が酔っていたそうだが、呼気検査をしよう
としても車の中から出てこようとしないのだという。警察部長に
コネがあるとして逃れようとしているのだという。
遺体は船のスクリューによって巻き込まれて傷ついたものかと
思われたが、鑑識のエリザベスによると、落水前には死亡して
いたという。傷の切れ込みは角度が25度。電気のこぎりのような
もので切られたものだという。水中に入っていた時間は約1時間
程度だろうとのこと。ゴーレンはハドソン川は時速4kmである
事を告げると、エイムズは上流4km先はチェルシー付近である
事を語る。

地元の刑事からベンチ付近から血痕が見つかったとの報告が
入る。ゴーレンはベンチ付近を調べるとレンズの欠片がある
ことに気が付く。湾曲具合から双眼鏡のようなものだろうとの
こと。エイムズはそれで川でも見ていたのかとするが、周りに
は特に双眼鏡を見て眺めるようなものはなかった。しかし目の前
にそびえ立つタワーマンションを目にして、これで下から部屋
を見ていたであろうことを知る。一体何を見ていたのか。

11月8日(月)・ダーラ&ジェイ・ピアーソン夫婦宅。
写真を見せると被害者が夫・ジェイだと確認する。夫はここから
の眺めがとても好きだったという。ゴーレンは窓についた汚れが
気になり、更に昨夜双眼鏡を持って夫が出て行った理由に心当たり
があるかを尋ねる。しかし分からないとのこと。
彼は自分の建築物を眺めていたのだろうとして建築専門誌で
ポストモダン特集が組まれており、ジェイはこのマンションの
撮影を手配していることが雑誌に書かれて居ることをエイムズが
気が付く。
ゴーレンはモニタに筋が入っていることに気が付く。
テレビを付けてみるとマンション中の防犯カメラ映像が見られる
ようになっていた。妻によると自分の建築物の人々を気にして
いたようだと語る。

ドアマンで警備をしているフランクたちから話を聞くと、
ジェイが出た後に外出したのはフィッシャー夫人とその息子だ
けで9時15分頃だと語る。ゴーレンはカウンターが新品で25度
の角度で削られている事を知る。2日前に完成したものだと
聞く。ロビーで補修工事をしていたモレノとボブに話を聞くと
自分が削ったという。しかしボブは工具箱に入れて置いた
ハズの電気ノコギリが無くなっていることに気が付く。
一昨日には入っていたとのこと。モレノから施工を急かされて
いたという。ゴーレンは大量のコーキング剤があることを
知ると、屋根や窓周りで漏れが出てきているので修復して
いる事を知る。しかしモレノがもっとも気にしていたのは
このタワーマンションが撮影されることで、写真に写る部分
の美観である事を知る。突貫工事でさせられていたとのこと。
しかし昨日になって突然そのハードスケジュールが終わり
また元通りのなっているという。ジェイが亡くなったことで
急かしていたのがジェイだったのではないかという疑惑が浮上
する。

ジェイが亡くなったことでダーラの周りには住民が集まって
いた。ビクターは防犯カメラ映像にアンマリーの姿が映っている
のを目にする。ミルクを頼んだのに潤滑油を買って来たのだ
というフレッド。状況は変わったんだとしてビクターに理解を
求める。

ゴーレンは殺害に使用された電気のこぎりを手にするがどう
しても殺人に使用するようなものではないと判断する。
被害者が最後によく電話していたのは3階に住むビクター
であることに気が付く。
ビクターに電話していた事情を尋ねると、管理組合が住民の
生活を監視し過ぎるとして話していたのだという。
写真撮影を決める住民会議にはビクターは書記として議事録を
取っていたとのこと。撮影中止に関して何か知っていること
を聞くが分からないとのこと。
ゴーレンはこの家に可動壁が未完成である事を知る。
住民の誰もが工事の完成を望んでいたという。
ビクターの妻・モーリーンは管理費が月8千ドルにもなるこの
マンションに対して異議を唱えていた。ビクターは妻はニュー
ヨークの不動産の価値を知らないと一蹴する。以前はブルースター
で民宿を経営していたとのことだった。モレノが辞めるという
のを引き留めたがっていたのは最上階のフレッドだと語る。
マーツと言えば銃撃の被害を訴えていた人物だという。

フレッドの元にいくと、彼の部屋は既に可動壁も終わっていて
工事費がかさんででも施工を急がせていた事を知る。
エイムズは不動産転がしをして転売を企んでいたであろうこと
を指摘し、訴訟沙汰になると都合が悪くなるのでモレノと対立
していたのではないかと問う。
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ハドソン川で男性の遺体が発見される。
傷跡から当初は船舶のスクリューに巻き込まれた形で死亡した
遺体ではないかとされたが、検視医から海に落ちる前には
既に死亡しており、水に浸かって1時間程度経過した遺体である
ことから川の流れを逆算していき、遺体遺棄現場・犯行現場を
特定していく。被害者のジェイは死亡当時双眼鏡を手にしていた
ことが判明し、自分の建築物を観察していたことが分かるが、
彼が眺めていた建築マンションには数々の欠陥マンションである
ことが判明していく。

相変わらず冒頭のタイトルクレジットが流れるまでの構成は
視聴者に対する間違った先入観植え付けると共に色んな陰謀説を
植え付けるような作りになっている。第一印象からすると、法廷で
証言する為に保護を受けている人物が狙われてしまった感じのする
流れが有った。
またシッターが会話を聞いてしまうシーンを見ると、
アメリカ版「家政婦は見た!」って感じの展開であり、シッターの
彼女が事件にどう影響を与えるのかがキーマンとして存在している。

LAW & ORDERシリーズの中でも、このスピンオフだけは本編を
見終わった後に最初のタイトルクレジットまでの流れを見ないと
本当はどういう流れが有ったのか分からないようなものがある。

見終わってみると事件の動機は実に単純なもので、浮気の代償的
エピソードであり、ちょっとしたお遊びのセックスだったハズが
そこで寝た男性がストーカー化してしまい狙われてしまうという形の
シナリオだった。

事件のロジックを複雑にさせた要素としては、ドラマの中に
アメリカ同時多発テロ事件の傷跡というのを残したことと、
それと関連して信仰者を登場させたこと。
過度の管理意識とは逆に欠陥マンションの建設によって、金儲け
を企んでいたものたちとの温度差というのがドラマの中に混在
していることだった。

ドラマとしては視点・視線というのは一つのキーワードとして
すり込まれている。
監視カメラの映像もそうだが、冒頭で殺害される被害者は下から
上層階にいる妻を監視していた際に殺害された。
監視していて事件を画策していたビクターという男性は、通気口
という上からの視点から他人の私生活を覗いており、実行犯として
仕立て上げられてしまうベビーシッターの女性は、天上の神から
メッセージが降ってきたと思っている人物像だ。

まさかこんな流れの中に信仰心が入ってくるとは思いもしなかった
けど、「セメントの白い粉と窓のヒビ」を見て神からのサインだと
思い込む女性がいることも驚きだが、「マルコによる予言と称して
福音書の13章だ」とした際に、カーバーが突然

「出て行くイエスに弟子の一人が言った」
「素晴らしい建物です」
「イエス曰くこの大きな建物が?」
「一つの石も崩さず他の石上に残る事はない」

と福音書を暗記していて語り始めるところとか、

3年前の「悪魔の煙突」と証言した女性に対してゴーレンは
それが「世界貿易センター」でのテロ事件であり、彼女は再発防止の
為に自分が選ばれたと思っていると感じて居ることを掴んでいって
しまうところに神がかったところが有ったな。

神経学者がカルメル会修道女の神秘体験を研究していて、特殊な
周波数に同期する人々がいることが分かったとして、ビクターが
アンマリーを洗脳していたように、今度はゴーレンがビクターを
コントロールしていくところは彼らしい方法論だった。

そこに至るまでに殺人の証拠やアンマリーを彼が洗脳していたとする
証拠が足りなさすぎるのがこのドラマの問題点だが、その辺は
ゴーレンとエイムズの話術によって自白を引き出すことがメイン
となっていくのが仕方がないのかも。

最後にドラマでは犯人を子供とか害虫に例えているところも象徴的
だった。家屋や家族を壊すものの象徴的存在として描いていること。

ゴーレン&エイムズのコンビでは、エイムズが捜査の流れを予測して、
ゴーレンにご飯を奢らせようとしていたシーンが有ったところが印象的
だったかな。大抵刑事ドラマだと、ちょっとした”賭け事”になるのに、
エイムズは一方的に”奢ってよ”みたいなところに結びつくところは、
相変わらずイケイケキャラだね。

■その他

ダーラ役のKathleen Robertson。
何処かで見た顔だなと思っていたら「ビバリーヒルズ青春白書」の
生徒クレア・アーノルド役で登場していた。

ビクター役のAdam Goldbergは面白い顔をしているのでインパクト
が有るけど、「フレンズ」のスピンオフ、「Joey / ジョーイ」で、
ジョーイの友人・ジミー役を演じていたのを思い出す。
「フレンズ」の中でもエディ役として、このドラマと似たような
役でチャンドラーの家から離れようとしない役を演じていたね。
「フレンズ」(S2-17)(S2-18)(S2-19)にて。
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/friends/friends217.htm
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/friends/friends218.htm
http://itawind.web.fc2.com/kaigai/friends/friends219.htm

ロバート・ゴーレン (Vincent D’Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
— (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

ビクター・ガローズ (Adam Goldberg) 3階の住民、ダーラと不倫
モーリーン・ガローズ (Amy Redford) ビクターの妻、民宿経営
アン・マリー (Missy Doty) マーツ家のシッター
フレッド・マーツ (Reed Birney) 最上階に住む住民
ヒラリー・マーツ (Julia Murney) フレッドの妻
ダーラ・ピアーソン (Kathleen Robertson) 被害者の妻
ジェイ・ピアーソン (Ken Krugman) 殺害される、管理組合理事長
ザック (A.D. Miles) 検査技師
トーマス・ワース (James Kennedy)
バーニー・モレノ (Jordan Clarke) 建築の施行主
Mr.フランク (Hardy Rawls) ロビーの管理人
オット (Kevin Henderson)
ローズモント (Hudson Cooper) 捜査官
ジェレミー・マーツ (Jack Vignone) マーツ家の息子
ブラウン (Garry Pastore) 捜査官
ラングフォード (R. Ward Duffy) 捜査官
ルイス (Gerardo Rodriguez)
ボブ (Daniel Stewart Sherman) 建築作業員
— (Bryant Richards) CSU Tech
(Chuck Gerena) Esu Officer – Dock
ジョン (Stewart Summers)

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