第5話 タイムトラベル Time Will Tell
脚本／Terri Miller
Andrew W. Marlowe
監督／Rob Bowman
【ストーリー】
エレベーターで老人(Jeris Poindexter)にぶつかる男が居た。
老人の服に血が付いていた為に男が出て来たアパートの一室を
見るとドアが置いていた。するとそこで女性が殺害されている
ことが判明する。
リックは歩いていると何かを踏む。パイはMr.Cに大丈夫っすか
と語る。リックは我慢の限界とばかりにアレクシスに話がある
として呼ぶ。パパは理解がある父親であろうと必死に我慢して
来たが一ヶ月経つのに何故パイは出て行かないのか?ソファー
を返して欲しいのだというリック。来週お前の大学が始まったら
どうする気だ?と。アレクシスはアパートを借りたという。
パイ一人では家賃を払えないので一緒に住もうということになった
のだという。大学の中でバイトもするし物件も傍だという。パパが
同棲を許すと思っているのか?。19歳で賃貸契約は出来たという
彼女はパパも19歳の時には同棲していたでしょと。2人で考えた
結果こうするのが一番だと。
・現場へ
リックはケイトに馬鹿な話だろうと語る。アレクシスの話を聞いて
いる時は、町で交通事故をスローモーションで見ている気分だった
という。感情に流されて冷静じゃないと。ケイトは私が同棲した
時もパパは猛反対して彼を殺しそうだったという。反対される程
頑固になるものだという。未来のアレクシスが来て同棲は間違い
だと言ってくれないかとリック。世界は残酷なことだらけだ。
遺体のある現場へ。
ラニは世間には想像力が豊か過ぎる異常者が沢山居ると語る。
リックも含めて・・と。オレは本の中でしか人は殺していないと
反論すると、金になるし刑務所にも行かずに済むという。彼女
は感電したのか?というケイトに対して死因は喉を切られたこと。
拷問されていたのだとして足が水桶に入っていて電化製品が中に
入っていた。被害者はショーナ・テイラー(34歳)。受刑者の保護
観察官。担当した受刑者の恨みなのか。しかし家の中に無理矢理
入った跡も無く彼女も危険を感じていないというエスポ。
何故分かるのかと問うリックに対して9mm銃を持っていたが引き
出しの中に入ったままだという。死亡時刻はまだ何とも言えない
というラニ。隣人は音は聞こえなかったと言っていると。
通報の男は5時半くらいに血だらけの男がアパートを出るのを
目撃していること。現在似顔絵を付くってもらっていると。
彼女が担当した元受刑者のリストをもらってアリバイの確認をし
似顔絵に一致する人が居るか確認しようというライアン。
マルコム(Tim Russ)とベリル(Vanessa Bell Calloway)の元に
行くとショーナが亡くなったことを語る。だから警告したんだと
いう。ベリルは彼女は人助け出来る仕事だとしショーナに生き甲斐
だったという。マルコムに対して義理の妹との仲を尋ねると
良くはないという。私とは価値観が違っていたこと。父が死んで
からはなるべく月2回くらい連絡するようにはしていたという。
最後に話をした時に悩んでいなかったかと尋ねると一週間前に
ストーキングされているかもと言っていたこと。知らない男だと
言っていたという。
・NYPDのオフィス
ライアンは職場に聞いたら担当していたのは暴力的な犯罪者では
ないという。現場から逃走した人に似ている人も居なかったという。
現場で検出する人と一致する人も居なかったという。
仕事は関係無いのかも知れないというケイト。仮説は?と問うと
ケイトは今のリックは頭が一杯なのよとし、娘が彼氏と同棲する
からと。辞めさせる為には娘を監禁するしかないか・・と。エスポ
はストーカーについて手がかりが合ったというる何日か前にショー
ナが告訴してること。3日前の仕事帰りに全人類の半分の命が
危ないとその男に絡まれたそうだと。外を見たらそいつがまた居た
そうだと。捕まって精神科病棟に収容され72時間が経過して今朝
退院。記録を取り寄せると似顔絵の男だったとのこと。
取り寄せた精神鑑定時のVTRを見る。
ドイル(Joshua Gomez)は「君は何も分かっていない。」と。
ヘイヴァー医師(Fred Cross)は何が危険なのかとしてドイルの
話の真意を尋ねると、彼女は危険なんだという。「1258」の数字
だけしか聞かされていないこと。悲劇の連鎖が始まるという。
止めないとみんなが死ぬんだと。彼女を助けないと・・。
ケイトは何だか言ってることが支離滅裂だと。
「1258」は何か。
時間、住所、聖書の節・・とリック。適当な数字かもとケイト。
彼を捜そうという。町中の病院、分署、病棟に手配署を・・・
とするが、必要無いというライアン。ショーナの隣人がそいつが
また部屋に侵入したとの通報が入ったと。
ドイルを捕まえると、彼はオレを捕まえないでくれと。何十億の
人が死ぬんだ・・・「オレは未来から来た」と。それを聞いた
リックはオレはこの事件が一番好きかもと。
・リックの取り調べ。
未来から来たのか?簡単な質問からするからとケイト。
名前は?・・サイモン・ドイル。2035年から来たと。
ショーナの部屋で何をしていたのか。犯人を捜していたという。
彼女を守るのがオレの任務だったこと。オレが止めないと大勢が
死ぬ。
「2031年、エネルギー戦争が起きて新エネルギー源が誕生した。
ネオファシストが権力をもってエネルギーを独占しようとしたん
だ。それを阻止した。新エネルギー源の一つにはタキオン発生器
ってヤツだと。それによって時間の流れに穴が開いて過去に
戻ることが出来た。乱用されないように規制され世間にも公表
していないこと。」ショーナが殺された時あなたが目撃されてい
るという。オレは時間、人類学者、歴史的に重要な時代にタイム
トラベルして研究している。古代エジプト、中世ナチス時代も行っ
たと。リックはでも「バタフライ効果」が生じたら?と問う。
過去は少しでも変えたら大きな影響があるんだろうと。勿論慎重に
やっているが時代の流れは急流。何が合っても小さな事なら
大きなことはないが、デカイ変化を起こそうと思えば起こせるの
だという。未来を変える事が出来ると。実際変えるには何者かが
ラボに侵入して無許可でタイムトラベルした。その後から数値が
異常に見地されたと。悲劇の連鎖は始まったばかりで何十億人が
死ぬこと。何故ショーナが重要なのか?とケイト。分かるのは彼女
の部屋で悲劇が始まるということだと。10月7日、午前12時58分。
任務に失敗し彼女も死んだという。だから部屋を探していたこと。
彼女は犯人が必要な何かを持っていた。手遅れになる前にここから
出してくれと。今ならば何とかなるんだと。
■事件
アパートの一室で女性がイスに縛られ感電死させられる事件が
発生する。その際部屋から逃げていく男を住民が見ていた。
現場検証・検視の結果、被害者はショーナ・テイラーという
受刑者の保護観察官だと判明する。しかし彼自身は警戒していた
形跡がないとのことだった。ショーナの義理の兄・マルコムによ
るとショーナには警告していたが人助けが出来る仕事だとして
辞めなかったという。兄妹の関係もあまりよくなかったことを
語る。そんなマルコムに対して1週間前にショーナは誰かに
ストーカーされていることを話していたとのことだった。
■感想
ネタ的にはエスポが語っていたように「12モンキーズ」と
「ターミネーター」を混ぜたようなエピソード。更に言えば
「フラッシュ」「ドクター・フー」も含まれているような感じか。
何よりも小説家らしくリックが事件当事者らしき人物からの
話を聞いて、一人盛り上がっていたところが有り、近未来から
やってきたとするタイムトラベラーのサイモン・ドイルの話に
興味を示して影響を受ける。そんな彼に対して現実的捜査で淡々
と彼の話を否定し、事件の関係者を洗っていくケイトとの流れを
描いたもの。
SF好きには楽しいシナリオだったかも知れないですね。
サイモン・ドイル役には「チャック / Chuck」のモーガン役の
Joshua Gomezが演じていて、チャックでの彼の飄々とした演技が
このドラマでも活かされていた。
自分的にもシナリオ自体は嫌いではないけど、リックがドヤ顔
しながらケイトに対して、「これは偶然じゃないだろう」
「信じる気になった?」みたいなシツコさに、リックを苦手な
私としては少々ゲンナリするところも有った。
時々説明の付かないところがあるのは確かだったけど、ケイトは
どれも説明がつくことだとしていた。
最終的には彼女自身にも偶然とは思えないコーヒーをこぼした際
の手紙のシミ跡を見て自分がこぼしていたことを知ることになる。
犯人の名前がギャレット・ウォードという
「Agents of S.H.I.E.L.D.」に出て来そうな男だった。
そういえばサリーという補充された捜査官は何処へ?
・私生活ネタ
今回は冒頭からアレクシスとパイの件でリックが頭を悩ませる
事態に発展。
パイが脱ぎっぱなしのズボンをソファーの下に置いていたので
そのベルトのバックルを踏んでしまい痛い思いをする。
リックはアレクシスを呼び出して一ヶ月経つのにまだ彼が居候
しているぞと指摘する。
自分が見ている「THIS IS US 36歳、これから」なんて、兄弟
として育ったケヴィンは2、3日居ただけで追い出されそうに
なっていたぞ(笑)
エスポやライアンから”いつもの仮説”を尋ねられるも、ケイトは
「彼は頭が一杯なのよ、娘が彼氏と同棲すると言っているから」
見ていて確かにパイは腹が立つ。
ただ19歳になったアレクシスが彼と同棲する為に家を出て行く
ことになった時には、「パパだってこの年齢で同棲していた」
と指摘されて反論出来ないでいる彼が居る。
人は自分のことを話す時には過去に済ませられるが、未来ある
娘に対しては先のことを心配してしまうことの方が強いのよね。
そんなリックも途中で未来の彼の姿を言われていた。
・リックの妻はベケット上院議員
・子供は3人
・ミステリー作家を辞めて正解。純文学の方が良い。
■捜査
ドイルが被害者をストーカーしていた件で過去に捕まって居た
ことがあり、その際のVTRでの彼の発言が今回のドラマでは
視聴者の興味をそそることになった。
「彼女は危険なんだよ。悲劇の連鎖があそこから始まる。止め
ないとみんなが死ぬんだ。」
そんなドイルは任務と称して「1258」という数字と彼女を守る
ということしか聞いていないということで、何か関連があるかを
探る。
・ドイルの発言
・彼自身は2035年から来たと発言。
・2031年にエネルギー戦争が起きる。新エネルギー源が誕生し
ネオファシストがそのエネルギーを独占しようとしている。
・新エネルギー源はタキオン発生器。それを使うと時間の流れに
穴が開いて過去に戻れる。
・自分は時間人類学者
■容疑者の動機は?
ショーナが殺害されて、2人目としてその義理の兄のマルコムも
殺された。因みにドイルが言っていた「1258」とは、12時58分
にショーナが殺害された時計の針のことを示唆していた。
徐々に類似点も見えてくる。
殺されたマルコムは理論物理学者で新エネルギー源の研究をして
いた。
環境保護団体のジャックは現在作家となっており「地球の終わり」
という本を書いている。
環境保護団体でジャックは講演していて、35年以内に天然ガスや
石炭、ウランが無くなると発表し、地球温暖化でよりエネルギー
が必要になると唱えている。
その環境保護団体に犯人が産科していて、ウォードはその際に
協力するともちかけては実際には爆弾を仕掛けようとしていた
ことで捕まって居る。
イースト・リバー発電所には電磁場のお陰で政府に見つかりづらい
ということで、そこに潜伏している可能性が高いこと。
そこで案の定ウォードと鉢合わせして、ケイトはやられてリック
の命も危なくなるが、「追跡ビーコン」でやってきたドイルに
よって助けられた。
ウォードが狙っていたのは爆弾事件が未遂に終わった件で、それを
密告したポール・デチャイルという学生だった。
チャイルドを探しているとしていたが、実際には名前がチャイルド
に似ているだけでデチャイルという名前の人物を捜していた様子。
デチャイルがよく行くプラネタリウムに張り込みして何とか捕まえ
る。
■その他
・幾つかの謎
・ドイルは気がつくと拘置所から逃走している
・偶然にしては数値や事象が彼の発言と一致する。
・ベケットがこぼしたコーヒーと手紙
・リックがドイルを追いかけるが消えていた。
■使用された曲
・Castle Theme
■出演者
リチャード（リック）・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
キャサリン(ケイト)・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ヴィクトリア・ゲイツ (Penny Johnson Jerald) 主任・警部
パイ …… アレクシスの彼
サイモン・ドイル …… 似顔絵の男、2035年から来た
ベリル・ウックフィールド …… マルコムの妻
Dr.マルコム・ウィックフィールド …… 博士、被害者
ジャック・ヘイスティングス …… 作家、”地球の終わり”の本
ミック・リンデン …… マネージャー
ヴェロニカ …… “スタンディッシュバー”に居る娼婦
ギャレット・ウォード …… 刑務所で同房
マディ …… “ジョージアバー”のバーテンダー
ポール・デチャイル …… 21歳、ハドソン大理論物理学
Dr.ヘイヴァー …… ドイルの精神科病棟
…… 老人/目撃者
Dr.シルバーマン …… ドイルの精神鑑定
…… 捜査官
…… インタビュワー
ショーナ・テイラー 34歳、受刑者の保護観察官、同性愛者