[終] 絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~ 第11話 ドラマは10話で終わってる

絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~
(2020年1月期・フジTV・月曜21時枠)

脚本 浜田秀哉、横山克
演出 石川淳一(1)(2)(5)(8)(11)、品田俊介(3)(4)(9)
木村真人(6)、小林義則(7)(10)
企画 稲葉直人
プロデューサー・プロデュース 永井麗子、関本純一
主題歌/家入レオ 「未完成」

https://www.fujitv.co.jp/zettaireido/

第11話 今夜ついにシリーズ完結! さらば井沢
(南雲元総理殺害未遂)

【ストーリー】

水島歩は篠田と同一人物であることが判明。
子供の頃に父親に殺されかけた人物。父親は1994年に無理心中
を謀り一緒に死のうとしていた。それが判明すると加賀美が
危険人物として検知される。加賀美は水島を救ってあらゆる
ことを教えた・・特に「犯罪の無い世界」的思考が逆に殺人鬼
を生み出すことになった。加賀美はその罪悪感に苛まれてい
たのだと。彼がミハンを志願したのは彼を探し出して自らの
手で葬る為だと・・。すぐに水島が入院している病院に
向かうも加賀美の姿だけがある。井沢に対して一足遅かった
とうなだれていた。加賀美は井沢に水島のことを頼む。
そんな話をしていると井沢は妻・康子、娘・希の事を思い出
していた。

早川は山内の言うとおり、水島は顔を変えて篠田として生きて
いたことを語る。篠田から摘出した弾は現場に有った銃器から
発せられたものだということが線条痕と一致。諏訪が篠田
のアジトに来たこと。諏訪は不意打ちを仕掛けて撃ったが
とどめを刺すため近づいた時に逆に心臓を一突きされたので
あろうこと。元々水島は諏訪が危険人物だということが分かっ
ていた。それでもテロを起こすために必要だと思い近づいた事。
テロの首謀者はこれで分かったとして早川は逃げられないよう
告げる。
また早川はミハンの情報漏れは小田切の骨伝導ベルトの中に
精巧な盗聴器が仕掛けられていたのでそこからミハンの動き
を掴んでいたのだろうと語る。篠田は香坂が爆弾を仕掛けられ
ている場所に呼び出し殺したという山内。
それを聞いた小田切は、自分に近づき付き合う判断をした事
や自分に付けられていた盗聴器に対して、脇の甘さにショック
を受ける。

■感想

いよいよ最終話。

犯人は分かっているし目的も先週見た内容で間違いない。
問題はこの流れから井沢の妻子の殺害に上手くつなげられる
のかということでしょう。

ドラマではよく見かける犯人の動機。
「大義のために多少の犠牲は目をつぶる」という心情で
動いている。
この場合、犯罪のない世界を目指すために未然に犯罪者を
防止できるシステムを法制化させること。その為に邪魔する
善人でさえも殺しているのだからもはやカオスである。

奇妙なことにそれを実現させようとしているのはこの犯人
だけでなく実は姉の香坂も同様だったのだ。
そして強引ではあったが曽根崎もまた同様の志を持っていた。

誰もがこの世の中から犯罪者は無くしたい思いの人が集まって
いて、それを止める為にはどうすれば良いのかをそれぞれの
性格や生育環境から違いを生み出している。

自分のピンチを救ってくれた人物に忠誠を誓うということは
よくあるけれど、それも限度がある。

リミットが外れた篠田。
それは全く悪事を働いている人物では無い井沢の妻子を殺害
した時だ。

トキサミシンが未だにビル一棟を破壊できるだけの量を所持
している犯罪者たち。
全容自体は掴めていないが里谷が協力していることは確かだ。
そして今回登場してきた警視庁長官官房秘書課の小宮山までも
が里谷と精通していた。

・犯罪を防ぐ方法論

実は今回のエピソードの中には犯罪を防ぐ方法が提示されて
いる。

よく考えて見て欲しい。

実は今回ミハンのメンバーは次々と自らが開発したシステム
によって警告者となっていた。

最初は井沢から始まったものだった。
香坂も警告が出たし、加賀美もまた同様だった。
そして篠田もまた鳴っていた。

この篠田はテストケース時代から鳴り響いていたものだが
見過ごされてしまった格好だった。

篠田は抜きにして、今回は誰もが殺人者となり得るものが
あった。それを止めたのは何か。

信頼できる仲間からの暴走を制御する言葉である。
逆にいえば一人では暴走し、確実にその罪を犯していた
のかも知れない。

・犯罪者のターゲット

南雲元総理の暗殺を計画していた。
慧北大附属病院で手術の最中に殺害する予定だったのだろう。
起爆装置は篠田の手にあり、いつでも爆発できる状況だった。
そして病院に爆弾が仕掛けていると分かった時には既に
手術室で執刀が始まっていた。
真田と益子は既に頭蓋骨を開頭した状態だった。

医師としての仕事を最後まで全うする姿。
今コロナウイルスが流行しているが医師たちの姿には感服せ
ざるを得ない。

・最後の関門

当然ながら篠田が一人で実行していた訳では無い。
テロリストたちはミハンの前に現れたし、そもそもあの元傭兵
の里谷は最難関の相手だ。
正直本物の傭兵相手に手ぬるい格闘術を習っている人では
倒せないと思うけどね。まぁ吉岡、山内に小田切が加わって
倒したけど、倒せる気がしない。

・クローズド

リモートで起爆装置を作っていた篠田。
居場所を見失うが彼は最初の場所に居ると考えてスフィア座
にいく。当時見ようとしていた「三十四丁目の奇蹟」が
流れていた。篠田は自分の計画の一部に井沢に自分を殺させる
という自殺願望を持っていた為に挑発を繰り返す。
「クリミナル・マインド」シリーズでも自殺願望の人間を
ネゴシエートする中、見抜いたりするシーンは多い。
さんざんなことを語る篠田の挑発は今までの彼の中の苦しさ
と言えなくも無いが許される筈も無いことを行いすぎた。
それでも結局生き残った。

そして辞めるかに思われた小田切も結局元の場所に戻った
様子。

■出演者

井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、公安部外事第二課から)
山内徹 …… 横山裕 (未然犯罪捜査班。巡査部長)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課、未然犯罪捜査班)
香坂朱里 …… 水野美紀 (42歳、法務省官僚、ミハンの統括責任者)
吉岡拓海 …… 森永悠希 (未然犯罪捜査班、キャリア警察官)
加賀美聡介 …… 柄本明 (世界的天才ハッカー)
板倉麻衣 …… 田中道子 (警視庁捜査一課刑事。巡査長)
早川誠二 …… マギー (警視庁捜査一課刑事。警部補)
宇佐美洋介 …… 奥野瑛太 (殺し屋、井沢の妻子を殺害)
篠田浩輝/水島歩 …… 高杉真宙 (28歳、スポーツカメラマン)
北見俊哉 …… 上杉柊平 (法務省官僚・香坂の部下)
曽根崎正人 …… 浜田学 (公安部部長・警視長)
門田駿 …… 粗品 (早川の相棒)

諏訪樹生 …… 松尾諭 (世界的クラッカー)
里谷隆一 …… 高岩成二 (元傭兵、歩容認識で確認)
南雲信敏 …… 浜田晃 (元総理大臣)
町田博隆 …… 中村育二 (警察庁次長。警視監、殺害される)
益子博文 …… 近江谷太朗 (慧北大附属病院・外科医”スーパードクター”)
真田雄大 …… 猪征大 (慧北大附属病院の医師)
井沢康子 …… 田山由起 (井沢の妻、殺害される)
井沢希 …… 牧野羽咲 (井沢の娘、殺害される)
小宮山栄一 …… 菅裕輔 (32歳、警察庁秘書課勤務、篠田の協力者)
幼少期の篠田 …… 湯川颯 (写真の人物)
水島恵一 …… 森本のぶ (45歳、26年前、映画館スフィア座、神経ガス)
首席監察官 …… 鈴木隆仁
元首相SP …… 広加磨樹
テロリスト …… 伊藤俊
テロリスト …… 佐久間一禎

山崎雄樹、中松俊哉、坂井良平、木部哲

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