特捜9 S3 第3話 虐待サバイバーは生きる為に何をする?

特捜9 S3
(2020年4月期・テレ朝・水21時枠)

製作総指揮、大川武宏
プロデューサー、神田エミイ亜希子、金丸哲也、丸山真哉、
森田大児
脚本 – 徳永富彦(1)、稲葉一広(2)、瀧川晃代(3)
監督 – 田村直己(1)(2)、兼崎涼介(3)
音楽 – 吉川清之
エンディング V6 「It’s my life」

https://www.tv-asahi.co.jp/tokusou9_03/

第3話 殺しのオムライス

【ストーリー】

●フレンチレストラン le delicieux repas

事件現場で捜査官が集まる。
被害者はこのレストランのオーナーシェフの栗原俊也(30歳)。
頭部を殴られて死亡。死亡推定時刻は今日の昼頃。凶器は
見つかっていない。発見し通報したのは、この店の従業員
青山香織(28歳)。香織は本日ランチが休みなので来たのは午後
2時だったと志保らに語る。
レジから金が抜き取られていたかも知れないことを臭わすが
強盗にしては争った跡が無いという。何かオーナーが襲われる
ような心当たりは無いのか?と尋ねる。

一方厨房を調べていた青柳たち。
矢沢はここは本当にフレンチレストランとして成り立っていた
のかと疑う。冷凍焼けしている食材があった。鑑識の佐久間
に頼んで冷凍庫のものを全て写真を撮ってもらう。

直樹はレストランのメニューを見てこの店は少し種類が多す
ぎる気がする。しかも何故か「オムライスあります」という
ものが別紙に書かれていた。香織によると元々この店は
フレンチではなく洋食屋フットレストという店だったが、
半年前に先代が突然死した後に10年以上疎遠だった息子が
海外から戻ってきたという。写真に写っているもう一人の人物
は佐々木潤。彼とオーナーは揉めていて、オーナーはパリの
三つ星レストランで修行してきた為にその意向に沿って
フレンチレストランに改装していた。
彼はついていけないとして自分から辞めていったという。
香織は佐々木の気持ちがよく分かるという。
洋食とフレンチでは仕込みからして全てが違うものだという。
アリバイを尋ねる。午前11時から午後1時の間・・・
かの時を派ヘッドスパにいたと語る。「有明のYuri」という
店とのこと。

直樹は店を出て行こうとするとテーブルに挟まっている写真
の切れ端を見つけて佐久間に証拠品として頼む。

・鑑識

真澄から被害者の死因は頭部を鈍器で殴られたことによる
脳挫傷である事を告げられる。また死亡推定時刻は午前11時
から午後1時で間違いないこと。鈍器の形状は?と尋ねる矢沢に
幅2cmくらいの硬い金属製・・ハンマーとかバールのような
ものだと語る。

■感想

1つ目の事件はともかく2つ目の事件が発生すると、その
繋がりを見つけてしまうのが刑事ドラマ視聴者ゆえの性か。

普通の神経を持ち合わせていると人を殺すことは出来ない
とされるし、また生活環境から精神が病むことはあったと
しても殺人鬼になるかどうかというのはまた別の問題である
とされている。

今回の事件に於いて一番の疑問は、金品が盗まれているにも
関わらず「争った形跡が無い」こと。また昼間に事件が
発生しているということもあり、被害者に気がつくこと無く
近づくことが出来るのかという問題も有る。

そして頭を殴れば当然のようにして血が飛び散るし、証拠を
残していかずに、そして誰にも気づかれずに現場から出て
行くことなど素人なら出来るのかという疑問も発生する。

イマイチ国木田さんのポジションが分からない。
この人、何にもしていないよね。今のところチームのメンツ
の特性を見極めているのだろうか?

・被害者の人物像と現場検証

・1人目
フレンチレストランのオーナーシェフ・栗原俊也(30歳)
元々あった父親が作った洋風のレストランを、父親が亡くな
った途端に居座りフレンチに改装した。

死亡推定時刻は4月19日の午前11時から午後2時。
第一発見者は従業員の青山香織。
凶器は金属製の鈍器で殴られたこと。

台座の下に写真の切れ端が落ちていた。
フレンチレストランをしているのか疑問に思うほどに食材が
冷凍焼けしている。

後に被害者が相当なパワハラをしていた事が判明。

・2人目
商社の役員・篠田浩一(50歳)。
第一発見者は妻の絵美子(45歳)。
妻の証言では休みの日で朝食後の仮眠を取っていた為に
彼女自身はスポーツジムに行っていたとのこと。
妻によると金の入った封筒が盗まれているという。

直樹は写真の切れ端から緑ヶ峰公園で撮影されたもの。
絵美子の通報で既に8係の中森らが妻から事情を聞いて
現場を調べていた。

後に近隣の女性・佐野涼子から主人が妻に暴力を振るっていた
のではないかとする音が聞こえていたことが判明。

この二人に共通していたのは「ヘッドスパ”yuri”」の存在
明らかになる。

・犯人の動機

当初見間違えていたのは青山香織の動機だ。
当初は先代に恩義を感じているのではないかとされていた。

しかし徐々に動機が相手の暴力であることが判明していく。

そして第三者の存在であるヘッドスパの江藤ゆり子が
一種の殺人コーディネーターとなり、綿密な殺人計画を立てて
いたことが判明する。

■クローズド

なんと殺人は「交換殺人」だった。
殺人のコーディネーターとなっていたゆり子の罪は既に時効
を迎えていた。人間不信となっていた彼女だが同じ境遇の
仲間ならば秘密を共有し口を閉じてくれるかと思って居た。
しかし残念ながら二人の犯人は全てを話した。
罪悪感。そしてゆり子は辛い人につけ込んで自分と同じように
更に泥沼な人生を味わわせる仲間を求めていた。

今回は矢沢が2人目の被害者兼加害者の篠田絵美子に寄り添う
発言をした。いじめを受けていた際にキャラクターを作って
慰めとしていたこと。

また今回は主犯である江藤ゆり子には新藤が怒りをぶつけた。
こういう被害者兼加害者にはなんと言って良いのか分からない
が、やはり殺人は殺人か。警察にも裏切られたと思い、そして
仲間だとしていた虐待されていた女性にも裏切られた格好の
ゆり子は一体どうなってしまうのだろうか。

今まで臭い物には蓋とばかりに暗渠という言葉が使われ、
随分と頬が痩けた感じのする斎藤洋介さんが過去のことを
語っていた。真飛聖さんといえば「相棒」では向こう側の
人間となってしまったカイトの彼女だったが、彼女もまた
向こうの人間となってしまった。

■出演者

浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (特捜9・主任)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (特捜9)
青柳靖 …… 吹越満 (特捜9)
矢沢英明 …… 田口浩正 (特捜9)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (特捜9)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (監察医)
新藤亮 …… 山田裕貴 (特捜9)
浅輪倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の妻)
神田川宗次朗 …… 里見浩太朗 (警視総監)
佐久間朗 …… 宮近海斗 (鑑識)
広岡巧 …… 新貝文規 (監察医)
三原達朗 …… 飯田基祐 (刑事部長・広域捜査担当・審議官)
国木田誠二 …… 中村梅雀 (警視庁・総務部・広報課)

栗原俊也 …… 斉藤悠 (30歳、フレンチ”le delicieux repas”のオーナー)
青山香織 …… 佐藤玲 (28歳、洋食店”フットレスト”・従業員)
江藤ゆり子 …… 真飛聖 (ヘッドスパ”yuri”)
篠田浩一 …… 緋田康人 (50歳、小木曽物産役員)
篠田絵美子 …… 山口香緒里 (45歳、専業主婦)
佐々木潤 …… 竹田和哲 (元洋食店”フットレスト”・従業員)
中森 …… 濱津隆之 (8係の捜査官)
佐野涼子 …… 鯉沼トキ (野次馬、篠田家隣人)
河野三郎 …… 斎藤洋介 (元上原署捜査官)
江藤一郎 …… 青木崚 (ゆり子の父)
幼少期のゆり子 …… ギラルド沙羅
若い警察官 …… 久保田彰一
エステの客 …… 杉村美香

久田幸宏、杉山俊介、黒坂七郎

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コメント

  1. いっしん より:

    青木崚は「江藤一郎」

    杉村美香は「エステのお客さん」

    https://ameblo.jp/sgmk-2020/entry-12591752308.html

    です。

    • イタ より:

      ありがとうございます。早速追加情報として掲載させて頂きました。
      サバイバーって言葉が流行ってますね。今年の流行語大賞ノミネートに
      なるんでしょうか。