スチュワーデス物語 第2話 憎らしい先生

スチュワーデス物語
(1983年10月18日 – 1984年3月27日・火曜20時枠)

プロデューサー:野添和子、野村清
監督:國原俊明(1)(2)、瀬川昌治、合月勇、江崎実生
脚本:安本莞二(1)(2)、加瀬高之、増村保造
原作:『スチュワーデス物語』(深田祐介著)
音楽:菊池俊輔

主題歌: What a Feeling (Flashdance) 歌:麻倉未稀

第2話 憎らしい先生
放送日:1983年10月25日

【STORY】

●新東京国際空港 (成田)

・日本航空 成田オペレーションセンター

訓練生たちは実際に国際線を飛び回るジャッボジェット機の
見学にやってくる。ジェット機の仕組み、そしてスタッフたち
の行動を実際に見て確かめて頭に叩き込むのが課題だった。
目の前のジャッボジェット機はすぐにサンフランシスコに飛ぶ
予定だった。故に機内見学は30分。
村沢浩は本日当番である松本千秋に対し、空港をランニングして
20分後に整備工場に集合させろと命じる。

訓練生はランニングする中、ジェット機を目の当たりにし、
機長やスチュワーデスなどスタッフが乗り込むために歩いて
いるのを目にして感激する。

松本はみんな訓練の事を忘れて見学する為にそれを注意する。
みんなからこれからどこに行くのかと問われ、千秋は
整備工場ではなく装備工場に連れて行ってしまう

教官の姿がなく機体も無いことも有り異変に気が付く。
信子からは装備と間違いやすいのは整備なのでそこに
行くのではないのかと問う。

急いで整備工場に行くがジャンボジェット機はサテライトに
向かっていってしまう。

「工場の名前を間違えた」

という松本。責められる彼女をかばうようにして信子たちは
「ジャンボのクルーに見とれてしまった」
ことを語る。

「授業を一つでも落としたら全員が落第するんだ」

として浩は激怒以上に呆れると478期訓練生に対して

「罰として羽田に帰ったら空港周りを50周ランニングしろ」
と語る。

■羽田

成田でのランニングの時には「洒落男」の歌の中で、浩を
絶賛していたが、羽田のランニングでは悪口の歌詞で浩を
こき下ろす。

松本は自分の失敗で貴重な訓練が受けられなかったことに
涙する。

その光景を見ていた教官の一人・さと子は上官の柿野竜太に
非道な浩の指導法に苦言を呈する。
訓練生は今回無理な訓練をさせられて貧血3名、腹痛2名
筋肉痛4名。11名は泣きながら走っている状況。これは
ひどい懲罰ではないか?

それを聞いた竜太は浩に対して問題ある指導法だと説明する
が、肝心の浩は、

「俺のやり方が気に入らないなら首にして欲しいパーサーに
戻してくれ」
「俺はやっと指導に熱くなり始めた。訓練生たちと心中する
つもりだ」

と語る。
この言葉に告げ口したさと子も共感する。

■オリオンモーターズ

千秋の継父・松本誠治が働いている車店に浩と真理子が
やってくる。誠治は浩が空港関係者で千秋の指導教官で
あることを知ると、継父は千秋を蔑む発言をする。
しかし浩は彼女の夢を叶えることを彼に語る。

真理子はその継父から車を購入する
購入後に浩に対して圧力をかける。
「車を運転できない私が何故車を買うのか」
「あなたは私の手、ハンドルを握るのはあなただ。」
「私が出かけたくなったらあなたいつでも何処でも運転して
もらう」

【感想】

2話目も色々とネタが盛り込まれた話だった。

主人公とそれにかかわる人たちとの関係性が描かれたり、内情が
明らかにされたり・・

主人公が出来ない程に教える側としては教え甲斐は有るのだろう
けど、それを考慮しても少々千秋の「ドン臭さ」は目が当てられ
ないほどだ。しかし意外と誰もが本音でズバズバと語り合う光景
は悪くない。

・テーマは「時間」と「お金」

「時間」に関しては面白い使われ方をしている。

千秋は訓練中に彼女のミスで時間通りに集合場所には行けずに
貴重な機会を無駄にしてしまう。もちろん彼女だけでなく
周りのものによって邪魔される格好では有ったが、整備工場を
忘れるレベルでスチュワーデスになれるものなのかと疑問の
残るものが有った。

一方で浩側にも「時間」に関して手厳しい縛りが設けられて
いる。
浩の弱みを巧みに操っている真理子によって足止めを食らって
しまう。千秋と午後6時に国際貨物前のバス停で会う約束に
なっていた。待ち合わせる間に浩が遅れ、そして外では大雨
が降り始める。柿野竜太によって先に見つかってしまう

■スチュワーデスになるための訓練

今回は「ルートインフォメーション」の授業。

機体番号から航空航路に関するものを割り出すもので、
どのような経路で目的地に行くのか。
日本を6時に出発した際に現地は何時で、他の都市での時間
はどうなのかをすぐに答えなければならない。
優秀な人はすぐに分かるし、池田兼子は思わず手を使って
数えてしまい注意を受ける。

千秋はあがり症なので実際には分かっているようだが
人前に出ると忘れてしまうそうだ。

答えを引き出す記憶に関しては音楽を流して思い出すように
浩からの指導で少しずつ彼女のペースを掴んでいく。

■少しずつ見えてくる形

今回はテーマとして「時間」と「金」だと上述した。
色々と訓練生私生活周りの人間関係を通して金に関すること
が浮上していく。

●村沢家

継父と千秋の関係だけが悪いのかと思っていたが、車の
セールスをしている継父はギャンブルでサラ金から借金して
いることが判明。
千秋が母を助けようとしてねん出した金を継父が情け容赦なく
奪い取って懐に入れてしまう

●石田信子

彼女には登山家の彼氏・中野孝という人物がいて、彼は
無職で登山をしているので時々彼女に会いに来ては金を
渡しているようだ。頭は良さそうな女性なのになんとも
ダメ男に引っかかっていそうで怖い。

●新藤真理子

彼女の家は金持ちの様だ。まだどういう家庭なのかは
言及されていない。しかし千秋の継父の車店にいって
はドイツのBMWの第2代目のEシリーズ E30の前期型4ドアモデル
をあっさり購入していた。

■その他

●毎回試験がある?

今回は「ルートインフォメーション」の試験が最後に有り
試験官は火山さと子だった。
試験の場では千秋の独壇場。

●それぞれの実家

今回は木下さやかの実家である蕎麦屋「そば徳」が登場。
彼女の父親は前田吟さん、母親は朝丘雪路さん。
二人ともさやかが早く家庭を持ってほしくてバイトとして
働いている田山涼成さん演じる小堀庄介を推していた。

●どうでも良いこと

・みんなで入浴シーン
・時計のベルト
・浩がピアノを弾く
(ショパン作曲「木枯らし / Frédéric Chopin「Étude op.25 nº 11」)
・自前で赤いTシャツを作る (ロゴは”HIROSHI’S 478″)

●セリフ

「行けるものならば行きなさい。バスの栓くらい足の指で
開けられる」

【CAST】

村沢浩 …… 風間杜夫 (27歳歳、478期担当教官)
松本千秋 …… 堀ちえみ (19歳、478期訓練生)
新藤真理子 …… 片平なぎさ (25歳、浩の元婚約者・父は新藤商事の社長)
石田信子 …… 高樹澪 (478期訓練生)
木下さやか …… 山咲千里 (478期訓練生・ハキハキ)
池田兼子 …… 春やすこ (478期訓練生・関西弁)
中島友子 …… 白石まるみ (4789期訓練生・ぶりっ子)
落合克美 …… 松岡ふたみ (478期訓練生・博多弁・兼子と仲良し)
寺本はるえ …… 百瀬まなみ (訓練生)
江原三郎 …… 光石研 (千秋の幼馴染み、実家は鮮魚店。サブちゃん)
小堀庄介 …… 田山涼成 (「そば徳」のアルバイト店員)

火山さと子 …… 秋野暢子 (479期担当教官)
松本弓子 …… 吉行和子 (千秋の実母・5年前に再婚)
松本誠治 …… 長門裕之 (千秋の継父・車セールス)
柿野竜太 …… 石立鉄男 (客室訓練部課長)

大川陽子、監物房子、片山理子、岡本梢、宅間恵津子
古沢由美子、宇佐美眉、東福久栄、川原実紗、南麻衣子
高本直子、神童むつみ、五木直美

中野孝 …… 金田賢一 (信子の婚約者、登山家)
木下徳造 …… 前田吟 (そば屋「そば徳」経営)
木下富子 …… 朝丘雪路 (「そば徳」)

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