相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断

相棒 -劇場版IV-
首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断

監督 – 橋本一
脚本 – 太田愛
音楽 – 池頼広
製作総指揮 – 早河洋
製作 – 亀山慶二、手塚治、水谷晴夫、久保雅一、沖中進
浅井賢二、木下直哉、大川ナオ、樋泉実、伊藤裕章、二木清彦
エグゼクティブプロデューサー – 西新
Co.エグゼクティブプロデューサー – 佐々木基
プロデューサー – 桑田潔、佐藤凉一、伊東仁、遠藤英明、
西平敦郎、土田真通

【ストーリー】

鷺沢瑛里佳の10歳の誕生日会。瑛里佳はイギリス駐英大使館
参事官令嬢。冬の間借りている屋敷で誕生日パーティーが
開かれる。4人の子供で隠れん坊をして遊ぶ中、瑛里佳は
屋敷の中のクローゼットに隠れるが思わずウトウトしてしま
う。そして目覚めて外に出ると廊下ではメイドが倒れて
階段では執事が倒れていた。そしてみんなが集まる部屋に入る
と父も含めてみんなが亡くなっていた。

・7年後・東京
ドシャブリの雨の中、ロイ・モリスはバイクの男から逃走
しつつ情報は受け取ったが狙われていることを電話で報告
する。現在第三埠頭・第六倉庫だとマーク・リュウに電話
報告すると同行していた右京や冠城と共にリュウは現場に
行くと言う。モリスは急いでくれとし、天谷克則を調べて
下さいと言った後銃を向けられて殺される。バイクの男は
首の後ろにタトゥーをしていた。

右京達が現場に到着する頃にはバイクが逃げるところだった。
遅かったか・・と

・現場
芹沢は被害者はロイ・モリス、国連犯罪情報事務局(UNCIS)
の職員で各国の捜査官へ支援を行っている橋渡し役。
何で日本で殺されて現場に特命がいるのか?と伊丹。
マーク・リュウはUNCISでジムをしていた。彼は引退後、
国際犯罪組織”バーズ”のリーダー、”レイブン”を追っていた
という。元部下のモリスから情報を得られそうだということで
香港から来日。美彌子から説明があるという。リュウは自分が
内調時代の知人で特命に来日後のお世話を頼んでいたとのこと。
美彌子はタイのテロで日本人一名が亡くなり、現在遺族に
付き添って飛行機の中で帰国中とのこと。

・捜査本部
殺人に使われた銃はサプレッサー付きのプロ仕様。
タブレットとスマホが現場は持ちさせられているという。
防犯カメラには逃げる犯人の姿が写っていて、30代から50代
の男性。首に黒い羽根のタトゥーがしていること。”レイブン”
の活動の中心は欧州でマネーロンダリングから誘拐などの
多岐に渡っているとのこと。モリスが調べろと言った
天谷克則は全国28名、レイブンが日本と設定がある事件は
一度、在英大使館・参事官の令嬢、鷺沢瑛里佳の10歳の誕生日
に誘拐された事件だという。会場のものたちは青酸カリで
毒殺されティーポットの中に入っていたものだという。
メイドのひとりが絶命直前に通報し、一人だけ難を逃れた
とのこと。彼女は大使館職員が来る間のちょっとした隙に
連れ去られているという。母親は産んですぐに死んだとされて
おり通常身代金の要求があるがあの事件ではなかったという。
デニス・コナーという実行犯の人物がロンドン郊外で殺害。
レイブンのルールを破ったから殺されたのではないかと
言われたとのこと。彼らのルールとは24時間以内に身代金を
取って人質を返すというものだった。しかしコナーはどうや
ってさらったのか。現場には大勢の警察がいた筈。
捜査官の一人に紛れ込んだのか、彼女本人が出ていったのか。
それとも「呪い」かも知れないという右京。

冠城に美彌子から電話が鳴る。
モリスの遺体が搬送中に車ごと無くなったとのこと。所轄
だけではなくて特命係にも調べて欲しいという。右京は
搬送車の件は冠城に任せると自分は調べる事があるという。

冠城は現場に行くと車は発見されたとし運転手だけが消えた
という。冠城は遺体の棺桶を調べようとするが・・

リュウと右京はモリスとの会食予定が有ったレストランへと
向かう。台東北東京スカイセントラルビルにある店だった。
右京はリュウについて色々と尋ねる。彼の国籍は英国で
元は貿易の仕事をしていたとのこと。事務局自体は欧州、
レイブンのことで連絡取り合っていたという。あきらめが
付かないとのこと。そんな中リュウが突然体調が悪くなる。
さらにモール中で多くの人が苦しみ出して倒れていく。

32名中3名が重傷。
感染源が特定されるまではレストラン町は閉鎖だと美彌子。
病院に運ばれるリュウ。
右京も付きそう中美彌子から電話が鳴る。外務省のホーム
ページがハッキングを受けてレイブンからメッセージ動画が
掲載されたということ。
そこにはなんと7年前に誘拐されたであろう瑛里佳の姿が有り
現在カナダで行われている世界スポーツ競技大会閉幕の記事
が掲載される朝刊を手にしていた。自分は7年前に誘拐された
瑛里佳だとする女性。日本政府は700万ユーロ(9億円)を
用意せよとし期限は24時までだという。7年前日本政府は我々
の要求を無視したこと。
「今回無視すれば大勢の前で日本人の誇りが崩れる」
と語ってくる。

■感想

劇場版のテレビ初放送。
DVDを持っていたのでいつか見ようと思っていたけど、
結局テレビで見ることになった。俳優チェックとは殆ど
していないで見たので後々加筆するかも知れないけど、
最近時間が無いからこれがファイナルアンサーかも知れませ
ん。

劇場版は4作目だそうで、これまでの劇場版の中では一番
面白かったけど、基本的に劇場版はスケールを大きくしよう
とするがあまりどうしてもきな臭い海外の犯罪グループが
関わっていることを臭わせたり、また政治が絡んできたり
と、こじんまりとした事件を扱うドラマ版に比べて好き嫌い
は分かれるかな。

一番驚かされたのは文学座の偉い人”江守徹”が久しぶりに
見かけたと思ったら、顔が分からないくらいに変わっていた
こと。2007年に軽度の脳梗塞で入院したとして滑舌の問題が
有ったけどこの辺は全く問題は無かった。でも顔を見て
江守さんだと分かる視聴者は居たのか。声は確かに江守さん
だった。

■レギュラー陣や過去の人との関わり

しかしよく分からないのはこの劇場版ではサイバーセキュリ
ティ班がまだ組織されていないのか青木くんとか出てこない
んですよね。

そして右京に怒って異動してしまった米沢さんが久しぶりに
登場。警察学校に行ったというのは、過去にも言及したかも
知れないが亀山君もそのルートを通って復帰したことも
ある。亀山君と言えば、これまで彼が降板して以降、
亀山くんの映像が殆ど使われることはなかったのだけど、
シーズン16の中でその映像が使われたのが驚いたな。
米沢さんの性格を見越して右京も鑑識のようなことを頼んだ
のだろうし、それを言い当てる鉄道オタの米沢さんは流石だ
と思った。やはり米沢さんの鑑識姿はもう一度見てみたい。

また今回は神部尊くんが久しぶりに登場。
新旧相棒として神部と冠城が並んで右京と会話するシーンは
面白く出来ていた。
冠城が官僚時代の過去を利用して捜査をしたり、花の里の女将さん
の携帯を使って交信。警視庁の携帯だけが・・って言うのは
ちょっと無理が有る気がする。

■事件について

事件としては幾つか発生している流れを一つの事件の流れに
まとめる作業にどう信憑性を求められるのかということに
かかっている。。

・7年前の誘拐事件事件。
・タイで発生したテロ事件
・モールで発生した毒物事件

そして今回、きな臭さ満載のマーク・リュウなる人物が
同行することでどれだけ事件に関与しているのか。

驚くべきは戦争時代の被害者をまだまだ活用出来る時代なんだ
なということ。

またドラマでは差別の問題が有ったり、そのとは正反対に
世界の祭典であるスポーツ大会が開催(閉幕していたけど)と、
ナショナリズムを喚起する流れの中で、日本が日本人に盛り
上がる中、無条件に日本人が日本を好きだという人ばかり
ではないことが描かれる。
しかし最終的には国を愛する気持ちという所に帰着して、
国から見捨てられたものの叫びが込められている。
昭和時代の運動家・活動家をテロリストと区別して描いて
いく流れが有った。

■テロリストへの警鐘

かつて日本版CIAだかFBIを作るという話はどうなったんだろう
ね。政治の裏側も見せられたり、隠蔽するものもすれば
公表するものも居て、複雑な流れが有る。

戦争を知らないものにとっては1959年の特別措置法のことが
頭に浮かぶなんて事は無いよな。

■7年前の事件も同時に解決

どの事件の流れも意外な人が直接的・間接的にでも関わって
いるところが有って興味深い。人を掘り下げるのも興味深く
描かれていたし、7年前に何が有ったのかを知ることが出来た
のも人が生きて居たからこそのものが有ったね。

■右京の傷

シーズン16の中で傷のことに言及していたけど、この辺の
時系列は詳しく調べていくとまた楽しいのかも知れない。
凄い撃たれ方していたね。番宣のCMでは相当ヤバイことに
なっているなと思っていたけど、右京さんがケヴィン・コス
ナーとなってしまった。

毒の接種法に関してはちょっとウソっぽい感じはしたかな。

貝柄が一つのポイントとなり、やはり人それぞれの足跡を
調べていくのは捜査の基本だね。

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・長官官房付)
社美彌子 …… 仲間由紀恵 (警視庁総務部広報課課長)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警務部人事第一課首席監察官)

神戸尊 …… 及川光博 ()
米沢守 …… 六角精児 (警察学校へ異動)
山崎 哲雄 …… 菅原大吉 (警察庁警備局局長・警視監)
折口 洋介 …… 篠井英介 (内閣官房副長官)
石川大輔 …… 林泰文 (警視庁広報課・社美彌子の部下)

土橋 紘一 …… 北村一輝 (国際犯罪組織”バーズ”、”レイブン”)
鷺沢 瑛里佳 …… 山口まゆ (在英日本大使館の参事官令嬢)
10歳の時の瑛里佳 …… 内田未来 (在英日本大使館時代)
マーク・リュウ …… 鹿賀丈史 (国連犯罪情報事務局の元理事”天谷克則”)
幼年期 …… 阿久津慶人 ()
ロイ・モリス …… ダンテ・カーヴァー (国連犯罪情報事務局職員)
佐橋 健作 …… 益岡徹 (副総理)
岩井 孝信 …… 江守徹 (7年前の駐英大使、環太平洋評議会専務理事)
天谷 光代 …… 佐々木すみ江 (天谷克則の従姉、施設)
吉田剛 …… 田中啓三 ()
綿貫肇 …… 児島功一 ()
滝口 淳 …… 石田法嗣 (“ジェイ”「バーズ」、ハッカー)
小川 勉 …… 川村進 (“ヘロン”「バーズ」、化学兵器)
川瀬 隆史 …… 城戸裕次 (“ホーク”「バーズ」、武闘派)
デニス・コナー …… ドン・ジョンソン (「バーズ」、)

納棺師 …… 山本龍二

大賀太郎、清瀬ひかり、広田亮平、下村彰宏
井上浩、酒井靖史、藤原シンユウ、千葉誠樹、若林久弥
田中貴裕、日野出清、柳澤有毅、大山竜一、小林峻
浅木信幸、谷藤太、早坂直家、外山誠二、冴羽一
川渕良和、井上あかね、内田未来、阿久津慶人、坂木萌子
峰剛一、中島妙子、加藤大騎、松田かほり、黒板七郎
藤田可菜、橋本あかね、川原豪介、西沢智治、赤池高行
九島洋一、宮田博一、保科光志、飯塚貴斗、サチエ・F
ウィッキー・チヨミ、ゴズコ・エリザベータ

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