半沢直樹
(2020年7月期・TBS・日21時枠)
原作:池井戸潤
脚本:丑尾健太郎、金沢知樹、谷口純一郎
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
ナレーション:山根基世
https://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/
第5話 悪徳政治家に倍返し!卑劣な政府から500億を守れ
(悪徳政治家に倍返し大和田の狙い)
【ストーリー】
●東京中央銀行
紀本常務は昨夜の白井亜希子・国土交通大臣の会見を見て
話し合う。
「帝国航空に債権を持っている各銀行には一律、7割の債権
カットをお願いするつもりだ」。
それは東京中央銀行にとっては500億円を手放せと言っている
いること。
それに対して大和田は意見する。
債権放棄は今のところ白井大臣の考えの一つであり、まだ決定
したものではないこと。紀本もまた具体的な再建プランを固め
るのはまだ先・・半沢くんが先頭に立って取りかかっている
という。帝国航行の再建案も政府やタスクフォースに認めさせ
ることができれば債権放棄は撤回される可能性があるという
大和田。
半沢の考えを求められる。
彼は国民が注目していた記者会見での発表なので白井が撤回
することはあり得ないとし、そもそも当選2期の白井議員を
大臣に置いたのは地に落ちた進政党の人気回復のため。
ウチがどんな再建案を提示しても政府が評価することはない
という。
大和田は白旗を揚げるのか?と問う。
我々が話をすべきは「開発投資銀行」・・帝国航空のメイン
バンクだという。この政府系銀行は2500億円の七掛けを
求められているので1750億円もの債権放棄を求められている
という。開発投資銀行、企業金融部第四部次長の谷川幸代
は幾ら政府系銀行でも反対がある筈。債権放棄無しでの帝国
航空の再生。ウチがこの選択肢を開発投資銀行にしっかり示す
ことが出来れば味方に引き入れることが可能。一枚岩となっ
た銀行団ならばタスクフォースがどんなに強硬に債権放棄を
迫っても正当な主張として断固拒否できるという半沢。
大和田は半沢と二人で考えたように装うが、半沢は今の
シナリオはあくまで帝国航空が死に体で無いことが条件で、
これから三週間徹底的に帝国航空の実態調査をするという。
自力復活が不可脳と判断した場合は、みんな覚悟を決めて
欲しいという。
荒木は稀に見る国難だとし逃げるつもりではないかと問う。
しかしそれを否定したのは大和田で、彼は電脳雑伎集団の
粉飾を見破り当行を救った立役者なのでそんなことをする
筈は無いという。
頭取の中野渡も債権回収は重要な使命だとし、帝国航空が
自力で立ち直ることができねば日本経済を揺るがす自体に
なる可能性もあるので、銀行のプライドをかけた大仕事だと
して半沢によろしく頼むと命じる。
■感想
※現在6話の放送が終わりましたがこれを書いている時点で
まだそれを見ていません。
第二部のスタート。
半沢は買収案件で子会社側の立場からの銀行の体質の問題を
指摘しつつ、銀行への損失を防いで一矢報いた功績を受けて
再び銀行に出戻り、そして東京中央銀行が抱える最大の案件
であり懸念されている「帝国航空」のことを任される事になる。
なんとその帝国航空のメインバンクは政府系の「開発投資
銀行」。帝国航空の負債を巡っては国土交通大臣の白井議員が
大鉈を振るい、債権者に債権放棄の7掛けを求めてくるという
暴挙に出る。その結果東京中央銀行が500億円、そして開発
投資銀行は1750億円の損失になる。
敵は企業再生分野の専門家チーム/タスクフォースを組み
それを指揮するのは弁護士でも有る乃原正太。
今回の半沢は田島という若手の営業第二部・調査役の職員
と色々と調査することになる。一部の森山からバトンタッチ。
取りあえず帝国航空の財務体質などを見て企業として再建
することは可能なのかの見極め作業を2・3週間かけて調べて
いくことになる。
しかし政治が関与してくると面倒くさそうだね。
しかもいつもの顔芸をしている歌舞伎組が居ないからその
分のしわ寄せは半沢に回ってきた感じでいつも以上に感情を
大きく前面に出していた感じもする。
興味深いのは花ちゃんの絡むホッとひとときのエピソードの
流れで、「紅茶」が被ってしまうところか。新山智美の
意地悪なのか?それとも相性が合っていたりするのか。
■ドラマの見所
・企業は大きい程に体質を変えることは難しい
縦割り行政の日本に有って、帝国航空が特別なものではない。
現在放送しているどのドラマもまさに役割という名で
横の繋がりはおろそかになり、縦のつながりは命令系統だけ
でしか機能していない。
取りあえずの見極めに必要な要素としては・・
「半沢の敵になるか味方になるか」
という、その人物の見極めじゃなかろうかと。
中でもわかりやすい敵である政治家周りの人物とかタスクフ
ォースは論外で、未だにくすぶり続けている銀行内部での
争いは色々と障壁となる可能性は秘めている。
その中でもやたらと突っかかってくる曾根崎という行員は、
何故そんなにも半沢に敵意を燃やすのか。
「社内に不穏分子がいる。見つけ出さない限り同じ事が起きる」
・当面のキーマン
敵か味方か・・
・山久登
帝国航空の財務部長。この人が財務体質をどう見ているか。
社長の神谷は意外と政府と
・木滝英雄
この航空会社のペテラン機長。”グレートキャプテン”と呼ばれ
パイロット歴は35年・フライト時間は15000時間を越える。
この人の社内での発言力・影響力は相当なもの。それだけに
彼の価値観を揺るがすことが出来るのか。
・永田宏
この人は東京中央銀行組。
そして紀本常務は彼の元上司。
永田の兄は議員なので、この辺で複雑な状況が訪れそうだ。
・谷川育代
開発投資銀行の責任者。「鉄の女」というアドバイスからも
一筋縄では行かなそうだ。
・企業を見極めるために・・
そこで働いている人のやる気を見るのもまた単純だが必要な
こと。人間観察というヤツだけど、半沢曰く、
「倒産寸前の会社では同じ現象が有る・・・挨拶だ」
「倒産寸前の会社は社外の人に挨拶しなくなる。」
「会社に対する”自信”と”誇り”が無くなるから」
■新展開・ロジックの解法
この流れはこのドラマのパターンでもあるのだけど、先日
の4話の中でも見たばかりなのでちょっと展開が安っぽい。
誰かが銀行の草案内容を漏らしている。瀬名さんの協力も
有って、三重県の伊勢志摩からのアクセスによって、
情報は流れている。そして名前も丸岡耕二だということが
判明。
実際現場に行くと「丸岡商工」という幽霊会社のような
ものがある。北川という女社員を除いて誰も居ない。
半沢の機転によって現在丸岡が東京のシェェラトングランデ
東京での「進政党の永田栄一君を元気にする会」というもの
に出席していた。そこには蓑部、白川議員、永田などがいる。
色々と人間同士の繋がりや不自然に感じていた永田の左遷及び
昇進的人事のからくりを見つけ出す。
ドライブレコーダーの会話から情報漏洩は永田から丸岡に
頼まれてやったもの。丸岡の会社は議員らのポスターなどを
印刷する会社だが、粉飾していて身を肥やしている。
・勝負を分けたもの
今回はドライブレコーダーとか通信メールの追跡など、
かなり個人情報が関与するものが有りリスク性は高かった。
そして相変わらず半沢の説得によるものが大きかった。
「戦後の日本の空を守って来た誇り、今必要なのは一致団結
であること」
こうして永田を追い出すことは出来たが、実際にはこの人を
追い出しても債務については焼け石に水だ。
■出演者
半沢直樹 ……堺 雅人 (セントラル証券・営業企画部長・銀)
半沢花 ……上戸 彩 (直樹の妻)
渡真利忍 ……及川光博 (東京中央銀行本部融資部融資課)
苅田光一 …… 丸 一太 (東京中央銀行情報システム部・飲み友?)
野崎三雄 …… 小久保寿人 (東京中央銀行本部証券営業部次長)
新山智美 …… 井川遥 (小料理屋女将、東京中央銀行の株主)
瀬名洋介 …… 尾上松也 (スパイラル・社長)
中野渡謙 …… 北大路欣也 (東京中央銀行・頭取)
大和田暁 …… 香川照之 (東京中央銀行・京橋支店長)
黒崎駿一 …… 片岡愛之助 (金融庁検査局・証券取引等監視委員会事務局証券検査課統括検査官)
…… 夏目三久 (東京中央銀行イメージキャラ)
乃原正太 …… 筒井道隆 (弁護士。タスクフォースリーダー)
白井亜希子 …… 江口のりこ (国土交通大臣・進政党議員)
谷川幸代 …… 西田尚美 (開発投資銀行、企業金融部第四部次長)
山久登 …… 石黒賢 (帝国航空 財務部長)
田島春 …… 入江甚儀 (営業第二部 調査役)
永田宏 …… 山西惇 (帝国航空 取締役・財務管理担当、出向)
曽根崎雄也 …… 佃典彦 (東京中央銀行・審査部 次長)
丸岡耕二 …… 粟根まこと (丸岡商工・社長、三重県伊勢志摩市)
永田栄一 …… 八十田勇一 衆議院議員・永田宏の兄)
笠松茂樹 …… 児嶋一哉 (白井議員秘書。大臣秘書官)
的場一郎 …… 大鷹明良 (内閣総理大臣)
紀本平八 …… 段田安則 (東京中央銀行・常務取締役)
宮崎 …… 堀丞 (帝国航空再建チーム)
荒木 …… 稲健二 (東京中央銀行)
木滝英雄 …… 鈴木壮麻 (帝国航空・ベテラン機長)
神谷巌夫 …… 木場勝己 (帝国航空・社長)
箕部啓治 …… 柄本明 (進政党 幹事長)
右近良之
谷藤太、階戸瑠李、古川がん、中島妙子、岸本卓也
高島豪志、板垣雄亮、山本恵理伽(アナ)
鶴ヶ島好昭、仲村慎祐、森下創、堀田ヤスヨ、石井麗子
瀬口美乃、中西哲也、桐山浩一、谷風作、松本慎也
小谷真一、西尾有紗、匁山剛志、仲井間稜、渡辺碧斗
あべまみ、松村トモキ、伊藤哲悟、尾崎泰宏、駒澤晴信
志賀野晋平、宇佐美彩乃、春山清治、早乙女猛雄
永吉幸一郎、中山慎悟、西野綺良々、秋吉孝勇
安田敦、川村朋栄、中原崇詞、大津留あきひろ、渡辺琴美
斎藤航、千広真弓、新川千華、桜野友佳、五月女歩美
柊羽澄、中田健太郎、安藤稜治、益田祐貴、服部宏明
中村翔、鍋岡守、保田ヒロシ、川根武紘、門脇恵太
高村凪、堤優、日野義生、蒼木龍、小菅光寛、新海大舞
高橋千裕、池田優、堀あかね、和田晶子、加藤智子
竹垣綾香、手塚理恵、杉尾優香、遠藤佑哉、矢野叶梨
福田伸之、深尾久徳、菊池大輝、岩瀬晃太、ひなた香月
松村陸斗、謝村梨帆、神谷有樹彦、大大大輔、高木悠暉
小坂正三
矢崎広、石田剛太、奥村アキラ、こくぼつよし、綾乃彩
山崎浩子
信太昌之、山本圭祐、稲健二、右近良之
廣川三憲、仲義代、相田雄一郎、林健太、佐藤裕、堀丞、
仲村慎祐、鶴ケ崎好昭、神谷有樹彦、奥村アキラ、
蓮見孝之(アナ)
伊東大地、駒水健、塩谷南、猿渡亮太、宗和篤史、円谷優希、中里圭介、
長岡泰一郎、本多照長、本多晴、松元飛鳥、光永聖、春山清治、早乙女猛雄、
永吉幸一郎
大塚友則、長田陽、冨田颯希、秋定くるみ、望月雅行、
荒井大輔、南條裕貴、黒島美佳、市原洋
森川龍慶、兼田智寿、浅野たかひろ、羽田公、久保田大希
堤勇気、山尾祐喜、李圭寛、小川拓也、森上慎介、高島怜央
齋藤暢人、名富空、友永英輔、小澤輝充、澁江真、廣瀬剛
清水健志、内藤聡、安田仁、澤田和哉、平塚うどん、Gaku
服部令子、小西亨、大槻博、稲垣悠馬
紀本平八 …… 段田安則 (債権管理担当常務、元NY支店)
田島春 …… 入江甚儀 (審査部からの異動)
曽根崎雄也 …… 佃典彦 (審査部)
玉置伸介 …… 高橋長英 (電脳電設代表取締役社長)
白井亜希子 …… 江口のりこ (国土交通大臣、元アナ・進政党)
箕部啓治 …… 柄本明 (進政党の幹事長)
神谷巌夫 …… 木場勝己 (帝国航空・社長)
山久登 …… 石黒賢 (帝国航空・財務部長)
永田宏 …… 山西惇 (帝国航空・財務担当役員。東京中央銀行から出向)
的場一郎 …… 大鷹明良 (内閣総理大臣)
鈴木壮麻