未満警察 ミッドナイトランナー
(2020年7月期・日テレ・土23時枠)
脚本 – 渡辺雄介
演出 – 南雲聖一、長沼誠、大谷太郎
音楽 – 木村秀彬
主題歌 Sexy Zone「RUN」
King & Prince「Mazy Night」
チーフプロデューサー – 池田健司
プロデューサー – 藤村直人、森雅弘、柳内久仁子
https://www.ntv.co.jp/mimankeisatsu/
第1話 手足に火傷のような跡がある少女・みくが、
助けを求めて交番にやって来る。
(恐怖の一家全員感電死事件
警察未満の2人が挑むサスペンスドラマ!)
【ストーリー】
●大黒警察署港交番
一人の少女・平山みく(14歳)が裸足のママ歩いて助けを求め
る。
●事件現場
ある民家・平山家では事件or事故が発生する。
柳田は現場に向かうと稲西からは感電死で三人が死亡した
ことを語る。一家心中なのか?
●神奈川県警察学校
本間快は面接官の前で自分が警察を目指すに至る話を行う。
父は運送業の配達ドライバー、母は10年前に亡くなり、一人
っ子で恋人無し。悩み事も無ければ賞罰も貯金も恋人も無し。
借金は奨学金より380万円があるだけ。
及川面接官は、何故会社員だった前職は一ヶ月で辞めたのか
を尋ねる。警察官になる夢を諦められなかったという。
しかし及川はそんな彼の嘘を見抜いていた。
「意識の高い人物」
「社会の厳しさを知り逃げるように会社を辞めた」
それを聞いた元プロファイラの片野坂は凄いと褒める。
しかしその直後一度退席した本間が戻ってくると突然
「実は嘘をついたことがある。悩み事があります」
という。その悩みは・・
髪の毛の事だった。警察官は丸刈りにしなければならない
といのは時代錯誤ではないのかと文句を言うが、今は丸坊主
にするのは希望者だけだという。
早速警察学校に入るものたちは散髪が行われてそれぞれの
教場に振り分けられていく。
更に部屋割りの発表もあり本間は一ノ瀬という人物と同じ
315号室だった。そして258期・片野坂教場と助教の及川の
下で学んでいくことになる。
部屋に荷物を置くと同時にすぐに運動着に着替えてグランド
に集合がかかる。
トレーニングをさせられる中、10時前に携帯は回収し、
明日の午後5時までは携帯は禁止にするという。
総員30名。果たしてみんな警察官になれるのか。
・2日目の訓練
食事の時間に学生たちで話をする。
本間の父は警視庁のキャリアだったこと。
田端は今は大事な時間(食事)だと。
冬美は自分の父も警察官だったという。
真琴は冬美におしとやかで無口だと語る。
新藤はそれは野原さやかのことだという。
真琴によるは新藤は結婚しているのねと指輪で気がつく。
一方一ノ瀬と本間。本間は数日前からヴィーガンだとして
ソーセージを食べずにいると一ノ瀬によって食べられてしま
う。
・教官の教え
「警察官は矛盾した職業。市民を守るのが務めだが、時に
市民を疑い逮捕する」
「被害者だと思って居たものが加害者だという事もよくある」
ソーセージを食べてしまった一ノ瀬は本間に対して授業中に
「おたすけ券」を渡してくれるが・・
■感想
韓国映画「ミッドナイト・ランナー」の日本リメイク版。
韓国映画の方は未見。
550万人の興業を記録した本作だが元々北朝鮮が関係する
内容だそうで、内容に怒った北朝鮮側が訴訟を起こして
法的責任を問うことになったという・・まるで韓国が
アメリカ映画に対して行っているような事が起きているな。
自分たちの人物像や国の描写が違うとして名誉を汚されたと
思い込んで怒り狂ってしまうのは北も南も全く同じか。
昔この枠で韓国ドラマ「マイ★ボス マイ★ヒーロー」が
リメイクされた事がある。主演は長瀬くんと手越くんに加えて
ガッキー・新垣さんがキャスティングされて名作ドラマ
となった。今回のこのドラマも主人公はヒーローになりたい
と考えていた幼い頃の夢を引きずっているところを見ると
この作品を思い出す。
初回は多少設定がおかしくとも大目に見ることは可能だが
色々と不自然なところがあるのは確かだ。
一番の不自然さは警察学校の目の前の家で事件が発生して
いることなんだけど、恐怖を与えて洗脳する課程で使用する
武器が牛追い棒みたいな二本の電流棒なんだよな。
そこ一本で良くないか?またはスタンガンとかさ。
それを手に持つ犯人の姿が不自然で、しかも洗脳された人物
が動いているという如何にも嘘くさい設定である。
しかも警察学校の見習いとはいえ何度もその女性に電流棒を
食らうという見ていて安っぽい展開だった。
・バディ関係
本間と一ノ瀬は恐らく韓国ドラマの設定を踏襲しているなら
この二人は一生のバディ関係で生死を分けそうな時にでも
相手を助けるようなキャラクターになる。
マジメで知識バカの本間と明るく楽天的な一ノ瀬。
ヴィーガンだとして残っていたソーセージを食べられてしま
った本間だが一ノ瀬からは「おたすけ券」を受け取る。
今回のその片鱗でもある本間が足をねんざした際には一ノ瀬
がかばうような行動に出た。
今のところあまり相棒意識は感じていないみたいだけど。
ジロちゃん、カイ君の誕生の瞬間だ。
またバディとしては・・
・及川と片野坂・・教官組。片野坂は9年前まで現場プロファ
イラー。及川は何かと生徒に問題が発生すると筋トレさせる。
・柳田と稲西・・現場捜査官。稲田と片野坂はかつての同僚
で彼を現場に戻したがっているみたいだ。
興味深い設定としては、ここに集められた人物はいずれも
新卒者ではなく一度は社会にもまれてきた経験があること。
そこでのスキルが活きてくるのだろうか?
そして話のメインは警察学校のことなのか、それとも現実の
事件なのか分からない。成長していけば現場にかり出される
ことはあるだろうがそれまでにはある程度の時間の経過が
必要だ。
今回だけのテーマを見れば「家族」がそれに該当するの
かも知れない。
■メインの事件 / サブの事件
最初に一家殺人事件が発生した。
よく分からなかったけど冒頭にフラフラっと歩いてきた
子(みく)の家族・平山家に該当するのかな。写真では5人が
写っていたように見えるけど倒れていたのは3人くらいだった。
父親は事件一ヶ月前に歩道橋の階段から転落死している。
酔って転落死。飲食業・多額の借金。
そして次に発生した事件は浅田家。
夫・信二、妻・靖子、娘は茉里奈。
この事件の主犯は楓で、仲間の一人を洗脳している。
洗脳されているのは夫ではないかと思ったが妻だった。
半年ほど家に居座って暴力と恐怖で家族の心を支配し洗脳した
という。
この洗脳というのも見せ方次第なんだけど、ちょっぴり描き方
によっては安っぽさが見え隠れする。
事件発覚の際に男性が女性を殴る姿が有ったけど、あれは
洗脳を説こうとして夫が妻を殴ったということだったのかな。
・怪我の功名
事件を発見したのは訓練中に足をくじいた本間が、双眼鏡で
隣のペンション(というかアクアショップ”RumahBIru”という
店舗)を見ていたのが原因。
1時間も見ていたけれど湯上がり美人はずっと白いローブ。
メシを食べるのも忘れて二人はずっと覗きまくる。
男が戻ってくると凄い勢いで女性を殴り事件性を感じる。
覗いたことがばれないようにして何とか犯罪を立証したい。
その為に一ノ瀬が潜入していくことになる。
店舗をネット検索するとオーナーの顔が一致しない為に、
不自然さを覚えていく。
・プロファイラー
柳田に頼まれ、冒頭で保護されて以降3ヶ月も誰にも口を
聞かないで居た平山みくに片野坂をぶつけて見る。
取りあえずお手並み拝見のエピソードという感じだけど、
片野坂の私生活の一端もここで描かれる。
・犯人の動機
金が目的でも家族を作りたいでもない。
あの家の子供を自分と同じ境遇にして分身を作ろうとした
ということだった。
■警察学校と事件
登山道マラソン。時間内に戻らないといけない。
足をくじいた本間は一ノ瀬に助けを求める。
誰も助けてくれなかった。警察官は市民の助けにならねば
ならない。それなのに仲間を見捨てた罪。
どうしても警察官になりたい本間だが一体そこにはどんな
理由があるのか。
朝食で勝手に食べてしまったソーセージのお返しに、
「おたすけ券」を渡した。
一度はその券が上述するマラソン内で効果が発揮。
更に一ノ瀬が潜入し連絡が付かなくなると本間は助けにいく。
その際にそのお助け券を教官である及川蘭子たちの部屋の
前に置いていく。
・二人は何故警察官になりたいか
本間は会社についていけず辞めてしまった。
子供の時の事を思い返すとヒーローになりたかった夢。
それを実現する為に警察官を目指すことに。
一ノ瀬は兄・太郎が居たが一年前に亡くなった(事故死)という。
兄の夢は交番勤務。そこで変わりに自分が警察官を目指す
ことになる。
「タッチじゃん」(by 本間)
■出演者
本間快 …… 中島健人 (警察学校の生徒)
一ノ瀬次郎 …… 平野紫耀 (警察学校の生徒)
及川蘭子 …… 吉瀬美智子 (警察学校の教官)
片野坂譲 …… 伊勢谷友介 (警察学校の教官・元プロファイラ)
稲西結衣 …… 中村ゆり (捜査官)
柳田晋平 …… 原田泰造 (捜査官)
橘冬美 …… 大幡しえり (警察学校の生徒・父が警察官)
黒岩純哉 …… 葉山奨之 (警察学校の生徒・父はキャリア官僚)
野原さやか …… 竹内愛紗 (警察学校の生徒・無口)
鷹木真琴 …… 傳谷英里香 (警察学校の生徒)
新藤司 …… 阿岐之将一 (警察学校の生徒・既婚者)
田畑翔之介 …… 小平大智 (警察学校の生徒)
高山遼登、井之上陵、勝田庸平、倉田学、齋藤憲良
赤妻洋貴、小幡貴史、金谷拓磨、倉田大地、佐々木徹
須藤誠、西航佑、松島裕太、吉田光輝、田中杏樹、水野ナミ
寺岡悠貴、北条晃平、山口健太郎、龍、松井結麻、山田真央
楓 …… 真木よう子 (両親が借金、母親がされた仕打ちで父自殺)
楓の幼少 …… 大迫莉榎 (警察に相手されなかった)
浅田靖子 …… 片岡礼子 (洗脳されている母)
浅田信二 …… 東根作寿英 (父親)
平山みく …… 鈴木梨央 (14歳、前の家族の被害者家族)
平山敏英 …… 坂口進也 (父)
平山睦子 …… 高橋ひろ子 (母)
浅田茉里奈 …… 大島美優 (娘)
平山菜津子 …… (祖母)
海島雪、保科光志、伊藤友十