過保護のカホコ 第6話 男 vs 女

過保護のカホコ
(2017年7月期・日テレ・水曜22時枠)

第6話

【ストーリー】

加穂子は麦野から告白された夢を見ながらニヤニヤする中、目覚
めると時間がとっくに過ぎていることに気がつく。なんで起こし
てくれないのかとしてママに文句を言いに行くが、母親は昨晩
出て行ったのだった。加穂子は「もうママに甘えないようにする。
朝は自分で起きるし、服だって自分で決める。駅まで送り迎えも
しなくて良い」と言った為だった。

正高は朝食を作るが台所の勝手が分からず油は何処だと言い出す
始末。加穂子はママにオハヨ～とLINEで呼びかけるも既読にも
ならなかった。心配している中、初代からは電話で泉はウチに
いるので安心してとのこと。何か有ったのかと問われ麦野くん
から加穂子と付き合いたいと言われ、加穂子も自分のことは自分
ですると言ったので必要無いと言われているみたいに感じたのだ
ろうと。一度ヘソを曲げると時間がかかるからねと初代。
加穂子は家事を頑張るからと語る。

麦野の元に行く。
今度は母親が出て行ったのかと。単純に戻って欲しいなら加穂子
にはママが必要だと言えば良いのではないかという。パパが出て
行った時に感じたのは、神は加穂子に独り立ちしろと言っている
みたいだったと。今は何と言っているのか・・どうしたら良いの
か分からないという加穂子。すると俺なんて何十年も会っていない
という。どうして出て行ったのか。
そんなことよりも俺たち、話し合うことがあるのではないかとい
う麦野。交際宣言をしたんだっけというと、加穂子はデートする?
それとも・・・ムフフと含み笑い。
そんな加穂子から突然麦野に「2つのお願いがあります」と語る。

1.加穂子のことを名前で呼んで欲しい
2.好きって直接言ってくれないかな

ということだった。今まで直接言われたことがないから・・と。

■感想

今回は男性親と女性親がそれぞれに分かれて愚痴り合う流れに
なった。

多少脚本が強引であれ、テーマ毎に上手いこと色分けして
問題の本質を抽出させるというのがとてもよく出来た作品だと思う。

コミュニケーションの問題が常に取り上げられるドラマだけど、
今回は目の前に夫と妻が居るのに対して携帯/LINEを通してでしか
返事が出来ない状況であること。先日のエピソードでも母親と娘が
ケンカをした際には夫を仲介して会話するというシーンが
描かれたけれど、その中間にいる夫がまさに利用されるだけ利用
されて結局美味しいところだけを女性同士に持って行かれた
ことで憤怒してしまう流れが有った。
(元々このお母さん、エリアから外れると声が小さくなるのよね)

愛情表現は日本では最も苦手なコミュニケーションの一つ。

感謝する言葉は夫婦や身近な人相手に対して、結構言い表せ
ることが多くなったなと思っているけど、好きだ愛して居ると
いう言葉はやはり日本人にも荷が重い。常にその言葉を使えば
安っぽいものとして捉えられるという意識も有るのだろうが、
やはり普段から言い慣れない言葉に重荷を感じてしまう。

今回は流石の麦野も加穂子からそれを要求されて容易には言えない
ところが有った。加穂子には何故言えないのかと思ったのかも
知れない。母親に対して大好きだという言葉を連発したけれど
決して安っぽく伝わらないところはやはり加穂子の人徳のなせる
所なのだろうか。

今回仲裁役を果たしたのは祖母だった。
しかしその祖母が今度は末期の状態にあるようで、カルテを見る
と不整脈と書かれていたような感じだった。

加穂子は恋人同士となった麦野とデートするかそれともムフフと
想像してはニヤけていたけど、非常識お嬢様としては何処まで
想像していたのか邪推ながら知りたくなったぞ(笑)

■出演者

根本 加穂子 …… 高畑充希 (22歳、稜青大学・文理学部社会学科)
麦野 初 …… 竹内涼真 (24歳、芸術学部・美術学科)
根本 正高 …… 時任三郎 (54歳、父、双葉生命)
根本 泉 …… 黒木瞳 (51歳、加穂子の母、専業主婦、不妊治療)
国村 衛 …… 佐藤二朗 (47歳、交番勤務、環の夫)
国村 環 …… 中島ひろ子 (48歳、次女、身体が弱い)
根本 多枝 …… 梅沢昌代 (74歳、正高の母)
根本 正興 …… 平泉成 (77歳、正高の父)
根本 教子 …… 濱田マリ (50歳、正高の妹、出戻り)
富田 厚司 …… 夙川アトム (41歳、節の夫、看護師)
富田 節 …… 西尾まり (44歳、三女)
富田 糸 …… 久保田紗友 (18歳、節の娘、チェリスト)
並木 初代 …… 三田佳子 (72歳、泉の母)
並木 福士 …… 西岡徳馬 (74歳、泉の父)

保榮茂愛