コード・ブルー3 第6話 2番、3番では意味がない。1位で無ければ・・

コード・ブルー3
(フジTV 2017年・7月期・月21)

脚本:安達奈緒子
演出:西浦正記
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:増本淳
協力プロデューサー:中野利幸
演出:西浦正記、葉山浩樹、田中亮
主題歌:Mr.Children「HANABI」

http://www.fujitv.co.jp/codeblue/

第6話 落胆の向こう側

【ストーリー】

緋山は帰宅出来ず病院にお泊まり。それを知り白石は彼女の着替
えを持ってくる。山口匠(17歳)の家族は決断したことが話題に。
脳死判定承諾書。頑張っていた部活で事故に合うなんて辛いだろ
うねと。2回目の判決は3時間後。雪村が出社してくるとおはよう
と声を掛けてくる。緋山は最近雪村が感じが良くなったことを
指摘し、何か有ったのかを尋ねると、冴島から周りの雰囲気を
よくするのも看護師の仕事だと言われたのだという。アイツこそ
仏頂面なのにねと緋山。冴島が逆にニコニコしていたら怖いで
しょと白石。すると藍沢は君たち勇気有るねと語る。
それを聞いて後ろを振り返ると、冴島の姿が有った。今日から
復帰だっけ?明日からです。担当は緋山先生なのでヨロシクお願い
しますと仏頂面で睨む。

新海と白石はエレベーターで会話。
天野奏について、無事に手術が終わって良かったですねと。
しかし少し手に震えがあること。腫瘍は完全に切除し命は助かって
両親は納得。しかしあれは誰がやっても結果は同じだという。

白石は緋山に対して遺族への対応に関して大丈夫か尋ねる。
規則通りにやるとし私も若くはないのだと告げる。しかし記入を
しておけと言ったのに名取は書いていなかった。両親がずっと
つきっきりで受け入れられない様だと。臓器が無駄にならなくて
良かったとは名取。一時期循環が悪く痛む前に提供してくれて
良かったと。あんたみたいな性格なら私も問題児にならず今頃
良いポジションを取れていたという。

「医者は感情のコントロールする術を身につける」

井上は血液型はAだとし心臓は優輔に適合しそうだなと橘に語る。
すぐに移植ネットワークから連絡がある。11歳と若く緊急性が
高いし待機日数も長いので獣医は高いハズだと。

藍沢は奏の元に行くと済まないと謝罪。元通りに出来なかった
こと。しかし奏はリハビリを頑張るからと語る。

「医者を続けている限り自分に落胆し続ける」

そんな中、千浜町の冷凍倉庫内でフォークリフトの誤動作で
荷崩れを起こしたこと。藤川と藍沢が先行していきピストン輸送
で灰谷と横峰を送るという。
現場の日の出冷凍倉庫・・現場責任者によると今の所重傷者は
2名で負傷者はもう1名いるという。太田は右肩骨折。
飯塚、守口と次々と容体が悪化する怪我人が見つかっていく。

■感想

同じ境遇に有るものを組ませるというパターンはこれまでと
似ている。
患者や遺族から学ぶことの大切さ。そして何と言っても先人で
ある経験ある先輩医師から学ぶことの大きさというのは何にも
増して重要なものとして写る。

若い人は失敗が成長に繋がるけれど、ベテランとなってくる
と失敗から学ぶこと以上にネガティヴに受け取ってしまうという
ことで色んな意味でシーズン1から見ている人はベテラン側の
立場として見ているのではなかろうか。人生は常に学習だと
言うけれど、医療の分野ではそうも言っていられない。
選択のミスからくる失敗が消化不良のままで残ってしまう。

今回は若い者たちがある意味自分の人生観を変え成長を感じさせる
エピソードであり、ベテランは逆に少し自らの立場や年齢という
ものを自覚させる内容だった。

冒頭の白石と緋山の会話。その中に藍沢が密かに聞いていると
いう構図が毎度楽しい。先日は飲み屋で二人の愚痴を聞いて
いたんだけど藍沢ってそういう付き合いの出来る良い部分も
あるんだなと感じさせる。
陰口をたたいている相手が背後に居るっていうのはパターンだけ
ど、海外ドラマ好きならば「NCIS」をギブスのことを真っ先に
思い浮かべそうだ。

フェローの活躍は今回満遍なく描かれた。
名取の態度を見た緋山はフェロー時代の自分と今の自分を思わず
見比べてしまったのでは無かろうか。その経験を名取に語ること
で名取に伝わるところも大きかった。この辺の意識の変革
やら精神的成長が早すぎるところがあるのだけど、これが短い
スパンで描かれる日本のドラマって感じ。

現場で処置したフェローの灰谷と横峰は、臆病者だった灰谷と
患者の立場をリンクさせて、上手いこと相互的作用を及ぼした。
ただ切開するだけならばともかく血管/動脈部位を処置するのは
フェローには少々荷が重い。藍沢がやるような硬膜内/硬膜外に
於ける圧迫を解く応急処置の方が繊細な作業だが寧ろフェローが
勇気を出せば出来そうな感じだった。

現場で出来る処置には限りが有る。
その場にある器具で全てを行わねばならない。勿論応急的処置で
有り病院に届けるまでに生きながらえさせることが目的ではある。
生意気だった雪村が急にしおらしくなったり、改めて経験則の
ある冴島との違いを見せつけたところは思い上がっていた彼女の
心を上手く打ち砕いたのではないかな。そういう意味では雪村と
いうキャラクターは今回まではずっと突っ張った感じで居て欲し
かったぞ。

遺族・患者への告知の問題も有り、複雑なところが有ったね。
生きて居ることの意味。人が人を助ける命のリレー。
人に取っては生きる意味って変わってくるので、それぞれに
かける言葉も変わってくる。命さえ有れば・・と感じるのが普通
だけど、命以上に大切なものがあるという特殊な人も居る訳だ。

それに関連して移植提供者の問題も取り上げられた。
しかし日本人はアメリカと違い基本的に火葬する。
それなのに移植提供者っていうのはかなり少ない。
死んで尚、身内の身体を傷つけたくない思いが有るのだろうけど
一人の人が6人の命を助けられる事実を見るとこれ程有意義な事
はない。しかもよく耳にするのは何億円も使って海外で移植を
行おうとする事実が有る。本人たちにしてみれば当然金を積んで
も助けたいと思うのが心情なんだろうけど、日本でも臓器提供
が増えて国内の移植は国内で出来る様になるのが一番だと思う
んだよね。

■出演者

藍沢耕作 …… 山下智久 (フライトドクター、脳外科医)
白石恵 …… 新垣結衣 (フライトドクター、チームリーダー)
緋山美帆子 …… 戸田恵梨香 (フライトドクター、周産期医療途中)
冴島はるか …… 比嘉愛未 (フライトナース、妊婦)
藤川一男 …… 浅利陽介 (フライトドクター、整形外科専門)

名取颯馬 …… 有岡大貴 (フェロー、名取総合病院の一人息子)
灰谷俊平 …… 成田凌 (フェロー、要領が悪い。コンプレックス)
横峯あかり …… 新木優子 (フェロー、若干夢見がち)
雪村双葉 …… 馬場ふみか (新人看護師)
町田響子 …… 伊藤ゆみ (管制官、コミュニケーションSP)
鳥居誠 …… 岩井拳士朗 (Dr.ヘリ、整備士)
早川正豊 …… 伊藤祐輝 (Dr.ヘリ、パイロット)
広田扶美 …… 下垣真香 (看護師)
橘優輔 …… 歸山竜成 (啓輔と三井の息子、拡張型心筋症、11歳)

梶寿志 …… 寺島進 (ベテランパイロット)
西条章 …… 杉本哲太 (脳外科部長)
三井環奈 …… りょう (フライトドクター)
新海広起 …… 安藤政信 (脳外科医)
橘啓輔 …… 椎名桔平 (救命救急部部長)

天野奏 …… 田鍋梨々花 (14歳、天才ピアニスト、藍沢の患者?)
井上宣顕 …… 滝藤賢一 (循環器内科)
守口 …… 馬場徹 (怪我)
太田 …… 田口智也 (怪我)

松居大悟、、伊藤久美子、関口アナム
佐古井隆之、田中允貴、梶原颯、松木研也

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