過保護のカホコ 第2話 1羽500円の折り鶴に賭けた思い

過保護のカホコ
(2017年7月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本 – 遊川和彦
チーフプロデューサー – 西憲彦
プロデューサー – 大平太、田上リサ
演出 – 南雲聖一、日暮謙、伊藤彰記、明石広人
音楽 – 平井真美子
主題歌 – 星野源「Family Song」

http://www.ntv.co.jp/kahogo-kahoko/

第2話

【ストーリー】

限定された地域の小さなお城で大事に育てられたお姫様の加穂子。
母親の泉/女王に頼り切りで自分では何一つ決められずにいた。
毎朝の儀式として洋服まで選んでもらっている。
まるで二人はミーアキャットと尻尾の生えたカエル。
しかしそのカエルの美穂子は人を幸せに出来るような仕事を見つ
けたいという発言を受けて父親の正高は変化に期待する。
麦野くんの絵を見て幸せになったから私もそんな仕事に就きたい
と語る。花嫁修業だけじゃだめだということ。ずっと子供のまま
で居たいのだろうと言われた加穂子。しかし人を幸せにするなんて
どう見つけるのか。何かある気がする。今度パパの仕事場を見たい
というと行っても良いかという加穂子。衛さんや厚司さんの
職場にも行きたいというと、泉も行くと言い出す。

正高は矢部部長に娘の職場見学の許可を得て見せることに。
保険について色々とあることを説明する。
何でパパはこの会社に入社したのかと質問される。一流企業だから
なのか?と問われ何とも良い答えが出てこなかった。

瀬塚警察八ツ川交番では衛の仕事を見る。
幸せにするというよりも衛仕事。人間の嫌な面を沢山見るから
加穂子には合わないかも知れないことを聞かされる。

城南医療センターでは厚司から話を聞く。
患者がよくなってありがとうと言われるのは嬉しい事だけど
逆の状況はつらいと語る。労働時間の長さ、そして血を見ること
も多いのでしょとして泉は否定的見解を述べる。

多枝や正興の元にも尋ねる。
お爺ちゃんは昔本屋だった。本が好きで小説家を目指していたが
昔は景気もよく本が売れた時代だった。
お婆ちゃんに私はどんな仕事に向いていると思うかと尋ねると
専業主婦だけはヤメた方が良いという。

■感想

そんな良いバイト有ったら私が副業するよ(笑)

過保護という名で世間知らずとして育ってしまった加穂子が
今ようやく幻想の世界から飛び出して一人現実社会へと
脚を向けていく。

親ならば子供が傷つかないようにして、子供が汚い物事に触れ
ないようにして育てたい気持ちは誰にでも有るのかも知れない
けれど、やはりこれが保護以上に過剰になると世間知らずに
育ってしまう。

このドラマの上手いところは、親に相談したくても出来ない状況
を繰り返し作っているシーンがあるところではないか。
寧ろ今まで無かったところが不思議でならないけど。

簡単に話をする事が出来るような状況ではなく、約束という名で
彼女の口から口外出来ない状況というものを作っている。
それがまた加穂子だけでなく父親も同様のところがあるんだけど
ね。
本来友達が居ても良いハズなのに加穂子にそれが居る気配が
無いのもまた過保護に母親の影響なんだろうな。友達の存在が
現実世界を知らせる良い機会になるべきハズなのにそれさえも
ない。

またそれぞれの登場人物を動物に例えるところも的を射ており、
上手いことそのキャラクターの性格を代弁していかな。

泉のミーアキャット度が面白い。
エリア内では凄いレーダー感度を発揮してしまうのだけど、
エリア外では今までの過敏さはどうしたって感じで急激に勢い
は減退する。

主人公は操り人形のようで感情がないように見えた。
遊川和彦さんのドラマでは近年ロボットみたいな人間像を描いて
そこから感情を取り戻して人間らしさを得ていくシーンが多い
感じ。

彼女は彼女なりに顔芸でこれまで意思を伝えようとして心の中で
叫び続けていたところも有るのではないか。しかしこれまでは
声を出さずにただ顔を変えてはそれを表現していただけ。

「痛いと私はぶちゃくなる」ってCMは確か高畑充希さんだった
けか。

今回の彼女は声をあげて号泣する姿が有った。
喜び・悲しみなど辛い現実をどんどん吸収していくことで
ようやく成長していくところがあるんじゃないのかな。

彼女が居るだけで幸せに感じる人は居るのだから、決して彼女
の存在は悪くない。今度はその幸せを他人に与える為に、
どんな仕事が彼女に合っているのかな。
今の所子供相手の保育士とか看護師は彼女に合っていると思う
けど・・

■出演者

根本 加穂子 …… 高畑充希 (22歳、稜青大学・文理学部社会学科)
麦野 初 …… 竹内涼真 (24歳、芸術学部・美術学科)
根本 正高 …… 時任三郎 (54歳、父、双葉生命)
根本 泉 …… 黒木瞳 (51歳、加穂子の母、専業主婦、不妊治療)
国村 衛 …… 佐藤二朗 (47歳、交番勤務、環の夫)
国村 環 …… 中島ひろ子 (48歳、次女、身体が弱い)
根本 多枝 …… 梅沢昌代 (74歳、正高の母)
根本 正興 …… 平泉成 (77歳、正高の父)
根本 教子 …… 濱田マリ (50歳、正高の妹、出戻り)
富田 厚司 …… 夙川アトム (41歳、節の夫、看護師)
富田 節 …… 西尾まり (44歳、三女)
富田 糸 …… 久保田紗友 (18歳、節の娘、チェリスト)
並木 初代 …… 三田佳子 (72歳、泉の母)
並木 福士 …… 西岡徳馬 (74歳、泉の父)
矢部 …… 飯田基佑 (双葉生命・部長、正高の同期で上司)

星野晶子、林希美、田中珠里、田中乃愛、落井歌歩子

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