半沢直樹 3話 古田新太さんの目は笑ってない

半沢直樹
(2020年7月期・TBS・日21時枠)

原作:池井戸潤
脚本:丑尾健太郎
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
ナレーション:山根基世

https://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/

第3話 黒崎襲来!! な・お・きにお仕置きよ!!
(倍返しの鍵は恩返し 黒崎登場!)

【ストーリー】

●電脳雑技集団

「子会社が親会社に反旗を翻すなんて前代未聞ではないのか?」
電脳の平山夫婦は東京中央銀行・伊佐山にそう告げる。
半沢の馬鹿がしでかした事だが買収については安心して良い
という。
玉置は計画通り42%の株式を取得。過半数まで残りは8%。
郷田は良かったとして、弊社が手がける通販サイトの人気商品
を渡す。平山は通販会社が贈答用のラッピングをしている
ことに驚く。ウイスキーのマッカランの25年物を手にする
伊佐山。流通業者の箱には「コペルニクス」と書かれていた。
伊佐山に対して美幸は残りの株を買い占めましょうと語る。
銀行が支援を決めたのは必ず勝つということ。横綱相撲で
ありセントラル証券では相手にならないという。

●スパイラル社

瀬名は電脳雑技集団を逆買収をするのか?と問う。
半沢と森山は、我々が狙っているのはフォックス社だという。
潰れかけたフォックス社を買って何になるのか?
しかも奴らはここを売ろうとしたペテン師たちだという。
森山はフォックス社と組めば互いの企業価値があがると言った
のはそもそも瀬名であることを指摘。しかし瀬名自身は
今のうちは余所の会社を買う余裕はないことを語る。しかも
大銀行が付いているところとは違うんだと。

半沢は資金力では勝てないので我々は知恵で勝負するという。
計画書を見て欲しいとしこれからが本当の勝負。

●フォックス社

郷田の部下・岩下はこれを見て下さいと語る。
ネット記事には・・・
「フォックス社は投資失敗で巨額の損失か?」
と取り上げられていた。


半沢と森山、そして瀬名は剣道場で一戦を交える。
一度剣を交えれば今後のことも話しやすいというもの。
我々が建てた「防衛策」。今後は「資金力」vs「知恵」の
勝負で勝算は半分。最後は東京中央銀行がメンツの為に膨大
な資金力を盾に推してきたらウチはひとたまりも無い。

「仕掛ける相手の隙を突く」
弱者が強者に勝つための戦法
大切なのは「攻める気持ち」。
恐れず攻め続ければ電脳・銀行連合軍にも必ず隙が生まれる。
その隙を見抜けるかが勝負。

「一足一刀の間合いをとって平常心で敵を見つめ気剣体の一致
を伴い、最後の一撃を与える。」

■感想

気難しい内容かと思わせて実際にやっている事は、それと
なく誰にでも分かるような作りでとても上手くまとめている。
しかも今回はちゃんと放送の枠内に収めた格好だ。
ただしその後の展開となると予想する際には、その手
の知識が必要になるので流れを読むことは難しい。
銀行としては規制がかけられていたり、やってはいけない
ことが有るのを証券側なら出来ることがあるみたいな展開
に持ち込めれば勝機が見えてくる。

シナリオも単純で巨額の資金源を持つ卑怯な銀行連合に
対して、会社単位でのパワハラをしまくりで小さな子会社・
証券会社相手にやりたい放題の構図があり、その巨大な力を
なんとか交わして上手いこと戦術を仕掛けていく展開は
見ていて楽しい。時間的切迫感もふんだんに盛り込まれていた
ので視聴者に及ぼす焦燥感は多大なものとなった筈だ。

銀行が手を貸しているのも電脳雑技集団という、何処か中国
っぽさがあり、この構図は日本対中国を意識しているのでは
無いのかと思わせる。

水面下での情報戦がもの凄く、それがまたリスクを伴うもの
であること。しかもどの口が言うのかとばかりに、自分たち
がしている行動を相手に対して語るのだから、何とも皮肉だ。
この人たちはプライドを口走るも銀行のプライドは守り、
そこで働く自らのプライドは殆どない。恥をかくことを
知らないだけなのか。大和田に頭を下げた三笠だってそう
いうことをするタマではないが結局勝つためにはなりふり
構っていない。

■ドラマの見所

基本的には情報戦を仕掛けて色々と駒を動かし、有利に働く
ような流れだった。最初に先制攻撃を仕掛けたのは
セントラル証券で、マスコミにリーク。その後、マスコミと
金融庁/証券取引等監視委員会を動かしマスコミもしっかり
と動かされた。流れ的には倍返しされた半沢であったが、
最後に力強い味方と、今後の反転を予感させる電脳雑技集団
の金庫番・玉置克夫の息子の存在の流れを掴んでいく。

また今回の流れにはセントラル証券側は郷田を味方につける
必要があり、中央銀行側ではスバイラル社の買収の為に
追加融資の稟議をかけ、その為に三笠は敵対している役員の
大和田に頭を下げ協力を求める。

・対立の構図

・セントラル証券

今回はスパイラル社にフォックス社の逆買収を提案する。
その為に投資失敗したというフォックス社の市場価値を
下げて株価を下げる必要があり、裏付けとしてフォックス社
の社外秘とも言える「経営状況報告書」を持っている必要が
有った。
その情報源は何処なのか。

面白い人間の繋がりが色々と判明していき、フォックスへの
繋がりだけでなく、今回は浜村と高坂の繋がりも明らかにな
った。

・東京中央銀行

伊佐山が対半沢に向けた当面の本命の相手なのだが、あまり
に大げさに演技しすぎて如何にも雑魚感が凄い。

東京中央銀行は金融庁を動かし、セントラル証券に色々と
仕掛けてくる。
銀行嫌いの黒崎が何故動いたのか。

・スパイラル社

今回は自分たちが作ったシステムに苦しめられそうな展開
ではあった。半沢と社長の岡しか知らないクラウドに入れて
ある企業データ・疎開データを黒崎たちに見られる前に削除
する必要が有った。このシステムを作ったのは高坂圭。
トレーディングシステム導入・一新時に入れたもの。
画像をハッキングした名目で上手いことリアルタイムの
対戦ゲームのように相手のハッキング的動きを監視しながら
の作業。クラウドに侵入され、ファイルを見る為のパスワード
にはパスクラッカーで対応される。
パスワードは「zansin」だったので、6桁のパスワードの
解析には
高坂もクラウドにバックドアを仕込んで侵入して削除を
試みる。

・黒崎の第二次攻撃

疎開データのデジタル上の開示は失敗したが、なんと言っても
シュレッダーに残っている書面データのクズがある。

「部下の作った重要書類は上長が書面にして保管するのが
銀行員の性」

と黒崎の優秀さを表す台詞。

二度目のタイマーが発動されてシュレッダーのクズがつなぎ
合わせされた。その間にも何とかしてスパイラル証券は
フォックス社と合意する必要がある。

今回は半沢の信念をたたき込まれた森山の説得力のある言葉
が必要だった。

「今だけで無い未来を見据えるんだ」」
「感謝と恩返しが大事。その2つを忘れた未来はただの独り
よがりの絵空事。これまでの出会いと出来事に感謝しその
恩返しのつもりで仕事をすれば必ず明るい未来が開ける」

・花ちゃん

必ず出てくる半沢家の一コマ。
花ちゃんの存在は本当に安らぎと微笑みを与える存在で
ある。紅茶の購入をした直樹だが、色々と言い訳しても
女性はすぐに察知する(笑) 特に普段しないことをする行動
は女性でなくとも裏があると疑うものだ。

一箱は智美さんにあげたことは明らかで、世界の物品を扱う
コペルニクス社からの購入品。
コペルニクス社の箱があるのを伊佐山は目にしていてそこで
基本的なシナリオの回収作業が行われた。

・今後は?

なんと言っても黒崎の執拗な追求のお陰で、それが疑念を
抱く原因となる。証券会社を探していた本来の目的。
こぼしたコーヒーの書類が道しるべとなってくれたけど、
電脳電波(株)は、革新的な次世代スイッチング電源の特許を
持っている元ゼネラル産業の子会社だ。
2年前に譲渡され傘下になる。3年前の役員一覧には、CEOには
玉置伸介が・・玉置と言えば玉置克夫は電脳雑技集団の財務
担当。電脳電波(株)を300億円で買い取っていて、元ゼネラル
社のメインバンクは東京中央銀行だという単純そうで分かり
づらい構図。この特許に秘められたものとは何か。
玉置を切り崩していこうとした半沢たちだが、気づかれていた。

そして何よりも大和田を裏切ったと思われていた伊佐山だが
寧ろ猿芝居を打っていただけだったようだ。

■出演者

半沢直樹 ……堺 雅人 (セントラル証券・営業企画部長・銀)
半沢花 ……上戸 彩 (直樹の妻)
渡真利忍 ……及川光博 (東京中央銀行本部融資部融資課)
森山雅弘 ……賀来賢人 (セントラル証券・営業企画部・プ)
浜村瞳 ……今田美桜 (セントラル証券・営業企画部・プ)
諸田祥一 ……池田成志 (セントラル証券・営業企画部次長・銀)
広重多加夫 ……山崎銀之丞 (太洋証券、スパイラルのアドバイザ)
三木重行 ……角田晃広 (セントラル証券・営業企画部調査・銀)
玉置克夫 …… 今井朋彦 (電脳雑技集団・財務担当役員)
尾西克彦 …… 粟島瑞丸 (セントラル証券・営業企画部・プ)
平山一正 …… 土田英生 (電脳雑技集団・社長)
清田正伸 …… 加藤 啓 (スパイラル・財務部)
苅田光一 …… 丸 一太 (東京中央銀行情報システム部・飲み友?)
原田浩平 …… 持田将史 (セントラル証券・営業企画部・プ)
岡光秀 …… 益岡 徹 (セントラル証券・社長)
加納一成 …… 井上芳雄 (スパイラル・戦略部)
野崎三雄 …… 小久保寿人 (東京中央銀行本部証券営業部次長)
平山美幸 …… 南野陽子 (電脳雑技集団・副社長)
三笠洋一郎 ……古田新太 (東京中央銀行・副頭取)
智美 …… 井川遥 (小料理屋女将、東京中央銀行の株主)
瀬名洋介 …… 尾上松也 (スパイラル・社長)
伊佐山泰二 …… 市川猿之助 (東京中央銀行本部証券・営業部長)
中野渡謙 …… 北大路欣也 (東京中央銀行・頭取)
大和田暁 …… 香川照之 (東京中央銀行・京橋支店長)
郷田行成 …… 戸次重幸 (フォックス社・社長)
高坂圭 …… 吉沢亮 (スパイラル社・システム開発部)
黒崎駿一 …… 片岡愛之助 (金融庁検査局・証券取引等監視委員会事務局証券検査課統括検査官)

…… 夏目三久 (東京中央銀行イメージキャラ)

藤田 ……
玉置克夫 …… (元電脳電設(株))
ジョン・ハワード …… (マイクロデバイス社)
岩下 …… (郷田の部下)
福島 …… (証券取引等監視委員会)
加藤 …… (証券取引等監視委員会)

矢崎広、石田剛太、奥村アキラ、こくぼつよし、綾乃彩
山崎浩子

伊東大地、駒水健、塩谷南、猿渡亮太、宗和篤史、円谷優希
中里圭介、長岡泰一郎、本多照長、本多晴、松元飛鳥
光永聖、春山清治、早乙女猛雄、永吉幸一郎

高木慧一、後藤裕、乙杉和平、加藤昌男、金島清史、冴木柚葉、佐々木柔、
佐藤大、杉井孝光、谷亮、中山稔康、永島美穂
橋田洋平、帆春、宮城由紀乃、大塚友則、長田陽、冨田颯希
秋定くるみ、望月雅行、荒井大輔、南條裕貴

黒島美佳、市原洋、芦原成弥、安部拓弥、稲垣悠馬、大槻博
岡崎尚人、奥山朝陽、加藤竜治、神谷有樹彦、蔵本有貴
堺健、高橋宣広、滝山博之、鴇崎真琴、ダンディ由輝
松田守弘、水澤陽子、日陰良磨、小西亨、元岡伸治郎
佐藤大紀、牧田優希、中原さくら、虎居洸憲、斎藤修
最上雄斗、竹内万喜子、貝瀬裕、堀友輝、山本恭治
吉岡宏輝、吉田正臣、鷲足満

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