[終] アンサング・シンデレラ 11話 分かる・・いやワカラン。

アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋
(2020年7月期・フジTV・木22時枠)

原作 – 荒井ママレ
脚本 – 黒岩勉
主題歌 – DREAMS COME TRUE 「YES AND NO」
音楽 – 信澤宣明
プロデュース – 野田悠介
演出 – 田中亮(1)(2)(5)(7)(8)(10)、相沢秀幸(3)(4)(6)(9)
野田悠介(11)

第11話 大切な日常、それぞれの未来

【ストーリー】

・2年後

自転車を走らせる葵は萬津総合病院の系列病院である
萬津産婦人科病院に通っていた。

●萬津産婦人科病院

この日は米川理恵の出産の日。
既に分娩室に居る中、理恵の夫・和馬はあたふたする。
産婦人科医の道場健太郎と看護師の岩澤朱里はそんな夫
に声を掛ける。既に6度目の出産だから本人も余裕だと
言っていたこと。しかし夫は無事出産が終わったと同時に
倒れてしまう。
廊下のソファーに和馬を寝かせる中、看護師の岩澤は
葵に病棟の見回りを頼む。
星名優が薬のことで相談したいそうだと。

星名の病室にいくと、そこは4人部屋で他にも上野美里や
牧野由梨などの妊婦が入院していた。
星名は葵に対して暑いのがキツイことを語ると、リトドリン
の副作用だとし、火照ったり動悸が出てしまうのだという。
後で薬の量に関しては医師に話してみるという。
エアコンを下げたらどうかというと、同室の二人の患者も
協力してくれる。

そんな葵の元に客が来ているとの報告。
やってきたのは小野塚だった。
葵は来るなら連絡してくれたら良いのに・・と語る。
時間があるなら昼飯を食べに行こうと誘われる。
助産師の木下佳純は葵に対してあのモデルみたいな人は
誰なのかと尋ねる。

●向坂家

向坂千歳(28歳)はてんかんの症状を持つ妊婦。
誠明総合病院に通院しデパケンという薬を処方されていた。
千歳の母・世津子は帰宅すると娘に薬は飲んだのかと尋ねる。
「普通の妊婦とは違うから気をつけないと・・」
そういう母だが千歳は薬は飲まず・・そして倒れて運ばれる。

●カフェ”いきいき”

小野塚は調剤室の現状を話す。小春が研修に来ていること。
そして彼女の指導医は相原がしていること。小野塚自身の
ことを尋ねると救急を任されていることを知る。瀬野さん
が居ないからだと謙遜する小野塚。
葵に対してまだ引きずっているのか?と尋ね、更に萬津総合
病院に戻らないかと問う。現在販田部長が上にかけあって
いること。治験の件で葵一人が責任を感じることはない。
みんなの責任だと語る。葵は気持ちは嬉しいが今の仕事が
大事だと語る。

そんな葵に電話が鳴る。
木下からのもので35週目の千歳が倒れてお腹を打って運ば
れて来たと。
道場の診断では胎盤も大丈夫なので安心して欲しいと語る。
原因は立ちくらみだそうだが薬はリトドリンを処方。

・てんかんの既往がある初妊婦の向坂千歳。
・子宮頸管長の短縮が認められ入院している星名優

■感想

いよいよ最終話。
前回のラストで2年後のことに言及されて、調剤室のメン
バーがバラバラになったということが語られた。
唯一の良い知らせは簑島心春が研修医となって萬津総合病院
に来た事だ。命の連鎖というか、人助けの連鎖ができあがっ
ている。そしてこれは最後の最後のちょっとしたオマケだ
が、「患者に感謝されるのは医者だけで調剤師は影の存在」
であることをこのドラマが始まった当初のくるみが語って
いたことを同じく心春が語っていたことだ。

ドラマとしての興味は前振りしてあったが、何故チーム
調剤師がバラバラになったのかということ。
勿論単純な想像をすれば瀬野に関する治験の件での責任
問題に発展したに他ならない。
冒頭から瀬野についての言及は最小限に控えられて、如何に
もご臨終という思わせぶりな形での言動となっていたが、
彼が生きていたとなると、何故そんなにバラバラになって
いるのかが理解出来ないところがある。

また気になるのは分院だとされる萬津産婦人科病院だが、
人口が少なそうな田舎町に建てられているけれど、基本
的に田舎に産科医を作ってどうするのだろうか。
田舎で出産するのは環境的には良いかもしれないが妊婦が
多いところに建設されていなければ意味が無いのだ。

さて最終話は、二人の妊婦のことが取り上げられて、
より親子と接する産婦人科という場所で働くことによって
葵としては求めている医療の形と似ているようなことだ。

日本のドラマはこういう形の最終話を取ることが多いね。
場所を変えて心機一転なのかも知れないが・・

■患者

・向坂千歳

28歳で幼少期よりてんかんを患っている妊娠35週目の患者。
クスリは抗てんかん薬としてデパケンを飲んでいる。
医者もこの病院でのてんかんの合併患者は難しいのではない
かとして転院の選択肢を考えた。
しかし7年もそれは起きていない。

色々と話を聞いていると、母親との確執が有る。
母親は娘のてんかんを恥じている感じで隠したいような
態度を見せている。
よくよく話を聞くと母親は娘を丈夫に産めなかった事への
罪悪感があるようで・・その娘がまた大変な状況で子供を
産もうとしていることに神経質になっている。

特に妊婦の時の薬の服薬って一つ間違えれば赤ちゃんに影響
があるから怖いよね。

特に出産が決まった際にデパケンが問題があるのではないか
と色んなところから情報を得て心配している。

ただ千歳本人の問題は普通の人扱いしてくれない母親の態度
に有って一悶着有った。

いざ出産時には子宮収縮を抑える為のソトドリンを必要だが
在庫が無く夕方まで届かない。そこでテルブタリンを代用
する為に篠崎病院に連絡してもらう。

・星名優

千歳がメインとなってしまったので星名の方はやや影が
薄かった。元々は子宮頚管長の短縮で入院。一度流産
しているので二度とそうはさせたくない。

リトドリンが処方されるようになった後に体の反応が敏感
になってきた。特に増量した後に毎日書いていたはずの日記
が・・

・手が震えて書けない。
・お腹が張って眠れない。
・吐きそう。

この薬を飲み続けても大丈夫なのか。
葵からは33週目を目指そうとして説得させられる。

■さて最終話は?

上述したかも知れないが一番の問題は瀬野の消息がどうな
ったのか・・だ。
最後になって出てくる。
全くもって反則。完全に死亡遊戯。

そしてこのドラマ、毎度人が倒れるところから始まる
パターンが多かった。そして赤ちゃんと母親のシーンが
嫌みな程に挿入されている。これもみどりの事を示唆して
いたのか?

驚きは工藤と羽倉がくっついたり別れたり・・結局くっつい
て結婚・出産したようだ。

このドラマの良かったのは真矢ミキさん役の販田が面白かっ
たことかな。「分かる」が一貫していたね。

■出演者

萬津総合病院薬剤部
葵みどり …… 石原さとみ (薬剤部)
相原くるみ …… 西野七瀬 (薬剤部・新人)
刈谷奈緒子 …… 桜井ユキ (薬剤部・主任)
羽倉龍之介 …… 井之脇海 (薬剤部・メガネ)
工藤虹子 …… 金澤美穂 (薬剤部・メガネ)
販田聡子 …… 真矢ミキ (薬剤部・部長)
七尾拓 …… 池田鉄洋 (薬剤部・副部長・治験担当)
荒神寛治 …… でんでん (薬剤部・魔術師、DI室)
瀬野章吾 …… 田中圭 (薬剤部・副部長)
小野塚綾 …… 成田凌 (ナカノドラッグ薬剤師)

豊中瑠衣 …… 臼田あさ美 (救急センター医師)
久保山竜也 …… 六角慎司 (小児科医)

外来患者
辰川秀三 …… 迫田孝也 (中華料理”娘娘亭”、イライラ型)
簑島心春 …… 穂志もえか (20歳、急性骨髄性白血病)

不破りこ、長谷川恒、中村文也、佐々木ちあき、市原茉莉
山口真央、原田真季

向坂千歳 …… 土村芳 (28歳、てんかんの持病がある初産婦)
向坂世津子 …… 朝加真由美 (千歳の母)
星名優 …… 入山法子 (子宮頚管長の短縮)
木下佳純 …… 伊勢志摩 (萬津産婦人科医院に勤める助産師)
岩澤朱里 …… 佐藤真弓 (萬津産婦人科医院に勤める看護師)
加藤静香 …… 水田萌木 (萬津産婦人科医院に勤める看護師)
笹木加奈子 …… 黒川鮎美 (萬津産婦人科医院に勤める看護師)
米川理恵 …… 小松彩夏 (萬津産婦人科医院で6人目出産)
米川和馬 …… 牧田哲也 (理恵の夫)
米川怜珠 …… 小島怜珠 (子)
米川楽 …… 鈴木楽 (子)
米川誉 …… 鈴木誉 (子)
カフェ「いきいき」の店主 …… 夙川アトム
道場健太郎 …… 前原滉 (1話研修医、萬津産婦人科医院医師)
上野美里 …… 野口聖古 (星名と同部屋の妊婦)
牧野由梨 …… 森林永理奈 (星名と同部屋の妊婦)
篠崎病院医師 ……
幼少期の千歳 …… 古川凛
医者 …… 山元隆弘 (千歳の幼少期)

岩田愛理、土屋愛貴、西村光弘、加賀美茂樹
小財真樹、峯石桃花、遠藤史崇、乃上桃、池田優希
安達雪乃、青島千尋、松尾こはる、佐藤侑梨、池田天馬

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