相棒19
(2020年10月期・テレ朝・水曜21時枠)
監督:橋下一(1)
脚本:輿水泰弘(1)
エグゼクティブプロデューサー – 桑田潔
チーフプロデューサー – 佐藤凉一
プロデューサー – 高野渉、西平敦郎、土田真通
編集 – 只野信也
音楽 – 池頼広
https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
第1話 プレゼンス
【ストーリー】
●世田谷区北上馬
白バイ女性警察官・出雲麗音は背後から発砲される。
血が流れる中、麗音は無線で上司で有る尾沢健志に
「拳銃で撃たれた・・かなりヤバイです」
と報告。
「ちくしょう・・死にたくねぇよ!!」
と麗音。
●事件現場検証
既に鑑識班の益子たちは現場を調べていた。
芹沢・伊丹の捜一も現場入り。伊丹は銃弾が貫通したこと
を確認すると益子は必死で捜しているので、気安く現場に
入るなと叱る。
・警察病院
撃たれた麗音は出血が多く、外科医も急いで止血し処置を
する。
●警視庁
内村はこの健は警察を仇にする不届き者による仕業で、身内
がやられて黙っていないのは警察もヤクザも同じでアル
ことを語り、下手人を捕まえて思い知らせろと命じる。
・警察病院
麗音は一命を取り留めてリハビリをするが、どうしても撃た
れた方の右腕の握力が戻ってこない。副隊長である尾沢が
リハビリセンターにやってくると、単刀直入に今の現場への
復帰はムリだと語る。右肘の複雑骨折の後遺症によってバイ
クを支えたりするのは難しかった。麗音もある程度は覚悟
していたのだろう。彼から異動部署には希望があれば配慮
するとし、これを機会に非捜査部門へ移るのも良いと語る。
■感想
ハードディスクが壊れてしまい相棒どころの騒ぎでは無く
なってしまいました。
ドラマをざっと見ると・・・
問題なのはこれが白バイ隊の自作自演劇なのか。それとも
誰かをハメる罠なのか。それとも本当に事件性のあるもの
なのか。
出雲麗音が捜一に加われば面白いのかなと思わせる要素も
有りますが、今後とも起用されるのかどうか。それとも
初回のスペシャルだけのキャラクターなのか。それは彼女
の行動如何にかかっており自作自演なのかはまだ分かって
いません。
新しい人物が「相棒」シリーズに関わってくるとなれば
相当スタッフや視聴者が厳しい目にさらされてそのキャラ
クター性を精査される事でしょう。個人的には地味キャラ
だけど頭も切れる感じだし、レギュラー出演もそう悪くない
と思わせた。
ただ捜一の場合、伊丹さんと芹澤さんのコンビで手一杯の
状況なのでバディが居ないですからね。
怪しい容疑者の一人に、IT業界の男が出てきた。
「特命係は都市伝説なものかと思った」
とは麗音談ですが、この仮想都市こそ、それと似たような
ものが有り、事件に関係しそうな要素が出てきました。
仮想現実の中での売買は仮想硬貨が使われ、そして合法か
違法かは参加した人にしか分からない。容疑者とされた
万津幸矢は、麗音を撃った銃を所持していた。それが
この仮想現実の世界で購入したものだとしたら何のために
購入したのか。その中で君主イザヤなるものが出てきまし
たね。一瞬ダークウェブ関連を扱っていたカイトくん登場
かと思いました。
現場検証をした結果、不自然なのはやはり監視カメラにも
写っていない容疑者。そして何よりも何故麗音があんなに
人気のないところに居たのかということも懸念すべき材料
の一つ。
そしてIT関係に関連し万津の彼女だと名乗る朱音静は
母親のことを洗脳しているかのように彼女がイニシアチブ
を色んな所で握っている感じがして事件に関係がありそうだ。
ドラマとしてテーマとは言えないかも知れないが、
意外な繋がりとか上司と部下の関係が共通して描かれて
この辺は日本っぽい社会の構図ですね。
また男性社会である警視庁に
「警視庁ガールズボム(KGB)」が抵抗勢力として登場と
あり、この辺はまさに現在の日本を皮肉って居るかの
要素ではありますね。KGBに関してもかつてロシア人との
関わりの深かった社美彌子が主人公なだけに笑えないところ
も有りますけどね。
3人の女性がいて2人は判明したけど、もう1人は誰なんで
しょうかね。
色んな上からの圧力がかかっている所は「半沢直樹」っぽい
かな。
ギブ&テイクとしていよいよ警察とヤクザが共通要素を
保有しているところなど世も末。
ヤクザの苦労として素人よりも立場が弱いというなんとも
悲しい出来事でITだSNSだ監視カメラだと良い面があるのも
確かだけどそれを利用することによって悪い面としても
利用できてしまう知能犯が出てきて厄介な世の中になって
いきそうだ。
・気になること
・残念ながらフォトスの記者・風間楓子を演じていた芦名星
さんが亡くなられました。今後共面白い女子会になるかと
思って居たのに残念です。
・角田課長が珍しくもの凄い剣幕で右京たちの行動を非難
していましたね。このパターンで鑑識の六角さんも辞めて
しまったんだよね。
・鶴田翁助内閣官房長官の揮毫
「力足らざる者は中道にして廃す。今女は画れり・・」
(孔子が弱音を吐いた弟子に自分が自分の可能性を信じない
でどうするのだと励ました言葉。論語)
これは上下関係の多い今回のエピソードの中では意外と
そういうシーンが出てくるのかも。
・静の供述の矛盾が最後に指摘される。
・犯人が分かっていない麗音の本音を聞くと彼女が犯人
を知っているよりは加害者と仮想世界の方が今のところ関
わりがあり容疑者に一歩近い。ただし被疑者死亡で送検に
なることはまず刑事ドラマでは殆どない。
■出演者
杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー)
益子桑栄 …… 田中隆三 (警視庁鑑識課員)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警視庁警務部首席監察官)
社美彌子 …… 仲間由紀恵 (警視庁総務部広報課課長)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁長官官房付)
土師太 …… 松嶋亮太 (サイバーセキュリティー対策本部)
風間楓子 …… 芦名星 (葉林社「週刊フォトス」編集部・記者)
八津崎奨 …… 橋本拓也 (葉林社「週刊フォトス」編集長)
小出茉梨 …… 森口瑤子 (家庭料理店”こてまり”の女将)
加西周明 …… 石丸幹二 (IT長者・仮想国家「ネオ・ジパング」設立者)
出雲麗音 …… 篠原ゆき子 (警視庁 交通機動隊隊員・捜査一課に異動)
朱音静 …… 日南響子 (繊維会社勤務・万津の恋人)
万津蒔子 …… 松永玲子 (万津の母)
桑田圓丈 …… 大石吾朗 (扶桑武蔵桜 組長)
鬼丸 …… 三国一夫 (扶桑武蔵桜 若頭)
虎太郎 …… 田中俊介 (扶桑武蔵桜 組員)
万津幸矢 …… 櫻井圭佑 (元派遣社員・ビルから転落死)
尾沢健志 …… 川村進 (交通機動隊副隊長)
東松史子、越塚学、池田倫太朗、西村知泰、馬場康平
小平一誠、徳永純子、野貴葵