[新] 監察医 朝顔2 第1話 子供の心配、親の心配、夫・妻の心配

監察医 朝顔
(2020年10月期・フジTV・月曜21時枠)

原作 – 香川まさひと(原作)、木村直巳(画)、佐藤喜宣(監修)
脚本 – 根本ノンジ
音楽 – 得田真裕
主題歌 – 折坂悠太 「朝顔」
プロデュース – 金城綾香
演出 – 平野眞、阿部雅和、三橋利行

https://www.fujitv.co.jp/asagao2/

第1話 法医の娘と刑事の父と夫がつむぐ命の物語
歩道橋事故に隠された真実とは…

【Previously on…】

朝顔は彼氏の真也に2011年3月11日の東日本大震災で母親の
里子が居なくなってしまったことを語る。父・平はお母
さんを捜していないとダメなんだと語る。祖父の嶋田浩之
は8年経過したのだから受け入れれるよう告げる。
そんな中真也は朝顔にプロポーズ。異動の話も出てきて
県警の捜一だと言われる。朝顔に一緒に住もうと語る。
いよいよ二人の赤ちゃん・つぐみが産まれたことで、亡き母
の仏壇の遺影に報告する。母にこれで心配しないでと。

【STORY】

●万木家

真也と平とつぐみのお遊戯会の「眠り姫」の撮影にいく。
誕生日・・七五三・・ウィンタースポーツ・・そしてまた
誕生日が来てつぎみは5歳になる。花見をしながら家族
撮影をする。

ある朝、真也と平のネクタイをそれぞれに持つ中、つぐみは
朝食のピーマンを嫌う。ピーマンは苦い為。食べたら大きく
なると言うと、父たちに対して大きくなればお姉さんに
なれるのか?とし、弟が欲しいと言われて困った事になる。

●野毛山署

みんな異動の話をしていた。森本は次は自分が捜一になる
と力が入り、愛川は警務課への異動希望を出すという。
定時に帰宅したい為のもの。

そこに係長の山倉が入ってくる。
彼もまた自分が捜一に引き抜かれるだろうと語る。
そこに事件を知らせる電話が鳴る。

●神奈川県新みなと駅の立体歩道橋

そこで人が次々とけが人を出していたのを通りかかる
朝顔は目にする。
すぐにテレビでも報道され、みなとスタジアムで火災警報器
が作動し、多くの人が一斉に逃げた為に倒れて雪崩になった
のだという。更に現場の人の話では薬品の臭いがしたとの
こと。ネットではテロじゃないかと言われている。

刑事たちもこれを受けて対応していた。
科学部隊が現場を調べていること。
怪我した人など病院に運ばれている状況なども報告され、

新みなと病院に20人搬送。
東横医大に14人が搬送。
新横浜医療センターには9名が搬送。

意識不明の重傷者は1人、死亡者4人。合計43名の被害者が
出ていた。

●県警本部
・新みなと立体歩道橋群衆雪崩死傷事故
5月5日、午前8時に通報が有り、現在の所死亡者は
片岡康介(41歳・705)、畑山和代(60歳・706)、佐藤絵梨
(22歳・707)、身元不明の30歳代の男(708)。

所轄の聞き込みで、異臭がしたとの話が有り現場に駆けつける
が異常は見られなかったこと。金髪の男が騒いでいるのを
見ている人が居ること。身元不明者は所持品を何一つ所有し
ておらず、状況は何も分かっていなかった。

この日はみなとスタジアムでコミックマーケットが行われる
予定があり、会場まで3千人の行列があったものだった。
しかも通勤時間で人通りがいつも以上に多かったとのこと
だった。

■Impression

2019年7月期に放送した第一シーズンの続編。

第一シーズンは面白かったので第二シーズンでも期待して
いる所だけど、現在コロナの蔓延もあっての事なのか
視聴&レビューに於いてもイマイチやる気が出ていない。

シーズン1では取りあえず被災地で津波で亡くなってしま
ったであろう母親の面影を臭わせつつ祖父との間に起きて
いたわだかまりの構図を解き、そして朝顔自身
が向き合えずに居た故郷の仙ノ浦の土地に再び立つことが
出来て人生の一歩を進み始めた。そして何よりも家庭
を持ち周りの人に笑顔を与える大役までこなしてしまう。
本業の検視官での役割は、いざ母親の遺留品をみつけた際
にはもっとも重要なスキルとなっていくハズだ。人の
生死を考えさせられる良い機会になったハズだし、
死ぬ直前までのその人となりの行動の意味、詳細なトレース
を解き明かすことは、満たされない彼女や父親の心を何処か
融解していくところがあるのだろう。それは母親の供養とも
言えるのかも知れない。

シーズン2でも相変わらず母親の遺骨や痕跡探しは続くだ
ろうし、「東日本大震災」自体を視聴者に忘れて欲しくない
ことを勘案すると、時々こういうドラマが今後共に出て
欲しい気はしてくる。

第二シーズンの初回は延長枠での放送。

今回の単独エピソードである亡くなった子と親との関係な
どを通してみると、やはり色んなシーンに於いて桑原(万木)
家の事情に類似する部分が有ったり示唆するシーンが有る事
が分かる。
母親の件では何処かで妥協点を見いだして行くのか、
それとも何か発見があるのか・・

そういえばこのドラマの母親の実家となっている仙ノ浦が
ある三陸鉄道リアス線が全線開通したんですよね。

■初回自体のエピソード

ドラマでは分かりやすいように構成されていたけれど、
その分現場の人なら分かるであろうことまで説明した
格好だったのでまるで無能なキャラに見えてしまう。

「群衆雪崩」「エコノミー症候群」「集団パニック」など
説明しなくても十分に今の人ならば分かる。

「群衆雪崩」は明石花火大会歩道橋事故を思い出させるし、
「エコノミー症候群」は私が物心つく頃からその名を聞いて
いた気がするが、何も飛行機などの乗り物に乗っていなくても
発生する出来事であることを語る。
また「集団パニック」に於いては女子高生の事を例に挙げて
いたが、検索すればその例は驚くべき程多く起きていることが
分かる。しかもそれは女性に多い感じがしてくるのは気の
せいだろうか?性別で語ると、最近は怒られる傾向にあるの
で下手に語れないのだけど、女性の方がいざというときに
力を発揮するという説はたまに目にするが・・

■社会心理学・教授

今回だけのキャラクターなのかどうか分からないが、この
役割を片桐はいりさんが演じていた。
人間の行動心理に於ける性格を説明する役割を果たすが、
この状況は今回の人間の集団行動を指すだけでなく津波が
起きた当時の現地の人の間でも起きたことではないのかと
示唆する面が大きかった。

■身元不明 / John Doe

今回の事故によって4人の被害者が出てしまった。
その中の一人は身元の分からない30代の男性だ。

まず今回の事故に於いて事件性を臭わせるような流れが
自然に出来てしまっている。世間の行動心理学は
こういう所にも現れていてすぐに現場分析以上に犯人捜し
が求められてくる。

身元不明の男性が集団パニックを起こした原因なのではない
かという無茶ぶりが行われた。そもそもの原因は火災報知器
を鳴らしたことによる影響が大きかったし、臭いの件でも
実際にはないものがあるような言い立ち回りをして、身元
不明のものに全ての責任を押しつけていくような流れになって
いる。そして金髪の男性が目撃されていて、その人物の当時
の言動が問題になっている。

いざ蓋を開けてみればどちらも被害者だった。

■全てを明らかにする

東京に出てきたものが全て成功する訳ではない。
佐々木拓郎の検死を行った結果、手についた傷は死後の
ものであり、胸部の圧迫痕は踏まれたことによるもの。
そして彼はエコノミー症候群を発症していて血栓が
流れて肺の動脈を詰まらせ呼吸困難を起こさせた。
元々心房中隔欠損という持病が産まれながらにしてあった
こと。

日本人の行動習性なのか身内の者が容疑にかけられると
本人のことを守る訳でもなく加害者の母として謝罪している
光景がある。最後まで信じてあげるべき人物がだ。

最後には真相を解き明かすことで県警の捜査一課長の
発言によって世間の騒ぎは収まった。
その後の母と息子の間の関係性を臭わせる演出はなんとも
見ていて心苦しいものが有った。

■気になる要素

・今日普通に生活していることがどれだけ幸せな事か。
・家族に残された時間はそう長くない

これらは最後の延長分のところで語られた言葉だ。
祖父が亡くなるのかも知れないし、今まで家族の形であった
父・平が転居届をチラつかせていたので仕事を辞めて
仙ノ浦に移住するのかも知れない。

前者の普通の生活・・これはもしかするとコロナ蔓延して
いる現在まで描くのかなと思って居たのだけど、それにして
はちょっと期間が遠いんですよね。

あの沼をさらっていけば何か出てくるだろうか?
不謹慎にもあの沼を見ると「池の水ぜんぶ抜く」のテレ東の番組を
思い出してしまう。手伝う人が居てもいいじゃないか。

■Cast

万木朝顔 …… 上野樹里 (興雲大学法医学教室・新人)
万木平 …… 時任三郎 (野毛山署強行犯係・朝顔父)
桑原真也 …… 風間俊介 (野毛山署強行犯係・朝顔彼)

安岡光子 …… 志田未来 (興雲大学法医学教室・学生)
高橋涼介 …… 中尾明慶 (興雲大学法医学教室・検査技師)
森本琢磨 …… 森本慎太郎 (野毛山署強行犯係)

沖田宗徳 …… 藤原季節 (鑑識)
岡島浩司 …… 斉藤陽一郎 (野毛山署強行犯係・メガネ)
愛川江梨花 …… 坂ノ上茜 (野毛山署強行犯係・新人)

熊田祥太 …… 田川隼嗣 (医学部、実家は歯科医)
渡辺英子 …… 宮本茉由 (鑑識)
富澤 …… 辰巳雄大 (神奈川県警・捜査一課)
桑原つぐみ …… 加藤柚凪 (娘、4歳)

山倉伸彦 …… 戸次重幸 (野毛山署強行犯係・係長)
藤堂絵美 …… 平岩紙 (興雲大学法医学教室・歯科)
伊東純 …… 三宅弘城 (離婚して山梨県警・検視官)
丸屋大作 …… 杉本哲太 (鑑識、伊東純の変わりに来た)
藤堂雅史 …… 板尾創路 (興雲大学法医学教室)
夏目茶子 …… 山口智子 (興雲大学法医学教室)
嶋田浩之 …… 柄本明 (里子の父、釜石地区・仙ノ浦)
万木里子 …… 石田ひかり (朝顔の母)

中村一郎 …… 相島一之 (神奈川県警・捜査一課)
鈴木 …… 大内厚雄 (神奈川県警・捜査一課)
宮沢 ……

松本オリビア由美子 …… 片桐はいり (興雲大学・社会心理学教授)
佐藤祐樹 …… 松田元太 (絵梨の夫、金髪)
佐々木八重子 …… 梅沢昌代 (拓郎の母、岡山)
佐々木拓郎 …… 一條恭輔 (35歳、被害者の一人)
佐藤絵梨 …… 真鍋ゆか (22歳、被害者の一人)
片山康介 …… (41歳、被害者の一人)
畠山和代 …… 根岸晴子 (60歳、被害者の一人)
客室乗務員 …… セリア・ヒメネス (スペイン語の人)
乗客で足のむくみ …… ジャック・フリーマン

咲谷菜月、小林三十朗、佐々木省三、前野恵、宮島はるか
藤井弘毅(アナ)
久慈暁子(アナ)、山口真央、山口タツヤ、塩崎竜海
渚紗、小幡良祐、山田優弥、廣瀬この香、UNA、桑野将春

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