[終] 特捜9 S3 10話 有罪率99.8%

特捜9 S3
(2020年4月期・テレ朝・水21時枠)

製作総指揮、大川武宏
プロデューサー、神田エミイ亜希子、金丸哲也、丸山真哉、
森田大児
脚本 – 徳永富彦(1)(10)、稲葉一広(2)、瀧川晃代(3)、
山岡潤平(4)、丸山真哉(5)、岡崎由紀子(6)、森山まゆみ(7)、
たかひろや(8)、
監督 – 田村直己(1)(2)、兼崎涼介(3)(4)、(5)、上堀内佳寿也(5)
(7)、田村孝蔵(6)(10)、細川光信(8)(9)
音楽 – 吉川清之
エンディング V6 「It’s my life」

https://www.tv-asahi.co.jp/tokusou9_03/

第10話 殺しの手帳
(0.2%の可能性! 班長vs特捜!!捜査手帳の新事実)

【ストーリー】

特捜のメンバーは何やら相談していた。
本当にやるべきか。志保は反対し、矢沢は失敗するという。
青柳はやりたくないというが、直樹は何時までもこのまま
で居る訳にはいかないので協力して前の様な職場を取り戻そう
と語る。
班長の国木田がやってくると、直樹は彼に歓迎会をやりたい
と語る。妻が作ったマドレーヌを差し出すが・・医者には
甘い物は控えるよう言われているという。
新藤がやってくると、(歓迎会の)会場は取れたという。
しかし国木田は自分は一刻も早く広報に戻りたいのでなれ合い
をするつもりはないと一蹴する。そんな国木田の元に電話が
鳴り一人出て行ってしまう。

国木田は西島政信(40歳)に会う。
3年ぶりの再会。元気かと声を掛けるが、元気な訳が無いと
西島。その彼は国木田に、
「もうすぐ僕が正しかったことを証明できそうだ」
「予告・・いや警告しておくがあなたには不都合だろうが、
私はあなたのことを信用していない」
と告げると、手帳とペンを見せる。このペンはあなたのような
間違いを正すためにあると。

●殺害現場 / 練馬区大泉中央

鑑識の朗によると索条痕から見て殺しの線が強いという。
直樹はペンが落ちているのを見つける。

・ブリーフィング

遺体は40歳前後の男性。死因・死亡推定時刻は観察医務員の
鑑定待ち。所持品が無いので身元は分からずにいた。
今の時代、スマホや財布くらいは持っていてもおかしくはない
筈なのに、犯人が持ち去ったのか。犯人に取って被害者の
身元がばれて欲しくは無い人物・・つまり顔見知りの仕業なの
か。

直樹は一つだけ「ペン」が落ちていたことを報告。
凝った作り故にオーダーメイドの可能性が高い。直樹は
鑑識に話を聞きに行くとし、村瀬は観察医務員の元に状況を
聞きに行くとのこと。

●鑑識

朗によるとペンに指紋は残っていたが断片的で持ち主は判明
していないという。(株)ペンフルという企業が30年前に
オーダーメイドで作ったものだが会社自体が現在無いのだと
いう。

●観察医務室

真澄によると死因は首を絞められたことによる窒息死。
死亡推定時刻は16日の午後18時から20時。
後頭部には強い打撲紺が有り、生活反応があるものだと
いう。被害者を背後から殴り首を絞めたのかという志保。
傷口からは微量の土も検出されたとのこと。締められた力
から見て犯人は男性だろうとのこと。

■感想

いよいよ特捜9の最終話。
コロナ全盛ということで4月期のドラマが7月まで食い込んだ
けど、このドラマは無事に最後まで放送した結果となった。

最後に持ってきたのはやはりこれまで存在感・存在意義すら
分からなかった国木田さんの過去を絡めた内容で、蓋を開けて
みても正直あんまり面白い内容では無かった。
特に検察との絡みが有るので有ればもう少しシーズンの途中
で国木田の動きに目を光らせている検察次長の存在が明らか
になっても良いのに、これだと後からとってつけたような
セリフばかりが印象に残る。「検面調書」云々の件など
まさにそれに該当する。班長が何度も掛け合った記録がある
とかなんとか言っていたけど、それなら捜査官たちも刑事
を辞めるだろうか?

当時の6係は優秀だとの事だけど、この一件を見た限りでは
そうは思えない。特に主任だった国木田さんは6係の全ての
捜査官が辞めた時に何故自分は辞めなかったのか。

責任の取り方を含めて人々の感情の行方というのは色んな
シーンで考えさせられる。
被害者意識と加害者意識の感情移入に対する考え方もまた
警察官として考えさせられる内容だったし、当然ながら
被害者意識を持つものは何時までも忘れられないものだろう。
このドラマでは加害者に被害者の声を代弁して恫喝するって
シーンが売りの一つでもあるから犯人を問い詰めた際に
不埒で不誠実な態度を取ると相棒の右京さんのように怒ったり
説得したりするよね。今回はどちらかというと説得するシーン
が多く寧ろ国木田に対して怒るべきでは無かろうか。

最後の方は倫子ちゃんの出番が多かったのが良かった。
倫子ちゃんと直樹くんの朝などの団らんシーンみたいなのは
是非毎回カットとして入れて欲しい。
ただ甘味処のあのシーンから麻雀店にヒントを見いだして
いくってシーンはちょっと強引な感じもするし、驚くべきは
班長が直樹を手錠で繋いで自分一人で現場にいったことか。

刑事なのに二人が犯人に不覚を取って頭殴られ・・ってどう
なのか。

・事件関係者 / 検視

元刑事の西島政信が殺害されて発見する。
調べていく内に彼は国木田の部下であり、そのチームは
精鋭部隊として優秀だったが、三年前に起きた事件を
巡って解散していた事を知る。

三年前(H29 7/1に事件が発生)の事件では被害者は佐和山由紀。
書店の店員で出版者の婚約者・伊勢谷守によって殺された
と見られる。決定打として持ち出されたのは携帯でケンカ
していたやりとりを見たから。取調室では自供したが、いざ
裁判の段階では無罪を主張する。

・西島政信

国木田が特捜6時代の部下。
三年前に婚約者殺害事件に於ける送検の流れで一人、国木田
に反対していた人物。
それ以外にチームとして大和田詩織、市村隆二、弓田航平
紺野高行がいた。
西島はどうしても伊勢谷守は無罪であると考えて、検察送致
された後にも調べていた。そして三年後の今になって国木田
の前に現れて自分の正しさを証明しようとする。

・伊勢谷武

三年前の事件で弟の守が自供し送検された兄。
本人よりも兄の彼の方が真実の追究に熱心だったという。
何故守が自供したのか・・当時の捜査官の取調室での強制か。
しかし裁判では後に無罪を主張している。
結果として弟は拘置所で自殺してしまった。

■クローズド

最後はえん罪事件を生んだとされる国木田のことを殺害しよう
とする伊勢谷武が彼を殺して自殺しようとするのを直樹と
新藤の説得で止めることになる。

えん罪である事は勿論、捜査していた西島を殺害したのは
当時書店の佐和山をストーキングしていた男だった。
何度も彼女に会う為に本を予約していることからすぐに足が
付く。当時の捜査官はそういう所に何故目が向けられなかった
のかが疑問だ。こういうドラマでは過去の事件も含めて解決
するので当時の捜査官が安っぽく見えてしまうのは仕方が無い。

ドラマでは一見するとサプライズの連続的展開で、国木田が
直樹を手錠で動けなくしたり、またストーカーの男が殺されて
いてその後に犯人が現れるという二重の仕掛けになっていた。
そもそも冒頭からの国木田の流れは、この人が犯人では無い
と分かっていても不自然な行動そのものであり、どうにも
腑に落ちない。

最後は警視総監の神田川と検察庁次長の渡辺のつばぜり合い
が有ったが、元刑事や現職が捜査を続けていたならば美談に
なりそうな感じはする。検察庁がこだわる有罪率の問題が
ここで浮き彫りになったということか。

■出演者

浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (特捜9・主任)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (特捜9)
青柳靖 …… 吹越満 (特捜9)
矢沢英明 …… 田口浩正 (特捜9)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (特捜9)
早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (監察医)
新藤亮 …… 山田裕貴 (特捜9)
浅輪倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の妻)
神田川宗次朗 …… 里見浩太朗 (警視総監)
佐久間朗 …… 宮近海斗 (鑑識)
広岡巧 …… 新貝文規 (監察医)
国木田誠二 …… 中村梅雀 (警視庁・総務部・広報課)

西島政信 …… 風間晋之介 (40歳、被害者)
渡辺理人 …… 佐野史郎 (検察官次席検事)
井上良典 …… 健道虎吉 (36歳、佐和山に一方的好意)
西島の母 …… 高柳葉子 (認知症気味)
伊勢谷武 …… 岩永ひひお (守の兄、弟の無実を訴える)
伊勢谷守 …… 竜太朗 (26歳、出版者勤務、三年前の婚約者殺害事件犯人)
大和田詩織 …… 川崎初夏 (元6係)
市村隆二 …… 伊藤正之 (元6係)
弓田航平 …… 赤木悠真 (元6係)
紺野高行 …… 山下徳久 (元6係)
佐和山由紀 …… 江村あかり (本屋”オオトリ”店員)
佐伯省三 …… ()
アパート管理人 ……

大友律

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コメント

  1. いっしん より:

    「伊勢谷守……大友律」 → 「伊勢谷守……竜太朗」の間違いです。

    https://twitter.com/00_yuki_Y/status/1285926236712140800

    ※山田裕貴がTwitterで「中村僚志の兄弟役は竜太朗」と言っています。

    • イタ より:

      いっしんさん、毎度ありがとう御座います。
      修正しておきました。実家に帰省していたのでおくれてしまい
      済みません(^o^;