インハンド
(2019年4月期・テレ朝・金曜22時枠)
原作 – 朱戸アオ『インハンド』
脚本 – 吉田康弘、田辺茂範、福田哲平
音楽 – 得田真裕
オープニング曲 – 山下智久「CHANGE」
プロデューサー – 浅野敦也、佐藤敦司
演出 – 平野俊一、岡本伸吾、青山貴洋
https://www.tbs.co.jp/inhand/
第8話 呪いの血のポスターと鬼伝説…博士のライバル登場!!
【ストーリー】
網野らサイエンス・メディカル対策室の面々は紐倉研究所
の施設を始めて訪れる。熊谷は広いと告げ城田はヘビが
いることに宿六。どうしてみんなで来たのかとして紐倉は
語ると、みんなで慰安もかねて箱根の強羅温泉に行ってきた
ので二人にお土産だという。
忙しいので帰れという紐倉だが、牧野はそんな彼ら
「呪いのポスター」って知って居るかと塔。SNSで話題に
なっていてキガシマのビルのロビーに貼られているもの。
キガシマホールディングスは不動産屋や金融を手がける
同族経営の巨大グループ。会長の園川務の息子の園川直継
は飛び降り自殺したこと。後継者候補だったことからも
呪いのポスターではないかという噂が立ち始めたという。
紐倉はポスターを見に行くぞと語る。
・キガシマホールディングス
高家に騒がせ注意を引かせている間に紐倉が髪の毛の
ポスターに付着する赤色のものを採取する。
調べるとセラチア菌(セラチマ・マルセッセンス/
Serratia marcescens)だとし腸内細菌だと語る。室温で
培養すると血のような赤い色素でコロニーを作るのが
特徴だという。ポスターの血がなんでセラチア菌がっ?
・
TVニュースでは、園川直継(38歳)の自殺から一週間経過
したことが雨宮春菜リポーターによって報道され自殺した
現場が放送される。自宅から300mのところ。
会長の元にも多数のマスコミが集まっていた。
直継の本業はソノカワデザイン。総資産2千億円。
高家は紐倉より金を持っているのではないかとするが、
どうせ自分で稼いだものではなく受け継いだものだろう
と語る。
「セラチア菌」「呪いの血のポスター」「跡継ぎの死」
何か有るのかも。
網野室長に掛け合うという牧野だが、ダメだと言われる。
・直継のマンション
勝手に入り込むと室内を調べる。
パソコンにはパスワードがかかっていてダメ。
作品集の中にボランティアをしている直継たちの写真が
入っていた。そしてファウンダーリサーチを調べた形跡
がある。
しかしそこに経産省の役人たちがやってくる。
その中には経産省のアドバイザーをしている遠藤匡晃の
姿が有った。どうして経産省が調べているのか。
・内閣官房定例幹事会
網野はそこで山崎裕、大谷徹、瀬川幹夫らと友に丸山康平
という経産局長によって色々といびられ調子に乗りすぎで
はないかとされる。
遠藤匡晃は紐倉の同級生、丸山康平は網野肇の同級生と
いうことで共に腹が立った為にこの軒を調べていくことに
なる。
■感想
紐倉哲が何の研究家なのか分からなくなってきている
けど、ライバル関係をまた余所の所から持ち込みつつ、
「絵の謎」「自殺の謎」を解決していく所など面白く出来
ていた。
要さん役の人を「周りくどい」と称していたけど本当に
最後まで周りくどくて面白かったね。
「遺伝子」と犯罪に関する因果関係を取り上げたエピソー
ド。
遺伝情報とはまさに究極の個人情報である。
世の中生まれながらにして犯罪者は居ないとは言うけど、
自分はそういう人って少数ながら居るんじゃないのかなと
思っている。可哀想だけど子供の頃から「死」に取り憑か
れてしまっているとか、人の生死に関する感情の一部が
欠落している人っていうのは居ると思う。もちろん遺伝子
というよりも脳の発育によるところが大きいと思うが・・
子育てに於ける問題点/気を使うべき所とは何なのか。
命を重みを教えたり、人の痛みを知らせたり、色んな形で
モラルを教える。
成人が犯罪を犯した場合、その子の親なら何処で子育てを
失敗したのか考えるのかも知れないし、客観的立場に立つ
とそういうのを分析したがる人がとても多い世の中だ。
今回のケースの場合、迷信に惑わされて必要以上に
過去に囚われた結果、鬼を作ったのが鬼だったという
悲しき循環から抜け出すことが出来ない流れがある。
島から抜け出したのにまるでその島の檻から抜け出せない
人生だ。
ただこの園川務というのはそんなに遺伝子に拘る必要が
ある人物だったのかという感じがするんですよ。
もちろん婿養子という立場で相当不条理なことをされたの
だろうけど・・
遺伝子についてはとても興味深いものがある。
赤毛について「赤毛のアン」など見ても昔は考えたことも
無かった。
ただ赤毛のアンでも歌の中で「ソバカスなんて気にしない」
と語る様に、赤毛の方は紫外線に弱く皮膚が若くしても
黒色になってしまう。
ドラマでは赤毛の人には特殊な遺伝子で
「メラノコルチン1受容体MCIR遺伝子」を持っているとして
痛みに弱く、感受性が高く、そっち方面で才能を発揮する
とされていた。
更に島で育っていることもあり「創始者効果」について
語られた。BBCのドキュメンタリーで日本のウサギ島・
大久野島について取り上げられた事がありその中でも近親
交配について言及が有った。孤立した集団で近親婚が繰り
返されると遺伝的多様性が失われある特定の創始者ファウ
ンダーの遺伝子が広がることがあるという。
「CSI」ネタで何度もブログで語ったけどラングストン博士
は親の暴力的遺伝子を自らも引き継いでいることを気に
していた。
MAOA(モノアミン酸化酵素A)の欠損していてこれは暴力性
の抑制を現すものらしい。人を傷つける前に自殺して
しまうなんてなんか悲しいね。
細かい所でそういう疑問点を見つけ出す作業も面白く出来て
いた。
■出演者
内閣官房/サイエンス・メディカル対策室=SMルーム
紐倉哲 …… 山下智久 (33歳、紐倉研究所・寄生虫学者)
高家春馬 …… 濱田岳 (32歳、紐倉研究所・助手、元医者)
牧野巴 …… 菜々緒 (30歳、SMルーム、元厚労省エリート、東大法学部主席)
御子柴隼人 …… 藤森慎吾 (38歳、SMルーム)
熊谷美緒 …… 高橋春織 (24歳、SMルーム)
城田幸雄 …… 酒井貴浩 (30歳、SMルーム)
山崎裕 …… 田口トモロヲ (内閣官房・副長官補)
大谷徹 …… 松尾貴史 (内閣官房・危機管理監)
瀬川幹夫 …… 利重剛 (52歳、厚生労働省・医政局長)
網野肇 …… 光石研 (52歳、SMルーム・室長)
園川務 …… 柄本明 (70歳、キガシマホールディングス会長)
遠藤匡晃 …… 要潤 (33歳、経産省アドバイザー、商務情報政策局生物学産果課)
園川直継 …… 夙川アトム (享年38歳、ソノカワデザイン)
都築潤子 …… ちすん (直継の元彼女)
都築歩夢 …… 大平洋介 (直継と潤子の娘)
雨宮春菜 ……
丸山康平 …… 若杉宏二 (経産省・局長、網野の同級生)
井上公男 ……
藤本勝 ……
園川大次郎 …… 井上肇 (務の父、)
園川朱実 ……
辻本誠也 …… 永岡佑 (デザイナー、個展)
国枝真治 …… 阿南健治 (昭栄文化大学・民俗学研究所)
大平洋介
蔵原健、沢井美優、小柳美李、豊泉由樹緒、渡辺末優
鹿野宗健、鈴木花奈、渋谷希帆、宮崎敏行、奥村優希
佐野剛、谷友紀子、大慈弥レイ、伊東潤、玉井らん
松村千絵、佐藤大志、福島永大