熱中時代 第4話 ああ! 聖職者のケガ

熱中時代
(1978年10月~1981年3月・日テレ・金21時枠)

企画:梅谷茂
プロデューサー:清水欣也、永野保徳
音楽:平尾昌晃

脚本 : 布勢博一 (1)-(4)
演出 : 田中知己 (1)(2)、吉野洋(3)、矢野義幸(4)
オープニング/原田潤「ぼくの先生はフィーバー」

第4話 ああ! 聖職者のケガ
(10月27日)

【STORY】

・イントロ

「途中採用ではあるが念願の教師になり早くも
一ヶ月が経った。先生らしさも板について自信も
付いてきた様に思うのだが・・どうかなぁ」

■音楽の授業

10月27日(金)

広大のクラスでは「もみじ」の曲を大声で歌う。

「秋の夕日に照る山紅葉、濃いも薄いも数ある中に
松をいろどる楓や蔦は~」

歌い終わった後に広大は生徒たちと話す。
これ曲は「もみじ」という歌。ちょうど今頃、山は
一面の紅葉だ。蔦や漆・・

自分が育った北海道は9月の終わりには紅葉
で真っ赤になり、松があるところはそこだけ緑色
になって綺麗だという。

「目をつぶって想像して見てほしい」

「山の紅葉を見たことが有る人は?」

木や公園では見たことが有るという人も居るが
で見た人は意外と少ない

日曜日にみんなで見に行こうというと生徒たちは
大盛りあがり。

「この辺で紅葉のきれいな場所は何処か」
「高尾山です」

高尾山なら中央線ですぐだとし、行く人は?と
尋ねて挙手させる。
生徒の中には予定が入っているものも居たが
先生と行きたいと語る。
広大もまた折角行くのだから全員揃って行きたいな
と語ると、まずは係を決めようという。

「救護班」「娯楽班」「おやつ係」など・・

その件で盛り上がっていると小嶋田先生がドアを
叩いて教室に入ってくる。
広大に対して、大声を出しているとウチの生徒が
落ち着かなくなるので静かにして欲しいと語る。

■職員室

『行こう!もみじの高尾山 10月29日(日)』

教師たちは広大が生徒たちと旅行を計画している
ことに賛否両論だった。
しかし校長がやってくるとがらりと雰囲気は変わる。
校長の企画を称賛し、彼が作っていた旅のしおりの
絵が良いという。新任の教師が生徒に打ち解ける
チャンス。こういうスキンシップが大切
ただし無理はしないようにと校長は語る。

教頭の安達は、ちょっとまずいことを語る。
君がベテランならば良いけど新任一ヶ月の身であり
父兄からの全面的な信頼を得ていないことを指摘。
まずは父兄に前もって根回しするべきで、
40人の生徒の引率はかなり大変だという。

「行くなというのか?」
「考え直したらと言っている」
「しかし生徒と既に約束してしまった」

そんな中、小嶋田は日曜日に映画「聖職の碑」
見るため広大を誘おうとしていたが無理だと分かり
どなたか都合の付く方は居ませんかねと語る。
切符は頂いたものだという。
彼の視線の先には小糸桃子先生に有ったが、割り込む
形で安達教頭が来て、78歳になる元教師の母が
その映画を見たがっていたので一枚いただくと語る。

・前田きく先生が来る

PTAの母が広大の元に来ているとのこと。
校長室で話をすることになる。

・校長室

校長は不在で教頭が立ち会う。
三人の生徒の母と祖母が来ていた。

「遠足は学校硬式行事ではないのか?」
「子供が石段から落ちたら学校で責任を取って
もらえないのですね?」

広大は自分が全責任を持つことを告げ、これは学習
の一環で有り親密な交流にあることを告げる。

参加は強制ではない。
それでもできるだけ参加させてあげたい。
全員でなければ意味がない。

しかし先日広大はクラスの生徒を跳び箱で怪我をさせ
ていると指摘される。

【感想】

音楽の授業の中で歌った「もみじ」に関連し、
生徒の中には歌詞に出てくる、秋の山、紅葉を見た
ことが無いものが意外と多いことを知った広大は
次の日曜日に独断で高尾山に生徒を連れて行こうと
する。
校長は賛成するが、それを行うには生徒の保護者
の承諾を得る必要があり、根回ししてから決定
すべきだとする教師たちの声があがる。案の定、
それを知った保護者の中には子供を行かせない
と反対する人も出てくる。広大は全員で行かなければ
意味がないと考えて何とか説得しようとするが・・

今どきの小学校の事情を知らない。
甥っ子、姪っ子が小学生だけどそんなに細かい所まで
は内情を聞いて居ないのよね。
話を聞いた中で驚いたのは全校生徒の数が圧倒的に
少ないことかな。まぁ地域差は有るのだろうけど。

このドラマの中では生徒が1クラス40人は居るので
引率するのは難しいだろうとしていたけれど、
多摩川を超えたところにある小学校は多いようで
メチャクチャ少ない。

田原俊彦さん主演のドラマ「教師びんびん物語」
の頃にはバブル/地上げの波にさらされて都心部での
学校の統廃合が問題になっていたけど、今どきの
少子化はむしろ地方の学校が統廃合の問題で苦しん
でいる。

私の小学校の教師も公式な行事以外で校外学習的
なことを行った記憶は殆ど無い。

任意でのことだと、放課後に遺跡の掘り出し現場に
つれていってもらった事がある事と、駅や消防署に
連れていってもらったことがある。
どれも公共交通機関を利用せずに市内で行ったものだ。

確かにこの人数の生徒を一人が引率するのはかなり
難しそうだ。3年4組の生徒は特に元気で騒がしい
クラスである。

■先生のウソ

何が正しいのか、どのようにすれば良いのか分から
ないけれど、教師が子供に嘘を突き通すのは少々
不安なシナリオだった。

思い切って最初に正直に話してしまうべきだったのか。
広大が非難されるのは大丈夫だろう。
しかし何故行けなくなったのかという理由を聞かれた
際には行けなくなった生徒が他の生徒から非難され
場合によっては仲間はずれにされるリスクはある。

行くことを止めた保護者はそのリスクは考えたのだ
ろうか。

学校にいくと高田とナオコが行かないということが
バレて責められていた。
「行かない人はおいていけば良いんだ」

・校長に相談する

徹に相談すると校長に相談すべきだという。

相談する前に育民がバラしてしまい校長は憤怒する。
しかしいざ相談して考えられるリスクを全て話すと、
校長も本当のことは言わないほうが良いという
結論を下す。

広大は松葉杖を用意して足を捻挫したことにする。

・小嶋田先生の嘘

映画のチケットをもらったとしてさり気なく小糸先生
を誘おうとする。
もう少しでその作戦も成功しそうだったけど、結局
駄目だった。

■脅迫とおせっかいと思いやり

・脅迫

育民は広大の嘘にすぐに気がついた。

「安くないよ口止め料」
「教育者として断る」

結果1000円で黙っていてもらうものの、事情を知ら
ない恵子や早苗先生から広大の前にエビフライが2匹
多く与えられたことを知り育民がみんなに話してし
まう。約束を守らないが彼を非難することも出来ない。

・おせっかい

警察官の小宮は広大が怪我したことを知って背負って
いくという。

メガネのウエノくんもずっと広大に付いてきた。

「ドジで慌てん坊だな。しっかりして。面倒見きれ
ないよ」

・思いやり

先生が怪我をしたと聞いて生徒たちが家までやって
くる。

私が小学生の頃も友達の家に行くとチャイムを
鳴らさずに「何々君、一緒に遊びましょ」と大声
で呼んでいたことがある(笑)今思えば恥ずかしい。

高尾山にはいけないので先生の家で遊び、女性教師
たちはそんな生徒たちの為に「お汁粉」を作る。

来られない生徒からは手紙が届けられたり、花束
や折り紙が贈られたりして、広大はさぞ心が痛んだ
ことだろう。

橋満くんはまた足を挫きそうになる。

■その他

・クイズ番組

今回恵子先生のクイズチャレンジは8週目だった。
10週間勝ち続けるとどうなるのだろうか。
今回の問題は、

「人気のピンクレディ、向かって左に立っているのは?」
「麻雀の発祥地は中国。ではパチンコのふるさとは?」

答えは
「ミーちゃん」「アメリカ」

・小嶋田先生

広大の頃を煩わしく思っているが、それでも生徒が
見舞いにまで来てくれることに羨ましがる。

・結論

「大勢の子が見舞いに来てくれて涙が出る程嬉しい。
先生冥利に尽きます。生徒は可愛い。申し訳ない
気持ちで一杯です」

「これからは子の信頼を失わない教師になって下さい」

【CAST】

若葉台小学校

北野広大 …… 水谷豊 (北海道出身、若葉台小学校教師)
天城順三郎 …… 船越英二 (校長)
安達勝也 …… 小松方正 (教頭)
天城綾子 …… 草笛光子 (順三郎の妻)
天城育民 …… 太川陽介 (順三郎と綾子の息子・高校生)

小糸桃子 …… 志穂美悦子 (3年3組の担任)
八代恵子 …… 音無美紀子 (5年2組の担任)
前田きく …… 執行佐智子 (3年1組の担任・学年主任)
小嶋田徳次 …… 小倉一郎 (3年2組の担任)
魚津早苗 …… 島村佳江 (大森の小学校教師)
八代徹 …… 山口崇 (綾子の弟、中野の中学校教師・理科)

小宮新八郎 …… 谷隼人 (上代田八丁目派出所・警察官)
北野青空 …… 池上季実子 (広大の実妹)

スナック「蜘蛛の巣」従業員

市川正、水岡影宏、額賀見知子

三年四組PTA:

久里千春、小峰千代子、中山愛子

三年四組児童:川合誠二、難波香織、若宮由美子

三年四組の児童:

池田 …… 池田進 (イタズラ好き、蛙、窓から小便)
橋満コウジ …… 橋満耕司 (怪我した子)
藤森 …… 藤森政義 (跳び箱の石)
谷田 ……
茂木 ……
ウエノ …… 上野郁己 (メガネ)
高田 …… (高尾山にいけない)
小宮山 ……
岩崎 ……
木村 ……
鈴木 ……
高原 ……
菊地 ……
カオリ …… (手紙を書いてくれる)
アキコ …… (手紙を書いてくれる)
トシヒロ …… (手紙を書いてくれる)

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