熱中時代 第2話 熱中先生最初の失敗

熱中時代
(1978年10月~1981年3月・日テレ・金21時枠)

企画:梅谷茂
プロデューサー:清水欣也、永野保徳
脚本:布勢博一、松原敏春、桃井章、大和屋竺、森崎東
演出:田中知己、吉野洋、梅谷茂、矢野義幸
音楽:平尾昌晃

脚本 : 布勢博一 (1)(2)
演出 : 田中知己 (1)(2)
オープニング/原田潤「ぼくの先生はフィーバー」

第2話 熱中先生最初の失敗
(1978年10月13日)

【STORY】

・前回まで

『10月5日付で本区の教員とする』
という教育委員会からの連絡を受けた北野広大。

秋になって採用されたのはもちろんのこと、校長先生
がとても変わっている事に面食らう広大。
更にその日に映画館で電話相手に対して「死ぬわ」
という女性にストーカーに間違えられ、校長の家に
その助成が居たこと。しかも同じ小学の教師の小糸
桃子先生だった。
一時の腰掛けのつもりだが校長の元に転がり込む。
初めて受け持ちの3年4組の生徒と対面するが・・
そして妹の青空が北海道から上京し東京に出てきて
しまう事に・・

■病院

広大は正式な授業の前に得意の体育を使って生徒
とのコミュニケーションを図ろうとする。
跳び箱をすることになるが生徒の一人・橋満コウジ
は自分には飛ぶことが出来ないので拒否するが、
広大が強引に跳び箱に向かって飛ばせようとした
為に足をくじいて病院に運ばれる。

幸い医師からは骨はなんともなく軽い捻挫だと言わ
れる。一緒について行った安達教頭と共に広大は
安心する。2、3日湿布をしていれば治るとのこと。

広大は橋満コウジに痛いかと尋ねると彼は泣いて
いた。教頭から親御さんに連絡するという。

■学校の職員室

「跳び箱」に関して教師たちも意見が割れる。

・広大は少し練習すれば誰でも飛べるもの。
・小嶋田徳次は飛べない子を無理に飛ばす必要は
ない。

小嶋田は自分の幼少期にも自分は似たようなことを
経験したとして鉄棒の逆上がりが出来ずに、出来る
まで食事はお預けにされたことが有り、今でも
トラウマになっていた。

○コウジの父・橋満省作が職員室へ

学校の教師に怪我をさせられたということで父親が
クレームにやってくる。学校に預けているので
あまり言える立場ではないとしながらも、結果が
たまたま捻挫だったというだけで、大怪我になった
らどうするのかということだった。

自分はスーパーの親父だが息子は弁護士にしたい。
弁護士に跳び箱は要らないと語る。
安達は騒ぎを聞いて校長があなたに会うと言って
いることを伝える。
そして広大にはPTAの母親たちが新任の教師と顔合わ
せしたいことを言っているので教頭も同席するので
会うことを告げる。

校長は省作と会うと彼を見て孫とお爺さんの関係
だと勘違いしてしまう。
省作はクラスを変えてほしいとするが、校長は
出来ないと語る。責任は私に有り、担任の広大では
ないこと。彼はとても良い先生で一年経てば
良い先生に受け持ってもらったと思うはずだと語る。
省作は激怒しPTAに訴えると語ると、校長はこのような
ケースは教育委員会に訴えた方が良いですよと語る。

■下北沢駅

広大は学校から抜け出して下宿先の最寄り駅にいた。

・天城家

綾子の元には広大の妹の順子が来ていた。
女優になるのが夢で、願書を出して書類審査はパス
しており、明日面接があるのだという。
劇団「蜘蛛の巣」という集団で一度、北海道・小樽
で芝居をしに来たのを見て感激したという順子。
新劇なのか、アングラ芝居なのか・・
順子の目標はソフィア・ローレンだとすると、
綾子は夢を持つのは素晴らしいことだという。
綾子も学生演劇をしていたことがあるとして
一人芝居を軽く始める。
青空は素晴らしいとして綾子のことを褒める。

そんな中、兄・広大のことを尋ねる。
兄は本当に教師になったのか?
兄には真面目な顔して生徒に教えることは向かない
と言うと、綾子は広大は私が教わった小学の教師
に似ているという。

・そこに育民が帰宅する。

育民は順子を見るとこの人も教師なのかと問う。
広大の妹だと言うと、挨拶もせず、そっけなく部屋
に行こうとする。順子が持ってきたジャガイモを
踏み潰してしまう。
綾子は我が家の問題児だと語る。

【感想】

学校で行う授業の中には生活する上でも必要としな
いものがあることは否定しない。
ただこの世の中は何がどう作用するか分からないし、
そんなに強く否定する程のことはあるのか疑問も有る。
正直運動は得意だったのでそういう苦労をしたことが
無いのでわからないが、人にはそれぞれ得手不得手が
あるものだろう。

今回は生徒の一人が跳び箱を飛ぶことを拒んだ際に、
教師から誰でも出来ると言われて強引に行った結果、
足を捻挫してしまいそのことについて考えさせる
機会が与えられる。
たとえ出来なくてもチャレンジすることが大事論が
大勢を占めたような格好だった。

今時の義務教育のことについてはよくわからない
けれど、跳び箱とか鉄棒(逆上がり)、雲梯、肋木
などは私が義務教育時代から教育委員会からの
指標や指針のようなものが有った気がする。

更に運動に限定しなければ「給食は残さない」問題
なども有り、最近の風潮としてみれば、それを強引
に押し付けることにより、会食恐怖に繋がるのでは
ないかとして指摘されることがある。

食事に関しては確かに自分は好き嫌いが多かった
ので嫌いな食事が出た時には辛かったことも有る。
多分その気持は運動の苦手な子が感じる思いと
類似するところがあるのだろう。

正直私は今回の生徒は怪我したフリをして教師を
困らせる行為をしているのかと思っていたのだが、
最後まで見ていると本当に怪我を負った様だ。

■北野先生の行動

今回はひたすら周りから叩かれる格好だった。

怪我をさせたとされる子どもの親から叩かれ、
PTAの母親の前では吊し上げ・晒し上げにされる。

「教育理念を聞きたい」
「一生懸命だけじゃなくもっと具体的に」
「三段階評価についてどう思うか?」

教師生活がまだ始まっていない状況の中での
この事態は北野先生にとっても自信を失わせる
ものがあるだろう。

自分自身が教師の道に向いているかどうか。
幸先から気概を失わせることになり、教師としての
資質があるのか否か。

今回の北野先生を見ると正直何もしていない。
何もしていないのに対して、何故か最後の段階にな
って子どもの心を掴んで、彼の方から直々に跳び箱
にチャレンジしたいと言い始めた印象だ。

・校長としての態度

校長は顔が広い。
常に下北沢で働いている人は彼の教師時代のことを
知っているような態度を見せる。
初回では派出所の警察官が校長のことを知っていた
し、劇団「蜘蛛の巣」と共にバーを営むマスターも
校長の名前を言うだけで理解していた。

その校長が怪我をさせた子どもの親に会い、毅然と
した態度で彼に北野先生の良さを解いていて、
責任の全ては自分にあるということを述べている。

迷走している北野先生は彼を失望させてしまい
ビンタを食らうという事態が起きた。

校長が広大を教師として評価したのは、どんな事に
も熱中するという姿勢だった。
この学校では3年4組には問題が有る。
PTAの母親たちが語っていたが、2年生の頃には
代用の先生が3ヶ月ごとに交代したことを述べていた。
ベテラン教師に期待していたが、まさかの新任の教師
となる。

・教頭

学園もののドラマでは大抵教頭は悪者として登場する。
必要以上に事態の大きさを煽ってみたり、問題を
起こした教師に敵に対して差し出したりもする。
しかしこのドラマにおける教頭はイチ教師の壁と
なりとても交換の持てる役柄だった。

■上京してきた北野家の人

広大の妹・青空が女優になる夢をもって東京に上京
する。先日の最後にじゃがいもを担いで持ってきて
派出所の小宮に荷物を運んでもらっていた。

劇団「蜘蛛の巣」というのが果たして信用できる
ところなのか。スナックも併設している。

綾子さんは学生演劇の経験者で、夫と共に
ヘンリック・イプセンの「人形の家」の芝居をして
いる。綾子がノラ役、夫がヘルメル(弁護士)役。

■八代恵子はクイズ好き

驚くべき事にクイズ番組に出演までして賞金を
獲得している。

地方公務員法がどうなっているのか分からない。

クイズ番組での賞金・商品稼ぎの問題。

Question
「モーツァルトの奥さんは彼の死後に再婚している
が新しいご主人から「君の前の旦那は天才だった
んだね」と言われて、奥さんはなんと答えたのか?」

Anser
「あらあの人は天才だったの?」

そして下宿として迎えている天城家に問題はないの
かと思わせたが、下宿はあくまで共益費みたいなもの
だけ聴取している感じだ。

■八代徹は離婚していた

今回派出所の小宮さんに世話になるのは徹だった。

泥酔して帰宅する途中に保護された。

「妻は居ないし家はない」

校長の家にいると分かると家まで送ってもらうが
小宮さんは教師たちに対して、

「街の中で無様すぎる。腹が立ちますよ。
校長は尊敬するが下宿人は軽蔑する」

会話する中で徹は妻子と別れて暮らしていることが
分かる。

また天体が好きで、今夜は十三夜。
みんなで飲みに行くことになる。

■その他

・地震が発生

この時代から地震が多かったのね。育民だけが
全く気にしていなかった。

・劇団の試験

入団の為の試験という意味では、今回兄妹して
共に試された感じ。
兄はPTAからの質問を受けて、順子は劇団長から
簡潔なテストだが、大事な滑舌を調べる為に
早口言葉を述べさせられる。

「月づきに月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月」
「南無釈迦じゃ娑婆じゃ地獄じゃ苦じゃ楽じゃ
どうじゃこうじゃと言うが愚かじゃ」
「赤巻紙青巻紙黄巻紙」

順子はスラスラ~と述べていたけど流石だね。

・小宮も一緒に飲む

私の時代には、教師はなるべく生徒たちの学区外で
飲み食いして欲しいと言われていたようだ。
特にお酒絡みのことについてはそう言われていた
ようなことを耳にする。

【CAST】

若葉台小学校

北野広大 …… 水谷豊 (北海道出身、若葉台小学校教師)
天城順三郎 …… 船越英二 (校長)
安達勝也 …… 小松方正 (教頭)
天城綾子 …… 草笛光子 (順三郎の妻)
天城育民 …… 太川陽介 (順三郎と綾子の息子・高校生)

小糸桃子 …… 志穂美悦子 (3年3組の担任)
八代恵子 …… 音無美紀子 (5年2組の担任)
前田きく …… 執行佐智子 (3年1組の担任・学年主任)
小嶋田徳次 …… 小倉一郎 (3年2組の担任)
魚津早苗 …… 島村佳江 (大森の小学校教師)
八代徹 …… 山口崇 (綾子の弟、中野の中学校教師・理科)

小宮新八郎 …… 谷隼人 (上代田八丁目派出所・警察官)
北野青空 …… 池上季実子 (広大の実妹)

橋満省作 …… 関敬六 (コウジの父)

…… 河合一光 (飲み屋のオヤジ)
…… 沖恂一郎 (花山医師)
…… 徳光和夫、神山喜久子 (クイズ番組””10人勝ち抜き
デラックスクイズ・司会者)

スナック/劇団「蜘蛛の巣」従業員

市川正、水岡影宏、松原くに子、
額賀見知子、安田政世

PTA母親 …… 若松和子、五月晴子、太田淑子
水沢摩耶、麻ミナ、岡田和子、泉よし子

三年四組の児童:

池田 …… 池田進 (イタズラ好き、蛙、窓から小便)
橋満コウジ …… 橋満耕司 (怪我した子)
藤森 …… 藤森政義 (跳び箱の石)
谷田 ……
茂木 ……
ウエノ …… (メガネの生徒)

クマモトタツオ …… (4人目の挑戦者、港区・31歳、税理士)
ヤスモト先生 …… (結婚して小学を辞め、広大がそこに
入る)

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