A LIFE ~愛しき人~
(2017年1月期・TBS・日曜21時枠)
脚本:橋部敦子
音楽:佐藤直紀
企画:植田博樹
プロデュース:瀬戸口克陽、東仲恵吾
演出:平川雄一朗、加藤新、木村ひさし
http://www.tbs.co.jp/ALIFE/
第5話 恩師の医療ミス
【ストーリー】
沖田と屋上で会話していた深冬が倒れる。
それを聞いて壮大は急いで病室な走ってくる。
深冬は壮大に対して点滴が終わったら仕事に戻るという。
壮大は沖田にいつ手術が出来るのかと問うが分からないという。
こんな状況で深冬に手術の執刀をさせられるのかとするが、
沖田は彼女が執刀する時には俺が見守ってフォローすると約束
する。壮大はいつ彼女に病気のことを話すのかと問うと沖田は
具体的なオペの方法が見つかってからでないと話は出来ないと
いう。壮大はもうこれ以上隠せないだろうという。沖田は病気の
ことだけを突きつけたくないとし未来があることを話したいと
いう。それなら俺が切るという。俺だってオペのことは考えて
いるんだとするが・・・彼でも手術が難しいことは理解していた。
どうすれば良いのか・・家庭ではどんな顔していれば良いのか
と告げる。
井川は沖田に深冬が倒れたのかと問うと、もう大丈夫だと語る。
羽村は看護師たちを食事に誘う。珍しく柴田も来てくれたこと。
羽村は関東医師会の事故調査委員に選ばれたことも有り上機嫌。
しかも医療ジャーナルでの羽村の医師としてのランキングも
高かった。羽村はそこに掲載されている山本輝彦は自分の恩師
だとし、彼の大動脈基部置換術のオペは一度見ておくべきだと
井川に告げる。
そんな井川のことを柴田は見ていて様子がおかしいことに気が
つく。何か有ったのかと問うと、井川はこれ以上は聞かないで
欲しいとし柴田さんに嘘はつきたくないという。
柴田は病院に寄るとオフィスに居る沖田にお土産としてタマネギ
抜きの牛丼を持ってくる。最近脳外のことばかり調べているけど
脳腫瘍ですか?と問われる。
羽村は壮大に関東医師会の事故調査委員に行ったことを語る。
MICSでの山本先生の手術の件で・・と。また第一線で働いている
とは凄いと壮大。
そんな中、壇上記念病院に風間義男という患者がやってくる。
彼は息切れがすると症状を訴え、先日桜坂中央病院で僧帽弁閉鎖
不全のオペをしたのだという。それを執刀したのは山本だった。
■感想
個人的なことですが現在母が脳動脈瘤で入院しているので、病院の
医師の物語を見ると結構敏感になるところがある。
近所の病院にも脳外科医で評判の医師がいるのだけど、残念だけど
病院に医療施設が整っていない。
その為普段は別の大きな病院で執刀しているそうで・・
結局その医師に紹介された大学病院で手術して入院している。
で、執刀医に関していつも思うのは、執刀医として活躍出来る
年齢の限界、また腕を発揮出来るピーク年齢っていうのは何歳
くらいなのかということ。心臓・脳の神経・血管などを扱うと
なればそれなりの手技と経験が必要であることは言うまでもない。
そういう人物が老眼だったりすると怖いけど、逆に若すぎると
いうのもまた怖い。沖田辺りの年齢だと一番執刀医としては
適していると思うし、井川は少し若すぎる。そして今回出て来た
山本医師は少々最先端医療には年齢的には高いような感じも
してくる。
真実と向き合うこと。逃げないことが今回がテーマとなった。
その真実に向き合うべきは今回は羽村だったけど、もっと大きな
視点に立てば沖田や壮大がそれにも該当する。
かつての恩師を傷つけたくない為にウソの報告書を書くべきこと
が正しい事なのか。
山本にしても症例のカウント稼ぎのために一人の患者を犠牲にしよう
としているその小っぽけな自尊心は、逆に周りからの大きな期待
を背負うが故の身の引きようの無い立場の人間として描かれて
いる。
これだけの教授で有っても苦悩している現実を見ると、一体医師
は何の為にあるのか分からなくなりそうだ。
周りから見るとすげーバカっぽい状況で、簡単に医師なら助けら
れるものなのに、もう少しで助ける命を見過ごそうとしていた。
羽村は沖田に対して頭を深々と下げて山本のミスのことを
黙って居て欲しいことを頼む。しかし沖田は
「患者は自分の体の中で何が有ったのかを知りたがっている。
これ以上誤魔化しきれない。向き合うことは分かっているでしょ」
なんて偉そうなことを語っているが、実際には自らが抱えている
深冬とのことを考えると、お前モナーとしか思えない発言だ。
誰かが誰かを止めなければ暴走してしまうというのも人間の
持つ一面なのかも知れない。
これは壮大にも言えるよね。
しかし医者の不養生とは言うけど、血管を扱う医師が血液さらさら
にするたまねぎを食べないのか・・
■出演者
沖田 一光 …… 木村拓哉 (心臓血管と小児の外科が専門)
壇上 深冬 …… 竹内結子 (小児外科医)
井川 颯太 …… 松山ケンイチ (心臓血管外科医)
柴田 由紀 …… 木村文乃 (オペ看護師)
榊原 実梨 …… 菜々緒 (顧問弁護士)
羽村 圭吾 …… 及川光博 (心臓血管外科医・部長)
壇上 壮大 …… 浅野忠信 (脳神経外科医・副院長)
壇上 虎之助 …… 柄本明 (壇上記念病院・院長)
沖田 一心 …… 田中泯 (下町の外れで寿司屋)
真田 隆之 …… 小林隆 (病院の経理・事務長)
壇上莉菜 …… 竹野谷咲 (5歳、深冬の娘)
茶沢達彦 …… 谷口翔太 (小児外科医)
白川 哲雄 …… 竹井亮介 (医師、三人衆)
赤木 …… ちすん (医師、三人衆)
黒谷亮 …… 安井順平 (医師、三人衆)
咲坂実杏、一ノ光明、中野剛、貴山侑哉
山本輝彦 …… 武田鉄矢 (桜沢中央病院・心臓血管外科)
風間義男 …… 須田邦裕 (38歳、教師、僧帽弁閉鎖不全)
竹中浩一 …… 谷田歩 (“あおい銀行”行員)
西山弥生 …… 峯村リエ (“壇上記念病院”看護師長)
小村裕次郎、中津川朋広、鯉沼トキ、鈴木優華
新井智博、諫早華作、松沢真祐美