トレース ～科捜研の男～
(2019年1月期・フジ・月曜21時枠)
原作 – 古賀慶 『トレース 科捜研法医研究員の追想』
プロデュース – 草ヶ谷大輔、熊谷理恵
脚本 – 相沢友子
主題歌 – 関ジャニ∞「crystal」
演出 – 松山博昭、相沢秀幸、三橋利行
https://www.fujitv.co.jp/trace_drama/
第1話 初回90分SPバラバラ遺体の想い…科捜研サスペンス
【ストーリー】
SUPER☆GiRLSの公演が行われる中、ステージ上には白い犬が
人の手を加えてやってくると会場はパニックになる。
朝カンナは姉のノンナに対していつまでトイレに入っている
のかと問う。カニを食べるとお腹を壊すのよと。
東都大学の大学院で遺伝子研究をしてきたノンナ。
科捜研には捜査一課8名がやってくると虎丸は昨日の左手
に付着していた鑑定結果は出たかと海塚に尋ねる。
捜査一課は所轄らと共に発見現場付近の森林を捜査中だと
いう。森に遺体が埋められていると思っているのか?と問う
と手は泥まみれだったので犬が掘り起こしたのだろうと。
爪の中からの微物の結果はどうか?と問うと真野は
ゴンフィネイス・ロムビカ(珪藻)とマンガンが付着していた
という。マンガンは通常の20倍の量が検出されたという。
科警研の出向から真野は先月戻ったばかりだった。
珪藻なら森じゃなく川だとすると猪瀬は多摩川へ回ること
に。機動隊も総動員させろとして虎丸は語る。
しかし違いますよと否定する。その否定に対して異議を
唱えるのは捜査一課長の虎丸。彼はオレの捜査方針に口を
出すのかと語る。珪藻は多摩川ではなく上流の日原川
だとし、この流域にはマンガン鉱山の跡地”廉川鉱山”が
あるのでここから流れた可能性が高いという。
真野は自ら探しに行くとして準備を始めてしまう。
市原は良いのか?と問うと、海塚はノンナにも行くよう
告げる。
・現場の廉川鉱山
ノンナは真野に対してトイレに行きたいを告げる。
その辺でしてこいという真野。ノンナが少し離れた場所に
いるとそこで彼女の悲鳴が聞こえる。なんと遺体が見つかっ
たのだった。すぐに通報すると猪瀬は虎丸に科捜研の男が
遺体を発見したことを報告する。
遺体が日原川にあるのは明白だったと真野は語る。
・鑑識
監察医の杉原によると死因は心臓を刃物で刺されたことによる
失血死。凶器は包丁で間違い無いだろうと。死後身体を10つに
切り裂いたというもの。額の傷は生前に殴打されたものだと
いう。他にも幾つかのアザがあるがそれぞれに時期がずれて
いた。恒常的な暴行を受けていたと。
そんな中自分は被害者の母親かも知れないとして署にやって
くる。母・五十嵐千鶴、継父・五十嵐康信。そして被害者
は娘の美加(23歳)だという。
「娘に最後に逢ったのは?」
「暫く逢って居なかった」
と語る。親子鑑定の為にDNAの提出を求める。父とは血の繋が
りはなく5歳の時に教育評論家の康信と再婚していた。
■感想
期待していたドラマの一つではあるけど、初回だけ有って
90分延長して長くてイマイチ面白みに欠けた。
これまでの法医学教室のドラマと特に変わり映えした
ところもない。
沢口靖子さん演じるテレ朝の「科捜研の女」は見た
事が無いという訳では無いのだけどレビューもしていない
し特にリアルタイムで見た事は無い。
捜査一課と科捜研がケンカする必要性はまるで感じない
のだけど、確かに科捜研の捜査官が現場まで足を運ぶと
その分仕事の効率が悪いのは確かかな。
そしていつものように主人公を支えつつ、成長する
為に色々とインスパイヤされていく役を演じているのが
新木優子さん。場慣れしていない為か、結構すぐに挫ける。
その度に俺たちが無念を晴らさなくてどうするのか・・
みたいな声かけで発憤させては勇気を持たせる。
そしてそれ以外の研究員は今の所その他大勢となっている
がこの辺はそのウチ良い味だと思えれば良いだろう。
難しい学術的言葉は上手くフォローしているし、微細証拠
から色々と現状を掴んで行き、殺された場所、殺され方、
いつ殺されたのかなどを発見していく訳だけど、日本の
ドラマらしくその後の人間関係的な流れのフォローの部分
が一癖有ってレギュラー枠で収まるべき流れを延長した
ような格好となった。
そして過去に主人公が家族を殺されたなんてシーンは必ず
背負うべきものとして存在し、その過去が有って今がある
ように何故主人公がそこまで拘るかということへの背景と
して利用している。
完全に捜査一課長の虎丸はキャラを付けすぎたな。
面白いことは面白い。
「彼はホンボシではない。オレの勘だ!」
「鑑定なんて誰がやっても同じ」
など失礼なことも語っているし、科捜研がメインなので
捜査一課がちょっぴりぞんざいな扱いを受けるのはある程度
は仕方が無い。それに加えて今後は壇浩輝とか出てくるみたい
だけど警視庁の人間はそんなに出なくて良いと思う。
ただでさえ面倒臭い。
ポイントとなったのは、「珪藻」「マンガン」「ヤケド痕」
「プリムラ」「土砂」。そして傷跡などを綿密に調べて
いくことで真相を掴んでいく。
人間関係とか足取りを調べていくのは本来捜査一課が
すべきことだよね。でも全部科捜研がやってしまう。
その時点で警視庁の現場捜査の人間の多さには少々戸惑う。
■出演者
真野礼二 …… 錦戸亮 (科学捜査研究所・法医研究員)
沢口ノンナ …… 新木優子 (科学捜査研究所・法医研究員)
相楽一臣 …… 山崎樹範 (科学捜査研究所・法医研究員)
水沢英里 …… 岡崎紗絵 (科学捜査研究所・法医研究員)
市原浩 …… 遠山俊也 (科学捜査研究所・法医研究員)
猪瀬祐人 …… 矢本悠馬 (警視庁捜査一課刑事)
沖田徹 …… 加藤虎ノ介 (警視庁鑑識課)
沢口カンナ …… 山谷花純 (科学捜査研究所)
壇浩輝 …… 千原ジュニア (警視庁刑事部長)
江波清志 …… 篠井英介 (警視庁捜査一課・課長)
海塚律子 …… 小雪 (科学捜査研究所・法医科長)
虎丸良平 …… 船越英一郎 (警視庁捜査一課刑事)
五十嵐康信 …… 吹越満 (教育評論家)
五十嵐千鶴 …… 森口瑤子 (康信と18年前再婚、美加5歳時)
五十嵐美加 …… 菅野莉央 (23歳、娘、)
飛田慎吾 …… 池田純矢 (五十嵐のアパート隣人)
越智俊作 …… 池岡亮介 (29歳、美加の婚約者)
杉原 …… 梅宮万紗子 (監察医)
被害者 …… 飯田基祐、倉悠貴、夏子、加茂美穂子
幼少期の真野礼二 …… 大山蓮斗
SUPER☆GiRLS、小平大智
山本啓之、牧村泉三郎、矢嶋俊作、森永徹、古川凛
白石直也、新美有加(アナ)