太陽にほえろ! 第164話 バラの好きな君へ

太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー:津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー:梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html

第164話 バラの好きな君へ

脚本/鴨井達比古 監督/竹林進

【ストーリー】

テキサスはパチンコ店”立花”から紙袋の中に大量の収穫を
持って出てくる。するとそんなテキサスに声をかけてくる
女性がいた。彼女の名前は伊藤純子。テキサスに対して
近くにアパートがあるのかと尋ねると、テキサスもまた
純子に対して家は逆方面だったのではないかと語る。
中央病院に入院している友達の見舞いに来たという
彼女は黄色いバラを手にしていた。綺麗なバラだねと語る
とバラ好きはみんないい人だと語る。

・七曲署
ボスは新聞に目を通し、ゴリとデンカが将棋で勝負をし
山さんがそれに口を挟む。そんな一係に純子が花束を
持って現れる。テキサスを尋ねてきたという女性。
テキサスは資料室にいたが館内放送で呼び出されてオフィ
スに戻ると純子の姿を見て驚く。来たら迷惑だったか?
と問うとボスはこんな可愛い客なら大歓迎だという。ゴリ
はここにはテキサス以外にも独身3人が居ますよと語り
視線はボスに向ける。
そんな純子はどこか時計を気にしていた。
2時になると突然何者かによってタレコミの電話が鳴る。
明日の3時に明和銀行の新宿支店が何者かによって強盗が
入るというものだった。それだけで電話は切れた為に
ガセネタではないかとするゴリだが、ボスは放っては
おけないとしてテキサスと山さんに銀行に行ってくれと
語る。

・明和銀行新宿支店
支店長室に行き警察に通報が有った件を知らせる。万が一
のことを考えて体制を整えて起きたいというと、見取り
図を用意してもらう。

・七曲署
みんなで見取り図を見ながら犯人の行動を推察し警備に
役立てようとする。強盗ならば凶器を持っているだろう
事を告げ、その場にいる誰か一人でも怪我したら我々の
負けだというボス。明日の8時半に各自銀行員の振りを
して支店長室に集合だと語る。山さんがその後の指揮を
取ってくれという。
山さんはボスにどこか気に入らない案件だという。
ボスもまたタレコミなら普通は所轄に連絡するのに何故
ここに電話してきたのか。

・スナック”あき”
ピアノを弾く伊藤純子。マスターから話を聞くと、純子
の大学の先輩でピアニストとしての将来有望な人が彼氏
に居たという。その恋人が怪我をし右手の指が効かなく
なったという。恋人とはその後別れたのではないかとの
こと。

・明和銀行新宿支店
一係一同、銀行員になりすまし館内にいた。不審者が居
ないかどうか。もうすぐ3時が過ぎようとしており、
一般の銀行業務は停止する時間帯だった。その時二人組
のサングラスをした男がやってきた為に緊迫感が走るが
人違いで口座を開設しただけだった。3時が過ぎてシャッ
ターは閉まり何事も無かった。

・東都銀行
その頃閉店間近に突然三人組の強盗が入ってくる。
行員の一人は犯人の一人(三好)ともみ合いになり、犯人
の持っていた銃か発せられた弾は自らの体を貫く。
また金を持って逃げようとしていた一人は銀行の警備員
と銃撃戦になりどちらも致命傷にはならないものの銃弾
が体に当たる。そして一人は現金8千万円の入ったバッグ
を持って走って逃げる。途中のゴミ捨て場でスーツと
ネクタイを捨てるとアイスキャンデーと書かれた箱の
中に金を入れて自らそれを売り物にしている人物として
扮装する。警察はすぐに検問を敷いて強盗犯の流出を
防ごうとするが彼だけは商売人として上手くすり抜けて
しまうのだった。

【感想】

七曲署の警察署員に女性の影があるとロクなことが起こら
ないという警鐘めいたものが有りますね。
この時代、銀行強盗は捕まる可能性の低い犯罪だったので
しょうか。
先日の嘘付き泥棒のエピソードでも子供の治療費の為に
泥棒を恐喝するというエピソードでしたが、弱者ならば
何をしても良いという事は無い。しかしそれでも弱者に
とっては助けを求める人の居ない窮状を訴えるというところ
に繋がっているのだろうけど・・。

今回のエピソードを見ると主人公の男は自分の犯罪の為に
他の二人の共犯者は死んでも良いとさえ考えて居るのでは
ないかと思ってしまう。
ピアノが上手くても絶対に成功するなんて保障はないのに
手術して感覚を取り戻したとしても、よりその成功確率なん
てものはたかが知れている。

三つの銀行を襲うなんてそもそも無理な計画だ。
冒頭からきな臭さが満載。
テキサスに偶然を装い女性が近づいて来たがいつから彼女と
知り合いなのだろうか。行きつけのバーの人って役柄
だったのか。
突然七曲署にやってきては、時計を気にする素振り。
それを見られたのが山さんだったし、その直後に電話がなった
けど彼女は捜査の状況を見守るために潜入調査にやってきて
いたのか?

愛する相手によって人生は狂わされる。
それでも愛だの恋だのは厄介なものだ。

犯人は自分の正体が見破られてそして捜査がアパートに入る
のを想定してスナック”あき”に立てこもりに入る。
その際人質は純子ということになるが、何故捜査官は
疑わなかったのだろうか。
人を信じるテキサスの言動には時として良さはあるけど
こう言うときにはまるで融通が利かずイライラさせられっぱ
なしだ。

最後にボスがテキサスに対して、この件ではテキサスの
判断に委ねていた。

しかし少々マヌケなシーンが有った。一度は外に引きずり
出して安田を逮捕したかと思ったのにまた店の中に逃げられて
しまうシーン。ゴリさんたちの側面からの圧力もまるで
意味ないじゃないかというシーンに繋がってしまった。

【出演者】

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)

安田邦明 …… 横光勝彦 (元音大卒業、氷菓問卸屋勤務)
伊藤純子 …… 水沢有美 (バー”あき”のピアノ演奏)
「あき」マスター …… 中村孝雄 (純子の事を聞く)
平岡 …… 市川好朗 (2つ目の銀行)
三好 …… (行員ともみ合いになり撃たれる、3つ目の銀行)
明和銀行のサングラスの客? …… 神山卓三、矢野宏
氷菓問卸屋店主 …… 小高まさる (安田の上司)
東都銀行新宿支店長 …… 石井宏明、祐樹秀幸
東都銀行新宿支店行員 …… 大宮幸悦、車邦秀

スポンサーリンク
レンダグル大336
レンダグル大336

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レンダグル大336