メゾン・ド・ポリス
(2019年1月期・TBS・金曜22時枠)
原作 – 加藤実秋 『メゾン・ド・ポリス』シリーズ
脚本 – 黒岩勉
演出 – 佐藤祐市、城宝秀則
プロデューサー – 橋本芙美 、芳川茜
主題歌 – WANIMA「アゲイン」
http://www.tbs.co.jp/maison_de_police/
第2話 PTA総選挙
【ストーリー】
・すみれ町のアパート
牧野ひよりは年金暮らしの平松祥恵(72歳)が死亡した現場へ
赴く。所轄ではこの事件を自殺とほぼ断定づけていた。
理由として・・
睡眠薬を飲んでトイレで硫化水素を吸い呼吸困難で死亡
していたものだが、気密性を高くする為に接着剤で目張り
をし、使用された接着剤はトイレの中に有ったこと。
また第一発見者の三上絵里花が大家に頼んで玄関を開けて
もらい遺体をトイレで発見したが玄関には鍵がかかって
いたこと。つまり二重の密室だった。
第一発見者の三上に話を聞く。
すると平松さんと連絡が取れないのを心配して大家に通報
したとのこと。
孤独に耐えかねた独居老人の自殺と見なされた。
ひよりはシェアハウスのリーダーとなった為に、迫田保と
藤堂雅人を現場に来てもらう。保は捜査させるならもっと
派手なものを持ってこいとし、こういう自殺案件はペーペー
のする事だという。ひよりは私はペーペーですから・・と語り
先輩たちは錦町の事件で忙しいのだという。やる気がないなら
一人でやりますからと語る。ひよりはまだ自殺と決まった訳
ではなく幾ら身寄りのない人でも捜査にかける時間が少なす
ぎるのではないかというものだった。
ひよりは保と雅人の質問に対して反論する。
「接着剤は中からされたものだ」という事に対して、「外側
からでもノズルを使えば塗れる」という。
「スマホでは有るが遺書が書かれている」とされると、
「文字を打つときには老眼鏡を使うのではないか」と語る。
そもそも人生に絶望した女性がおしゃれな服を揃えたりするか
としてクローゼットを開ける。すると保は服に毛が付着して
いるのを見つけて貴重な証拠として採取する。
■感想
少し慣れたからか面白く感じるエピソードだった。
自殺だと思っている案件に於いてひよりが精査した結果
自殺ではなく他殺の可能性も有るということで、当初は
一人で捜査しようとしていたものの、それにはやはり限界が
有り、みんなに協力を求めていく。
鑑識繋がりなのか藤堂雅人と杉岡沙耶が元夫婦。2番目の妻
と言っていたけど一体何人の女性と結婚したのかな。
警察組織は完全に男性社会なのでひよりと杉岡の間の同性
同士の繋がりが有ったり、また新人のひよりを見て当時の
自分と重ね合わせた杉岡が彼女を見て初心に返るという
ものがある。更にひよりと今回の被害者の娘の間には
自分と重ねるものが有った様で、色々と思わせぶりな
演出では有った。
ひよりに対して見守ってくれる人の多い事。
これは恐らくこのシェアハウスの人間達はすべてひよりの
過去を知って居てそれで影ながらフォローしているのだろう
けどまさかひよりの父の死に関しても事情を知って居るのか
どうかというところだろうね。
今回は二重の密室トリック。
被害者だと思っていた人物が実際には相当な阿漕なことを
していたこと。独居老人が単純に寂しいだろうという
先入観だけで捜査していくとこういう真実は埋もれたままに
なってしまう。
個人的な案件なのにやたらとPTAや小学校が関わって来た。
しかもその繋がりは妙に固いような感じもしたし、逆に
最近の事情を勘案してSNSのよる噂の広がり方によって
至る所で先入観を与えて無責任な言葉が飛び交ってしまう
こともまた事件を面倒なものにするかと思わせた。
しかしやはりご近所のそういう監視の目が子供たちだけで
なく保護者の方にも向いているからこそ解決出来た所も
有る。
それぞれのキャラクターの良さが少しずつ現れたバランスの
良さも感じる所で、藤堂ならうさぎの毛を鑑定し、迫田は
区民センターを調べていた。夏目がひよりと共に行動を起こ
して聞き込みするところなどあのルックスが有ってこそ
主婦層の口を割らせるのに役に立っているよな(笑)
鍵のトリック(留守だとは思わなかったのか?)、最初にトイレ
に直行して遺体を発見する流れなど夏目は既に初動捜査から
間違ってはいない。
噂などを勘案して口座記録から老人が金を奪っていたことが
判明する。三上絵里花は確かに不倫していたけど、この人を
脅すのであれば寧ろ不倫相手の本橋の方が金を持っていそう
だし脅すのではないのかな。そして森元妙子も脅されていた。
インスタ映えする為に色々と努力していたところなど、今時
の女性って感じを盛り込んだ格好だった。
■出演者
牧野ひより …… 高畑充希 (柳町北署・新人刑事)
夏目惣一郎 …… 西島秀俊 (元警視庁捜査一課の刑事、使用人)
高平厚彦 …… 小日向文世 (元警務課事務員、料理)
藤堂雅人 …… 野口五郎 (元科学捜査研究所勤務)
迫田保 …… 角野卓造 (元所轄/柳町北署の刑事)
伊達有嗣 …… 近藤正臣 (元警察庁のキャリア、シェアハウスのオーナー)
杉岡沙耶 …… 西田尚美 (鑑識係・警部補)
瀬川草介 …… 竜星涼 (“三河屋”、なんでも屋”三河屋”)
原田照之 …… 木村了 (柳町北署・巡査長)
新木幸司 …… 戸田昌宏 (柳町北署・課長、警部、クツフェチ)
間宮朝人 …… 今井朋彦 (捜査一課・管理官・警視)
牧野尚人 …… 水橋研二 (父親、大手ゼネコン・高遠建設、転落死)
牧野里見 …… 渡辺文香 (母親)
幼少の頃のひより …… 山崎莉里那 (回想シーン)
森元妙子 …… 白羽ゆり (39歳、PTA渉外広報担当)
三上絵里花 …… 中山エミリ (34歳、PTA会計担当)
本橋道夫 …… 大場泰正 (45歳、中古車販売、PTA会長)
平松祥恵 …… (72歳、被害者、すみれ町)
内田桑子、夏葉えりか、池田恵子、高橋陽子、藤原邦章
三倉翔、飯尾夢奏、川上凛子、小田竜世、高木直子
桑原辰旺、松本享子、塚原さやか、宮永麻衣、関口貢
廣瀬満
下岡浩行、野間清史、村山健太、いしいはじめ、渡辺健太