絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~ 第10話 やっぱりアイツでしたぜ、旦那!

絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~
(2020年1月期・フジTV・月曜21時枠)

脚本 浜田秀哉、横山克
演出 石川淳一、品田俊介
企画 稲葉直人
プロデューサー・プロデュース 永井麗子、関本純一
主題歌/家入レオ 「未完成」

https://www.fujitv.co.jp/zettaireido/

第10話 遂に真犯人が明らかに! 黒幕は誰だ!?
(東京サミット爆弾テロ)

【ストーリー】

これは国家にミハンの必要性を認識させようとする香坂の
計画。それに曽根崎も絡んでいたんだと井沢は問い詰める。
まだもう一つ爆弾があると諏訪との駆け引きの中で加賀美
は突き止める。香坂はその爆弾を止めに行った・・新犯人が
誰だか分かったのだろう。井沢はようやく香坂に追いつき
問い詰める。「弟さんが生きているんでしょ?」
一方捜査本部では曽根崎は首謀者が香坂だと全ての罪を
なすりつけて殺害しようとしていた。そして裏では井沢を
見つけ次第殺害しろと語る。

井沢は香坂にキスされた後殴られる。そして次に彼女に再会
したときには彼女は殺されていた。そんな彼女の亡骸を抱え
ていると、そこに山内が現れ井沢のことを止めようとする。
威嚇発砲して止めようと試みね。かつて山内は井沢に
「俺がまた一線を超えることが有ったら撃って良い」と
言われていたことが有った。

山内が井沢を撃つかどうかで躊躇している頃、そこに曽根崎
に命じられた門田が現れ銃を構えて撃とうとする。山内は
銃口の角度を変えると門田に向かって発砲する。彼の腕に
銃弾はかすめて彼自身は逃走する。しかし待ち受けていた吉岡
が彼を逮捕する。

そんな彼は全てを自供する。
・曽根崎が井沢の殺害を命じたこと。
・最後の爆弾の在処まで握りつぶしたこと。

井沢はミハンに戻ると曽根崎を殴り殺す勢いだったが山内が
止める。
しかし止めた山内の首を絞め、井沢は我に返ると、目には
涙があふれ出る。

●サミット当日

GNB NEWSのキャスターは初日・16日の東京サミットの晩餐会
の様子をレポートする中、東京貿易センタービルに女性の
遺体・香坂朱里が発見される。

井沢は留置され、早川は取り調べをする。
「テロに関する情報」を曽根崎に聞く。
しかし彼はテロに関することなど知らないと告げる。
北見は何も話していないのだろうという。
「爆弾のことを握りつぶしたこと」を曽根崎に聞く。
しかし彼はあの時点ではミハンは信用できなかっただけという。
「井沢の射殺命令のことは?」
テロを共謀したと思って居たこと。逮捕したいならば証拠を
もってこいという。

■感想

いよいよラス前のエピソード。
犯罪者の中にも別の意図が含まれている流れが多く、3つ4つ
の流れが一つのテロリズムの計画に込められていた感じ。

爆弾という一つの渦に巻き込まれている人間としての
邪悪な念というのがまさにドロドロしていて実に汚らわしい。

テロなどの有事に備えて、未来を見据えてのテロの振りを
したつもりのものたちは、犯罪者にしてやられた。そんなもの
たちを飼い慣らすことなど出来る筈もなく、その火消しに
躍起になり、もはや収拾が付かなくなっている。その様な
状況になっても見苦しい行動に出たり変な罪悪感や贖罪によっ
て単独行動をした末に上手くいかず命を落としたものさえ
いる。

臭い物には蓋をせよとばかりに隠蔽の為に善人を殺そうと
している曽根崎には呆れるしかないところである。
曽根崎の罪は全て暴かれた格好だったが証拠が無いとして
取調室ではしらを切る。

しかしその先にはまた別のものが意図をもって爆破を計画
している。果たして誰なのか・・は、既に誰もが想像している
人物だろう。

ドラマは基本ベースは「PERSON of INTEREST」だったが
段取りは「24」みたいな感じになっている。

・何も無いところから再スタート

ミハンのシステムは全て持って行かれたようにも思うけど
サーバーなどは残っていたのか。
元々システム設計に関わっているのは加賀美なのだから
システムの再稼働にスイッチを押すことが出来たようだ。

・犯罪者

曽根崎の流れは香坂の流れと連携していた。
曽根崎は新しい組織が出来ればそのまま就任・出世すること
を算段していた。
香坂としてはミハンのような防犯システムが確立することで
自分のような辛い目をした人たちを未然に防ぐことが出来ると
感が、その為にも法案で可決することが必須で有った。
門田の流れは曽根崎に繋がり出世欲の為だろう。

そして何よりも怪しいのが諏訪樹生。
篠田が持っていた写真を小田切が目にして疑いの目が濃くなっ
たが殺害されていた。元々彼はクラッカーで有って犯罪的
性質とも合わない事件ではある。

・加賀美は全てを告白する

加賀美は香坂同様に色々と不可思議な行動を取っていた所が
ある。システムの立ち上げの際にみんなに全てのことを語る。

最大の謎だったのは、「加賀美が北見に会いに行った理由」
そして「加賀美と諏訪が持っていた男の子の写真」

その写真の子がこのドラマの肝となる水島歩(当時8歳)。
香坂の弟で水島恵一の息子。当時多くの死傷者を出した
映画館/神経ガスで殺された現場にいた子。
そして加賀美がその歩を助けた人物だった。

“加害者の息子”というレッテルを貼られてしまい、その後も
施設に入り虐待を受け、いじめられたりしていた。
その後面倒を見て来たのが加賀美だったが、アメリカ企業に
ソフト開発の為に就職して結果的に彼を見捨てた格好となった。

・クローズド

水島歩の動機もハッキリした。
施設長が事故死という名の殺人で亡くなった際に同様に
虐待されていた子たちは喜んだこと。それがきっかけで
悪党だったものを退治することに使命感を持つようになった。
副島は諏訪との接点があった。
諏訪の足取りは歩容データを持っていたことで照合出来、
彼のアジトに踏み込むも殺されていた。

クラッカーの商売道具のパソコンがない。
変わりに銃がそこには有ったが、元々ここは水島のアジトで
諏訪は殺される前に先行して水島を殺そうとした。
そこで返り討ちに有ったのが「刺された時の水島/篠田」。

上手く被害者を装う形となった篠田だけど、それにしては
存在感がありすぎたので誰もが疑いの目で見ていたことだろ
う。その篠田だけど、加賀美って今まで気がつかなかった
のだろうか?

■出演者

井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、公安部外事第二課から)
山内徹 …… 横山裕 (未然犯罪捜査班。巡査部長)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課、未然犯罪捜査班)
香坂朱里 …… 水野美紀 (42歳、法務省官僚、ミハンの統括責任者)
吉岡拓海 …… 森永悠希 (未然犯罪捜査班、キャリア警察官)
加賀美聡介 …… 柄本明 (世界的天才ハッカー)
板倉麻衣 …… 田中道子 (警視庁捜査一課刑事。巡査長)
早川誠二 …… マギー (警視庁捜査一課刑事。警部補)
宇佐美洋介 …… 奥野瑛太 (殺し屋、井沢の妻子を殺害)
篠田浩輝/水島歩 …… 高杉真宙 (スポーツカメラマン)
北見俊哉 …… 上杉柊平 (法務省官僚・香坂の部下)
曽根崎正人 …… 浜田学 (公安部部長・警視長)
門田駿 …… 粗品 (早川の相棒)

諏訪樹生 …… 松尾諭 (世界的クラッカー)
大迫重明 …… 矢嶋俊作 (享年50歳、児童養護施設”朝陽の家”施設長、虐待)
影山雅史 …… 吉田ウーロン太 (45歳、児童養護施設”朝陽の家”職員)
小宮山栄一 …… 菅裕輔 (32歳、警察庁秘書課勤務)
副島悟 …… 諌山幸治 (30歳、システムエンジニア、クラッカー)
首席監察官 …… 谷藤太
副総監 …… 鈴木隆仁 (ミハンは解散だ!)
幼少期の篠田 …… 湯川颯 (写真の人物)
アナウンサー …… 山崎雄樹、加藤美和
少年時代の水島歩 …… 大西由馬 (香坂の弟)
少年院の少年 …… 岡島遼太郎
警視庁の捜査官 …… 福井晋 (事情聴取をさせてもらう!)
警視庁の人 …… 加藤将平
児童養護施設の職員 …… 石神まゆみ
犯罪者? …… 橘りょう
歩をいじめる子? …… 小島健生
町田博隆 ……

古川康、池田乃夢

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