絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~ 第3話 記憶、トラウマ・・全ては心因性

絶対零度 ~未然犯罪潜入捜査~
(2020年1月期・フジTV・月曜21時枠)

脚本 浜田秀哉、横山克
演出 石川淳一、品田俊介
企画 稲葉直人
プロデューサー・プロデュース 永井麗子、関本純一
主題歌/家入レオ 「未完成」

https://www.fujitv.co.jp/zettaireido/

第3話 記憶を失くしたバレリーナと殺意の行方
(バレエ界の新星が殺人!?失った記憶と殺意の行方!?)

【ストーリー】

●東京サミット当日

香坂の遺体の前で落ち込む小田切の元に吉岡が
やってくる。彼女が死んだのは私のせいだという。
吉岡は監察官が呼んでいることを告げる。

・60日前 / 八王子刑務所

井沢は宇佐見がようやく面会に応じてくれたことを
機会に、3年前に俺の妻子をお前は殺したが、
道理で犯行を実証出来ない訳だとして、凶器のナイ
フを見せる。犯人は別に居るのだろうとし、それを
おまえは誰なのか知っているという。それを聞いた
宇佐見は「おまえはいずれ一線を越えるぞ」と語る。

●被害者の会

篠田は子供の頃、父親に殺されかけたことをつげる。
僕は生き残り父は死んだ・・それ以来一人で生きて
来たこと。暖かい家庭を作りたいと今は思いたい
という。話すことによって過去を肯定出来ると。

篠田は帰りに小田切にそう告げる。小田切はその強さ
に驚くと、彼は彼女に時間をかけて良いと語る。
小田切は彼の荷物に気がつく。彼はスポーツ選手など
のカメラマンをしているとのこと。小田切は”公務員”
という事で参加していた。

●ミハン / コントロールルーム

井沢は香坂に対して「本当のあなたをいぶり出す」
と語る。「何で宇佐見と会っていたのか?」「まず
はあなたの過去をえぐる」。私は元公安なのでそう
いう事は得意だと。

・今回の事件

ミハンが割り出した危険人物は八尋舞(20歳)。
名門バレエ団”高城バレエ団”に所属。
バレエ界のアイドル的存在だという。その彼女は
ネットで致死量の”ヒ素”の購入記録が検出される。
更に毒物で人を殺すサイトを見ていたこと。
一週間後には世界的バレエコンテスト
“Le Monde Ballet Grand Prix”の日本大会がある。
元バレリーナり母・歌織の母を持ち英才教育を
受けて来た瀬川綾乃(20歳)とはそのコンテストでの
ライバル関係にあった。二人とも同じバレエ団に
所属し注目されている。ミハンは八尋にかかって
来た一ヶ月前(2019/12/17)の飛ばし携帯からのメー
ルを探知していた。メールが殺意と関係があるのか。
結果が全ての世界故にそれもあり得るかも知れない。
バレエ界に潜入しようということになる。

●高城バレエ団

最近八尋は調子がよくなっているとコーチの高城
は語る。その隣ではつきっきりでコーチしている
瀬川親子も練習していた。

■感想

登場人物のキャラクターの「過去」をうまく掘り
下げつつも、今回の事件の当事者にその思いを
ぶつけるやり方でうまく出来ている。その主人公
は小田切で、先週辺りから小田切押しの状態は
続いているけれど、小田切が過去/高校時代に
男性に襲われたことに起因し、強さと弱さを兼ね
備えるキャラクターとしての現在があることを
示した。

誰にでも過去は有り取り去ることは不可能だ。
その過去を活かすも殺すもその人本人のメンタル
的な強さとか決意とか、色々と複雑なものがある
かと思うけど「自分から何かをやる」為に動かな
い限りは過去は過去のままで時間は止まる。

彼女はPTSDのような症状こそあるが、それを上回
るだけの強さを持とうと努力している。そして自分
と同じ被害者を作らない為にも警察官になったと
いう決意が今の彼女の原動力だ。

今回のエピソードも過去の記憶が問題となる案件
だった。
バレエ教室で起きている事情っていうのは誰の目
から見ても明らかで、ライバル意識が過度の行動
に走らせる的流れが事件の引き金となっているのは
あっさり判明するものだ。
自分もすぐに裏から手を引いているのは母親だと
思って居たけど、そんな事実の中にある人々の
心情にクローズアップして、自分で自分を殺して
いる人たちの辛い心情を目の辺りにしていくことと
なった。

親友というだけ有ってかばい合う姿に感動するもの
も有るし、記憶がよみがえると同時に殺意も
復活するかどうかで心配している光景もまた興味
深い。

捜査一課の面々が出てこないなと思って居たら
一応都合良くは登場してきた。
居なくても十分に機能しているミハンである。

あくまで可能性としてはバレエのライバルと見せか
けて、実際には恋の流れから来る犯罪だった過去
というのも有ったけど、まぁそれをやると不自然
になるからね。

いよいよ3話から登場するとされた篠田浩輝も登場
したけど、このドラマはみんな「3年前」という
キーワードで繋がっている感じもするんだよね。
バレエの件でも三年前だったが井沢の妻子が殺害
されたのも三年前だ。

みんな過去の傷を背負う中で、それをセーブして
乗り越えていけるのか。
井沢に関しては香坂とのやりとりに興味深い流れ
が存在しているし、小田切は山内との関係などと
近づいていくのかと思ったけど、篠田の存在によ
って三角関係になったりするのかな。
そして香坂にも過去の”記録”が無い時期がある。
いったい何があったのか・・・

■出演者

井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、公安部外事第二課から)
山内徹 …… 横山裕 (未然犯罪捜査班。巡査部長)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課、未然犯罪捜査班)
香坂朱里 …… 水野美紀 (法務省官僚、ミハンの統括責任者)
吉岡拓海 …… 森永悠希 (未然犯罪捜査班、キャリア警察官)
加賀美聡介 …… 柄本明 (世界的天才ハッカー)
板倉麻衣 …… 田中道子 (警視庁捜査一課刑事。巡査長)
早川誠二 …… マギー (警視庁捜査一課刑事。警部補)
宇佐美洋介 …… 奥野瑛太 (殺し屋、井沢の妻子を殺害)
篠田浩輝 …… 高杉真宙 (スポーツカメラマン)
北見俊哉 …… 上杉柊平 (法務省官僚・香坂の部下)
曽根崎正人 …… 浜田学 (公安部部長・警視長)
門田駿 …… 粗品 (早川の相棒)

八尋舞 …… 山口まゆ (20歳、名門高城バレエ団)
瀬川綾乃 …… 我如古りな (20歳、名門高城バレエ団)
安達智花 …… 古川琴音 (20歳、元名門高城バレエ団)
高城 …… 津田英佑 (高城バレエ団)
堀脇 涼 …… 坂本和基 (32歳、高城バレエ団・トレーナー)
永田 …… 光宣 (芸能ナインの記者)
首席監察官 …… (小田切を首にした人、56日目に・・)
香坂博之 …… (法務省の官僚、朱里の父)
八尋美智 …… (舞の母)
八尋悟 …… (舞の父)
瀬川歌織 …… 片岡礼子 (綾乃の母、元バレリーナ)
瀬川雄一 …… (綾乃の父)

石原善暢、藤本結衣、鈴木隆仁
石上龍成、栗原沙也加
井上優紀、中川きらら、野中咲希、河西茉祐
大澤信乃、岩崎聖、垣見帆乃、馬場杏奈
濱嶋紗穂里、栗芝みなみ、加藤翔多朗、平山美紅
荒木佑梨、中野文馨

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