絶対零度 ～未然犯罪潜入捜査～ 第7話 私は弱い人間です

絶対零度 ～未然犯罪潜入捜査～
(2020年1月期・フジTV・月曜21時枠)

第7話 最恐悪女、登場!その毒牙が狙う標的は
(フィトネスクラブ夫妻殺害事件 恐喝)

【ストーリー】

●2017年／井沢家

夕食時、娘の希は父・範人に対して「今週の土曜日に何が
有るか知っているか?」と問う。返答に困っていると、妻の
康子が「小学生最後の授業参観日よ」と語る。どうせ仕事
でしょと落ち込む希に対して”行くよ”という範人。
妻は期待しちゃうので出来ない約束はしないでと語る。

・週末の夜
張り込みしていた範人たちの元に仲間から密売組織に動きが
有るとの連絡が入り・・

帰宅すると範人は真っ先に希の部屋に行き謝罪する。
布団の中で落ち込んでいた彼女。妻も範人に同情して許して
あげなさいと娘を説く。すると娘は一つだけ約束して欲しい
とつげ、それは「死んだら駄目」ということだという。

・範人の誕生日
寄り道せずに帰宅するよう娘に告げるが・・その夜妻子が
殺害されており、範人は一人呆然として椅子に座っていた。

●現在 ／ ミハン

香坂は井沢が出社すると先日の御飯代を払おうとする。
しかし井沢は返却を断り今度事件解決後におごってください
と語る。香坂は誰かと一緒にご飯を食べるのは悪くは無いと
し、今まで家族を持ったことがないし、家族を持ってはいけな
いと思い生きてきたことを語る。
苦しみは共有出来ずとも、未然に事件を防ぐという思いは
一緒だとし、ミハンによる法制化の実現に協力を求める。
そして彼女は心療内科のリストを提示する。

香坂の元に北見がやってくると法案の修正案と東京サミット
の資料だと語る。
そんな中、ミハンのチームの面々も出社。

・今回の検出

ミハンシステムが検出したのは大手フィットネスクラブ
“シャイニー”の社長の仁科紗耶香(38歳)。
彼女は5年前の2015年2月6日に社長宅夫婦強盗事件の被害者
だという。当時の夫でフィットネスクラブの社長・仁科輝幸
(45歳)。二人共刃物で刺されて夫は死亡。そして今回の
紗耶香は重傷だが生き残り、夫の遺志を継いで彼女が社長を
しているとのことだった。
彼女が事件を起こそうとしているのは、海外の研究機関で
ゲノム編集により生まれた新薬開発に於ける弊害とも言える
毒物が誕生したこと。その毒物が一部闇ルートで流れたが
揮発性が高く20分で毒性が消えて検出されない毒と言われて
いる。それを彼女が購入したのは辰巳勇吾(35歳)ともめた
後だとされた。

■感想

既にこのドラマを見ている時点でこのドラマは今週最終話を
迎えました。もちろんまだ見ていませんので今後書くことも
一切情報を耳にしないようにして書いているものです。

配役からすると何となく筋書きも読めてくるものがあるけれ
ど、どちらかといえば前振り感の方が強く、またこのドラマ
のテーマともなっている、善人が身内を守るために悪人に
なり得ることもあるということ。
そして今回は山内と関係した人物であり、5年前に発生した
事件に於ける現場で科捜研として関わった人物の一人の
真鍋哲郎をキーマンとして描いて見せた。

そして今回独自の事件として共通して見えてくるのは、
「証拠を残さない殺人事件」であることだ。
もちろん犯人がそう簡単に証拠を残していく筈も無いのだが、
飛沫血痕を偽装することは出来ないよな。

今回の潜入捜査として・・

・井沢はターゲットの会社のインストラクター役
・小田切と山内は夫婦でそのフィットネスクラブに通う役
・宇佐美と加賀美は作家と編集者という感じで聞き込み。

・事件とその関係者

・3年前(2017年)
ミハンの井沢妻子が殺害された様子が
描かれる。刺殺されたもので、そのナイフが本人に送られて
来たことを今回山内が知ることになる。

・5年前(2015年)の事件

フィットネスクラブの社長・仁科輝幸が自宅で刺殺される。
今回ミハンが容疑者として挙げた人物・仁科沙耶香の夫で
彼女自身も一緒に刺されていた。

・10年前(2010年)

仁科輝幸には当時婚約者の安斎貴美子(1981年7月10日生まれ)
が居た。彼女は幼稚園に勤務。そして後に沙耶香と同級生で
あることを知る。

・行動心理、謎の行動

・何故、何に対して辰巳勇吾は怒っていたのか。
・5年前の事件は未解決事件。
・10年前にも沙耶香の周りで事件が発生している
・徹底的に調べるという科捜研の真鍋哲郎。

・クローズド

少々安っぽい流れとしては無理矢理加賀美に潜入捜査を
させる為に情報通の会員を仕込んだこと。
また比較的安易に監視カメラを利用しており、仁科沙耶香
が密会している状況が簡単に見て取れる。
ドラマとして5年前の真相を知っているのはあなただけだと
していたけれど、ドラマでは盗聴しているので録音している
であろうことも想像でき、例えキーマンの真鍋が死んだと
しても証拠としては現存している。
可能ならば真鍋はタバコを吸うシーンに於いて別のタバコを
吸って死んだ振りをするだけでよかった。
ウイルス同様に揮発性が高い物質ならばタバコに仕込んだと
しても既に毒性は失われている可能性もある。
一番面白いパターンは上述した死んだ振りをして沙耶香から
情報を引き出すことだった。そのためには真鍋が彼女と会う
前に山内が接触して彼を説得する必要があったこと。
それでこそ未然に無駄死にを増やすことも無かったのではない
か。

・気になる流れ

・結局彼女も撃たれてしまった。世直し殺人が発生し、それが
井沢ではないかという疑惑として浮上。

・井沢は人殺しだとしたのは曽根崎。そして彼が殺したとされ
る3人の男の名前、長岡宏伸、木島健作、刈谷雄二

・前回刺された映像が出てきた篠田浩輝が再び登場し事件関係
者との接点がある。

■出演者

井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、公安部外事第二課から)
山内徹 …… 横山裕 (未然犯罪捜査班。巡査部長)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課、未然犯罪捜査班)
香坂朱里 …… 水野美紀 (法務省官僚、ミハンの統括責任者)
吉岡拓海 …… 森永悠希 (未然犯罪捜査班、キャリア警察官)
加賀美聡介 …… 柄本明 (世界的天才ハッカー)
板倉麻衣 …… 田中道子 (警視庁捜査一課刑事。巡査長)
早川誠二 …… マギー (警視庁捜査一課刑事。警部補)
宇佐美洋介 …… 奥野瑛太 (殺し屋、井沢の妻子を殺害)
篠田浩輝 …… 高杉真宙 (スポーツカメラマン)
北見俊哉 …… 上杉柊平 (法務省官僚・香坂の部下)
曽根崎正人 …… 浜田学 (公安部部長・警視長)
門田駿 …… 粗品 (早川の相棒)

仁科沙耶香 …… 佐藤江梨子 (38歳、フィットネスクラブ”シャイニー”社長)
仁科輝幸 …… 青戸昭憲 (当時45歳、フィットネスクラブ”シャイニー”の元社長)
辰巳勇吾 …… 阿部亮平 (35歳、スキーチーム実業団のコーチ)
江波元治 …… 本宮泰風 (40歳、沙耶香の秘書、元興信所スタッフ)
真鍋哲郎 …… 宮川一朗太 (50歳、科学捜査研究所・主任研究員)
長崎芳子 …… 今藤洋子 (“シャイニー”の会員の一人)
渋谷恵子 …… 結城さなえ (“シャイニー”の会員の一人)
安斎貴美子 …… 環みほ (輝幸の前恋人、ナッツアレルギー)
井沢康子 …… 田山由起 (井沢の亡き妻)
井沢希 …… 牧野羽咲 (井沢の亡き娘)
長岡宏伸 …… (47歳、不動産業者、井沢が殺した?)
木島健作 …… (31歳、井沢が殺した?)
刈谷雄二 …… (20歳、大学生、井沢が殺した?)
真鍋の息子 …… 田澤泰粋
公安部・部下 …… 奥村アキラ (井沢と張り込み)

紀ノ貴紀(声の出演)、杉山俊介