(2021年10月期・フジテレビ・月曜9時枠)
原作:横幕智裕、モリタイシ
プロデューサー:中野利幸
脚本:大北はるか(1)
演出:鈴木雅之(1)
音楽:服部隆之
主題歌:MAN WITH A MISSION「Remember Me」
https://www.fujitv.co.jp/radiationhouse2/index.html
第1話 帰ってきた放射線科チームに解散の危機!
視えない病を診つけ出せ
【ストーリー】
2年と108日、遠く離れているのにこの期間にたった一通の
手紙しか送って来ない五十嵐に複雑な思いを寄せる。
五十嵐は渡米しピレス先生と研究の日々を送っていたが、
その彼から言われたことというものを手紙に綴る。
「愛は時を忘れさせ、時は愛を忘れさせる」。
その言葉を聞いて五十嵐は改めてメッセージを送ってきた
のだ。
「あの約束、覚えていますか?」
「互いにあの約束を果たした時、是非一度食事に行きましょ
う!」
そして彼からのメールにより帰国してくることを知って
急いで甘春総合病院へと向かう杏。病院内で辻村に会うと、
アメリカが戻ってすぐに仮眠室にいるとのこと。
辻村によると今日からこの病院に医者として戻ってくる
らしいことを聞く。
仮眠室で休んでいるであろう五十嵐にカーテン越しに声を
掛けるが、ベッドに居たのは大森だった。
●バイオリンコンサート会場
新しく甘春総合病院の院長になった灰島はこの日コンサート
を聞きに行く。バイオリンとピアノの音に酔いしれる中、
なんとバイオリン奏者の宝生真凛は突然倒れてしまう。
灰島は自分は医者だとして、すぐに救急車を呼ぶよう壇上
で叫ぶ。
●美済島 (岡山県笠岡諸島にある北木島がロケ地)
その頃五十嵐は美澄島へのフェリーから降りていた。
そこに居るのは杏の父親の甘春正一だった。彼は既に病気して
回復したもののそれを都会に病院を辞め僻地医療の医師として
のんびりとした生活をしていた。五十嵐は杏の事を聞きたかっ
たがさりげなく正一に施したブラットパッチ療法の経過観察
を兼ねて様子を尋ねる。まれに合併症を起こすとのこと。
それを確かめるだけに来たのかとして驚かれる。
●甘春総合病院
コンサート会場で倒れた宝生が運ばれてくる。
同行してきた灰島は辻村に彼女の容体・症状を伝える。
田中は救命士から患者の持ち物であるバイオリンを手渡さ
れる。レントゲンの撮影準備が出来ている中、宝生は大事な
ものだとしてバイオリンを大切に扱って欲しいことを頼む。
■感想
今までの日本のドラマと同じループに陥ってしまった感じの
展開だった。
シーズン1のラストやスペシャル版の内容を忘れている
ところもあるが、日本ドラマのあるあるネタの一つとして存在
するように、シーズンの最後にチームはバラけてしまい、
次のシーズンに入ると何かとこじつけては全員が招集される。
それぞれが別の場所で居場所を見つけて根付き始めた2年後
、再び呼び出されるようにして集まるのは酷な事ではない
のか。
そんな簡単に人が集まるものなのかは現実的に思えないが
チームとして機能していたからこそ、また集まりたいと思う
気持ちは一枚の集合写真から見ても感じられるところ。
それぞれがバラけた2年の時に得たスキルがそれなりに今後
のドラマの中でワンパターン化しているドラマに風穴を
開けることが出来ればドラマとしてもシーズンを重ねる甲斐
も有るかと思うが基本的に同じ様なことをしても絶対に
視聴率は伸びない。
設定としても出尽くされている。
病院経営に於ける慢性的な赤字と効率化の問題、
それに伴う人員削除的解決方法、医師がさげすむ技師たちの
構図、それに対抗してチームワークとスキルの高さを見せ
つけて相手にぎゃふんと言わせる所など、ワンパターンな
要素をわんさと提示している。
元々このドラマは医師ではない技師が医療の問題に立ち入って
も良いものなのかという点ではスレスレの所をいくような
一面を持っていた。勿論主人公は医師免許を持っていると
いうことを隠していたシーズン1に比べればスムーズに進む
可能性も有る。
ただでさえ物語の集中を欠くような灰島などの圧迫的要素は
本当に必要なのか。
毎度こんな調子で技師の仕事に邪魔に入られるとたまった
ものではない。
しかし患者と寄り添う存在としては果たして放射線技師は
それに該当するポジションであるのかどうかは謎である。
そんな初回は「約束」というものが際立つ。
五十嵐と杏の間にそれぞれの目標を設定してそれをかなえる
ための現実的提案をした二年前のこと。
その約束通りの人物として今・現在があるのか。
■患者2人
●宝生真凛
コンサートの途中で倒れた。
当初は顔がマヒした感じだったが、声が出しづらく左手が
動かなくなっていく。
素人が見ても脳梗塞ではないかと疑うが灰島は何の処置も
しようとはしない。
原因が分からないが、MRIの結果、静脈の流れが原因
でフローアーチファクトが生じており、彼女はワレンベルグ
症候群であることが発覚する。
最後は美味しいところを鏑木安富が取り、そして実質的
功績としてはご機嫌取りのようにして灰島に譲る形となった。
●森迫由美
妊娠した女性で来月には出産予定の由美。
過去に彼女の父親は入院・治療したことがある。
今回は娘の方。
たまたま病院に来ていた際に杏と対面して、更に病院外でも
杏が見かけた時に倒れており、その際に右股関節に痛みを
生じるようになった。
妊娠中に治療を拒む人は多いハズ。
しかし五十嵐からは
「母胎を守ることが赤ちゃんを守る近道」
だと言われてレントゲンを撮ることに。
右大腿骨頭から大腿骨頸部にかけての骨髄浮腫だった。
一過性大腿骨頭萎縮症というもの。更に症状は悪化して
内出血を起こしていく。
造影剤を投与してMRIで検査したいところ。
IVRは誰が行うのか。
腹腔内出血を起こした外傷性仮性動脈瘤の破裂。
しかし血管は収縮し血管拡張剤を使うと脾動脈瘤からの
出血で危険になる。そのリスクを負いつつも杏が自分の成長
を見せるべく処置することになるが・・全然分野の違うこと
をした感じだよね。
■出演者
甘春総合病院
五十嵐唯織 …… 窪田正孝 (天才放射線技師)
甘春杏 …… 本田翼 (放射線科医)
広瀬裕乃 …… 広瀬アリス (放射線技師)
軒下五郎 …… 浜野謙太 (放射線技師)
南里美 …… 浅見姫香 (医師?)
威能圭 …… 丸山智己 (放射線技師)
悠木倫 …… 矢野聖人 (放射線技師)
黒羽たまき …… 山口紗弥加 (放射線技師)
小野寺俊夫 …… 遠藤憲一 (放射線技師長)
辻村駿太郎 …… 鈴木伸之 (整形外科医)
鏑木安富 …… 浅野和之 (副院長)
大森渚 …… 和久井映見 (循環器内科長)
田中福男 …… 八嶋智人 (放射線技師)
灰島将人 …… 高嶋政宏 (新院長)
甘春正一 …… 佐戸井けん太 (甘春の父親、前院長)
宝生真凛 …… 田中みな実 (ヴァイオリニスト)
森迫由美 …… 森カンナ (妊婦、半年前夫を亡くす)
菊島亨 …… イッセー尾形 (写真家、由美の父)
鳥飼 …… 須田邦裕 (医師)
…… 今井友彦 (医師、科長)
高橋洋、岩橋道子、小松利昌、信太昌之、西原誠吾
広加磨樹、辻井庸介、佐藤侑梨
山中博也(新人放射線技師) …… 賀屋壮也(かが屋)
売店のおばちゃん …… 朝丘真理
…… 前野朋哉
…… 大津尋葵