アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋
(2020年7月期・フジTV・木22時枠)
原作 – 荒井ママレ
脚本 – 黒岩勉
主題歌 – DREAMS COME TRUE 「YES AND NO」
音楽 – 信澤宣明
プロデュース – 野田悠介
演出 – 田中亮(1)(2)(5)(7)(8)、相沢秀幸(3)(4)(6)(9)
第9話 自分が生きていた証
【ストーリー】
瀬名が血を吐いて倒れる。近くに居た葵は急いで駆けつけ
救急に運ぶ。
瑠衣の呼びかけで瀬名は目が覚める。瀬名は葵に、あとは
先生に診てもらうから業務に戻るよう指示する。まるで
追い出すように・・瀬名は問診は自分で書くと語る。
●萬津総合病院
・調剤室
瀬野が昨日血を吐いて倒れたことが話題になっていた。
くるみは心配する中、刈谷と葵は販田から聞いて知っていた
という。
翌日には瀬名は仕事に戻ってくる。
検査結果をたずねると彼は「逆流性食道炎」だとし、暴飲暴食
のせいだという。瀬名は葵に救急の仕事をするのでアシスタ
ントとして連れて行く。
瀬名は販田に報告する。
瑠衣の診断では肺に腫瘍があるそうだとし、設蜜検査を
受けるという。
若月陽菜(34歳)は薬を飲む。体調が悪そうで、公園で倒れて
しまう。
救急に運ばれる陽菜。現場に散乱していた薬だとして
抗不安薬として使用される「ロラゼパム」が散乱していた
ことを聞く。もしかしてOD(オーバードールズ)かも知れな
いとし、瑠衣は葵に処方歴を調べるよう告げる。また瀬名
には致死量を調べて欲しいという。
陽菜は肝機能の数値が高く不整脈が出ていた。
肝機能の回復までは入院だと本人に告げ、薬は点滴で飲み薬
はNGだと語る。どうしても不安ならば成分の入っていない
プラセボ錠(乳糖)を処方するという。
案の定彼女は重複診療されていた。
ロラゼパムだけでなく睡眠導入剤のゾピクロンを必要以上
に飲んでいた。そのことを本人に指摘し、国の医療費が使わ
れているのだという。
真剣に薬と向き合い戦っている人がいっぱいするのに許せ
ないと葵は憤るが、そこに小野塚から電話が鳴る。
その頃瀬名は消化器内科の畑中聡医師から検査結果を聞く。
■感想
いよいよ終盤感が出てきましたね。
先週の書き込みの中でフジテレビのTverは字幕が出ないと
書いてしまいましたがちゃんと出ますね。間違った情報を
書いてしまい済みません。
さい今回は薬は処方・用量を守れば良いが、残念ながら
それを誤って利用すると「毒にも薬にもなる」という典型
的なもの。
薬が万能のもので無いことは明らかだけど、薬を飲んで
治るレベルの病気であるなら幸せなものだ。
今回はいよいよ瀬野の病気が発覚し、母親からの遺伝性の
ある重複がんのことが明らかになった。
今まで殆ど存在感を発揮していなかった七尾拓辺りが来週
にちゃちゃっと出てきては病状に合致する治験薬など捜して
来たりするのかな。
しかし基本的に余命三ヶ月という事を検査の結果医師から
突きつけられた時、果たして残りの人生をどう生きるのが
良いのかを考えさせられる展開となった。
頑固な葵とそれに劣らない瀬野。
瀬野の意思は硬く、母親と同じような道を辿ろうとしている
が果たしてそれが良いことなのか。
今回のメインの患者はODの陽菜だったけど、これまでずっと
登場してきた瀬野の病気のことを考えると、少々影が薄く
なってしまったのは残念だ。
■患者
三人の患者が登場する。一人は救急搬送されてきた男性だが
この患者を救うことで瀬野は最後の最後まで自分がどうしたい
のかを考えさせられる。そして瀬野や葵が関与した陽菜は
育児ノイローゼから始まった抗不安薬剤の処方用量の上限を
守らないOD患者だ。精神的に不安定な為にそう簡単に治る
訳もない患者を扱う難しさ。一度楽な方向を覚えてしまうと
人間は誰もがその道を選んでしまう。
・若月陽菜
34歳。6年前に娘を出産。幸せ人生そのものだったが、夫は
出張続きでロクに子育てに力を貸せず、ロラゼパムを
処方される内にODとなってしまった、
更に調べると睡眠導入剤のゾピクロンも処方されている。
当初プラシーボ効果を期待してプラセボ錠(乳糖)を出されて
いたけど、普通そういう効果を狙うなら処方薬にプラセボ錠
なんて書くものなんですかね。
こういう偽薬で効果がある人って、飲むだけで安心出来る
人たちなのか?
ただ簡単にODの人が断薬など出来るハズも無く、急激な
断薬はかなり危険である。それを無視するようにして、
急な要求を突きつけられたようでちょっと不自然だった。
そして娘からも怖がられてしまう。
どう見ても心療内科の分野。薬剤師がどうこうする問題で
はないのがこの手の病気のような気がするんだけどね。
・小山和也
55歳、手足が強ばり、発汗した状態で救急に運ばれて来た。
すぐにアセトアミノフェン(解熱鎮痛薬)を投与。
左手が痙攣しだしたことで瀬野は所持している薬を診ると
パロキセチン塩酸塩錠を飲んでいる。それを診た瀬野は
瑠衣に対してセロトニン症候群ではないかと提言する。
ジアゼパム(筋弛緩作用)とダントロレン(筋弛緩薬)を投与
して落ち着かせる。
・瀬野章吾
非小細胞肺がんのステージ4、食道、副腎に腫瘍性のもの。
腹腔内リンパ節腫脹が認められ重複がんだと判明。
遺伝性のものも含まれていて、瀬野の母も同様の症状で
命を落としているようだ。
しかし瀬野がこれまで薬を飲む姿を見たことが無い。
■抗不安薬
抗不安薬は私の得意分野(笑)
パニック障害歴20年くらいになってますので・・
ロラゼパムも飲んだことがあったかな。
抗不安薬にも色々とあるんだけど、基本的に飲んだ後に
どのくらいの時間、効果があるのか。更に不安感が出て
服用した際に、どの程度でその薬が効いてくるのかの
即効性の問題がある。
強い薬から弱い薬まで・・当然ながら飲めばフラっと眠気が
訪れるし頭は少々幸せ脳になって気持ちがよくなる。
誰でも気持ちの良い状態を保ちたいので、
薬を次々と飲むようになるが、徐々に耐性が出来て量が
増える。この増える前に薬を止めることが出来なければ
なかなか手放せないものとなってしまう。
ロラゼパムは依存性が高いことが言われている。
・瀬野はどうなる?
葵によると・・
「格好良く人生を全うするのではなく無様でも良いので
生きることにしがみついて欲しい。」
と声を掛けた。瀬野としては葵に最後の課題として自分の
ことを全て任せた。
他のみんなは一人で抱え込まずに協力したいところだけど
なかなかそれをしないのよね。くるみはそれを語っていた。
自分から言わないといけないシーンが多かったけど、みんな
何処かで聞いてしまうのよね。
■出演者
萬津総合病院薬剤部
葵みどり …… 石原さとみ (薬剤部)
相原くるみ …… 西野七瀬 (薬剤部・新人)
刈谷奈緒子 …… 桜井ユキ (薬剤部・主任)
羽倉龍之介 …… 井之脇海 (薬剤部・メガネ)
工藤虹子 …… 金澤美穂 (薬剤部・メガネ)
販田聡子 …… 真矢ミキ (薬剤部・部長)
七尾拓 …… 池田鉄洋 (薬剤部・副部長・治験担当)
荒神寛治 …… でんでん (薬剤部・魔術師、DI室)
瀬野章吾 …… 田中圭 (薬剤部・副部長)
小野塚綾 …… 成田凌 (ナカノドラッグ薬剤師)
豊中瑠衣 …… 臼田あさ美 (救急センター医師)
久保山竜也 …… 六角慎司 (小児科医)
外来患者
辰川秀三 …… 迫田孝也 (中華料理”娘娘亭”、イライラ型)
簑島心春 …… 穂志もえか (20歳、急性骨髄性白血病)
不破りこ、長谷川恒、中村文也、佐々木ちあき、廣岡聖
若月陽菜 …… 徳永えり (34歳、育児ノイローゼから薬物依存)
栗原謙介 …… 高橋光臣 (陽菜の元夫)
栗原結菜 …… 浅田芭路 (6歳、陽菜と謙介)
瀬野佐織里 …… (享年52歳、重複がん、薬剤師)
畑中聡 …… (消化器内科)
小山和也 …… (55歳、セロトニン症候群、救急搬送)
小山の妻 …… 高井純子 (医者に感謝)
中沢俊明 …… 錦織大輔 (心療内科医)
市原茉莉、水野智則、
野々山郁也、郡司芹香、安達雪乃、乃上桃
岩田愛理、市川文太郎、土屋愛貴、加賀美茂樹