リバース 第3話 隠蔽体質は個人間だけのものではない

リバース
(2017年4月期・TBS・金曜22時枠)

原作 – 湊かなえ『リバース』
脚本 – 奥寺佐渡子、清水友佳子
音楽 – 横山克
主題歌 – シェネル「Destiny」
編成 – 橋本孝、辻有一
演出 – 塚原あゆ子、山本剛義、村尾嘉昭
プロデューサー – 新井順子

http://www.tbs.co.jp/reverse_tbs/

第3話 ついに犠牲者が…!迫りくる告発犯の影

【ストーリー】

谷原は小学の頃から野球のチームメイトは一生の仲間だと思って
いた。広沢には何度か助っ人として頼んだ。誘ったけどあいつは
断ったこともある。
一見人当たりは良かったが何処か他人を寄せ付けない所が広沢
には有った。
事故当時浅見はワインを飲んだので村井を車で迎えに行くのは
無理だとし、広沢に行ってくれという。内定をもらっていない
のは広沢だけだと。
2017年。美穂子の元に深瀬は人殺しという手紙が届いた為に説明
する。当時雪道だと分かって送り出したこと。そしてアルコール
を飲んでいたこと。だけど人殺し呼ばわりされることじゃないと
美穂子に説明するが彼女はあなたが何も悪いとは思えないと言わ
れてしまう。
そんな中小笠原が深瀬に接近。
小笠原に対して何で事故じゃなく事件だとしているのかと問う。
事故に見せかけた殺人の可能性があるのだという。事故で片付け
たいと思ったヤツがいるのだという。
そんな中4人の元には同様に人殺しのチラシが届いていた。

明正は10年前の隠岐島という男がそう言っているのかと問うと
秘書の甲野は小笠原ですという。献金疑惑の件で彷徨いていた
男だと。息子の隆明に対して何もしていないよなというと、アレ
は事故だったこと。何で人殺し呼ばわりなんだ?と。

殺人の可能性ってどういう事なのかと深瀬は小笠原に尋ねる。
2007年2月23日。この日警察に第一報があったのは午後6時42分。
崖下で車が燃えているようだとして浅見が通報してきたこと。
広沢と連絡が取れなくなったと知り心配で様子を見に行ったのだ
とし浅見と谷原で見に行き自分は連絡係として待機していたが、
連絡を聞いて現場に向かったのだという。浅見からの連絡で
よくないことが起きたと思って飛び出したと。

2007年。
深瀬は飛び出したがショックの為か雪の中で倒れてしまい、救助
隊に助けられてそのまま病院に行っていた。
目覚めた後深瀬は広沢がどうなったか気になり病院の待合室に
いくと、テレビ報道では
「長野県飯山市斑丘の県道で車が60m下の崖に転落し炎上。22歳の
神奈川県に住む大学生の広沢由樹が行方不明になっていて、
西斑丘高原駅に向かう途中で事故に有った」
とされていた。昌子は署にやってくると息子は生きて居ると告げ
る。

2017年。小笠原は深瀬に対して本当に隠していることは無いのか
と問う。深瀬は今この人に言うべきなのか考え、このタイミング
しかない事を悟る。広沢は酒を飲んでいた。ビール1、2本だと。
しかし小笠原は予想していたが答えとは違うものだと考える。
事故現場の地図を見せると事故現場と遺体が発見された現場を
指し示すとこの距離は10kmも有るのだという。川は蛇行している
ので何処かで止まるハズ。しかも雪が有ったとはいえ遺体が発見
されたのは半年後だという。何で車の外に投げ出されたと思う
か?と問い、広沢くんは本当に車に乗っていたのかと。
彼は別の理由で死んだのではないかとし、第一発見者は谷原くん
だと告げられる。

■感想

うーん、ちょっと展開がイマイチよく分からなかった。
疲れていたことも有ったのだけど、今回の谷原の態度を見ている
脅迫状をみんなに送ったのは彼だったりするのか?
それとも実はこの脅迫状って全員が違う意図と目的でそれぞれ送られて
いるということはないのだろうか?

谷原は策士で直属の上司の下村のことを快く思っていないらしく、
管理責任を彼に負わせて信用を失墜させ、逆にこの件を利用して
のし上がろうとしていた感じ。

4人で集まり脅迫状のことを語る際に、彼一人が「弱さを隠して
強い振り」をしているのか、それとも「脅迫状の件では彼が
主導権を握って真実を知る人物」だからこそ、その席でも一点
の曇りもなくビールで一人陽気な姿で過ごせていたのかも知れ
ないな。

ただ最後になって凄い勢いでホームから吹っ飛ばされた。
これで一人の容疑者が消えてしまった。
小笠原にしても第一発見者の谷原を疑っていた感じもするし、
就職にも拘っているのは谷原だった。谷原が最後に眼にした幻覚
にも近いものは、広沢の母の姿だった。
しかしその彼が亡くなるとなると、2007年の件では解明が難しく
なる。

■社会の習性・日本の習性?

どうも問題は穏便にという感じで上手くまとめようとしている
人物達の姿が眼に余る。
学校での問題に於いても生徒達の飲酒問題は、キャプテンの了平
の父親を中心として行動を起こしている。生徒にしても学校側に
しても、浅見一人の正義感に頭を悩ませているという感じ。

また問題を穏便に済まそうとしているのは今回亡くなってしまう
谷原の九条物産でも同じこと。聞き取り調査をしているが問題なし
という前提で動いている感じ。

政治家たちは言わずもがな不祥事には敏感だ。
それなのに決して止まない政治家の不祥事ってのは何なのだろう
ね。隆明の不倫の件が明らかになり、妻はどうやら愛人を殺した
のか?

共通するのは「金持ち」がそれらを隠蔽しようとして力を発揮し
ている。

■2007年、広沢の本当の死因は?

車は確かに崖から墜落した。
ただし遺体はすぐには見つからず半年後に全く場違いなところで
発見された。
車が落下した際に広沢は車に乗っていなくて、別のところで殺害
されて、別の所で遺棄されたという可能性も有るのではないか。
崖から落ちたとはいえシートベルトをしていたならば、車から
飛び出したというのは考えづらいことだ。

2007年当時、広沢に対して恨みを感じていた人は誰か居たの
だろうか。

如何にも冒頭から協調性のない広沢が谷原から恨まれている様な
ことが描かれている。

■2007年当時の深瀬

この人意外にも早くに当時は意識を失って雪の中で発見され
病院送りになっている。
真相は現場に行っていた浅見と谷原だけど、その影には村井の
姿も有るのか?

今回は深瀬が影ながらメンバーの中心となってツーショット
でそれぞれと心情を語り合う姿は印象的だった。
その中でも深瀬に対して広沢がどのように思っていたのかという
こと。「戦っているウチは負けることはない」

彼の内向的な性格がここに来てそんな彼の言葉に勇気づけられて
告白していく光景。勝ち組負け組なんて言葉が流行った時も有った
けど、彼が勝ち組になるために必要な事とは何なのか。
相良の父親がまた嫌らしい形で金とか地位を利用して近づいてくる
ところが嫌らしい。

■出演者

深瀬和久 …… 藤原竜也 (32歳ニシダ事務機)
越智美穂子 …… 戸田恵梨香 (30歳、パン屋)
浅見康介 …… 玉森裕太 (32歳、楢崎高校教師)
広沢由樹 …… 小池徹平 (享年22歳、明教大で深瀬の親友)
村井隆明 …… 三浦貴大 (32歳、県議会議員の父の秘書)
谷原明日香 / 村井明日香 …… 門脇麦 (27歳、隆明の妹。康生の妻)
谷原康生 …… 市原隼人 (33歳、明日香の夫)
乾恭子 …… YOU (48歳、クローバーコーヒーのマスターの妻)
広沢忠司 …… 志賀廣太郎 (65歳、広沢父、愛媛でみかん農家)
広沢昌子 …… 片平なぎさ (57歳、広沢母)
小笠原俊雄 …… 武田鉄矢 (65歳、ジャーナリスト。元長野県警)
森下泉 …… 藤本泉 (23歳、浅見の同僚。国語教師)
藤崎莉子 …… 山口まゆ (17歳、浅見の生徒)
相良了平 …… 鈴木仁 (17歳、浅見の生徒、サッカー部リーダー)
相良成行 …… 堀部圭亮 (相良不動産、了平の父)
村井明正 …… 村井國夫 (70歳、隆明・明日香の父。県議会議員)
甲野伸之 …… 山崎銀之丞 (52歳、村井の秘書)
村井香織 …… 趣里 (26歳、隆明の妻)
沼淵ことは …… 篠原ゆき子 (42歳、隆明と不倫関係)
谷原七海 …… 古田結凪 (3歳、康生・明日香の娘)
乾圭介 …… バッファロー吾郎A (48歳、クローバーコーヒーのマスター)

下村 …… 六角慎二 (九条物産物流センター豊洲支部、谷原の上司)
甲野 …… (明正の秘書)
石毛 …… (九条物産物流センター本店、谷原の上司)
宮内 …… (九条物産物流センター本店、谷原の上司)
月岡 …… (教師)
森下 …… (教師)
井塚 …… (ニシダ事務機)
松原 …… (ニシダ事務機・女性社員)
小山 …… (ニシダ事務機上司)
小菅 …… (美穂子の店の店長)
池谷 …… 内田章文 (谷原の野球仲間)
朝比奈 …… (総務大臣、香織の父)

田島 …… (高校の用務員)
吉住 …… (高校の教師)
麻衣 …… 榎本実優 (生徒)
楓 …… 長尾真実 (生徒)
畠山 …… (教師)
種田 …… 桜井聖 (教師)
角貝 …… (深瀬の隣人)
二階堂 …… 谷田部俊 (下山街交番・巡査)
朝比奈 …… (総務大臣、香織の父)
県会議員 …… 片山謳歌
サッカー部員 …… 江崎佳祐

牧村泉三郎、
加門良、長部努、舟木幸、立川志ら門、小笠原覚
佐藤純弥、足立学、桐生あやめ
小川知子(アナ)

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