ドクターX ~外科医・大門未知子~5
(2017年10月期・テレ朝・木曜21時)
脚本 – 中園ミホ / 林誠人(第2期 – )、寺田敏雄(第2期 – ) / 武井彩(第2期) / 香坂隆史(第4期 – ) / 宇田学(第4期)
音楽 – 沢田完
演出 – 田村直己、松田秀知 / 山田勇人(第3期)
ナレーション – 田口トモロヲ
Superfly「ユニゾン」
Superfly「Force -Orchestra Ver.-」
http://www.tv-asahi.co.jp/doctor-x/
第2話 VSゆとり院内盗撮!? 過保護な患者の秘密
【ストーリー】
大門と森本は手術をしていた。噴門側冒切除。
原は指導もかねて新人4人の医師、有馬、黒川、伊東、西山に
手術見学をさせながら話をする。このケースの場合どの術式
を選ぶべきか。ダブルトラクト法が普通だという原医師。
しかし伊東はこの場合なら観音開き法を使うのではないかと
いう。原はそれはないと言いかけた所で、大門がその術式を
選んでしまったことでばつの悪い思いをさせられる。森本が
鈍い扱いでオペしていた為に、新人達は鼻で笑う。
仕事が終わり大門は神原と共に焼き肉を食べに行く。
そして更に銭湯に行き帰りには二人でタコヤキを食べる。
その光景を何者かが盗撮していた。
翌日の院長回診の時に新人達が一人も来ない。
猪又は全員なのかとすると長森陽菜から院長回診は無理だとの
連絡を受けたという。海老名は鳥井も学会で居ないとし、
蛭間もまた秘書の中谷恵子から都合が悪いので来られないのだ
という。
その頃蛭間は内神田に会いに行っていた。
記者の一色と志村医師が不倫していたことを受けて東帝大の評判
も悪くなっていたが再び権威を取り戻すことを誓っていたいた。
大門先生も回診に参加しない。フリーランス契約にはそう書いて
あること。医師免許が無くても出来る仕事は一切しないのだと
して新人医師たちも同調していた。伊東は大門先生に対して先ほど
の手術は逆流製食道炎のリスクを考えて行った為でしょと尋ねる
とよく分かっているじゃないと大門は伊東を褒める。
大越内科病院に伊東不二子がやってくると、医師は大きな病院
できちんとした検査をした法が良いと言われる。
医局では原が何とか新人医師たちに回診は勉強になるから出る
ようにしようと悟るが優先順位があるのではないかと反論される。
それぞれに何故医師になろうとしたのかと尋ねる。有馬は実家が
開業医だから・・黒川は外科医は医学部の花形でステータスだ
という。伊東は?西山はと尋ねる中、大門は時計をにらみ付ける
と、5時になったので帰りますと語る。新人達もまたそれに習って
帰ってしまう。
■感想
大学病院に於ける教授争いは少々醜いものが有り、実力とか
実績、人格での勝負で決するならばそれもやむなしだけど、
どうも金の都合や政治的駆け引きがあり、肩入れ出来ない所が
多いな。
そしてまた上下関係こそ組織として必要な要素であることは
分かるも、それが飛躍して教授は神だと言わんばかりの状況と
いうのは少々度が過ぎる。そんな人物を下にいるものたちは
尊敬出来るだろうか?
そして今回は逆の立場で、新人達がまるで傍若無人に振る舞う姿。
大門のように実績があるならまだしも、オペ経験もそうは多く
もなく、知識だけが頭に入っているものたちが、大門と同じよう
な待遇を受けようとする姿が有り、どうにもいけ好かない連中
たちの集まりだった。
「野村周平よ、またお前か」と正直その役柄に辟易しそうな
ところが有ったけど、実は意外と展開が進むごとにそんな先入観も
気にならなくなったかな。
机上から指示を出しているものよりも実際に現場で戦っている
ものの言葉に感化されるというのは悪くは無かった。
そんな事情を勘案すると、「人は誰の言葉に耳を傾けるのか」と
いうのはテーマの一つだ。病気の母親が息子の為を思って医師の
話はまるで聞こうとしない。
息子との温度差があるのは何故なのかと思ったら、母親の”過保護
なフジコ”のせいで、裏口入学をさせていたという事が発覚し、
母と子で育ってきた家庭にもかかわらず、疎遠のようになっている
事情が有る。尊敬とか信頼を失うとなかなか関係は上手くいかない
ものだね。
日本人なら周りに迷惑をかけたくないとする意図は分かるのだけ
ど、そんな末期の状態にある母親の大胆過ぎる行動力とは余所に
病気の進行は相当なものが有ったな。
そしてそれを諦められる息子の態度もある意味凄い。
肝臓・膵臓、十二指腸の同時切除。
出血量が多かったので一度は心臓を止めて仮死状態にさせる。
リミットは90秒。
病院の医師たちは最年少記録とか親子の物語を作って病院の
名前を売ろうとしている現実が有り、実力を見せないままで執刀
させるというのは相当大胆な決断だった。
最終的には失敗しない大門が解決して大金もらって終了パターン
だけど、記者会見で蛭間に赤っ恥をかかせる伊東の姿は良かった
し、海老名は好きなキャラクターなのであまり責めないであげて
欲しいのだけど、責められる程に味が出る。実に困ったものだね。
ただこの伊東が資格が無いのは才能とか覚悟よりも医師を目指す
為の態度のような気がするけど・・
岸部一徳さん、ベーシストは潰しがきかないからねなんて言われて
思わず発狂。ネタは古いが笑える人には笑える。
■出演者
大門未知子 …… 米倉涼子 (31歳、フリーランスの外科医)
西山直之 …… 永山 絢斗 (29歳、東帝大学病院の新米医師)
城之内博美 …… 内田 有紀 (38歳、フリーランスの麻酔科医)
海老名敬 …… 遠藤 憲一 (54歳、東帝大学病院の外科副部長)
原守 …… 鈴木 浩介 (43歳、東帝大学病院の外科医)
伊東亮治 …… 野村 周平 (30歳、“ゆとり世代”の医師)
森本光 …… 田中圭 (35歳、未知子に憧れ、外科修業)
有馬亘 …… 中林 大樹 (31歳、東帝大学病院の新米医師)
黒川慎司 …… 上杉 柊平 (29歳、東帝大学病院の新米医師)
志村まどか …… 大地真央 (「東帝大学病院女性院長)
猪又孝 …… 陣内 孝則 (54歳、東帝大学病院の外科副部長)
神原晶 …… 岸部 一徳 (70歳、神原名医紹介所の所長)
鳥井高 …… 段田 安則 (53歳、東帝大学病院の外科副部長)
内神田景信 …… 草刈 正雄 (70歳、日本医師倶楽部会長)
蛭間重勝 …… 西田 敏行 (66歳、東帝大学病院・知床分院の院長)
中谷恵子 …… 是永瞳 (東帝大学病院・蛭間第一秘書)
長森陽菜 …… 久住小春 (東帝大学病院・看護師)
大村朋宏、岩崎ひろし(声)
雉沢真之介 …… 矢島健一 (東帝大学病院・監査役)
伊東 不二子 …… 中田喜子 (伊東の母。進行胆嚢がん肉腫)
希志真ロイ、熊懐大介、伊藤講心、岡本亮一、阿久津菜々
近藤しづか、柴田美咲、ふるかわいずみ、NAO
森祐介、高橋正臣、小多田直樹、粟森涼、松永英晃
森実知子、中野歩、木島杏奈、秋宮はるか、中嶋秀人
野々山郁也、五十嵐昇、川根武紘、好野雅彦、佐々木ちあき
中野憲芳、阿武勇輝、高八賢、塩尾准、青山知弘、大藤由佳
福田博之、鈴木優、橘ノブヒト、朝霧涼、木村正和