太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ
プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、山
口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫
http://www.teletama.jp/drama/index.html
第155話 家族
脚本/田靖男、四十物光男、小川英 監督/竹林進
【ストーリー】
長さんは今日一日事件もなく無事で良かったと語る。
ゴリは長さんに飲みに行かないかと誘うが長さんは断る。
山村も長さんは今日はダメだと告げる。そんな中ボスが
室内にやってくると長さんに奥さん/野崎康江の誕生日
おめでとうとしてケーキをプレゼントする。デンカは
よく覚えていましたねと感心するが山村もまた覚えている
事を告げる。長さんはいち早く帰宅する中、ボスには電話
が鳴る。隣の城北署からの連絡で多田忠義(S27.8.19生)
がウチの管内に入った可能性があるとのこと。簡易宿泊所
などを調べてくれと。
すると長さんは下で事件のことを聞いたとして戻ってくる。
長さんは自分と組むのは誰かと告げる。
野崎家では長さんの帰りを待っていた。
長女の良子はダンスパーティーに誘われていたのに切り上げ
て来たこと。たまには一家団欒の食事と言ったのに本人が
帰らないなんて・・と長男の俊一。母さんはよくガマン出来る
とし私は刑事の妻なんて嫌だと語る良子。
テキサスは長さんの元に車で行く。
城北署管内で容疑者が捕まったとのこと。家まで車で送る
というテキサス。テキサスは長さんにちゃんと奥さんたちに
謝るんですよというが、文句を言わせないことだという長
さん。しかし長さんがケーキを忘れたまま帰宅してしまった
ので自宅まで追いかけて行くと長さんは家族に責められて
追いつめられている光景を目にする。
翌朝、ボスは長さんにタイミングが悪い事件の状況だった
ことを告げるが長さんは慣れっこだと語る。ボスは懐から
チケットを取り出すと友人が山中湖のホテルで働いている
のでチケットをもらったという。家族で一緒に行って来いと
告げる。容疑者は全面自供したこと。指名手配被疑者一覧に
X印をつける。また一人指名手配犯が減る中、その隣に書か
れていた上岡一郎の顔写真に目が留まる。
野崎家は長さんの運転で山梨県の山中湖へ。
富士急ハイランドなどの遊園地も有れば、湖から富士山も
見える。長さんは家族から張り込みのカモフラージュで
行くのではないのかと問われる。しかし長さんはそれを否定す
ると今日は個人的なものであり仕事ではないことを語る。
長女は仕事の話をしたら罰金だから・・と告げる。
・ホテルMt.Fuji
思った以上に高級ホテルにみんなビビる。
山中湖でボートに乗る。子供たち2人と親の2人が別々にボート
に乗って競争したりする。長さんは妻・康江に対して今まで
子供たちを一人で育ててくれたことに感謝する。いつもは
子供たちもみんなあなたのことを心配しているのよと語る。
そんな中モーターボートを走り去っていくサングラスの男の
姿が有った。危うく長さんたちとぶつかりそうになる。
長さんは激怒して絶対に謝らせてやるという。
食事の際にもボートの男が居ないかどうか辺りを見て回って
いた。家族は他人に失礼だとかける。
そんな中長さんは指名手配書の写真を思い出す。
夜番をしているゴリに電話すると、長さんは手配書に有った
上岡と似た男がいた事を告げる。サングラスをしていたので
ハッキリとは確認出来なかったという。手配書の資料を読んで
くれというと182cm、70kg、左目の上にホクロがある。
先月末に商事会社の社長・角田崇邸に侵入し殺害。200万円
を奪った後に放火したという。警察に知らせたらどうかという
が念のために調べて確認してからにしようと言う事になる。
■感想
刑事ドラマの中でも、このドラマの中ではよくある形の
「刑事の家庭」のさだめって感じのエピ。
そんな家庭として生まれたからにはどのような利点やら欠点
があるのかということ事を改めて知らしめた格好で、
休暇が潰れたり家庭が危機的状況が迫って欠点ばかりが
目立つも、危機を乗り越えてみたり、また改めて父親のして
いることの素晴らしさを知って子供たちが少なからず影響を
受ける。
ただ今の所このドラマでは家庭を持っているのは山さんと
長さんだけなんだよね。
たまに犯人の存在によってデート中の者達が捜査優先して
私生活を不意にするというシーンがあるけどね。
しかしこんな時くらいは別の捜査官がフォローしても良いので
はないかという感じ。所詮は七曲署は所轄なんだし・・
いつも24時間交代制ではなく全員が働かないと済まない。
これでは休みが無いのも当然だ。
山中湖に居たのは指名手配を受けて居た上岡一郎。
指名手配署の印をつけた直後とはいえ刑事はよく容疑者の顔
を覚えているものだよね。
今回は本当に休暇で来たのに常に捜査のことが頭に有る。
長さんはプロの刑事だね。
それ故に家族からは疑われるも、張り込みのカモフラージュ
に家族を使うわけなどない。
上岡一郎は角田崇を殺害し放火したとして指名手配を受けて
居た。しかし山さんによると前科持ちの彼が放火までするの
はやり過ぎ出来ないかと疑問を生じる。もしもそれをやれば
逮捕されれば確実に死刑が待っている。
流れが短縮したように見えたのは市村不動産と角田の繋がり。
金をなんで角田に借りたのか分からなかった。
商事会社ってそんなに儲かっていたのか。
市村は会長に電話して情報が漏れている可能性を示唆する。
会長が何者かは分からないけどヤクザの一味なのだろう。
しかしまぁ会長の腰は低いな。今時のヤクザなら依頼して
来た会社を脅して一生金を吸い続けるような気がするぞ。
長さんは一応七曲署のゴリに事情を連絡して、長さんは家族
には同窓生に会うという名目で尾行モード。
阿藤海さんってデカイし長さんは小さいので、争いになった
際に戦えるのか心配したけど何とか勝てるものなんだね。
わざわざ望遠鏡で長さんを見て父親に会いに来る家族も
また一体何者って感じだし、長さんがしていることを察して
遠くから見守ってあげてくれと思わずそう言いたくなる。
デカイ声で”おとーさーん”何て言えば尾行はバレる。
何とか上岡一郎を捕まえる。傷を負っていたので彼が滞在
していた山荘で一時手当に戻る中、警察に行こうとすると
固定電話のコードを切られて妨害される。
そうしている間にも会社からの指令で殺し屋ヤクザたちが
3人乗り込み1人上岡についていた暴力団を含めて4人で
襲ってくる。
山荘の中と外での探り合いは面白く見ていられた。
長さん側には一発の武器しかない。
外には長さんと同じで4人の暴力団。部屋には野崎家の4人。
上岡一郎から取り上げた銃には一発の銃弾が残っていて、
外からは投降を呼びかけられた。上岡一郎を渡せば妻子は
助ける。
一番理解していると思われた妻が発狂してしまい、子供たち
が意外と冷静に現状を精査する。上岡一郎を渡したからと
言って助かる保障はない。
裏口から長男が父親にインスパイヤーされて逃げ出して警察
を呼んでくるとされた。
残っていた一発の銃弾は踏み込むとした際のタイミングを
狙ってこちらにも銃器があることを誇示するものだった。
しかし敵も最終手段だとして、角田に行ったように家ごと
焼くことを考える。山荘なのでもの凄く火の周りの早そうな
ものだったので、長男で外に出られてもそこから野崎家の
面々が助かる保障は無かったよな。
それでもタイミング良く現れるのが七曲署だね。
自分は最初に110番しようとした時に一瞬警察に繋がったので
そこから警察官が様子見してくれるのかと思ったけど放送
時間も終わりに近づいていたので随分と省略された感じが
したな。
■出演者
藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)
野崎康江 …… 西朱実 (妻)
野崎良子 …… 井岡文世 (妻)
野崎俊一 …… 石垣恵三郎 (息子)
上岡一郎 …… 阿藤海 (S22.11.8生まれ、指名手配犯)
殺し屋ボス …… 森山周一郎 (会長に言われて・・)
市村 …… 渥美国泰 (市村不動産社長)
会長 …… 神田隆 (市村に雇われ殺し屋上岡を仲介)
鈴木伸郎、戸塚孝、森下明