太陽にほえろ! 第154話 自首

太陽にほえろ!
1972年7月21日から1986年11月14日・全718話
日本テレビ

プロデューサー(日本テレビ):津田昭、岡田晋吉、清水欣也、


口剛、川口晴年、中村良男、酒井浩至、服部比佐夫
プロデューサー(東宝):梅浦洋一、梶山仗佑、新野悟
企画・原作:魔久平(共同ペンネーム)
原案:小川英
音楽:大野克夫

http://www.teletama.jp/drama/index.html

第154話 自首

脚本/小川英、大山のぶ代 監督/児玉進

【ストーリー】

夜道にサラリーマンが襲われそして服装を脱がして持って
いく。
翌日デンカは車で3丁目付近を走行中交差点で行き交う人々
の中に中年の男と少女がぶつかるのを目にする。男は急いで
居るようだったが少女が倒れたのを知ってすぐに謝罪し慰め
ガムを与える。デンカはその男の優しさに思わず微笑む。

・事件現場の矢追公園へ。
長さんによると夜に男が襲われたが命に別状は無いという。
運ばれていく男は、犯人のことを人間ではなく獣だとして
捕まえて欲しいと警察に訴える。ズボンや服、そして財布を
盗まれたが目的は服なのだろうとし、追いはぎなど今時珍しい
というデンカとボス。デンカは着替える必要が有ったのでは
ないかというと、ボスは西署からの情報で5年前に逮捕した
殺人犯が夕べ甲府軽視むょから脱走しているとの話があると
語る。甲府で脱獄したのが24時、矢追公園で追いはぎ事件が
有ったのが3時だった。デンカは塀の外にスポーツカーでも
待たせていれば可能なんでしょうと語る。
何故西署なのかと問うと、逮捕した田川が5年前に逮捕された
のが西署で、囚人服で裸足の状態での逃亡なので甲府内で
捕まえられると見ているのだという。山さんは恐らく身代わり
で自首されたのだろうと。
捜査資料に目を通すデンカはその写真を見て先ほど街/3丁目
の交差点で見た男であることを語る。ただしその男は転んだ
少女を救い凶悪犯には見えなかったとのこと。しかし写真の
男と瓜二つであることを語る。山さんは田川の母の元へ
聞き込みして欲しいとしデンカは衣服が一致するか病院に
行って被害者に確認してくれという。

・代々木病院に行く。
デンカは確かに被害者の情報と自分が見た服装は一致した
と長さんに告げると、ボスに報告する。すると二人は3丁目
付近をパトロールしてくれと言われる。
デンカはあの男に間違いなさそうだがどうしても人の良さそ
うなアイツの顔が消えないという。

・田川の実家
家には田川の祖母と女の子だけが住んでいるという。田川の
妻・明子は元兄貴分の大沢と一緒に住んでいるとし、一丁目
のバーの二階で同棲しているとのこと。祖母の話だと店の
手伝いをして仕送りは毎月しているという山さん。

戸川組のチンピラなどから聞き込みして回るゴリとテキサス。
山さんは祖母に聞いた妻の住所のことをデンカと長さんに
告げる。
近くの店の男に話を聞くと旦那は昼前に出かけたとし妻だけ
がいる状況だった。その男にいつ頃から同棲しているのかと
尋ねるが詳しくは分からなかった。
そんな状況の中明子が心配そうな顔をして外に出て来た為に
二人で尾行する。ボスに対して長さんは女が動いたと報告し
尾行することを告げる。
途中デンカは明子に怪しまれた為にそのまま通り過ぎて尾行
は長さんに任せる。

・明子はスーパーへ
広いスーパーなので行き違いになる可能性が有り中に二人が
入るのは難しかった。そこでデンカだけが中で見張り、長
さんは出入り口を監視する。するとそこには明子と一緒に
いる田川の姿を目撃する。明子はデンカの姿に気がつき、
夫の幸三を警察から逃がす。

■感想

先日の籠城事件の山さんに続いて今回はデンカが結果的に
犯人と一緒の地下室に閉じ込められることになるという
エピソード。
ドラマを連続で見ていると本当にこのドラマはブロック単位
でテーマが存在していて、形は違えど似た様なシチュエーシ
ョンで犯罪や捜査官としての価値観や性格的なものを描いて
いくので比較出来て上手い作りになっている。

犯人が今にして思うと豪華だ。
山さんの回の時は下条アトムさんだったが、今回の犯人は
前田吟さん。

犯人に人質にされることによってストックホルム症候群に
陥ることはあるけど、今回のドラマに於いてはある意味では
その逆をいっている話だったのかも。
ただ第一印象から決めていました!!って感じでデンカの最初
に犯人を目にした時の直感に頼る所も有ったし、人間は
生まれた頃から悪い人は居ないと言うけど、あれだけボコボコ
にしているのに寛容な刑事さんだなという印象も有った。

ドラマとして難しいのは、二人が閉じ込められた場所に
対してどのように外の人間に知らせるのかという所に有った
のではないか。
また仮に外に出られるということになった際にデンカと田川
がどのような形で外に出るのかそのシチュエーションが
気になる。

犯人が逃走した流れというのはテツちゃんが拾ってきた囚人
服で分かったけど、分かったからといってもだから何?って
状態になってしまったな。これはまだ犯人の足取りが全く
掴めていない時に見つけるべきものなんだよね。

小火騒ぎが有った時にはデンカが非常ボタンを押したのかと
思った。
防火シャッターが閉められてしまうけど、中から連絡が取れ
なくなる当時のシステムって相当怖い。

デンカは銃を所持していつでも優位に立てる立場なのにそれ
を使わなかった。それが余程田川には衝撃に写ったようだ。

しかし冒頭では意外とあっさりと田川は身代わりで出頭した
ということを語っていたけど、結局5年前当時の殺人では
裏取り無しの偽証的自供だけで決めてしまったのかな。

刑務所では足音でその人の性格や機嫌が分かるという犯人。
デンカも長年刑事として犯人と対峙しているのでその人の
行動を見て見極められたのだろう。

■出演者

藤堂俊介 …… 石原裕次郎 (七曲署・一係のボス、係長)
山村精一 …… 露口茂 (山さん)
石塚誠 …… 竜雷太 (ゴリさん)
島公之 …… 小野寺昭 (殿下)
野崎太郎 …… 下川辰平 (長さん)
三上順 …… 勝野洋 (矢追町派出所から異動、テキサス)

田川幸三 …… 前田吟 (夫、殺人で甲府刑務所に服役・脱獄)
田川明子 …… 真山知子 (妻)
拾い屋の鉄 …… 木田三千雄 (囚人服を着ている。葡萄の汁)
田川の母親 …… 原ひさ子 (実家で孫娘と住む。公園でボール)
トラック運転手 …… 和久井節緒 (葡萄など東京へ)
大沢 …… (幸三の兄貴分)

亀井三郎、朝野和信
大宮光悦、塚田末人、桜井奈美、長藤尚子

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