相棒16 第9話 目撃しない女

相棒16
(2017年10月期・TV朝日・水曜21時枠)

EXプロブューサー:桑田潔
チーププロデューサー:佐藤凉一
プロデューサー:高野渉、西平敦郎、土田真道
音楽:池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

第9話 目撃しない女

脚本/山本むつみ 監督/杉山泰一

【ストーリー】

特命係では右京と青木がチェスをしていた。
冠城さんは遅いですねというと、毎週水曜日はタコライスを
バンドワゴンに買いに行っているが、目当てはランチでは
なさそうだという。
バンドワゴンを一人で切り盛りしている新崎芽依のワゴン
にはランチ時ということを除いても人が沢山列を成していた。
冠城は自分の注文の番になると”いつものお願い”というが、
注文は何かと問われて、プレーンの温玉乗せでと語る。
青木は戻ってきた冠城からその話を聞いてまだ覚えてもらっ
ていないのかと笑う。2ヶ月毎週通っていて、冠城さん
に靡かない女性はいないハズなのにと。冠城は右京に僕って
印象が薄いかと尋ねると、右京は少し黙って居てくれと語る。
そうしている間に手を打ち間違えて青木にチェックメイトされ
る。

芽依は仕事を終えると大友勝治のスナックに戻り挨拶する。
お陰で完売出来たことを語りお礼する。

芽依はSNSのFacegoodで本日水曜日は11時から隼通りで出店
することを告知する。
そんな中スナックに行くと2人の男が芽依とすれ違い様出てく
る。室内に入る芽依は室内が荒らされそして店主の大友が
殺害されているのを目にする。

益子によると死因は刃物で背中を刺されたことによる
失血死だという。顔面と腹部には打撲痕が複数あること。
殴られて逃げようとした所を後ろから刺されたのかと伊丹。
芹沢は被害者は大友勝治(46歳)、2階の住居も荒らされている
という。強盗が物色したのか?

芽依に対して2人組とはどんな人物だったのかと尋ねると、
一人は黒っぽいコート、一人はカーキ色の上着にブーツを
履いていたという。コートの人は細身、ブーツの人はガッシリ
とした体格だったこと。年齢は?と問われるが分からないと
いう。顔は?と問われると覚えていないという。間近で顔を
見たんですよね?と問われる。

冠城はランチにタコライスを買いに行こうとすると青木から
はタコライス屋のワゴンは来ていないことを語る。なにせ
現在伊丹さんたちが事情を聞いているからだと。

大友さんには仕込みに場所を使わせてもらったという。
ソースとか下ごしらえの調理場。一年前にあそこでバイト
をしていてキッチンカーをする時に相談に乗ってもらったと
いう。開店前に店の調理場を使っても良いと言われ、大友は
朝遅い平日はランチ営業なので午後2時には撤収するという。
大友に変わった様子は?と問うと特にはないという。そういえ
ば犯人からは香辛料の臭いがして変わった臭いだったこと。
また走って行く際にはカチャカチャと鍵の音が聞こえたと
いう。ショックで記憶が飛んでいるのかも・・
芽依の指紋を採ると、犯人が第一発見者に接触する可能性が
あるので身辺には気をつけてと伊丹。どう思うか?とすると
逃げた男の記憶だけ曖昧だという芹沢。

■感想

今回の一番のサプライズは何よりも青木が右京にチェスで
勝利したということではないか?
現在日本では囲碁や将棋の世界は話題になっている
けど、チェスは殆ど話題にならないね。
以前にもチェス勝負では惜しいところが有った青木だけど
ついに右京さんを越えるまでに至ったというのがちょっぴり
恐怖を覚える所だ。

元々犯罪というのは目に見えるようで見えないものだけど、
ここの所相棒はインターネットを使った顔の見えない相手の
やりとりを通して恐怖を描いて見せたり、公安が出て来た
不吉な流れも多かった。
そんな犯人役には元タケシ軍団の柳憂怜さん。
名前からしてゴースト的役割としては面白い引っかけ方か。
「尻に火が・・」なんて消化器のネタはかなり安っぽい所が
有ったけどね(笑)

そして今回は最も間近で目撃した相手が判別出来ないという
目撃者の話。

恋は人を盲目にさせるし極度の恐怖は口や記憶を麻痺させる
けど、相貌失認という人物が目撃者というちょっぴり
難解さを感じる物語だった。

事件自体は実にシンプルなもので、「おれおれ詐欺」の
ヤクザ版だけど、その証拠やロジックを見破ろうとする
には役割が有って解明が難しいとされるものだった。

良い人にも裏の顔があるとばかりに、この世の中は
タダや善意で何かをする人は居なくて、見返りを求める人
が多いのではないかと感じさせる。皮肉にも冠城が
邪な考えを以てワゴンに通っていたところもまたそれを
助長してしまった印象だった。

そう思わせつつも死んだ後の人の心を伝える役割を
特命係が告げることで、取りあえずは巻き込まれてしまった
者達も多少の救いを感じる所に繋がる。

今時の暴力団も知能犯が増えて、かねてから存在している
地面師という不動産詐欺集団が暴力団/東剛組と結託して、
スナック自体をフロント企業のようにさせていた流れが有る。

脳に問題があれど、生活自体に支障はない。
そもそも人の顔と名前を覚えるのは例え脳に問題がなくて
も意外と苦手な人は多いと思う。
問題が逆にプラスに働いた一面も有り、その分だけコンプ
レックスから抜け出そうとして努力した結果ではないかな。
そして容疑者像に関して五感をフル活動させて耳に残って
いた音や臭いなどを元に容疑者像を絞り込んだ。

相手が顔を覚えていないことが分かって居るのであれば
無理に狙う必要はなかったものだけど、その辺はまあ
そうしないと犯人は捕まらなかった。

朝倉あきさん、復帰していたんだね。
トメハネ時代から見ていたブログをブックマークして
チェックしていたけど何年か前に引退するような告知があ
ったので美人なのにもったいないなと思っていた。
でもまた復帰しているようで良かった。

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー対策本部特別捜査官)
益子桑栄 …… 田中隆三 (鑑識)
新崎芽依 …… 朝倉あき (28歳、キッチンカー”バンドワゴンタコライス”)
大友勝治 …… 酒井晴人 (46歳、スナック”パレード”、地面師)
中原靖 …… 柳憂怜 (城東グループのリーダー)
島岡了 …… 山口航太 (東剛組の構成員)

菅沼岳、萬立雄一

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