[初] 相棒16 第1話 特命係を潰そうとする人たち

相棒16
(2017年10月期・TV朝日・水曜21時枠)

EXプロブューサー:桑田潔
チーププロデューサー:佐藤凉一
プロデューサー:高野渉、西平敦郎、土田真道
音楽:池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

第1話 検察捜査

脚本/輿水泰弘 監督/橋本一

【ストーリー】

被疑者たちは護送車で連行されていく。その中に会社社長で
2代に渡って富豪の平井陽の姿が有った。

検察庁へ連れて行かれる平井。
担当検事の杉本敏哉は平井から全ての犯行を否認すると言われる。
犯行は自白しているだろうとし、調書にある署名と指印は
かなり効力性の高いものだという。しかし平井は刑事裁判は
相変わらず自白偏重だとして、無理矢理言わされたのだと主張。

平井の弁護士の与謝野慶子は警視庁にやってくる。
告訴状として警視庁刑務部捜査一課長宛てに持ってくる。
こちらで受理されなれば検察に持っていくという。加藤と藤井
は取りあえず預かっておくという。

平井に面会に言った慶子に対して彼は告訴を出してくれたか?
と問う。慶子は受理なんてされないと語る。脅迫についても
法廷で立証していかねばならないが難しいものだという。
起訴後の保釈は無理か?と問うが無理だという慶子。金を幾ら
積んでも・・と。君はタイプじゃないが僕の妻たちに似ている。
金を大好物。金の為なら危ない橋も渡るだろうと。

加藤は中園を経由して内村に告訴されたことを報告。
また社美彌子は特命係が訴えられたことを聞く。

俺たちは脅迫などしていないと冠城。脅迫したとしたなら
あの二人(伊丹、)だろうと。
大きな顔して捜査に加わるからだという青木。特命係は捜査権
がないと。
右京ももう少し証拠固めしてから起訴するべきだったと。
角田はそんな告訴が受理される訳が無いというが・・

日下部の元に青木から電話。自らを警視庁のものだと名乗る。
平井の件、被疑者の彼が警視庁に告訴状を出したことを語る。
脅迫を受けたと。会って話そうと。

日下部は検察庁の検事・田臥准慈に会う。
田臥はそんな告訴状をウチで受理するなんて正気か?とし、
しかもそれが告訴状にある脅迫ではなく特命係の捜査の違法権
だという。誰にでも出来るならお前には頼まないと。
捜査の違法性など立証出来るか・・グレーゾーンとして
上司からの命があれば司法警察員としての行為が認められるから
違法捜査にはならないのだという。警視庁の幹部連中全てが違法
捜査を証言してくれれば立件は可能だと言うが・・

■感想

いよいよ始まりましたシーズン16。
16年目とはまた凄いですね。

エピソード的には2話に切り分けて描かれて行きそうだけど、
テーマとしては一貫してシーズン16では警視庁内の政治的な
ものが描かれて行きそうだし、相変わらず検挙率の高い特命係を
潰そうとする輩が出て来た事も有って青木がその流れに便乗して
手を貸していきそうな構図が有る。

日下部彌彦はもう少し器の大きい人かと思ったけど、右京が
自分の言うことを聞かずに違った正義感の元に動いたことが
癪に障ったのかな。
これはエリート意識を持つ平井も全く同様だ。
言葉は一つ使い方を間違えると相手を傷つけたりもする。
上からものを言うようなものを嫌うという性向を見せられた感じ
もするし・・

組織的な立場で言えば責任の所在が曖昧な特命係というのは
都合の良い部署でも有り危うい部署であることに違いない。
ただしそれは暴走する可能性がある人物が所属してこその
危うさだけど、日下部の場合単純に自尊心を傷つけられただけで
物事を動かそうとしている感じもする。その先にはやはり
自分にとって都合の良い人物を配置して、警視庁内を日下部
ワールドに育てようとする意図が有るのかな。

さて今回のドラマに至っては、金持ちの男が複数の妻を殺害した
容疑にかけられているもの。数々の不利な状況が有っても
人格障害者のようにまるで罪を意識していない感じもするし、
親の愛情が希薄だったか奇異に写ったのかは分からないけど、
母親が人形を燃やす炎を見て、幼少期の平井は衝撃を受けた
様だ。大人に成長した平井は金に執着する女性たちを物扱い
し、不要品は処分する立場を持っているので、その「金」に
対する憎しみは金儲けでロクに家族と子育てしなかったのかな。

テーマとしては「保険」ということに終始一貫していた。
被疑者の平井の不自然な行動もまた保険となっているのだろう
し、疑惑は疑惑で有ってそれを証明しなければ疑惑は疑惑
以上のものはない。

情報の流れが右から左に流れるようにして、責任の所在に関して
みんなが「保険」をかける為に、わざわざ会いたくない相手に
会いに行くのだからなんとも言えないところだ。

しかし特命係をターゲットにするというのは相当無理が有り、
捜査線上には書類上特命係の名前さえ出てこない幽霊捜査官
たちだ。

そして今回は何と言っても相棒ではありがちなことに、事情聴取
に於ける「録画・録音」の対する現状を示す役割と、裁判員裁判
との関連性を描いた感じ。裁判員裁判が開始された年の前年度に
はもの凄く多くのドラマの中で裁判員裁判を導入することで
どういうケースが有るのか提示したことが有ったけど、一歩進んで
取調室に於ける可視化の問題、そして被疑者の権利を改めて描いた。

また日本の捜査に於ける刑事事件の立件が自白頼みになっている
という現状にも一癖も二癖も有る事情をぶつけて市民達に
考えさせるところにも繋がりそうだ。

近年断捨離が流行しているけれど、不必要ならば燃やすという
価値観は今回の場合何処から出て来たのかな。火に興味を持つ
子供はいるとは思うけど、殺して燃やすということに興味を
持つ人っていうのはかなり変わっている感じがするな。

右京の捜査が上手いなと感じたのは、こちらの手の内を見せない
ようにして平井と話をした所ではないか。
彼の嫌疑の根底にはやはり幼少期の事情は外すことは出来ない。
桑原洌がどのように自分のことを思っているのかやたらと
気にしている光景は明らかに不自然に思えるし、その事を隠して
相手の心情を引き出したところなど上手かった。

今回は捜査一課の2人のことを冠城は「エース」だと語っていた。
これもある意味持ち上げてはいるけど、寧ろ上手いこと特命係の
逃げ道を探っている行動にも思える。

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー対策本部特別捜査官)

日下部彌彦 …… 榎木孝明(法務事務次官)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二(警察庁・長官官房付)
衣笠藤治 …… 大杉漣 (警視副総監)
社美彌子 …… 仲間由紀恵 (警視庁総務部広報課課長・警視正)

風間楓子 …… 芦名星 (週刊誌”フォトス”記者)
平井陽 …… 中村俊介 (妻殺しの被疑者、自白を強要されたと告訴)
(幼少期の平井 …… 田崎伶弥)
田臥准慈 …… 田辺誠一 (検察庁・検事)
与謝野慶子 …… 中村ゆり (平井の弁護士)
平井加世子 …… 松井愛佳 (2人目の妻、昨年9月、プールで溺死)
平井亞矢 …… 八代みなせ (1人目の妻、10年前(H19)に感電死)
平井めぐみ …… 五十嵐令子 (27歳、8月15日バルコニーから転落)
倉田映子 …… 鶴田真由 (回想シーン)
桑原洌 …… 久松夕子 (99歳、幼少期、平井家の家政婦)
杉本敏哉 …… 小村裕次郎 (検察庁・検事)
益岡佐千夫 …… 影山英俊 (検察庁・検事)
加藤 …… 蒲公仁 (警察官、当初慶子は告訴状を渡す)
藤井 …… 中脇樹人 (警察官、加藤の相棒)
檜山栄子 …… 小島みなみ (検察事務官)
ニュースキャスター …… 坂木萌子 (KBMニュースタイム)
総務部長 …… 海老原正美
平井の母? …… 向里憂香
吉田孝助 …… (世田谷東警察署派遣/司法警察員・警部補)

永井博章、野本侑季

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