第1話 NZT-48 Pilot
Writers/Craig Sweeny
Director/Marc Webb
【STORY】
ブライアン・フィンチ (Jake McDorman)はFBI捜査官たちに
追われて絶体絶命の中、車が激しく行き交う道を横切ってい
く。捜査官を指揮しているスペルマン・ボイル (Hill Harper)
は追いかけろ!!と叫ぶ中、町にはエドワード(エディ)・
モーラ上院議員 (Bradley Cooper)の看板が立っている。
ブライアンは地下鉄・14丁目駅で待っていると、そこにも
またFBI捜査官のレベッカ・ハリス (Jennifer Carpenter)が
居て銃を手にしてブライアンに投降を呼びかける。
しかしブライアンは電車が来るのも構わず線路に飛び込むと
トンネルに向かって走りある程度の所で諦めたかのようにして
止まる。電車は急ブレーキをかけて停車する。
ブライアンの過去は酷かった。
退学5回、軽犯罪4回、ID偽造3回(コロラド州、ニューヨーク州
ウィスコンシン州)、高校2年を2回やるハメになる。夢中に
なれるものを捜す中、見つけたのは歌手だった。
父親・デニス・フィンチ (Ron Rifkin)からは将来を聞かれる
と歌での成功を話す。しかし時は流れバンドのメンバーも
夢も諦めて消えていった。一緒にバンドを立ち上げた
イーライ・ウィットフォード (Arjun Gupta)がまず真っ先に
辞めた。就職し結婚しまともな生活をすべきか・・。
父親ら家族が集まる食事会で現在のことを聞かれるブライア
ン。バンドではなくプロジェクトをしている。その名も
“リゾーブド・ツイン”。アルバムを配信することを告げる。
それを聞いていたレイチェル・フィンチ (Megan Guinan)、
サブリナ (Kathleen Hays)、マリー・フィンチ (Blair Brown)、
キャロメン・フィンチ (Zach Miko)、ルーク・フィンチ
(Mark Noonan)は呆れていたがデニスだけは興味を示す。
デニスは聞かせて欲しいとするがブライアンは配信前に流せ
ないとし解禁になったら聞かせるという。
しかしそんな最中デニスは発作で倒れてしまう。発作はこの
2ヶ月3度起きて倒れたが原因は分からないと看護師から
言われる。
ブライアンはデニスに見舞いに行く。
検査結果は出たのか尋ねる。
ブライアンは暫く家に居ようかと思うというと、デニスから
帰りたいのかと問われる。デニスは母さんも居るから大丈夫
だとしお前が戻った所で何をするのか?どう助けてくれる?
何も出来ないだろうと、悪気も嫌みを言うわけでも無かった
がそのように言われてしまう。
ブライアンはマンチェスターリード銀行でアルバイト。
ジェサミン(Sarah Wilson)から案内される中、この銀行は
ウォール街でも8番目くらいに大きい銀行だと言われる。
書類棚に行員個人のファイルを閉じる作業をして欲しいとし
2万2千人分を2週間で行うよう言われる。
そのジェサミンはテディのプロポーズは断ろうと思うと
語っていた。
ブライアンは思わずバイト中に爆睡する。
そこにイーライがやってきて起こす。バイトが爆睡している
と聞いたので観に来たらお前かと。イーライは今投資銀行家
をしているのかとすると、お前はずっと音楽を続けていたなん
て凄いと言われる。しかしアルバムなんて一年以上集中出来ず
一曲も書いていない事を告げる。父さんが病気でこのまま治ら
ず亡くなるかも知れないこと。息子の成功も見ずに・・
そんな中イーライはマネークリップを取り出すと、モダフィ
ニル(Modafinil)を知って居るか?と問われ神経刺激薬だが
あれと同じでこの薬はあれよりもずっと利くのだという。
ホントに凄い薬だぞとして一錠手渡される。
起爆薬・・ブライアンはどうせ失うものはないとして飲む。
すねと人間の脳には驚くべき可能性が有り未開発の能力を
持っている。この薬を飲むとなんと全部の脳細胞にアクセス
出来るのだった。
■Impression
Neil Burger監督、Leslie Dixon脚本の映画「リミットレス」
のドラマ・スピンオフ版。水曜の10時だったかスーパー
ドラマTVで放送していたけど、当時見るかどうか迷って結局
見なかった。
Dlifeで放送したので見てみることにした。
ただ自分の中でレギュラー・レビュー化しているドラマの
アップも遅れている状態なので何処までついて行けるかな。
日本のドラマも始まったことだし、なかなか見る時間がある
かどうか。
アメリカではこういう新薬的なものが多いですね。
売上高トップ10のウチ、6社7社はファイザーを筆頭にした
アメリカ企業ということも有るのだろう。最近はスイスの製薬
会社が上位に食い込んでいるが、日本は製薬会社に於ける新薬
の開発が遅れている。
ドラマでは一粒飲めば人間の脳を100%引き出せるクスリを
使って色々と問題を解決していく物語だ。個人的な事件の
解決だけでなく、やはり最終的にはこの薬を開発している
ものへと物語しシフトしていくのだろう。
因みに製作総指揮はBradley Cooper。
劇場版では彼が演じるエディ・モーラがNZT-48を使うことになる。
■アメリカンドラマのフォーマット踏襲
一人捜査や能力に優れた人物が居て、その人物が主導して
色々と問題を解決していくものだ。
ブライアンは父親の期待を背負いつつも、なかなか夢だけで
は喰ってはいけないし人生の転換点を迎えている。
そんな中でブライアンの友達であるイーライから薬の件で
詳細は聞かずに渡されたことで飲んでみると脳はフル回転し
過去に見た記憶なり、様々な脳が関わっている人間の行動の
全てを操ることが出来る様になる。
■懸念される問題
使用することで脳に何らかのダメージを受けることになる。
しかし今回ブライアンに接触してきた上院議員で次世代の
大統領候補のエディは、それを使うことによって薬が切れた
時の副作用を無くす薬を開発していて、何のダメージを
受けることなく薬を服用出来る。薬を使うことが出来る人が
多くなればこの世の中、鋭い人たちばかりで想像も出来ない
ような世界になりそうだ。
・父親の病気
兄は医学書を持っている為に父親の原因不明の病気を突き止
めていくことになる。
これは遺伝的なもの。最初のとっかかりは祖父母の目の色
(ハネムーンの写真)を見てそれを突き止めていった。
父親の病気は遺伝性のヘモクロマトーシス。
原因は鉄の代謝に以上を来す。検査すれば分かるとして
トランスフェリン飽和度を調べてもらえば確定診断となる
ハズだと語る。
しかし原因は分かっても蓄積された鉄が肝臓を冒している。
移植が必要だということでそれを求めていくことになる。
・アルバイト
銀行マンの人事ファイルをファイリングする仕事をする
ことになる。正直、こんなの素人で外部の人間にさせる
ハズもない。しかもこれまで何の仕事もしてこなかった
ブライアンに大事な仕事を任せることへの違和感は有るのは
確かだ。
色々とブライアンはあくどいことをしてきた時の記憶や
社会的な問題を起こしていることなどの情報を引き出して
ファイリングを1から5の人物に分けてみせた。5は解雇
されて当然の人物。
・
アルバイトとして雇ったジェサミンの未来が見えるという
ことでブライアンは色々とアドバイスした。
・NZT-48
2011年に麻薬取締局(DEA)が押収した薬品。
これを使うことの効果と副作用についてはFBI・NY支局のボス
のナズは全てを理解していた。かつて2人の勇姿がこの薬を
使って実験したが脳が冒されて死亡していること。
ブライアンは最初にこの薬を受け取ったのは親友のイーライ
からだった。ただこの薬の効果は意外と少なくて12時間限定。
薬が切れるとドラッグ依存症の人物同様に二日酔いのような
状態になる。
再びもらおうとしてイーライの自宅に行くと殺されていること
が判明。
イーライは携帯のメールからこの薬は3人が使っており、
同じ銀行マンで急激に業績を上げた人物をピックアップして
ジェイ・ウィンストンとアダム・ハリーカットだということを
掴む。ジェイの元にいくと彼もまた自殺に見せかけて殺されて
いた。
アダムの元に行くと発砲されて殺されそうになる。
・
ブライアンが冒頭でFBI捜査官によって追われて居るシーンは
イーライを殺害した容疑で追われたものだった。
交通量の多い道を計算で走って渡り、三つ叉に分かれた道を
正しい選択肢を選んで進み、そして地下鉄ではレベッカに
撃たれそうになるも三角計算から割り出し、地下鉄のブレーキ
が利くギリギリの所で線路に飛び込んだ。
「ボクは死にません!」(by 101回目のプロポーズ)
の鉄道versionになってしまったけどね。
■今後はどうなるのか
エディがこの薬を開発し私財を投じて副作用の無いクスリも
また開発している(酵素共存反応系に作用するもの)。エディ
はブライアンのことをFBIに追われている時からみて居ると
するが、果たしてどのようなカタチで利用していくのか。
薬を飲まれれば頭の回転が速くなるのでエディのしようと
していることが判明してしまうかも知れないが、自らも薬は
毎日飲んでいるとしている。
取りあえずイーライ殺しを捕まえた。
わざと銀行に強盗に入り、レベッカを呼び出してアダムの
貸金庫を捜させた。その中には血の付いたE・Wと書かれた
マネークリップが入っていて、Eli Whitfordのものだという
ことは明らかだけど血も付着して居る。
色んな司法取引を使ったのか銀行強盗も無効にして、そして
父親の肝臓も手に入れてFBIに協力することになった。
しかし彼は何を捜査していくのかな。
・レベッカの過去
FBI捜査官のレベッカ。
彼女の父親もドラッグ依存症である時回復したかに思われた。
しかし「次に逢った時にはマシな人間になっている」と
語った3週間後にイーストリバーで遺体として浮かび上がって
しまう。
■Music
・Future Club by Perturbator
・Flight of the Bumblebee
from The Tale of Tsar Saltan (uncredited)
Written by Nikolai Rimsky-Korsakov
■Cast
ブライアン・フィンチ (Jake McDorman) 売れないミュージシャン
レベッカ・ハリス (Jennifer Carpenter) FBI捜査官
スペルマン・ボイル (Hill Harper) FBI捜査官
ナズリーン・ポーラン (Mary Elizabeth Mastrantonio) “ナズ”、FBI捜査官ボス
エドワード(エディ)・モーラ (Bradley Cooper) 上院議員
アダム・ハニーカット (Daniel Eric Gold) 犯人、銀行員
イーライ・ウィットフォード (Arjun Gupta) ブライアンの親友
ジェサミン・エウバンクス (Sarah Wilson) マンチェスターリード銀行
マリー・フィンチ (Blair Brown) ブライアンの母
デニス・フィンチ (Ron Rifkin) ブライアンの父
レイチェル・フィンチ (Megan Guinan) ブライアンの妹
リサ (Claire Glassford) 酒場に居た?フィンチ家の人??
フランシス (Warren Bub) 銀行のセキュリティガード
10歳の頃のブライアン (Henry Gagliardi) 時計の光で・・
16歳、19歳のブライアン (Tom Malmed)
(Charles Anthony Burks) 運転手
セシル (Craig Sweeny)
(Zuleyma Guevara) 窓口係、通報
サブリナ (Kathleen Hays) フィンチ家の夕食
若い頃のルーク (Cole Hagen)
シピウェ (Sipiwe Moyo) 看護師、エディと共にNZT-46を・・
キャロメン・フィンチ (Zach Miko) フィンチ家の夕食
ルーク・フィンチ (Mark Noonan) デニスの息子
Mr.フィンチ (Nick Verina) レイチェルの夫
(Trevor Brooks) 父親のチェスをしている
(DeWitt Fleming Jr.) 地下鉄のボンゴ奏者
アンドリュー・ペン “ハパボーイ”、ジェイとメールしていた
Rosemarie Gillespie (1915-1985)
Marion Boone (1859-1923)
Helen Ballard (1923-)
Horace Gillespie (1875-1956)
John Finch (1877-1940)