第6話 すべてが始まる日 The Woman in White
脚本/Karine Rosenthal
監督/Kevin Hooks
【ストーリー】
結婚式をあげる為のリハーサルの為に教会にいく一行は、ハーロウ
神父から段取りを聞く。私の合図で音楽が流れるとしてブレナンに
説明しているとそれを聞いていたアンジェラは涙す。まだリハーサル
だぞとホッジンズ。父は宛てにならないが結婚式には必ず来るという。
開示後にホッジンズの朗読だとすると「コヘレトの言葉」を言うと
語る。ブレナンとブースは思わずキスしてしまう中、みんなの元に
電話が次々と鳴り始める。電源は切っておかないといけないとするが
神父の携帯も鳴り、ブース宛だと語る。
P通り・上院議員会館脇の敷地で遺体が出たというもの。
大統領がいた所でガゼボを作るのに掘っていたのだという。
遺体をラボに搬送したというカム。結婚式は明日だから平気だという
ブレナン。指輪とキスと誓いだけだろうとし、ブレナンの気も紛れる
だろうというブース。式は今日の昼休みに中止に25ドルだという
ホッジンズ。今日の日暮れ前までに50ドルだというスイーツ。
被害者は女性・30代半ば。ほぼ白骨化しているというブレナン。
カムは軟骨組織は乾燥していること。胸部に複数の刺し傷がある
とし、服は血まみれで出血多量だろうという。生地から見て70年代
だというアンジェラ。正確には1979年だというホッジンズ。何故
そう正確に分かるのかとすると袖に絡まっていたセミだという。
17年に一度しか出てこないこと。つまり死亡は1979年、違うので
あれば1945年、1962年、1996年も考えられると。アンジェラは
この事件は楽勝なのでブレナンは必要ないとし、花嫁は美容のために
寝なきゃダメだというアンジェラ。寝なくても十分に私は綺麗
だというブレナン。寝れば愛想良くなるだろうというホッジンズ。
私たちだけで大丈夫だというカムはこの紙類をアンジェラに復元
するよう語る。しかしブレナンはここで法人類学者は私だけだと
すると、クラークがやってくる。カムが頼んだのだとすると、ブレナン
はネイルの予約にがあるという。しかしブレナンはクラークに事件を
扱えると確信がないと任せられないという。
30年以上も前の事件だとし、週明けまで待てるだろうというホッジン
ズ。保護ケースがあるとし重要書類を入れるものだという。
アンジェラはIDを見つけたとすると、ラミネート加工されているので
正確に読み取れた。被害者はナンシー・ハンデルマン。1943年2月5日
生まれ。死んだのは36歳だという。ブレナンはナーバスになっている
だけだとしアンジェラは支えようと告げる。原子核のプロトン並に
ポジティブになるよと語る。クラークはホッジンズからのメールで
やってくる。僕は3時に中止に50ドルだと語る。
ブースは進展があれば連絡がくるとしてブレナンに帰ってくる様告げ
る。親父さん(マックス)も来ているぞと語る中、古いバッグを落として
しまうと中から大金が出てくる事を知る。
スイーツとブース。父親が式の費用を出すのは伝統だとするスイーツに
対して埋まっていたバックだとして怪しい金ではないかという。スイー
ツは結婚式に集中すべきだとしブレナンはどうしているのかと問う。
しかしブースは話題をごまかし、遺体発見場所にはアダムス大学が有っ
たが10年前に売却されていること。院生用の寮と職員室が有った
という。79年当時の住民を全員調べさせるというブース。仕事で忙しく
させておけばブレナンも気が紛れるというと、スイーツは僕は味方です
よと語る。
カムはホッジンズに進展は?と問うと、ブレナンはネイル完了したと
いう。あなたの頭は式の賭けのことで一杯なのかとすると、
刺創の分析では「鉄と炭素と合金」が出たとし、凶器は「鋼鉄製」。
「数種類の昆虫と葉の残留物」が傷跡から出たという。都会には
ない珍しいものばかりだという。
ナンシーは独身で一人暮らし。議会図書館の文書係に勤務していた
というカムに対してあの保護ケースは重要文章が入っていたのかも
知れないというホッジンズ。「エイリアンの存在を認めたニクソンの
手紙」とか「機密地図」とかetc..。落ち着いてダビンチコードくん
というカムは彼女は普通の図書館員だと語る。それを聞いたホッジンズ
はカムの意図はバレバレだとし、大事件ならばブレナンは式を延期する
ので問題のないフリをしていると指摘すると、全部終わるまでは黙って
居ましょうと語る。しかし隠し事はできないというが・・
ブレナンはネイルをしてきたままやってくる。
アンジェラから何にも触るなと言われているので見るだけ見せて欲しい
という。淵の所に柄の跡、凶器は短いものかもしれないという。
カメラ映像を見せてというと木片が刺さっていた。ホッジンズに調べて
もらうという。アンジェラはブレナンの元にやってくるとヘアのセット
はどうしたのかと問い詰める。結婚の前夜のディナーの為にセット
しないとだめだという。ブレナンは明日も結婚式の為にセットするの
だから良いでしょうというが、アンジェラは言うことを聞いて!と語る。
クラークも賭けに乗ったのか?と白い目で見る。
二枚の紙が被害者から見つかる。右は折りたたまれてサイフに入って
いた紙でもしかすると元の文章とコピーしたものだという。クラークは
カムに対して遺体には多数の微傷骨折が有ったとし、2人かかりでも
分類には2日はかかるという。アンジェラは内緒にするのよと語る。
今回だけは嘘をつかないとダメだとすると、実習生たちに頼んだらどう
か?という。ブレナンをとにかく安心させれば良いんでしょというと
カムは名案だと語る。
■今回の事件と流れ
・ブースとブレナンの結婚式(笑)
・議会図書館の文章係として勤務していた女性ナンシー・ハンデルマン
の遺体発見。しかし殺されたのは79年のこと。
・二人が式を明日きちんと挙げるのか同僚達の賭け
・実習生は結婚式に呼ばれないことへの不満と無料奉仕
■結婚まで長かった
今にして思うと、ペラントというムカつく犯罪者がいたことで結婚
までに一拍置いたという流れもドラマとしては良い方向に働いたのか
なと思う所も有る。
改めて気持ちを確かめ合うことに繋がったし、相手の事を求める気持ち
が強くなったのではないかな。
ただ彼が居なくても相当この二人、気持ちを抑えてずっと寸止め状態
を続けていたし、ブースはともかくブレナンはそう簡単に恋愛できる
性格の人ではないので、ここらで身を固めるというのも悪くはない。
制作サイドとしてブースとブレナンの結婚に関しては相当判断として
は難しいものが有ったと思うし、かといって既にお年頃の男女が9年も
職場で働いて、私生活もある程度公けにされているドラマなだけに
結婚だけ避けては通れないということでその決断をしたのだろうね。
同棲期間を作ったことである程度は視聴者にも耐性をつけていた
のだろうし、視聴者の反応も見てからの今回の結婚イベントなんじゃ
ないかな。
大抵結婚するときが最終話みたいな流れがある。そもそも結婚した
ら一緒に仕事が出来なくなるのではないかみたいな縛りのある職場
も多い中で、FBIと法人類学者という基本的には立場はまるで違う
二人なので結婚自体は悪くは無いんだろうけどね。
結婚したことで二人の仕事はどう変化してしまうのか。
ブース&ブレナンが二人で現場で危険な作業をするってシーン
が減り、ブースはスイーツと行動を取ることが多くなったな。
一時期ブレナンが自分も銃を持ちたがる時期が有ったよなぁ。
■親友アンジェラの存在感
今回のエピソード、理想の結婚式を挙げるために、ブースはブレナンが
求めているもの、ブレナンはブースが求めるものを完璧に遂行しよう
として互いに首を絞め合ってしまうところがあった。
アンジェラもまたブレナンには一番幸せになって欲しいと思っている
人物で、社交性のないブレナンと社会の窓口のような存在として常に
仲裁役を演じているアンジェラにも多くの活躍と見せ場を作った。
冒頭のリハーサルの段階で泣いてしまうところなど、アンジェラらし
くて良かったし、途中で聖心カトリック教会が燃えて結婚式が出来ない
と知るとブレナンが号泣していたので一体何が起きたのかと思ったけど、
そんな涙を見せられるのもアンジェラの前だけだと思う。
この火災って結局あのロウソクが原因だったとかあるのか?
バチェラーパーティーもやらせてくれなかったのだとして、これだけ
は守ってもらうとばかりに色々と最低限の結婚の形を求めることには
必死だったけど、最終的にはそれ以上の結婚式になった感じだった。
結婚式には花嫁は借りたものを身につけるとして、昔アンジェラが
パリのマレ地下で買った青く古いネックレスを貸していた。
サムシングフォー(Something Four)と呼ばれるもので、
「古いもの」「新しいもの」「借りたもの」「青いもの」を身につけて
結婚式に出ると幸せになる。時々アメリカのドラマでもその風習
が語られることがあるけれど、今回の事件そのものがある意味では
そういう意図も込められていたのかも知れないね。
■結婚スペシャル
結婚式ということで、オールキャストとまではいかないけど、
インターンを全員登場させたり、ブース周りの関係者を全て登場
させるなどこれまで殆ど知ることが出来なかった家族周りのことを
知る良い機会となった。
S8-22で一度出てきたブースの母・マリアンヌの登場。
マリアンヌ演じるJoanna Cassidyは、1月からDlifeで始まる
「ボディ・オブ・プルーフ/死体の証言」でブレナンと同様に仕事
人間の検死官のミーガンの母親・ジョーン役で出演しているけれど、
ブースとマリアンヌも気難しい関係で、S8に出てきた時にはブース
と再会するのは24年ぶりだと言っていたくらいだし、ブースの父は
暴力を振るい弟のジャレッドを大切にしていたけど、その後の人生
に於いては逆に狂わせてしまった事実もある。
マックスがブースに対して娘を泣かせたら殺す!としていたり、
ブースはマックスが出した結婚式の軍資金に対して、怪しい金だと
して疑ったりして、この親子も不思議な関係だよな。
まぁ元犯罪者とFBIという関係だし、その辺はある程度仕方がない。
そして何よりも久しぶりに登場したブースと前妻の子・パーカー。
ロンドンに滞在しているのだけど、もの凄く大きくなっていて驚く。
パーカーはクリスティンと逢いたがっていたけど、寝ているという
ことで逢うことはなかった。シーズン9に入ってからクリスティン
が登場することが一切なくなったね。
元神父でブースの戦友のアルドが出てきたり、占術師のアバロンが
結婚の歌を歌ってくれていたけど、Cyndi Lauperが歌ってくれるなん
てどんだけ凄いことなんだって感じでしたね。
「この二人は幸せになる」としていたけれど、本当に幸せになれる
のか!?
■インターンにも活躍を・・
今回は限りなくブレナンを排除した流れの中で事件を解決しようと
させようとする流れが有った。
カムもアンジェラもブレナンには嘘をついてあまり情報を与えない
ようにしていたけれど、それでも首を突っ込みたがるブレナンの姿が
ある。
インターンに求められたのは、骨折痕から凶器の特定とどこで
どのようにしてそのような傷が付いたのかの特定だった。
ちょっとあの傷から5階で殺されて、階段を引きずり下ろされたなんて
ことを割り出すのは無理だと思われ・・
ブレナンがインターンを結婚式に呼ばない理由は、仕事と私生活の
線引きをしているのかと思ったけど、ブレナンのいつもの上から目線
で、
「あなたたちを呼ばないのは残酷だと思ったから。誰にも人生の伴侶
が居ないでしょ。あななたちみたいに孤独な人がブースと私がやろう
としている喜びに満ちた式を見せつけるのはよくないから。」
「でもアンジェラに言われた。仕事仲間であると共に友達。だから楽
しめると。」
クラークが意地になって僕には恋人がいるとしていたけど、フィッシャー
くんからは「負け組クラブへようこそ」と呼ばれる姿がある。
しかしクラークが今回ブレナンの代わりにラボを仕切ることになった
際に、ブレナンがネイルを乾かしている際に手足を機器に触れること
が出来ない際に彼ら「お願い」と頼んだブレナンの言葉にちょっぴり
自尊心を満たした感じで、クラークくんってちょっと色んな意味で
小さいなと思わせるところがあった。
■事件は・・
エミリー・ディキンソンが書いた手紙を被害者は持っていた。
ウェルズがそれを暴いたもので、
「句読点の打ち方は彼女がマウントホリヨーク大学で学んだもので、
韻の踏み方は実験的で不正確、話者が一人だけなのも19世紀に用いら
れたスタイルだという。」
アンジェラが彼を褒めた途端に、高飛車な態度を取るところは相変わ
らず。
エミリーを研究していたジャネット・マッカン教授が容疑者の一人。
エミリーはバージンだとされていたけど、手紙の内容から分析する
と違っていたとされ、彼の研究の全てが否定されることになるので
公にするのを拒む為に殺したのではないかということ。
因みにエミリーが書いた手紙は
「あなたの手を見ると体は記憶で震える。その手が絹のように我が
肌を這い私を引き寄せるの」。
■ブレナンがブースに書いた手紙
墓堀人によってブレナンとホッジンズが埋められた際に、もしも
のことが有った時のために書いた手紙。
「ブース捜査官へ、あなたはややこしい人、非理想的で衝動的で迷信
を信じる腹立たしい人よ。幽霊を信じ、天使を信じ、サンタも信じて
いるかも。おかげで私は世界を違う目で見るようになった。どうして
なの、そのハンサムな顔を見るだけで喜びを感じる。何故こんなに
嬉しいの?あなたを見るといつもあなたも私のことを見て居るの。
あなたと同じで意味不明。あなたと同じでこれで良いと思える。
地上を出られたら”時間”と”場所”を見つけるわ。そして伝える。
あなたのせいで人生は滅茶苦茶よ。厄介で非合理で素晴らしいわ。
今がその時。これがその場所。」
■その他
ラボ内で二人の結婚式を賭けた流れはグダグダのまま終わってしまった。
マックスが持って来た金はラスベガスでオールインした時に得た大金
だと判明したので、賭けの流れでもしゃれた結末を用意して欲しかった。
アンジェラ総取りの流れがあったとか。その金でみんなでプレゼント
するとか。本来あんまり縁起は良くなさそうだけど(笑)賭けた金で
結婚式を挙げているというくらいだから、賭けた金で何かプレゼント
しても良かったのになぁ。
■使用された曲
・At Last by Cyndi Lauper
■出演者
テンペランス・ブレナン (Emily Deschanel) “ボーンズ”、法人類学者
シーリー・ブース (David Boreanaz) FBI捜査官
アンジェラ・モンテネグロ (Michaela Conlin) 骨格から似顔絵
ジャック・ホッジンズ (T.J. Thyne) 知識が豊富、実家が金持ち
カミール・サローヤン (Tamara Taylor) スミソニアン責任者、”カム”
ランス・スイーツ (John Francis Daley) FBIの心理学博士
マックス・キーナン (Ryan O’Neal) ブレナンの父
アバロン・ハーモニア (Cyndi Lauper) 占術師
キャロリン・ジュリアン (Patricia Belcher) 地方検事補
Dr.クラーク・エディソン (Eugene Byrd) 法人類学者
デイジー・ウィック (Carla Gallo) インターン、明るい
Dr.オリバー・ウェルズ (Brian Klugman) インターン、秀才
コリン・フィッシャー (Joel David Moore) インターン、少し病んでる
ウェンデル・ブレイ (Michael Grant Terry) インターン、貧乏
アラストー・バジリ (Pej Vahdat) インターン、カムの恋人
アルド・クレメンス (Mather Zickel) 元神父、ブースの仲間
ハーロウ (David Hornsby) 神父
ハンク・ブース (Ralph Waite) ブースの祖父
マリアンヌ・ブース (Joanna Cassidy) ブースの母
パーカー・ブース (Ty Panitz) ブースの息子
— (Vince Lasalvia) スタイリスト
ナンシー・ハンデルマン (Juliette B. Reiss) 被害者
— (Von Ryan) バイカー