グランチェスター 牧師と刑事の殺人捜査 Grantchester 第4話 放火事件 Episode #1.4

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グランチェスター 牧師と刑事の殺人捜査
(Grantchester) 2014 , England

製作総指揮 / Rebecca Eaton、Diederick Santer

第4話 放火事件 Episode #1.4

脚本 / James Runcie、Daisy Coulam
監督 / Jill Robertson
プロディーサー / Emma Kingsman-Lloyd
原作 / Sidney Chambers and the Shadow of Death by James Runcie

(c) Lovely Day(Grantchester)Ltd 2014
イギリス放送 / ITV
放送権・配信権 / SHINE INTERNATIONAL

【STORY】

●戦場

戦車の出入り口から顔を覗かせるシドニー。
森林は焼け野原となり激しい銃撃・僕激戦が繰り広げられた
跡が見られ今でも燃え続けている。
生きている兵士が居ないか探しに来た彼の耳に助けを求める声
が聞こえる。
「足が抜けないんだ。助けてくれ」
敵兵は遺体として横たわり生きている兵士は身ぐるみを剥がして
いく。

「どう終わらせるのか?」
「どう始まった?」

遺体から物色していると敵兵が銃撃してくる。
先程までシドニーと会話していたサンディは立ち尽くしたまま
動けずに居た。

■朝のシドニー家

犬のディケンズの吠える声で目が覚める。
ディケンズに落ち着くよう指示するか犬が吠えている方向を
見ると建物から火が立ち上っていることに気がつく。

フィンチは急いで消防隊に連絡し、シドニーは走って現場へと
向かう。途中散歩をしていたホール (Struan Rodger)
火事の情報を聞いてかけてくる。

屋敷から1人の主・ドミニク・テイラー (Lee Williams)
二人の子供が煙から逃れて出てくる。
マリオン・テイラー夫人 (Flora Montgomery)は?

シドニーは室内に飛び込むと椅子に座っているマリオンの姿を目撃。
外へ出ようと促すが駄目だという彼女。
ベン(Rory Fleck Byrne)が窓ガラスを割って外へ出るよう呼び
かけるとそこからマリオンとシドニーは飛び出していく。

Mrs.マグワイアはシドニーの元に駆け寄ると、「なんてバカなこと
をしたのか」と怒鳴る。

フィンチとベンは事態が収拾した頃二人で語り合う。

むしろ美しかった。
“怒れ 怒れ”
“消えゆく光に向かって”

フィンチとベンは不思議な共感を持つ。

そこにマーサ・ヘディンリー (Flora Nicholson)がやってきて
フィンチの傷を気遣う。


警部は家のものたちから事情を聞いて回る。

「何故火がついたと?」

暖炉の灰でしょうという旦那に夫人も相槌を入れる。

息子が救ったと自慢げに語りまわるヴィック(Wayne Foskett)
ベンはそれを否定するが、お前なしでは死んでいたという。
その会話を聞いていた老人はヴィックに対して皮肉る。
「次は息子が水の上を歩くと言い出しそうだ」

■牧師館

教会の日、ガイとアマンダはシドニーに対してヒーローのお出
ましだと語る。燃える家に飛び込んでマグワイア夫人に
怒られたでしょ?とアマンダ。

・説教

今日は感謝する日です。
支え合う地域社会という大きなことに。そして小さなことにも。
ささやかな優しさや紅茶一杯、優しいハグなどです。
その唱えていると突然黒い帽子を被ったヒルデガードが扉から
中に入ってくる。異変に気がついた演奏係の女性はそこで
オルガンの音を鳴らす。

説教が終わるとシドニーはすぐにヒルドガードの元に行こうと
するがドミニク・テイラーから相談事があるとして引き止められ
る。
ドミニクは語る。
自ら良い人間でいようと心がけてきた。必死で努力した。
子供の模範となり期待に応える夫になろうとした。
良い人間でいたくて。

あんな事故が有ったのだから辛かったでしょうというシドニー
に対してあれは事故ではないという。
次に何かを言いかけるがそこに奥さんがやってきて子供が待って
いると言われた為、話は一旦打ち切り、シドニーはいつでも
来てくれと語る。
**************************************************************

■感想

ある朝、犬の吠える声で目覚めたシドニーは近隣の家から火の手
が上がるのを見て寝間着のまま火災元に向かって走り出す。
火災元はテイラー家。家の主のドミニクは煙立つ家の中から二人の
子供たちを連れて出てくるが夫人の姿は見えなかった。
室内に居ることを知ったシドニーは迷わず正面口から飛び込むと
マリオンの姿を見つけて連れ出そうとする。しかし火の手が周り
室内に取り残されそうになるがベンが外から窓を割り助けてくれる。
幸い死傷者は出なかったが、事情を聞く中、ベンが助けた事を父親
が語っていると、近くにいた高齢の男・ホールが難癖をつけてくる。
教会での礼拝の日はシドニーの功績であふれる中、テイラー家の
ドミニクから相談事があるとされ話を聞こうとするもマリオンに
よって邪魔された格好になる。
シドニーの元にはベルリンからヒルデガードが家を売る為に
街に戻ってくる。
そんな状況の中、ある時ドミニクが刺殺されリージェント・テラス
で発見される事件が発生する。

ドラマでは度々やりとりされる言葉の中に今回のドラマの意味の
全てが込められているように思う。
ディラン・トマスの有名な詩を要所に引用したもので、レナードが
ベンに渡した詩集でもある。
冒頭の戦争のシーンや火災の時のやりとり、そして今回起きている
親子・夫婦の葛藤の中にそれは現れている。

興味深い流れは2つあり、「死」に対して「生」への執着。
死を夜(闇)に例え、生は朝(光)として扱い効果的な演出を施して
いる。
そしてもう一つは性格の違うそれぞれの親子関係だ。
これまで見た中でも特に今回は子供の存在が多く関わってきた
印象もある。子供の存在は明らかに希望の象徴であるが、
戦争での多数の死者に対して最後は子供の洗礼式で終わるという
結び方も興味深い流れとなった。

時代も時代なので仕方がないところがあるが、人種差別は毎度の
ように描かれているし、性差別の問題もまたドラマの中では家族
の葛藤として描かれているものの今回の事件の引き金となる要素
でもある。

●火災、そして殺人

今回殺害されたのはテイラー家の主人ドミニク。
彼は妻のマリオンと二人の子供が居る。
火災が起きた現場は異様な雰囲気だった。
シドニーが助けに入るとそこに居たマリオンは微動だにせず
まるで死を受け入れているかのような印象である。
暖炉の前に居たことも有り、火災の発生は暖炉の灰によるもの
だとされるが、彼女を見たシドニーにはどのように映ったの
だろうか。
このシーンは冒頭の戦場と似たようなシーンを演出したもので
敵兵に取り囲まれサンディがパニックから動けずにいる所は
この時のマリオンそっくりである。
そして助けられる命を助けられなかったという思いがシドニー
の中で勇気として変換され躊躇なく火の中に飛び込んでいけた
であろうことは容易に想像がつく。

ドミニクは決してマリオンの事を心配していなかった訳ではない。
夫婦間になにか蟠りがあるのであれば、その後の殺人事件に
妻の関与がある事が視野に入ってくる。

殺人事件があったのはリージェント・テラスの通りにある
パーカーズ・ピースという公園の公衆トイレ。
現場を見に行って初めて事情を知ったみたいだけど、よく
気がついたなと小一時間。

●行動できた人、行動できなかった人

負の体験から学んでいたシドニーは考えるよりも先に行動を
取ることができた。
そして今回殺人事件が発生した際には、何故かしらいつも
捜査を共にしているジョーディ・キーティングの姿がない。
今回始めてキーティング家の事情に軽く触れる話しだったが
妻のキャシーとの間に新しい命・長男のデヴィッドの存在が
有る。しかしデヴィッドは病に伏していて長くはないかも
知れないこと。それを直視できず必要な時に必要な人物が
そこには居ないという状況が描かれた。

このシーンの妙は2話でジョーディがシドニーに語ることの
皮肉さを感じる点だ。
水死体があがった際にシドニーが遺体を目にして彼からは
「普通は目を背ける。少しは死を見てきたか」
と言われていた。
デヴィッドはジョーディにとって身内であるが、それを想像する
だけでも怖くてそこに行くことができずに居る。

この身内に起きることの対応差が今回は捜査の肝になっていく。

●事件のミスリード

ホールさんというバー「The Red Lion」の店主がテイラー
家の近隣に住んでいる。彼はテイラー家と仲が悪く、
騒音問題でいがみ合っていた。
そんな状況の中、ドミニク・テイラーはベンの大学進学の為
に援助する関係で、この日も火災でドミニクの奥さんを
助けた。
ベンの父・ヴィックが息子の自慢話をすればホールさんは
「次は息子が水の上を歩くと言い出しそうだ」と皮肉る。

実はホールさんジェイムス(21歳)の息子がフュージリア連隊
の一人として戦地に赴き帰宅せず戦死したと思われる。
ヴィックにはベンという同世代の息子が居るのを見て
やっかみにも近いものを持っているのかも。

●捜査を難しくするプライバシー/性的指向

牧師には信者との間にプライバシーに対して守秘義務がある。
しかし警察官には殺人に関わることに対しては話さなければ
ならないときもある。

テイラー家は何者かによって脅されていた。
その手紙を燃やす際に屋敷には火が付いていたことが分かる。

テイラー家に脅される要素が有ったのか?>

実は当初からベンもドミニクもゲイだという事実を周りのもの
は知っていた。ただし家族の一部だけのもの。
捜査上それを明かす必要があると当然関係者はプライバシーを
盾に話そうとはしない。
牧師だから信用するという言葉。
牧師の事情など知ったことではない無信仰の警部。

家族・家庭・個人の事情を知ってみれば関係者同士のいざこざが
有ったことが明らかになる。

■その他

●気になったシーン

●戦場でのシドニーとサンディの会話。

「どう終わらせるのか?」「どう始まった?」

「あの快い夜のなかへおとなしく流されてはいけない」
(Do not go gentle into that good night)より引用。

●火災現場で助かった後にベンとフィンチが語るセリフ

「怒れ 怒れ」「消えゆく光に向かって」

作家ディラン・トマスの詩集からの引用。

●ガチョウ足行進 Goose-Step

グーステップはラグビーの用語としても使われているもので、
このドラマの中ではマグワイア夫人がヒルデガードに対して
語るセリフの一つ。もちろん良い意味ではなく彼女がドイツ人
であるという事から戦時中にナチス・ドイツの軍隊の行進スタ
イルをしていたのではないかという意味で使用された。
もちろん彼女は戦争はまだ幼少期の頃だったと否定していまし
たが・・

●ベンが同性愛者だと知られた後の教会でのシドニーの聖句

裁くな 自分が裁かれないために
(Judge not, that ye be not judged)
「新約聖書マタイによる福音書7章1節より」

●「プライバシーを守ることは、真実を隠す『嘘』と同じ
ではないか」

最後にベンがシドニーに問いかけた言葉。
シドニーはそうとは思わないと語り、本心を隠したことが
ないからだと言われる。シドニーを知るものならば本心を隠し
まくっているのだけどね。

●恋愛の行方は?

アマンダとガイの結婚を止めることができずに居る。
変わりの存在としてシドニーの元には先日いい感じの関係になっ
たヒルデガードが現れその穴を埋めようとしている。
Mrs.マグワイアさんはヒルデガードのことを特に気に入らない。
しかしシドニーはマグワイアさんに一喝してしまい、彼女を
泣かせてしまった様子。
「ダウントン・アビー」のサラ・オブライエンさん位強烈な
キャラクターだと思っていただけに意外。

●デヴィッドの洗礼でのシドニーの言葉

忠実で愛情深い主よ。
子を思う人々に祝福を。
彼らに愛と知恵と信仰を与えてください。
彼らに癒やしと和解の愛を注ぎ彼らの家を悪から守ってください。
あなたの存在の光で満たし喜びの中に定着させてください。
デヴィッド・シドニー・・あなたに洗礼を施します。
父と子の精霊の御名によって。
皆キリストのもとで一つです。
信仰を通じて主に属し、平和の御霊の約束を受け継ぎます。

■使用された曲

・Mr. Chambers by John Lunn
・Indian Summer by Sidney Bechet

■出演者

シドニー・チャンバース (James Norton) 牧師
ジョーディ・キーティング (Robson Green) 警部
アマンダ・ケンダル (Morven Christie) シドニーの友人、美術修復師
Mrs.マグワイア (Tessa Peake-Jones) 教会
レナード・フィンチ (Al Weaver) 副牧師、ヒゲ

ヒルデガード・スタントン (Pheline Roggan) ドイツ人・未亡人
ガイ・ホプキンス (Tom Austen) アマンダの婚約者
キャシー・キーティング (Kacey Ainsworth) ジョーディの妻
エスミ・キーティング (Skye Lucia Degruttola) 長女
DCアトキンス (Joe Claflin) 警部から指示され捜査する
マリオン・テイラー (Flora Montgomery) 夫人
ドミニク・テイラー (Lee Williams) マリオンの夫・同性愛
トビアス・ホール (Struan Rodger) 火事の件で疑い、”The Red Lion”パブのオーナー
ヴィック・ブラックウッド (Wayne Foskett) ベンの父
ベン・ブラックウッド (Rory Fleck Byrne) 息子・同性愛
サンディ (Gregg Lowe) 戦場で撃たれた兵士
ヴァル (Mike Noble) 兵士
ジョージ (Frankie Wilson) 兵士
タム (Brian Vernel) 兵士
ルーシー (Samantha White) ベンと遊んでいるブロンド女性
マーサ・ヘディングリー (Flora Nicholson) 街の人
アラン・ミッチェル (Simon Lawson)

アイビー・キーティング () 次女
ドラ・キーティング () 三女
デヴィッド・キーティング () 長男、病気で命が危ない

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