A LIFE ~愛しき人~
(2017年1月期・TBS・日曜21時枠)
脚本:橋部敦子
音楽:佐藤直紀
企画:植田博樹
プロデュース:瀬戸口克陽、東仲恵吾
演出:平川雄一朗、加藤新、木村ひさし
http://www.tbs.co.jp/ALIFE/
第7話 最後の患者は14歳の乳がん!?
【ストーリー】
沖田は必ずオペの方法を見つけるとするが、深冬は大丈夫だと
は言ってくれないとして、怖いことを告げる。
沖田はシアトル中央病院にこの案件を相談するがメールの返信
には”効果的な方法はない”という。柴田が朝食にホットドッグ
(キャベツ抜き)を差し入れしてくれる。
壮大は朝食を作る。これからは朝飯は俺が作ると深冬に告げる。
深冬は沖田の元に行くと自分のオペの件で話が有るという。
あの腫瘍は放っておけば4、5ヶ月の命。いつ破裂してもおかし
くはない状態だろうという。神経を傷つけずに取り去るオペ方法
が見つからないのであれば最初から神経を犠牲にするトランス
シルビアン法での術式ならば取り除けるのではないかと。
そうすれば少なくとも生きられるでしょと。
しかしその為には動眼神経と錐体路は必ず傷つけることになる。
そしてそれに付随してどんな症状が起こるか分からないと。
しかし深冬は決めるのは私だとし、生きて莉菜のソバに居て
あげたいのだという。
コンサルで羽村は患者のことを話すと執刀医には井川が自ら
立候補。沖田に感化されたのか。
一方真田は壮大に対して新しい榊原に変わる顧問弁護士の候補
の履歴書を持ってくる。しかしその必要はないとして部屋に
入ってくるのは榊原だった。彼女は父の件では感情的になった
ことを謝罪。壮大も彼女の代わりはいないと語る。
榊原は壮大に何かが有ったことを感じていた。何よりも電話して
きたこと。そんな中、深冬は壮大にオペの件で会話しているのを
榊原が聞いてしまう。
そんな中小児科に外来が来る。
患者は道山茜(14歳)。父親の宏之が付き添ってきていた。
2、3日前からお腹が痛いのだという。
壮大と沖田は深冬のオペの件で話し合う。脳幹部の腫瘍。
壮大は諦めずに考えてくれと訴えるが、沖田は諦めるハズが
ないだろうと反論する。壮大は沖田も苦しんでいることは
理解していた。
医師たちを集めて会議・報告会が行われる。
深冬が小児科医としての指導医の資格を取ったこと。深冬の父
の虎之助は仕事と家庭を両立出来る様にバックアップを壮大に
頼む。また壮大からは桜坂中央病院との提携が正式に決まった
ことを報告すると、途端に虎之助は会場から出て行ってしまう。
小児科医のコンサル。
深冬と沖田と萩原、青山、茶沢医師は患者の茜の件で語り会う。
先天性胆道拡張症の患者で、膵炎が落ち着いたら手術するという。
その為にはアミラーゼの数値を下げる必要が有った。
深冬は萩原に対して暫く私を外来のローテから外してと語る。
改めてちゃんと話をすると言うが・・
深冬は沖田に対して茜は私の最後の患者だと語る。
茜たちの元にいくと、これから行う手術や治療について説明する。
肝門部に小腸を繋げる手術をすると。
壮大は取引銀行の九島と竹中に対して、事業計画を語ると共に
小児科医を粒かと語る。また壇上病院を桜坂中央病院の傘下と
しても良いとし、「手に入らないならば無くしてしまえば良い」
という。羽村には経営にも参加して欲しいとし桜坂の件は引き受
けてくれるかと尋ねる。「もちろん、友達だから・・」と羽村。
■感想
今回は色々と病院経営としての逆転劇が生まれそうな状況も
出て来て、現場で働いている医師や看護師には何の関係もない
けれど、壮大など経営に関わっているものにとっては相当ショッ
キングな展開が待ち受けていた。
「手に入らないならなくしてしまえ」的壮大の発言を目にする。
例の歴史の有名なホトトギスに対する考え方でその人となりの
性格が分かるという感じだけど、壮大が織田信長だとしたら、
沖田は豊臣秀吉に当たるのか、それとも徳川家康に当たるのか。
術式が確立するまで待とうとしている光景は家康だし、ダメなら
強引にでも手術を進めようと考えた深冬は豊臣秀吉の性格に
当てはまる部分があるのだろう。
相変わらず沖田が与える医師たちへの行動が嫌みではない所で
上手く描かれている。
「可能性がゼロではない限りその可能性を追求すべき」
上司に対してなかなか部下が指摘するのが難しいところを
沖田の立場だからこそ言えた言葉なのかも知れないね。
患者に対してもその立場にたって、患者の体に何が起きている
かを知りたがっていることを受けて、全てを包み隠さず話す光景。
しかし愛する深冬に対してはそれを話すことが出来ずに居た。
14歳での乳がんは殆どないけどゼロではない。
35歳以下の乳がんの確率が2.7%だとしていたけど、現在乳がんで
戦っている小林麻央のことを考えると、皮肉にもそんな2.7%の
中に入ってしまった人なんだな。
沖田は部下とも仲間とも言える井川と柴田を連れて実家の寿司屋
に連れて行った。井川がまた腰が低いのに、自爆ばかりしていて
忙しいキャラクターを演じている。
また井川は自分の実家の病院に戻る光景も見られた。
このまま現場だけを続けるか戻るか・・みたいな選択を強いるけど
なんだか違和感の有る選択肢だったな。
小児科の手術。
内視鏡で手術していたけど、臓器を縫合を開腹もせずに出来る
ものなの??
沖田が見つけた脳腫瘍の術式は、色んなオペを経験したから
故に見つけられた発想なんだろうね。
心臓バイパス手術の応用。でもあんな脳幹に有って本当に出来る
ものなんですかね。
あと脳腫瘍が破裂するみたいなことを語っているけど、腫瘍も
破裂するってことはあるのか?ウチの親が脳動脈瘤奇形で破裂
リスクが高く難易度も高い手術をしたのだけど、脳幹の所にも
瘤があり、こちらは除去出来ないと言われた。
■出演者
沖田 一光 …… 木村拓哉 (心臓血管と小児の外科が専門、日邦大)
壇上 深冬 …… 竹内結子 (小児外科医)
井川 颯太 …… 松山ケンイチ (心臓血管外科医)
柴田 由紀 …… 木村文乃 (オペ看護師)
榊原 実梨 …… 菜々緒 (顧問弁護士)
羽村 圭吾 …… 及川光博 (心臓血管外科医・部長)
壇上 壮大 …… 浅野忠信 (脳神経外科医・副院長)
壇上 虎之助 …… 柄本明 (壇上記念病院・院長)
沖田 一心 …… 田中泯 (下町の外れで寿司屋)
真田 隆之 …… 小林隆 (病院の経理・事務長)
壇上莉菜 …… 竹野谷咲 (5歳、深冬の娘)
茶沢達彦 …… 谷口翔太 (小児外科医)
白川 哲雄 …… 竹井亮介 (医師、三人衆)
赤木 …… ちすん (医師、三人衆)
黒谷亮 …… 安井順平 (医師、三人衆)
三条千花 …… 咲坂実杏 (オペ看護師)
青山 …… 一ノ光明 (小児外科医・茶沢とよく居る)
萩原 …… 貴山侑哉
中野剛
児島由貴子…… 財前直見 (乳腺外科部長)
道山茜 …… 蒔田彩珠 (14歳、先天性胆道拡張症、乳がん)
道山宏之 …… 黒田大輔 (茜の父、父子家庭)
井川勇 …… 堀内正美 (満天橋病院、颯太の父)
竹中浩一 …… 谷田歩 (“あおい銀行”行員)
久島健 …… 中津川朋広 (“あおい銀行”行員)
黒田凛、白戸達也、長内映里香
新井智博、諫早華作、松沢真祐美