コンフィデンスマンJP
(2018年4月期・フジTV・月曜21時枠)
脚本 – 古沢良太
音楽 – fox capture plan
主題歌 – Official髭男dism「ノーダウト」
企画 – 成河広明
プロデューサー – 草ヶ谷大輔、古郡真也
演出 – 田中亮、金井紘、三橋利行
https://www.fujitv.co.jp/confidenceman_jp/
第6話 強欲非道のエリートから故郷を守れ
【ストーリー】
「あのトロイアが実際に存在するに違いないという確信が
多事多難な人生の浮き沈みを繰り返す間にも決して私を
見捨てなかったことは何という幸いだったろう」
by ハインリッヒ・シュリーマン
ボクちゃんは山道を自転車で走り十色村という田舎に立ち
寄る。素朴な風景で日本人の心の古里そのものだと感じる。
ラーメン”多幸”に立ち寄ると、店の主人の川辺美代と川辺
守夫の二人で経営していて素朴なラーメンが出てくる。人柄
がにじみ出てくる味。こんなの美しい心がなければ作れない
という。自分は後ろめたい人生を送っているから・・と。
村を立ち去る時に「古里ふれあいモール 建設予定」の看板
が立っていたので改めて話を聞きに行くと、そこで村の特産品
などを売るみたいだと語る。
ボクちゃんはその話をリチャードとダー子、五十嵐に話す。
それが2年前の出来事。再度尋ねてみるとそこは悪質なコン
サルタントにダマされて産業廃棄物場になっていたのだと
いう。事業が頓挫したので転売し、地質調査が進んだら産廃
処理場になるのだという。ここは年寄りばかりなので反対
する元気のあるものはなく、出て行く事も出来ないとのこと。
こいつがコンサルタントの斑井満。司法も警察も動かない。
工事を止めて美しい風景を守りたいというボクちゃん。
ダー子は私たちの儲けは何処だ?とし、ボランティアでは
ないのだという。工事を止めるだけなら難しくはないとし
何か貴重な遺跡が発掘されれば良いのだという。
するとリチャードはコレクターで学術的にも価値の高い
縄文式土器を見せる。火焔型土器。これであの村を救えると
ボクちゃんは語る。
■感想
何と言う陳腐なシナリオ(笑)
ダー子はリアクション芸を除くと自分はもうあまり面白く
感じていない。そろそろ脱落して今から「ブラックペアン」を
見ようかとも考えて居るが・・
考古学と言えば発掘に於いては日本でも最悪の事件が有った。
アマチュアの考古学研究家の藤村新一が事前に埋めていた
ものを、さも見つけたかのようにして次々と新しい発見を
したかのように見せかけた。この事件のせいで全く関係の
ない本当の発掘までもがねつ造のように見えてしまい、
日本の考古学界に於ける信頼性が揺らいでしまった。
特に東アジアの場合、起源は微妙なものになるので慎重さを
要するのに一度のねつ造で称賛を受けたことでこの人の心の
中では満たされるものが有ったのだろう。
さて人生に於いてどういうことに意義を見出すのかというの
は大切なことで、全ては金ではない。しかし貧しい生活を
してきた人に取っては金に執着する理由は分からないでも
ないし、何の成果も出せず家族を蔑ろにした父親を恨む
気持ちも分からないでもない。
「掘り起こす」というのは単なる土ではなく、今回のターゲ
ットである斑井満の中にある人生に求めているものが何なのか
というものを掘り起こすことが目的だったようだ。
趣味に興じている時の人の輝く目を見て、生きる為に金を
儲けることだけが人生ではないということを悟っていくという
ものだった。
それにしても酷いのは、あんな単純な遺跡を仕込んでごまか
せると思っている事と、本物の実在する考古学者を語って
詐欺を働くえげつなさ。
興味深く写るのは、ダー子がいつの時からこの計画に荷担して
いたのかということかな。
考古学に夢を求めるという以前に冷める内容だった。
■出演者
ダー子 …… 長澤まさみ (天才的な頭脳と抜群の集中力)
ボクちゃん …… 東出昌大 (お人よしで小心者)
チョビ髭 …… 瀧川英次 (3人の詐欺師の部下)
リチャード …… 小日向文世 (超一流の変装技術を持つ)
バトラー …… Micheal Keida (ルームサービス)
五十嵐 …… 小手伸也 (武闘派?)
斑井満 …… 内村光良 (斑井コンサルティング代表取締役)
川辺守夫 …… 野添義弘 (十色村「ラーメン多幸」の店主)
川辺美代 …… 長野里美 (守夫の妻)
斑井万吉 …… 山本浩司 (満の父。アマチュア考古学者)
牛久幸次郎 …… 花ケ前浩一 (東部大学の本物の考古学者)
三隅 …… 矢野浩二 (三隅建設の社長)
幼少期の満 …… 澤田真伍 (父と発掘)
沖田裕樹、大津尋葵、伊藤詩子、本多力、西原誠吾
佐藤乃莉、佐分利眞由奈、松山英礼奈、川村海乃、桑田留奈
翔子