健康で文化的な最低限度の生活
(2018年7月期・フジTV・火曜21時枠)
原作 – 柏木ハルコ『健康で文化的な最低限度の生活』
脚本 – 矢島弘一、岸本鮎佳
音楽 – fox capture plan
主題歌 – AAA「Tomorrow」
オープニング曲 – 安田レイ
演出 – 本橋圭太、小野浩司
プロデュース – 米田孝、遠田孝一、本郷達也、木曽貴美子
第6話 親子の謎解明!迫る父の恐怖…京極決断
【ストーリー】
えみるの前に生活保護を受けたいとしてやってきた島岡光。
桃浜が担当することになった水原典子。
父が働いて収入がある場合は扶養照会が必要だと京極は指示
するが半田はまだ親子の事情が分かっていない状況でそれ
をしても良いのかと問いかける。しかし親に収入があると
監査で通らないという。一方桃浜は典子に息子さんと話合って
みないかとして扶養についての照会書を送るが手紙には
「援助は出来ません」と大きく書かれた書類が返信されてくる。
えみるは笑顔で島岡に対して今から家にお父さんと遭いに
いきまーーす。良いですよねとニコニコしながら語ると
光はアパートを飛び出すと自殺未遂をする。
その知らせを聞いた生活課の職員たち。
父に遭いたくないだけで自殺未遂するか?あの親子の間には
普通ではない何かがあると考えないいけないという。
島岡雷から電話があり病院に運ばれたことを告げると、
父親はニコニコしながら病院は何処ですか?と。
えみるには状況を確認してから連絡するとしか言えなかった。
この期に及んで個人情報かとして雷の目の色が変わる。
■感想
今回は歪んだ親子関係の二つのケース・構図を描いたものだ
った。というよりも前回の続き。
明らかに気難しい案件だけど何故そういう案件を新人が扱う
のかな。石橋なんてただ口出して丸投げしているだけ。
半田が居ないと機能していない生活課。
明らかな異常なケースくらいは察知して欲しい。
見えない所では多くのケースを扱っているのだろうから。
何れも幼い頃に虐待のケースが有った。
前日のフジの「絶対零度」でも幼児のネグレストな母のケース
が出て来たし、世の中何でも虐待。
ただ一人でやるには限界がある。日本には170万人の生活保護
者がいる訳でそれだけ多いのだからね。
応援すれば何でも頑張れると思っているえみる。
「頑張りましょう」って言葉が一番最悪に響いてくる今回の
エピソード。
水原典子のケースはまだ取り返しが付きそうな所も有ったけ
れど、島岡は父親が精神的に異常過ぎて近づきがたい。
面会制限をすり抜けてまで子供を取り戻したい父親の心情の
中には一体何が有るのだろう。幼児虐待しているものは
大抵大人になると関心を失うものではないのか。
子供はいつかは親を越える時が来る。
スキル的なもので無くても少なくとも体力的には逆転する
立場が来る訳だ。
自分の幸せを望んで自分の欲望を求めて子供を犠牲にして
起きつつ、大人になって困ったから助けて欲しいというのは
実に都合の良い話だ。
親子には無条件の愛情が有るとされるが、愛を育む過程が
なければその実も熟するものはないと思う。
最後の最後だけ頑張った京極。
これで光が亡くなっていたらえみるは本当に取り返しが付か
なかった。
仲介者の説得で少しずつ気持ちが解れていくケースもある
ので水原のケースは現在息子側が幸せを掴んでいる分だけ
望みはある。
しかし不気味なのは阿久沢正男。次第に現れ始める娘の麻里
の不満。ただこのケースも取りあえず気持ちをはき出すこと
が解決への第一歩なのかなという感じ。早く不満を父親に
ぶつけてくれ!
■出演者
東京都東区役所生活課
義経えみる …… 吉岡里帆 (22歳、新人ケースワーカー)
半田明伸 …… 井浦新 (45歳、先輩ケースワーカー)
栗橋千奈 …… 川栄李奈 (22歳、福祉専門職のケースワーカー)
七条竜一 …… 山田裕貴 (22歳、一般職のケースワーカー母子家庭)
後藤大門 …… 小園凌央 (22歳、一般職のケースワーカー)
桃浜都 …… 水上京香 (22歳、一般職のケースワーカー)
石橋五郎 …… 内場勝則 (50歳、先輩ケースワーカー)
京極大輝 …… 田中圭 (35歳、生活課係長)
南英里佳 …… 安座間美優 (一般職のケースワーカー)
向井里香 …… 谷まりあ (一般職のケースワーカー)
山岸彩 …… 鈴木アメリ (面接相談員)
青柳円 …… 徳永えり (35歳、定食屋”アオヤギ”店主)
阿久沢正男 …… 遠藤憲一 (53歳、元印刷業、生活保護受給者)
幼少期のえみる …… 古山椛葉 (両親と映画館へ)
あじの純、尾形美香、駒水健、重田裕友樹、藤沢大輔
石田夕理、小川ガオ、佐伯晃、城美うら、真木恵未
岩崎香織、小池まり、佐藤達也、瀬戸葉介、水城ゆう
野田貴之
島岡光 …… 佐野岳 (26歳、生活保護受給希望)
島岡雷 …… 小市慢太郎 (52歳、島岡記念病院・院長)
水原典子 …… 広岡由里子 (桃浜が担当する生活保護受給者)
片岡麻里 …… 阿部純子 (阿久沢の娘・24歳)
片岡節子 …… (阿久沢の元妻・離婚・死去)
水原悟 …… 宇賀神亮介 (典子の息子、12年前に結婚)
水原真奈美 …… 市原茉莉 (悟の妻)
水原翔 …… 岩田琉生 (悟の息子)
須永吉次 …… 佐伯新 (東区役所生活課・課長)
三田早貴子 …… 西慶子 (東都大学附属病院・医療ソーシャルワーカー)
高木紀人 …… 中脇樹人 (東都大学附属病院・島岡の主治医)
幼少期の悟 …… 平野音郁
幼少期の光 …… 藤島隆太郎
野澤剣人、三輪江一、中島愛蘭、菅原雪
日下部聡美 …… 江口のりこ(回想)2話
日下部欣也 …… 吉村界人(回想)1話
平川孝則 …… 堤匡孝(回想)2話、3話
丸山ハルカ …… 永岡心花(回想)4話