僕らは奇跡でできている
(2018年10月期・フジTV・火曜21時枠)
脚本 – 橋部敦子
音楽 – 兼松衆、田渕夏海、中村巴奈重、櫻井美希
主題歌 – SUPER BEAVER「予感」
オープニングテーマ – Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」
演出 – 河野圭太、星野和成、坂本栄隆
プロデューサー – 豊福陽子、千葉行利、宮川晶
https://www.ktv.jp/bokura/index.html
第4話 星降る夜のコンニャク!?
【ストーリー】
一輝は陶芸家の義高が毎日同じように土をいじっている事
に疑問に感じたところ、そんなおじぃからは
「土は同じように見えて毎日違う。」
と言われ、一輝はそういえば森や空も毎日違うと気がつく。
一輝は授業でヘラジカや絶滅種であるスミロドンについて
解説する。ヘラジカはメスにアピールするのに角は大きい程
良いが生活に於いては邪魔でしかなかったこと。またスミロ
ドンには大きな牙があり大型動物などにも食らいつくほど
強かったが環境の変化に生きられず寧ろそんな特徴が仇と
なっていたことを説明する。授業の課題として「見た目のある
ギャップ」について生徒たちに考えさせる。
そんな中授業中に生徒の一人・新庄が歯の痛みを訴えた為に
一輝先生に歯科医を紹介して欲しいという。授業中にもかか
わらず予約を入れる教師に生徒たちも面白い先生との認識が
うまれる。
歯科医に行く中で、一輝は新庄に付き添って付いていく。
受付の二人に宮本虹一は今日は来ているのか尋ねる。
来ていないと思わず口にするが、患者の事は教えることが
出来ないとして断られる。
山田さんから一輝に電話が鳴る。
こんにゃくを買ってきてと頼まれたものだった。
もの凄い数のこんにゃくを買って来たことに驚く山田さん。
一輝はこんなにも種類があるなんてと驚く。
その翌日一輝は大学の講義をドタキャンして出かけてしまう。
休講になった為にその時間生徒たちはカフェテラスで話合う。
卒業後の進路について・・
琴音は結婚したいとし、尾崎は静岡の地元に帰るという。
新庄は?と問われるとあやふやな答えが返ってくる。
すると新庄の元に親からの電話でウチの親が一輝先生を泥棒
と勘違いして捕まえたという。実家は群馬だった。琴音は
行こうとするが新庄は乗り気ではなかった。
■感想
無関心な若者たちに何か興味を持たせようとする一輝先生。
何にでも疑問を持ったり、疑問を持てば解決するまで
答えを捜そうとする一輝の性格が面白く描かれた格好だった。
動物の生態が主な得意分野だけどその過程でイノシシを見つ
けて、コンニャク芋との出会いがある。
しかもその畑が生徒の実家だという運命的な出会い。
生徒たちはそれぞれの進路に悩んでいる。
深く考えて居る人もいればそうでない人も居る。
大学生ではまだ決められない人は多いのだろうが、そういう
猶予がある辺は日本人が本気で自分の人生を考えて居るか
どうかということにも繋がる。
取り分け今回は「家業」を持つものに対して、本人達は
逃れられない運命のようにして、この先の人生を決めてかかっ
てしまう傾向にあるようだ。
同じ物事だと思っても実際には毎日少しずつ変わっている。
その違いというのは人それぞれ感受性の違いにも依るが、
純粋に興味なものだけを追いかけられる「裸の大将」の山下清
の境地である。
今回のドラマをみて居るとこんにゃくに対する知識はかなり
増えたな。
都市伝説だった肉とシラタキの相性問題についても聞かされた
し、コンニャク芋が1000年以上前の奈良時代から存在して
いること。タネ芋のようなコンニャク芋は3年間を経て初めて
コンニャクとして作られる。忍耐強くその期間は適正な温度に
管理していなければならず、傷一つ付けられない。
生のコンニャク芋は硝酸カルシウムが有りそれがえぐみとして
苦いために生では食べられない。人間だけでなくイノシシも
またそれを食べられないようにしている為で、石灰を絶妙な
タイミングで混ぜてこそ美味しいコンニャクが出来上がる。
今の世の中そんな面倒なことをしてまで手間暇をかけて作る
コンニャクという食べ物は、日の目を見る事もなく影の存在
としてひっそりと食材の一つとしてある。しかし居なくなって
初めてその偉大さに気がつく作りだ。
この辺の示唆するところは色んな所に該当すると思う。
各々のキャラクターの中で、そんな影の存在でいる人はいる
のか。無味乾燥なコンニャクに味を付けられる人は居るのか。
コンニャク農家にプライドを持たせる一輝がいきなりすき焼き
の時に肉から入るところが笑える(笑)
コンニャクと言ったらお世話になるのは学生時代のエロビデオ
の時だと男子会の中で語る辺りも、女性には分からない
若かりし頃の男子のアホネタである(笑)
育実は一見すると鳥飼雅也との関係の継続は辛そうに見える。
しかし今回のように影で応援していた事実を聞いて改めて
彼の良さに触れてしまうことで一輝との関係が遠くなるようで
切ない。
また何故流れ星が多かったのか・・・オリオン座の流星群を
見る為に県立ぐんま天文台に行き、彼は目的を変えたが
結果としてはみんなで見る事が出来た。
■出演者
相河一輝 …… 高橋一生 (35歳、“動物行動学”)
水本育実 …… 榮倉奈々 (歯科クリニックの院長)
樫野木 聡 …… 要潤 (准教授)
沼袋順平 …… 児嶋一哉 (アリを専門同僚講師)
新庄龍太郎 …… 西畑大吾 (群馬県から上京した大学生)
青山琴音 …… 矢作穂香 (大学生、ファッション)
尾崎桜 …… 北香那 (大学生、めがね、静岡出身)
須田巧 …… 広田亮平 (大学生、東京育ち)
丹沢あかり …… トリンドル玲奈 (歯科衛生士)
相河義高 …… 田中泯 (一輝の祖父であり陶芸家)
熊野久志 …… 阿南健治 (大学の事務長)
山田妙子 …… 戸田恵子 (家政婦、15歳の時から)
鮫島瞬 …… 小林薫 (大学教授)
宮本涼子 …… 松本若菜 (母)
宮本虹一 …… 川口和空 (息子)
幼少期の一輝 …… 岩田琉聖
鳥飼雅也 …… 和田琢磨 (真鴨不動産、育実の恋人)
二岡悠人 …… 小川翔
宮本直樹 …… 黒川晏慈
新庄徹 …… 高橋洋 (龍太郎の父、群馬県のこんにゃくの農家)
新庄京子 …… 阿南敦子 (龍太郎の母、よく笑う)
戸川小百合 …… 佐藤玖美 (秋桜出版者、編集)
佐藤美沙妃 …… (鳥飼雅也の後輩??)
榊原有那、佐々木春香、山田菜子、藤山楓子