相棒17 第13話 10億分の1

相棒17
(2018年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

プロデューサー:伊東仁、西平敦郎、土田真道
音楽:池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

第13話 10億分の1

脚本/神森万里江 監督/片山修

【ストーリー】

冠城は歩道橋の上で遠くを見て居る橋本美由紀(38歳)
に声を掛ける。こんな所でボーっとしていて大丈夫か?
ちょっと考え事をしていただけで自殺すると思ったかと
言われる。これからやらなければならない事が有るという
彼女。

翌日、角田は特命係に資料整理を手伝ってもらい感謝する。
右京はどうせ暇ですから・・と。組対5課ではネット社会に
なってから大変だとしヤバイものを売る連中はネットで
売り買いするという。
そんな中冠城の元に伊丹から電話が鳴る。
「何でお前の名刺がこんな所に有るんだ?」と言われる。

・現場へ
右京と冠城は遺体が出たとされる場所へ行く。
ビルの5階から飛び降りた女性が冠城の名刺を持っていた
とのこと。橋本美由紀(38歳)、知り合いなのか?という芹沢。
悩みがあるならいつでもかけてと渡したものだという。
結局彼女はこういう選択を撮ったのかと。
しかし右京は後ろ向きに転落しているとし、更に落下した
遺体は腕が胸の前で手を合わさるようにしていた。不自然
だというが、伊丹はケースバスケースであり、転落時の
傷以外の外傷はないと語る。争った形跡もなく事件性は
ないと伊丹は言うが・・・

・5階へ
落下現場だとされるビルの部屋にいく。
全くの空きオフィスになっていた。
脱ぎ捨てたような靴があり突き落とされたのかと冠城。
自殺と思いたくないだけではないかと右京。転落した窓
の手前には埃が付いていない場所が有る。自殺ならここに
手を乗せた痕があるハズ。誰かに押さえつけられた可能性
を指摘する。

第一発見者の野口に話を聞く伊丹たち。
夜10時頃一服しに外に出たら人が倒れていて驚いて警察や
ビルの管理人に電話したのだという。それまで人が居る事
や物音に気がつかなかったのか?清掃中は掃除機などを
使って音がしているから・・・と。清掃員の中野絢子は
重田も気がついていなかった。普段空きオフィスの清掃は
どうしているのかと問うと重田はたまに床掃除をするくらい
だという。清掃会社には少年・中野大樹が寝ていた。
クレヨンで絵を描いていた形跡が有る。右京はこの会社は
「働くママ応援企業」としてサポートしていることが書か
れていた。

カナリア急便の坪山俊雄に声を掛ける。
最終配達でこの辺を回っていたという。すると野口の悲鳴
を聞いたという。不審者は居たか問うと私はこっちのビル
に入ったがそっち側には入っていないという。坪山は
胸のポケットからペンが落ちる。拾う右京は胸のポケット
にボタンが付いていないことを告げ、更にうっすら赤い色
が服についていたのを目にする。

芹沢たちは右京たちにこれは自殺だと語る。
伊丹によると死んだ美由紀は半年前に勤めていた会社を
リストラになり無職だったこと。頼れる身寄りもなく
最後に何処に住んでいたと思うか?と問われる。

・ネットカフェ”エバーボックス”

店員に話を聞くと”やっぱり自殺なのか”と問う。
やっぱりとは?と冠城が尋ねると28番さんはこの所変だった
という。悩みがあったようで来月分の支払いもまだだった
と。部屋を見せてもらうとそこは既に彼女の部屋のように
なっていた。
机に手紙が置かれていて「先日はありがとうございました」
とお礼の内容のものが書かれていた。
店員に話を聞くとここに住んでいると着ている格好を
気にしなくなっていく傾向に有るが28番さんは違っていた。
ただ日雇いや職探しをしているようでも無かったとのこと。
どうやって生活していたのか・・

すると発送元”ウルカエール”という荷物が届く。
冠城によるとフリマアプリだという。中には使いカケの
洗剤が入っていた。他に何を買っていたのか気になると
いう。そこで青木に調べてもらうことになる。

■感想

あんまり時間が無くてその割に色々とドラマでは調べる
ことも有って忙しい。

ドラマとしては今時のネットを使った生活の知恵や
犯罪にネットを利用する手口、そして所詮ネットで出逢
った知り合いに対する関係の希薄さなんかも見られて
ひたすら切なさを感じさせる。

文明の利器であり使い方によっては便利な使い方が出来る
のがネットでありアプリである。大抵のものは便利に
利用出来るものだけど、右京が語っていた様にネットは
何処の誰だか分からない相手とのやりとりであり、
それで居て現在は一度でも取引実績が有れば相手の情報は
丸わかりの状況になる。マップなど詳細に出るのは
良い事だけど、あまりに詳細に出過ぎることも有って
寧ろ危険性すら感じる世の中だ。

ネットが心の支えになる反面、逆に嫉妬心が生まれて来た
り、また評価が良ければ狙われてしまうという所が有る。

人は人だと割り切れれば良いのだろうけどなかなか人間
の心理的なところにまでは見極められない。
悪い取引など滅多にないけどたまに詐欺臭い不良品とか
掴まされたりすると本当に精神的ダメージは計り知れない
ものだ。過去ネットでカメラ、パソコン、業務用ディス
プレーを購入した時には返品しようとしたら凄く面倒な
ことになったことが有る。結局廃棄することになって
精神的に疲れたことだけだった。

ネットを利用すると一見犯罪の解明も難しそうに見える
が基本的にはデジタル足跡が付いていく訳なので、
VPNを使おうが何をしようが誤魔化しようがない。
誘拐事件は金の受け渡しが一番逮捕出来る可能性が高いと
されるが、違法なものの受け渡しに於いても同様に
匿名性を使って受け渡しするのは難しいのだろうね。

何処かで必ずミスするところがあり、結局運送屋の男の
ボタンとクレヨンが鍵となった。
物を運んでいただけでなく人材を見て受け渡ししていた。
美由紀は大樹を庇って落ちてしまった。でもあの状態で
よく子供を助けることが出来たよな(笑)

最後は奇跡で締めくくられた。

クレヨンという証拠、そしてボタンを飲み込んでいた
子供。僅かなメッセージで人の心を暖かくするのも文字
の持つ魅力である。たまに自分もネットでやりとりする
けど暖かい言葉をかけられたり、またネットオークション
などで丁寧なメッセージを同封してくれたりする人が
居る。そういうのを経験すると辞められないんだろうね

■出演者

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (特命係・サイバーセキュリティー)
益子桑栄 …… 田中隆三 (鑑識)

橋本美由紀 …… 大路恵美 (38歳、フリマ転売屋)
中野絢子 …… 大和田美帆 (ビルメンテ、パチンコ店員)
坪山俊雄 …… 石住昭彦 (カナリア急便配達員)
柴田 …… 笠原秀幸 (武輝会傘下の新興グループ”ネオゴースト”)
野口 …… 光岡湧太郎 ((株)勲清ビルメンテナンス)
重田 …… 中川光男 ((株)勲清ビルメンテナンス・メガネ)
託児所ファミリーモ託児所スタッフ …… 瑞帆
不正出品者 …… 杉山薫 (変だと思っていた。)
不正出品者 …… 政修二郎 (メガネヒゲ)
不正出品者 …… 足立信彦 (オレも被害者だ)
女性警察官 …… 下石知美
「ネオゴースト」の構成員 …… 東慶介、寺本翔悟、北村海
ネットカフェ”エバーボックス”店長 …… 粕谷吉洋
中野大樹 ……

荒川浩平、佐藤凪、佐藤碧、彩羽、来夢

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