MIU404
(2020年7月期・TBS・金22時枠)
脚本 – 野木亜紀子
音楽 – 得田真裕
主題歌 – 米津玄師「感電」
プロデュース – 新井順子
演出 – 塚原あゆ子、竹村謙太郎、加藤尚樹
編成 – 橋本孝、渡瀬暁彦
https://www.tbs.co.jp/MIU404_TBS/
第1話 激突
(野生刑事VS!理性刑事 新バディ誕生!誰よりも早く犯人を追え!)
【ストーリー】
●警視庁・会見
警視庁の働き方改革によって、4月から機動捜査隊の全部隊
は三部制から四部制に変更することになる。これまでのロー
テーションは3日に1度、24時間勤務を交代していたが、それが
4日に1度になる。
そんな広報のような事をするのは機動捜査隊隊長の桔梗ゆづる
だった。記者たちはそんな彼女に色々と疑問をぶつける。
「捜査が手薄になるのではないか」「公僕が休むのか」
「機動隊は急な事件に対応するのに大丈夫なのか」
しかし機動隊ではなく初動捜査を担当する「動捜査隊」の事
だった。刑事部に所属する9つある部門の一つで、
Mobile Investigative Unit (M.I.U:ミュウ)と呼ばれ、
警視庁管内ではこれが第一から第三機動隊を300名で運営して
いる。各機動隊は担当地域に24時間体制で密行する為に、
事件発生時・現場に一番近く急行出来るものだった。
●警視庁
桔梗ゆづるの記者会見の放送はインターネットで流れ、
視聴者たちはくだらない言葉で盛り上がる。特にゆづるは
美系でもあるので「美人過ぎる隊長」と書き込まれ、そんな
ものたちに”暇な奴らだ”と呆れる。
ゆづるは上司の我孫子に対して、約束通り会見には出席した
ので承認して欲しいという。第3までしかない機動捜査隊に
第4の隊を作ること。
すると我孫子からはいくつか条件が出ていることを言われ
メンバーの中に彼を入れて欲しいという。
ゆづるは志摩に対してこれから芝浦署にいくと語る。
●芝浦署
そこには班長の陣馬の姿が有りようやく始動することを喜ぶ。
陣馬は暫く志摩とバディを組んでいたが・・ゆづるは班長に
対して、今後は彼と組んで欲しいという。
その人物は拝命し2年目の現場経験ゼロの九重世人。
警察庁の九重刑事局長の息子でキャリアだった。
一方の志摩は所轄を転々としている伊吹藍と組むことになる。
最後の勤務地はあきるの署管内。志摩は色々と伊吹について
蒲田東署・麻布中央署・墨田署・向島交番などで聞き込みする
と、みんな嫌な顔をしつつ「足は速い」という言葉を残して
いく。
■感想
うる星やつらの「ラムちゃん」の声を当てている平野文さん
が一話のゲストに出ているという。綾野剛さん&星野源さん
の共演がこのドラマの売りだと思うが、それも全て総ざらい
しそうな程にSNSでは盛り上がる事だろう。
もちろん私の目当ては麻生久美子さんだが、殆ど重鎮化して
いて出番は少なかった。
ドラマの中の時計の針は2019年の4月をさしていた。
ここから2020年までの時間の使い方が気になってくる。
幽霊部署のように(仮)のついた第4機動捜査隊という設定は、
警察というお堅い組織の中にあって、ある程度は捜査に
於ける自由度の高さを追求した結果なのか。
タイトルの404と書かれたところは如何にも現状でもあり
今後の結末を予感させるもの。今頃404と聞いて真っ先に
思い浮かべるところはインターネットサイトの状況だろう。
しかしそこに目を付けたミスリード男・NOW TUBEの
NightCrawler Ch.の底辺ナウチューバー特派員RECは一攫千金
を狙って警察組織の動きを淡々と追いかけている。
今の世の中、フェイクニュースが幅を効かせる中で
本物か嘘かのネタ元を確認せぬままに最初に目にした情報
が本物だと信用する輩が多い時代であり、信じたい情報が
事実になってしまうものだ。
色々と厚生労働省が努力している「働き方改革」のネタを
盛り込んでみたり、日本の警察官の現状である
「現実の日本の警察官の9割は引退まで銃を抜くことがない」
という広報的役割を見せる中で、果たして部署として
残されていくのか。
■メインの事件 / サブの事件
ドラマとしては色々と性格を表すやりとり・言動が多く
のシーンで観られた。
バディドラマに於いては漫才のコンビのように受け身側と
攻撃的な人が居て成立する。
ドラマの中でも熱くなりやすい伊吹と「規則」や「捜査手続
き」を遵守する志摩という構図は想像に難くない。
ただ結局警察官としての使命を考えた場合、似たところに
たどり着いてしまうところもまた否定できないところ。
最初のあおり事件の逃亡者には伊吹が火を噴いた。
そしてメインの事件である二度目の件では志摩が熱くなる。
ドライブしているものが命運を握っており、その性格は
運転にも出てくるものだ。
志摩は何故「規則」や「捜査手続き」を守ろうとしているの
か・・過去に苦い思いがあるのだろう。
「自分の事を正義だと思って居るヤツが一番嫌いだ」
とは志摩談である。
そして伊吹や班長と共にバディを組むキャリアの九重も
またどういった過去が有るのか。
桔梗ゆづるは記者会見後にチャラい視聴者の言葉を聞いて
「顔で隊長になっていない」
もしかすると脇のキャラであるキャリアの九重もまた
「親の七光りでここまで上り詰めた訳では無い」
と言いたいのかも知れない!?
■2人のスキル
最初の事件で冷静な判断で初動捜査を主導したのは志摩
だった。
飲食店の常連でいつも小銭入れと鍵しか持っていなかった
事。そして近くの看板が凶器だと聞いて近くのパーキング
を探り当てた。
そして何よりも記憶のバイアスによって人の記憶が当てに
ならないことを知った彼は伊吹が適当に聴取をするだろう
ことを知ってICメモリーレコーダーを仕込んで置いた。
「勘」と「感覚」という実にあやふやなものだが、時には
役に立つし、そこら辺は難しい要素だ。
伊吹はヤンキーでは無いのだろうが、エンジンの音で車を
見抜いた。この流れは流石に嘘くさかったけどね。
また銃を抜いた時にはフェイクだろうことも明らかだったな。
日本のドラマにはやはり銃は似合わない。しかしこのドラマ
に於いては近年には珍しく車のスタントシーンが多く観られ
る。道交法云々が言われていたが、その辺でのクレームは
あるかも知れないが出来れば車のスタントシーンは今後も
観てみたいところだ。
■出演者
伊吹藍 …… 綾野剛 (第4機動捜査隊)
志摩一未 …… 星野源 (第4機動捜査隊)
九重世人 …… 岡田健史 (第4機動捜査隊・キャリア)
陣馬耕平 …… 橋本じゅん (第4機動捜査隊)
特派員REC …… 渡邊圭祐 (WEB動画チャンネルの運営者)
糸巻貴志 …… 金井勇太 (第1機動捜査隊・解析班)
我孫子豆治 …… 生瀬勝久 (警視庁刑事部のトップ)
桔梗ゆづる …… 麻生久美子 (機動捜査隊隊長)
謎の女 …… 黒川智花 (謎)
西田ふみこ …… 平野文 (64歳、交差点で倒れ、迷子になる)
千砂 …… 佐々木みゆ (ふみこの孫、両親は親戚の葬式)
安本 …… 深水元基 (あおり運転)
山岡 …… (鑑識)
水島善次郎 …… 加治将樹 (あおり運転)
黒田 …… (所轄の警察官)
山上賢治、黒田浩史
相田雄一郎、骨川道夫、塩崎竜海、御子柴彩里、山池剛太郎
柳谷斉、竹田茂生、兼原良太郎、國武参朗、BURNEY、梅山真衣
ひがしゆうき、上野鷹斗、長尾しのぶ、もらいくや
土井玲奈、笠岡康平