警視庁いきもの係 第1話 くだらないように見えて面白かった

警視庁いきもの係
(2017年7月期・フジTV・日曜22時枠)

原作 – 大倉崇裕『小鳥を愛した容疑者』
『蜂に魅かれた容疑者 警視庁いきもの係』
『ペンギンを愛した容疑者 警視庁いきもの係』
『クジャクを愛した容疑者 警視庁いきもの係』
脚本 – 田中眞一、三浦駿斗
主題歌 – 超特急「My Buddy」
編成企画 – 渡辺恒也
プロデュース – 貸川聡子
演出 – 木下高男、松木創、石川淳一、菊川誠

http://www.fujitv.co.jp/ikimono/

第1話 十姉妹と秘密の鳥カゴ 動物愛で謎を解け!

【ストーリー】

アパートの一室で暴力団の沼袋ヒロシが包丁を持って妻のアケミ
を人質に立てこもっていた。現場には捜査一課の桜井と石松
そして、怪我した須藤の代わりに捜査一課を率いることになった
日塔が来ていた。沼袋には窃盗と傷害の前科がある。

一方須藤も現場へとやってくる。
そこにはガスマスクをした薄圭子巡査が来ていた。
なんでそんな重装備しているのか尋ねると、なかなかの立てこもり
だからだという。ウチが扱っているのはネコが排水管が出てこれ
ずに、このままだと命にかかわるというものだった。何で警察が
やるんだと言う須藤だが・・・

・3時間前、バスの中が須藤はタイヤキが宙を舞うのを夢で見て
思わず叫ぶ。
・2時間半前、警視庁について須藤は職員たちから拍手で迎えられ
る。出入り口に設置して有る金属探知機に引っかかるも彼の
頭の中にはまだ銃弾が残っていたからだった。
「またあの人は伝説を作った」そう噂が流れるが・・
管理官室に行き鬼頭と再開すると須藤は調子を聞かれる。
内勤の異動を断ったのかと問われ、自分はずっと現場で働いて
きた男だからというが、鬼頭は君は同僚の命を救った英雄なので
何とかしたいが一課には既に補充人員が入っているのだという。
そこで須藤には警視庁捜査部総務課に出向して欲しいという。
時期が来ればまた・・という鬼頭だが・・
・2時間前、警視庁捜査部総務課なんてものは表向き存在しない。
刑事の墓場とされていた。つまり体の良い左遷。
石松がやってくる。自分は須藤の相棒だというが、須藤の記憶は
失われていた為に話を合わせるしかなかった。一緒に現場に行き
ましょうとして、現在日塔さんが係長をしているという。須藤さん
が居ないのでやりたい放題だと。しかしもう俺は一課の捜査官
ではなく総務課だと語る。総務課は警察博物館ですよと。
・1時間半前、受付の弥生から総務課は5階だという。いざ
オフィスに入るとそこに居たのは田丸という女性だった。
5年ぶりと言われるが須藤は全く覚えていない。撃たれたと聞いた
時は驚いたとするが・・そんな中石松から現場に来て下さいと
言われる。
10分前、桜井、石松、日塔がいる中、須藤の現場はあっちだぞ
と言われる。

現在。
窓際部署の須藤は立てこもりの事件ではなく薄圭子と共に排水管
から出られなくなったネコを救出だった。ネコは好奇心が強く
暗くて狭い場所が好きなので挟まりがち。子供も・・として
挟まった写真をスマホで見せられる。アニマルレスキューの必需
品だとしてオイルを持ってくる中、なんとかネコを助ける。
ネコの毛並みからして3歳から4歳、人ならアラサーってところだと。

その頃隣で包丁を振り回していた沼袋はナオミをつれて来いと
叫ぶ。
日塔たちは総務の仕事をバカにする中、誰にでも出来るものでは
ないと語るのは圭子だった。犯人を捕まえるだけの捜査一課とは
寧ろ一緒にしてもらいたくないという。そんな中沼袋はナオミ
かとしてネコを持つ婦警に声を掛ける。私は圭子ですが・・と
いうが、ネコの名前がナオミだった。彼は包丁を捨てると二階か
ら飛び降りてきてナオミが無事だったことに喜ぶ。
ナオミをお願いしますと言うと彼は逮捕されていく。
夫婦はナオミの親権を巡り争っていたという顛末だった。

ウチの正式名称は動植物管理係ですから、ネコも保護しますと語る。

■感想

素材がかなり奇抜だったので面白いのかどうか不透明だったし、
土・日は正直ドラマ放送で溢れているので正直スルーしようかな
と思ったけど、結局土・日のドラマの中で唯一日本のドラマを
見たのがこのドラマとなった。

これがまた意外と言っては失礼だが面白い!

刑事ドラマでも何かスキルに長けている部分がないと最近の
ドラマでは成り立たないというか面白みを感じる特徴的な差別化
が計れなくなっているので、このドラマでは動物的勘・・では
なく動物の生態を熟知している特異な捜査官と捜査一課でバリバリ
殺人事件を扱っていたベテラン刑事が、事件関係者が残して
いった動物を保護名目で現場に近づき、その過程で上手いこと
捜査一課を出し抜いていくという物語。

「相棒」で言うところの特命係と捜査一課という感じで静かなる
捜査現場に於ける戦いの構図があるけど、”だっちゅーの”的
薄圭子の可愛らしさが一課の警部の日塔に気に入られていることを
利用して、上手いこと捜査に食い込んでいけるようになっている
様だ。

驚くのは総務課に浅野さんがいた。

主人公も訳ありっぽい感じで、仲間を助けて銃弾を受けたみたい
だけどその時有った過去も謎のまま。やたらとタイヤキが関わって
来ているので、それが何かしらの過去を掘り起こすためのキー
アイテムになっていきそうだ。

今回の捜査では冒頭では軽いジャブ的捜査を行い、二軒目の
「荒川区町屋水路男性死体遺棄事件」を扱っていく。

被害者は運送業。容疑者はウェブデザイナー。
一体この二つの間にはどんな繋がりがあるのか。
また移動していた記録や現場に於ける動物の飼育の知識を利用した
矛盾点を掘り起こしていくことで上手いこと真相にたどり着いて
いくところも上手く出来ている。
「警視庁捜査一課9係」の加納さんの食べ物に着眼点を置くように
して動物に目を向けた矛盾点を紐解くことで上手いことたどり着
いたけど、そのアイデアは一シーズン通して描けるのかな。

来週もこの調子でいければ良いんだけどね。
「デカワンコ」を越える楽しさを描いて欲しい。

■出演者

須藤友三 …… 渡部篤郎 (48歳、警視庁総務課動植物管理係、警部補)
薄 圭子 …… 橋本環奈 (22歳、動植物管理係)
石松 和夫 …… 三浦翔平 (33歳、捜査一課・巡査部長)
日塔 始 …… 長谷川朝晴 (42歳、捜査一課・警部、係長)
三笠 弥生 …… 石川恋 (23歳、警察博物館受付職員)
桜井 薫 …… 清原翔 (28歳、捜査一課、巡査)
四十万 拓郎 …… 横山だいすけ (35歳、所轄、巡査)
ナオミ …… ティティ 猫
二出川 昭吉 …… でんでん (68歳、上野署の警察OB)
鬼頭 勉 …… 寺島進 (55歳、捜査一課、警視、管理官)
田丸 弘子 …… 浅野温子 (52歳、警視庁総務課・事務員)

沼袋ヒロシ …… 蝶野正洋 (立てこもり)
井上 …… 小野了 (ビルの管理人)
戸所松之 …… 鮫島満博 (45歳、元レッドハット運送)
八木良和 …… (ウェブデザイナー)
園田つねむ …… 廣川三憲 (元園田小鳥店・野鳥を扱っていた)

半田浩平、若林秀敏、北山直正
星名桜子、奥野正明、山下徳久、真中乃亜、江戸田健司

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