相棒16
(2017年10月期・TV朝日・水曜21時枠)
EXプロブューサー:桑田潔
チーププロデューサー:佐藤凉一
プロデューサー:高野渉、西平敦郎、土田真道
音楽:池頼広
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
第14話 いわんや悪人をや 後篇
300回記念スペシャル(後篇)
脚本/輿水泰弘 監督/兼﨑涼介
【ストーリー】
坊谷一樹の白骨遺体が瀬戸内のお寺”徹正院”の庭で発見され
る。右京はセラポロクから届いた書簡を公にしたくなかった
ことを聞く。大河内はセロポロクは日本国内にいるのかも。
片山は彼の顔写真が有った。ロシア旅行中に常盤臣吾が現地
警察に捕まって居たと。彼を調べる必要が有りそうだと
いう右京。それを聞いて甲斐は逐一報告を・・と語る。
“徹正院”では片山が出家するということで初披露の為に
マスコミが詰めかけていた。片山は”妙春”と名付けられる。
角田は色っぽいなとするが、何故週刊フォトスだけが本堂
に入って撮影出来たのか。記者の風間楓子は片山の友人。
得度式に立ち会えたのだという。片山にはちっとも反省の
色が見えない・・最悪だという評判だという。右京に時間
だという冠城。一方的に時間と場所を指名し、テーブルまで
要求してきた青木。そのテーブルにはカメラが置かれていた。
アイツはこれを見ろと言っているのでしょうと。
青木によると依頼の件で常盤臣吾を調べたこと。
平成4年4月4日生まれの25歳、阿伎市の小学、中学を経て
私立京文館学園高校へ進学したこと。ただ一年で退学して
いた。その後海外を放浪しフリーターをしていたこと。
しかし彼のボランティア精神は凄いとして真っ先に災害地に
駆けつけているという。渡航歴は多すぎるが直近では
アメリカに渡り平成27年1月から12月まで行っていること。
ロシア警察の拘束はロシアへの渡航歴として確認しているが
拘束された記録がないこと。水面下で処理されたのだろう
と。ヤロポロクは亡命3ヶ月後だなと。
彼がヤロポロクの手紙の中継をしたのは考えすぎか?と冠城。
右京の見解はどうか?と尋ねると、ヤロポロクがアメリカに
いるという”前提”に立てば臣吾が中継はないという。しかし
再入国はあり得ないとアメリカは言っていること。そろそろ
ヤロポロクは日本出国をしていないのかもと。可能性の問題
だとしアメリカに居ない前提に立って考えるのも楽しいかも
知れない事を語る。
■感想
前半部を書くのを忘れて後半戦に突入してしまった。
前半は300回のスペシャル版って感じで、過去の人物を
これでもかというくらいに登場させたけれど、今回はいよいよ
寺で見つかった白骨体とヤロポロク、そして常盤臣吾の流れ
が描かれて行く。
もう最初から怪しい常盤臣吾が結局犯人だった訳だけど、
最初から怪しいと思っていた人がそのまんま犯人だと正直
意外性もなく淡々としてしまった感じもする。
臣吾の行動を見ると人間の行動習性というのが見て取れる
のだろうか。人間は人を殺す際に、目的とか大義を持って
いれば、人を殺すことに対する罪悪感は薄れるが、
自らの感情とかエゴの為に人を殺すことでは自身に
伝わる衝撃の大きさや感情的に触れる部分が多分に伝わって
くるというものなのか。
いわゆる戦争で人が人を殺す際に、人は人とは思わず、
国同士の対決の構図の枠組みで考えてしまい敵だという
認識しか無くなってしまうのだろう。
ヤロポロクが生きて居るように装っていた臣吾。
アメリカもロシアも利害が一致すると途端に変な結託感が
存在して隠してしまうのだからやるせない。
しかし毎度騒がれているアメリカ大統領のトランプが
ロシアと繋がりを持っていたことが指摘されているけれど、
トランプはまさにパフォーマンスの人で片山雛子と最終的
には似た様な末路を歩んでいくのだろうな。
今回はダミーの流れが多く、もう少し警視庁・警察長・省庁
が動くかと思われたけれど、結局はそれらは関係無かった。
ただし片山の件も含めて前振り感が無い訳では無い。
特に片山が語ったように「悪名は無名に勝る」というように
今の時代良い事でも悪いことでも売名することが必要なのが
政治家なのかな。
でも本質的にはそんなことをして名を挙げても結局は一瞬の
話題性だけで終わると思うけどね。
■出演者
杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
冠城亘 …… 反町隆史 (4代目相棒、総務部広報課->特命係)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (2代目”花の里”)
伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長・刑事部長)
中園照生 …… 小野了 (警視正・参事官)
青木年男 …… 浅利陽介 (サイバーセキュリティー対策本部特別捜査官)
衣笠藤治 …… 大杉漣 (警視副総監)
社美彌子 …… 仲間由紀恵 (総務部広報課課長)
日下部彌彦 …… 榎木孝明 (法務事務次官)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (長官官房付・警視監)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警務部人事第一課首席監察官)
益子桑栄 …… 田中隆三 (鑑識課)
津川雅彦 …… 瀬戸内米蔵 (元法務大臣・横領罪で懲役10年)
片山雛子 …… 木村佳乃 (元衆議院議員、妙春)
蓮妙 …… 高橋惠子 (瀬戸内の兄弟弟子である尼僧)
常盤臣吾 …… 矢野聖人 (檀家総代の息子)
風間楓子 …… 芦名星 (週刊誌の記者)
社マリア …… ギラルド沙羅 (美彌子とヤロポロクの子)
杉山豪樹、蔵原健
ユーリー・B・ブラーフ
ドン・ジョンソン
柳亭市馬
鹿出しゅんのすけ