黄昏流星群 ～人生折り返し、恋をした～
(2018年10月期・フジTV・木曜22時枠)
原作：弘兼憲史『黄昏流星群』
脚本 : 浅野妙子
主題歌 – 平井堅 「half on me」
音楽 – 得田真裕
プロデューサー : 高田雄貴
演出 : 平野眞、林徹、森脇智延
https://www.fujitv.co.jp/tasogare/
第6話 激突！父VS娘の不倫相手
【ストーリー】
完治は美咲に不倫か?と問うと、それはお父さんもでしょと
いう。あの人とすぐに別れられるのかと問われる。栞は母が
亡くなったことを受けて完治に電話をするが、携帯を見た
真璃子が電話に出て主人に用ですか?と問う。
完治は房江から彼女のお母さんが亡くなったことを受けて
改めて彼女の家にいく。今なら私たちはまだ間違いを犯して
いないから引き返せるという。しかし完治は彼女にキスをし、
自宅には井上の所に泊まるとして帰らないことを知らせる。
翌朝完治は栞の家で目覚める。
朝ご飯を一緒に食べ、彼女の手作りの漬け物に感動する。
葬式の次の朝なのに完治と一緒なんて一生忘れないという
彼女。
完治は一度家に戻るがその時見た朝焼けは全部が輝いて
見えた。人生でもうない光景だと思っていた。
帰宅すると50歳にもなって徹夜で飲むなんて・・と真璃子
に言われる。朝ご飯が作って有るが二度目のものだった。
聡美は浮気を確定かと。
どうして分かるのか?というと、この人は夫と何かあると
ハッキリと分かったという。
■感想
結婚を控えた若者たちが共にファザコン対マザコンの
構図になっていて、それぞれ年上であり自分の親世代の人
を相手に恋をしている状況の中、結婚は互いの利害に合致
する相手と行うという実に合理的で夢のないところで生活を
築こうとしている姿に寂しさを覚えるところ。
近年では若い世代でも恋愛だったり男女が自然の流れで知り
合う機会が少ないというのもあるが、結婚に求めるものの
価値観が平成と昭和で変わっているのかなと思う所もあるの
でなかなか理解するのが難しい。ただ結婚は経済的に余裕の
あるものにしか出来ないみたいな世の中になっているのも
確かで、結婚イコール年収みたいな流れは存在している。
興味深いのはその二つの世代の間にある価値観の中にも
愛情に関わる感じる気持ちというのは全く変わりないもの
として存在している点だ。
金とか安定性とかそういうのを抜きにしても愛情はそれに
勝るものがある。
このドラマ、誰も責められないところが有って難しい所
なのだが、一番あり得ない設定はやはり春輝と真璃子かな。
正直結婚する相手の母親を下の名前で呼びますか?
真璃子真璃子言っているのでなんて不自然なと感じたけど
前にそう呼んでも良いかと尋ねたことが有ったのだっけか?
若い頃からこんなに現実的で愛情のない相手と結婚して
本当に幸せはあるのだろうか。子供が産まれれば落ち着くと
か何とかいっているがそうはならない気がする。
結局瀧沢家が築いてきた人生設計をそのまんま踏襲していく
ような結婚を行おうとしている。
色々と嫁・姑の関係で苦労するのかと思ったけど、結局冴
さんは亡くなってしまうみたいだし、余命も長くは無さそう
だ。偽の結婚を演じて別れても良さそうだ。
最近のフジテレビさんは文化人類学/人文社会学科の人の
良さを説いている。生活をする中で家庭は築けないがその
本人は幸せな生活を送るというパターンである。
何処かで人は人を必要とする時が来る。一人では乗り換えら
れない壁にぶち当たるときがある。そのドラマでは取り分け
親の死がそれに該当しそうだし、もしかすると失業も一つの
壁になっていくのかも知れない。
■出演者
瀧沢完治 …… 佐々木蔵之介 (50歳、若葉銀行・新宿支店長から荻野倉庫へ)
瀧沢真璃子 …… 中山美穂 (専業主婦)
日野春輝 …… 藤井流 (弁護士)
瀧沢美咲 …… 石川恋 (娘、男性を紹介したいと・・)
川本保 …… 礼二 (荻野倉庫・課長)
日野冴 …… 麻生祐未 (春輝の母)
水原聡美 …… 八木亜希子 (翻訳家、真璃子の親友)
徳田和夫 …… 小野武彦 (居酒屋”一番星”の大将)
目黒栞 …… 黒木瞳 (荻野倉庫・社員食堂調理師)
小俣房江 …… 山口美也子 (荻野倉庫・社員食堂調理師)
木内祐輔 …… 笠松将 (荻野倉庫)
奥山敦子 …… 三浦真椰 (荻野倉庫)
しょう子 …… 北ひとみ (荻野倉庫)
美保 …… 中谷早希 (荻野倉庫)
戸波恭介 …… 高田純次 (66歳、城北女子大学・文学部美咲の年上の相手)
井上英樹 …… 平山祐介 (銀行)
横尾博 …… 増田英彦 (銀行)
岡部 …… 奥田圭悟 (銀行)
田上ひろし、河本千明、日沼さくら