絶対零度 ～未然犯罪潜入捜査～
(2020年1月期・フジTV・月曜21時枠)
脚本 浜田秀哉、横山克
演出 石川淳一、品田俊介
企画 稲葉直人
プロデューサー・プロデュース 永井麗子、関本純一
主題歌／家入レオ 「未完成」
https://www.fujitv.co.jp/zettaireido/
第1話 豪華客船で開幕！殺人を未然に止めろ～
【ストーリー】
●東京サミット当日
半径2km圏内に爆発物が仕掛けられているという情報が有り
五輪まで130日の中、急いでSWATやミハンの小田切がそれを
回収する為に建物に到着。すると室内では何と銃声が・・
男が手を血だらけにして銃を手にし、そして女性が倒れて
いた。
・73日前 / クルーズ船・麻薬密輸
香港からのクルーズ船。
ミトリは潜入捜査を行っていた。小田切が茂田を踊りに誘う
中、山内はウェイターに扮して上手く犯人の一人からPCを
すり替える。そして近くに待ち構えていた南彦太郎に渡すと
急いでPCをまた元の男の元に戻す。踊っていた小田切は茂田
に盗聴器を仕掛けると踊るのを辞める。
茂田たちはそろそろ睡眠薬がもうすぐ効き始めるので戻った
ら拘束だと語る。それをミハンは察知していた。
・NSC国家安全保障会議
2022年にミハン法制化に向けて努力していることを法務省
官僚の香坂朱里はみんなに告げる。
日本国民の個人情報のビッグデータを基にAIが統計学的に
危険人物を割り出して犯罪を未然に防ぐのがミハンの仕事。
そしてこれから2022年に移転予定の港中央卸売市場に
今月から正式に準備室を設置することを語る。
日本は諸外国に比べて遅れていることは明らかだった。
法務大臣は何か問題が有れば香坂の責任を押しつけ法制化
も凍結すると語る。
・クルーズ船
いよいよ垣内が睡眠薬で眠らされ茂田の一団が彼の麻薬を
横取りして海に投げ捨てようとしていた。それを受けて
急いでミハンは検挙に当たる。南の大活躍かと思われたが
南は加賀美がハッキングしてくれたことを語る。
帰国する頃にはアナウンサーも密輸事件で茂田一成と
垣内浩二、そして16名を逮捕したことを報道する。
井沢は出社しようとすると、突然殺されたハズの妻井沢康子
と希の姿が有り早く帰ってきてねと語る。
井沢は何故か自分の元に送られて来た妻子殺しの凶器の
ナイフを見て、それがPTSDとして現れていく。
香坂は八王子刑務所で井沢が逮捕後に殺そうとした宇佐美
洋介と面会していた。
一方吉岡は移転予定の港中央卸売市場へとやってきて今後
準備室になるところを訪れる。
・ミハン準備室
法務官の北見と香坂がチームの元にやってくる。
井沢は香坂が自ら志願してこの部署にきたのを不思議がる。
警視庁に任せられないからだというが、理由は他にある
ハズだとして元公安なので疑う性分だという。それぞれに
紹介がある中で、ミハン始めてのケースが開始される。
人権派弁護士・田代智之(37歳)と風俗店勤務・藤倉尚也
(34歳)。二人が危険人物であることをつかみ取っていた。
■感想
もうシーズン4ですよ。
ドラマ的には何時の頃からか潜入捜査になり、ビッグデータ
とAIのコラボで犯罪者になりえる人物を未然に防ぐという
画期的システムを扱うようになった。
海外ドラマ「PERSON of INTEREST 犯罪予知ユニット」の
日本語版であることは明らかだけど、日本は捜査機関が
本当にアナログ過ぎてあまりしっくりと来ない。何処か
海外でテロが起きても爆弾が使われてもデモが発生して
も、他人事でしかないんだよな。これぞガラパゴスJAPAN
なのかも知れないけど・・
日本版CIAとかNSAを作るとか何とか話題にはなるけど、
結局どうなんでしょうかね。
ドラマ的には面白く出来ていたとは思う。
相変わらずシーズン4に入ってもトラウマが抜けきっていな
いものたちが何処までシナリオを不安にさせて、正義を
取るか復讐に対する怒りに近い葛藤に閉じ込められてしまう
のかだよね。
潜入捜査官としての設定というのが一つ明確化されていた。
普通は別人格とかその人とは全く違うカメレオンのように
場によって色が変わるようなものが求められそうだけど、
今回の小田切は学生時代に襲われたことが未だにPTSDの
ようにして現れてきたし、何よりも井沢である。
ここに来て妄想のようにして見えない家族の姿がリアルな
感じで現れ始めた。そんな人物が潜入捜査官として適して
いるのか。日本の警察組織らしくそういう敵性審査なんて
まるでやらない(笑)
復讐に対して生き残ったものたちはどう心の整理をつけて
いくのか。
今回は【麻薬密売事件】にも後の流れを繋げていったし、
【朝日山岳鉄道脱線事故】の流れからも、岸本が起こした
保身的な流れから単なる殺人ではなくテロリストと言っても
過言ではないほどの虐殺めいたことを行った人物が
犯罪を取り締まる側に居たことによって「不都合な真実」
というものがこの世には沢山有ることが提示された。
そしてそれによって殺された関係者の田代と藤倉は
互いにいがみ合っていながらも法では裁かれていない真相
を自ら調べ上げて上手いこと真相へとたどり着けた。
最後になって二人が復讐しようとする中で井沢が復讐に
対してアドバイスした。それは自らの経験から出たもの。
そしてそれ以外にも今回は一人一人がそれぞれの役割を
持って潜入捜査をして持ち味を出したという感じだった。
まさか吉岡拓海があそこまで覚醒するとはね(^o^;
山内とか小田切よりも演技が上手かったりするところが
有った。
何よりも柄本家は息子から父親へ引き継ぎみたいになって
しまったところが凄い。前作の時から南彦太郎はこの
仕事は嫌だ嫌だと語っていたからね。
■出演者
井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、公安部外事第二課から)
山内徹 …… 横山裕 (未然犯罪捜査班。巡査部長)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課、未然犯罪捜査班)
香坂朱里 …… 水野美紀 (法務省官僚、ミハンの統括責任者)
吉岡拓海 …… 森永悠希 (未然犯罪捜査班、キャリア警察官)
加賀美聡介 …… 柄本明 (世界的天才ハッカー)
南彦太郎 …… 柄本時生 (主夫、板倉と結婚)
板倉麻衣 …… 田中道子 (警視庁捜査一課刑事。巡査長)
早川誠二 …… マギー (警視庁捜査一課刑事。警部補)
町田博隆 …… 中村育二 (元警察庁次長)
宇佐美洋介 …… 奥野瑛太 (殺し屋、井沢の妻子を殺害)
篠田浩輝 …… 高杉真宙 (スポーツカメラマン)
北見俊哉 …… 上杉柊平 (法務省官僚)
曽根崎 …… 浜田学 (公安部部長・警視長)
田代智之 …… 中林大樹 (37歳、弁護士)
藤倉尚也 …… 篠原篤 (34歳、風俗店”ハニー・ハート”)
茂田一成 …… 平山祐介 (43歳、麻薬密輸)
垣内浩二 …… (55歳、輸入業者”FineMark”)
井沢康子 …… 田山由起 (亡き妻)
井沢希 …… 牧野羽咲 (亡き娘)
近藤隆司 …… (風俗店、藤倉の上司、麻薬組織)
澤本歩美 …… 角島美緒 (群馬の渋川出身、朝日山岳鉄道の脱線事故)
岸本修一郎 …… 新納慎也 (48歳、厚生労働省麻薬取締部、顔認証)
富永和義 …… (厚生労働省麻薬取締部、脱線事故死)
佐川武弘 …… (33歳、垣内の部下、三原刑務所で藤谷と同じ)
真希 …… 杉山未央 (風俗店”ハニー・ハート”、店員)
臨床心理士 …… (グループセラピー進行)
門田刑事 …… 粗品 (早川の相棒)
久保田 …… (朝日山岳鉄道の脱線事故、自殺)
近藤達臣 …… (隆司の父)
幼少期の歩美 …… 安原琉那
幼少期の藤倉 …… 金山仁
外川貴博、深見亮介、石原善暢
鈴木信二、池波玄八、田野良樹、本多剛幸
中村尚輝、関ヒロユキ
大浦理美恵、安住啓太郎、西尾浩行、金井淳郎、
山崎雄樹、関沢美紘、常松恵子、黒田よし子、日野翔梧