絶対零度~未然犯罪潜入捜査~
(2018年7月期・フジTV・月曜21時枠)
脚本/浜田秀哉、小山正太、井上聖司
音楽/横山克
企画/稲葉直人
プロデュース/永井麗子
演出/佐藤祐一、城宝秀則、光野道夫
主題歌/家入レオ 「もし君を許せたら」
http://www.fujitv.co.jp/zettaireido/index.html
第3話 昏睡状態で殺人!?予測不能の犯人!
【ストーリー】
・1年前
井沢は自宅に戻ると部屋が荒らされ妻と娘が殺害されていた。
そしてその容疑者・宇佐美洋介を屋上に追いつめると
彼は銃口を向ける。
・現在
山内は井沢は屋上に呼び出す。桜木について何か知って居る
のではないかと井沢を問い詰める。会ったことはないと否定
する井沢だが、桜木の手帳にはあんたの名前とウサミヨウスケ
の名前が書かれていた。宇佐見はある殺人の容疑者で被害者
はあなたの妻子だと語る。
そんな会話をしていると新たな危険人物が検出されたという。
井沢は山内に君の昔のバディが何故ボクを調べていたのか
分かったら教えてと語る。
ジョギングしている小田切は後ろから人影があることに気が
ついて警戒心と恐怖を覚える。フラッシュバックされる過去。
しかしそれは杞憂だった。
東堂はみんなが集まると今回ミハンシステムが割り出した
危険人物についての詳細が語られる。
「若槻真帆」・・・1997年12月19日(20歳)、栄明大3年生で
1年前(2017/7/12)に彼女は雑居ビルから飛び降りたこと。
自殺未遂だとされる中、現在も双川総合病院に入院中だと
いう。通信記録、金融機関は更新されずに一年が経過したが
先週の水曜日に彼女のスマホから脅迫メッセージが発信され
たというもの。送り先は栄明大のテニスサークルのメンバー
29名。同じスマホから海外に医療用ニトログリセリンが購入
されているという。医療用であり普通は心筋の薬として使用
されるが、知識さえあれば爆発物に転用出来るというもの。
真帆のことを自殺に追い込んだ人に復讐しようとしている
のか?
■感想
最近大学のサークルが異性を襲うとか虐める事件を耳に
するよな。
これも慶応大や早稲田大などの名門大にきな臭いサークルが
多いのが問題でやはり2003年のスーパーフリーが社会に与えた
影響力が有るのだろうか。
捜査官たちの中には過去に事件の被害者となった人たちが
集められたということで東堂が一体何を考えているのかが
興味深く映る。
システムを使えば犯罪者を未然に防げるという一面も有れば
同時に当事者が利用すれば復讐にも使える一面を臭わせる。
このドラマでは過去の事実を知りつつ犯罪者側の方を守る
という皮肉さとガマン比べ的エピソードとなっていること
が多い。
特に今回の元々被害者が小田切と同様に襲われたことが
きっかけとなっている感じのもので、人の感情の限界や
自制心を試している感じにしか見えない。
システムの正式導入前に人が怒りのキャパを越えたとして
そんな文明の利器が与える影響を見ての集まりなのか。
「今のお前に出来るのか?」と小田切に問いかけた。
しかし誰もが確固とした表明をしないまま曖昧な正義を
貫こうとしている。「相棒」では明確に捜査官に課している
正義の定義を提示し、時にそれを揺るがすものを一括する
右京さんの姿が有るのだけど、このドラマのキャラクター
たちはみんな何処か未成熟で感情的で自制心が働きそうに
見えない危うさがある。
「警察として正しかったとしても人として正しかったのか
自信が無い」
刑事なら司法に委ねるくらいのことを言っても良いのだろう
けどそこは感情を持つ人の子が捜査官である。
ただ今回の事件単体の内容を見ると実にお粗末な設定で
もう少し若槻真帆と阿部広樹の関係とか、犯人との関係が
深い仲にすべきだった。今回のような展開だと単なる
ストーカーにしか見えず、「ジェイソンvsフレディ」みたいに
「ストーカーvs強姦魔」という対決で、こうなると下手に
捜査官が介入するよりもストーカーに任せろ!みたいな感じ
になっている。
今回は色々と犯罪者が出て来たことで結局何を罰すれば良い
のか分からなくなった。犯罪者の息子を隠した父親を
罰しないのか?ストーカーは未遂で終わったので刑期は短そう
だし、警視庁の人物ならば備考欄に恐らく湯川司の起訴
猶予の件が書かれている筈でそれが分かるまで相当なタイム
ラグが出てしまっている所が不自然過ぎた。
東堂自身も最後に「25年前に練馬台で起きた無差別殺傷事件」
に関係しているようで、元公安の井沢が語っていたが、
何なのでしょうかね。
・備考
S1「未解決事件特命捜査」(2010年4月期)
https://itawind.web.fc2.com/2010/zettaireido.htm
S2「特殊犯罪潜入捜査」(2011年7月期)と続いた
https://itawind.web.fc2.com/2011/zettaireido2.htm
絶対零度シリーズの第三弾「未然犯罪潜入捜査」。
■出演者
井沢範人 …… 沢村一樹 (50歳、元公安・リーダー)
山内徹 …… 横山裕 (元特殊捜査班)
小田切唯 …… 本田翼 (元生活安全課)
田村薫 …… 平田満 (各部署たらい回し)
東堂定春 …… 伊藤淳史 (キャリア・総責任者)
南彦太郎 …… 柄本時生 (資料課の内勤、情報解析)
早川誠二 …… マギー (捜査一課)
板倉麻衣 …… 田中道子 (捜査一課)
桜木泉 …… 上戸彩 (ベトナムへ)
イザワノリト = 井沢範人? (桜木泉が追いかけている?)
若槻真帆 …… 柴田杏花 (20歳、栄明大3年生、双川総合病院)
湯川司 …… 佐野岳 (22歳、栄明大4年生テニスサークル、”INFINITY”経営)
阿部広樹 …… 落合モトキ (20歳、栄明大3年生)
大谷昌大 …… 前原滉 (28歳、リハビリ師、元伊豆大学大学院理工学部研究科)
若槻周作 …… 遠山俊也 (真帆の父)
花岡 …… (看護師)
湯川忠臣 …… (司の父・大手繊維メーカー”草仁コーポレーション”
湯川響子 …… (司の母)
湯川俊 …… (司の兄・長男)
湯川景大 …… (祖父・会長)
湯川信彦 …… (曾祖父)
ありちゃん ……
宇佐美洋介 …… (35歳、1983年6月19日・1年前の容疑者)
今泉彩良、小川慧、八鍬有紗、高橋美津子、真崎かれん
池田和樹、新田健太、木地谷厚子、横山莉子