第1話 新しい家族 Musician Heal Thyself
監督/ Michael Zinberg 脚本/Jeffrey Lieber
【ストーリー】
漁師は金が要るとして家賃に飲み代、トラックの頭金のことを
語り合う。その中の一人、デイル (Henry Frost) はジェシー
(Tyler Kunkle) に対して目の前のクルーザーに乗るエイミーを
見て獲物が居るとするが、彼女は厄介なことになるので辞めて
置けと忠告される。そんな中エイミーの男メイシー
(Isaiah LaBorde)が現れるとアイツと寝ているのかとして脅され
タイプじゃないと誤魔化す。突き飛ばされるとシュリンプを
入れた箱が破れ中からは人の足が出てくる。
キングこと主任のドウェインは、新しく赴任したメリーこと
ブロディにニューオーリンズの夜は慣れたかと声をかける。
メリーは短期賃貸のアパートを借りたがボッタクリで毎晩酔った
大学生が彷徨き、近所の子は”爆竹”をならして騒いでいるという。
クリスことラサールは、祭りでも有ったのかと問うと、近所の騒音
だという。クリスはメリーに物件を探してやるとし、出かけない
だろうとすると、ハリケーンで吹き飛ぶ所は避けてるだけだと語る。
現場で先に来ていたクリスに現状を尋ねるキング。
靴は海軍支給のもので足の主も海軍兵のものと見ていることを語
る。
ロレッタはクリスとキングにオハヨーと声をかけ、ブロディは
寝不足なのか?と問う、若い子の騒ぎと銃声のせいだという。
身元の特定は?と問うと、時間がかかりそうだというが、分かって
いることはアフリカ系アメリカ人、腐敗から見て1週間は水に浸か
っていたものだという。
ワニか?本当に事故か?怒れるサメか?怒ったイカか、突然変異の
ヒトデかとそれぞれに足が切断された状況を推察。骨の切り口から
見てスクリューはないとしヒトデも違うと語る。片刃の刃物による
切断だと見ているが検視で確認するという。クリスに中西部
(デトロイト出身?)の新人(メリー)を沿岸警備隊に紹介して協力
を求めろとキング。
キングの元にリー大佐(Robert Diago DoQui)がやってくる。
オレの作るガンボでも食べに来たか?というと、今日は君の肝いり
のカルヴィン・パークス兵曹のことで来たのだという。無許可
離隊したこと。この2日上官に連絡がなく海軍に入隊したのは
君のお陰だと聞いたという。後押ししただけだよとキング。
連絡が有ったらよろしくなと語る。
キングはロレッタに対して足のサイズから被害者の体格とか
大まかな見当は付くか?と問う。するとそこにはロレッタの助手
をしているランドが居た。キングに対してドウェインと呼んで
良い?というとファーストネームで呼ぶのは親近感が・・と語る。
コンピュータシミュレートして予測したという彼にキングは、
23歳アフリカ系アメリカ人、身長190cm体重100kgか?と問うと
そのくらいだという。キングは今写真を送るので比較してくれと
いう。
キングはバーでトランペッターをしているカルヴィンの父・
パパ・パークス(James McDaniel)の元に行く。最近カルヴィン
と連絡をしたか?と問うと、2週間前に逢ったという。何か起きた
のか?と問われ、実は身に何か有ったかも知れないことを語る。
オレの人生で愛するものは2つだというパパはカルヴィンとジャズ
だとし、「一つを愛してくる、もう一つの無事を祈ってだ」と
語る。そんなキングにロレッタからメールでカルヴィンの遺体
が発見されたと告げる。
キングの元にオハヨーとしてメリーとクリスがやってくる。
何時に来たのかと問うとここで寝泊まりしているんだという。
クレオールエッグに腸詰めソーセージ、レムラードソースを食べる
か?というキングは作るのが得意だった。
カルヴィンの捜査状況を聞く。
夕べ彼の荷物を調べたらパソコンを回収しパスワードがかかって
いるので解析中だという。その間に接触した人物を当たるという
クリス。配属先は艦隊補給センターだというメリー。職場は埠頭
で届く荷物の管理をしていたこと。2人は埠頭を調べろとし、
オレはロレッタの元に行くという。クリスはキングに自分が遺体
の確認に行きましょうかというが、パパとの付き合いは長いのだ
と告げる。しかし二人が知りたくないこを知るかも知れないという
クリスに対して事実と向き合うと語る。
メリーとクリスは港湾労働者の監督・ハロルド・ワーナー
(Britton Frost)に話を聞きに行く。民間人なのかと問うと仕事
を請け負っていて海軍はクライアントの一つだという。カルヴィン
は良いヤツだったとし時間厳守、丁寧で働き者だと。何か腐れ縁
があるようなヤツと地元のヤンチャ連中の車に乗るのを見たと
同じシフトのヤツがやっていたという。ヤンチャ連中とはここで
はギャングのことだというと、メリーは私も殺人捜査には慣れて
いるとしデトロイト仕込みよと語る。
ロレッタによると遺体はビニール袋にくるまれて11号線、
イーストエリアで発見。アイリッシュ・バイユーに近いなと。
ポンチォートレーン湖に繋がっているが、足は港で見つかった。
一体どういうことなのか。切断したのは生前だというロレッタ。
遺体は包んで運んだのだろうという。被害者の拳には傷跡が有り
防御創があるという。ランドのシミュレーションによると
斧を持った男に襲われて足を切られ、その後反撃しつつ失血死
したのだろうと。しかし服には第2小臼歯が引っかかっていた
ので右側の歯がないハズだという。現在DNAを照合中だと。
更に被害者にはデルタ・クルーのタトゥーがあるという。
彼はロウワー・ナインス育ちだから12歳でギャングに引っ張り
込まれたという。タトゥーの炎症から見ても新しいものだと
いう。
■事件
漁師が埠頭の水揚げしたシュリンプの容器の中から男性の足を
見つける。海軍で支給される靴であることから見ても被害者は
海軍兵士だと見るのが妥当ではないかとされる。
キングの元に来たリー大佐から、カルヴィン・パークス兵曹が
無許可離隊していることを聞かされて、キングは嫌な思いを
引きずりながら捜査をすることになる。
カルヴィンは幼少期にキングの家に強盗に入って以降家族で
付き合いのある人物だった。遺体が発見され、カルヴィンの
遺体であることが判明していく。
■感想
このドラマのシーズン1は2014年9月23日から始まったもの。
パイロット版がNCISのS11の18話と19話に有る。
ニューオーリンズという土地はwikiによれば
「ルイジアナ州南部にある同州最大の都市。メキシコ湾に面し、
ミシシッピ川の河口に位置する重要な港湾都市」
とある。
「ザ・ラストシップ」を見ている人ならばシーズン2で
ネイサン・ジェームズ号が向かっていたところがニューオーリ
ンズ。
ただこの辺は複雑な歴史が有りそうで、最近でもハリケーン
被害の有ったフロリダから北上した辺りにある場所みたいだ。
ドラマを見ていると正直今の所ピンと来るところは無かった。
「NCIS:LA」程、切迫感がある訳でもないし、南部故に黒人の
比率が高そう。「NCIS:ネイビー犯罪捜査班」程、今の所キャラ
クターが引き立ってるというものも無い。
色んな土地の名前を口にしていたのが印象だったので、まずは
舞台となるべき地名を並べ立てたのかな。
「NCIS:LA」でもオフィスらしくない所がオフィスだったのだけ
ど、このドラマでもオフィスがほぼ筒抜けになっていて、
セキュリティなど皆無に等しいような感じにも思えてくる。
これまでのNCISのスピンオフではコンピュータ捜査などが
主に目立つ働きをしていたけれど、このドラマでは街の住民との
調和を考えつつ捜査している感じ。
ドラマの感じで云えば同じミシシッピ川を流域にし、
音楽の都とされている「メンフィス・ビート」的雰囲気を感じ
る。
■物証は・・・
・被害者の所持品・パソコンの情報
彼は自分のアカウント宛にメールを送信していた。
大きな数字で「8749」に「9449」
小さな数字で「22.3」「12.6」
「3493」という数字に覚えがあるというメリー。
・タトゥー
この街には二大勢力のギャングが牛耳っている。
「Delta Crew」と「1-1-3s」。
カルヴィンはかつてDelta Crewに属していたので、改めてタトゥー
を堀ったのかとされた。
しかしDelta Crewのメンバーはそれを否定。対立する1-1-3sも
また殺害を否定する。
互いに殺害を否定する中で、Delta Crewはギャング抜けたことに
対する制裁なら1-1-3sを襲うことはないし、1-1-3sが殺したならば
報復に備えて銃器を用意しているハズだとされる。
・タトゥー2
タトゥーを腕に掘っていたが徐々にインクが消えていく。
それは一体どういうことを意味するのか。
ロレッタはワシントンD.Cで似たケースを経験したことが有り
その時の担当官はダッキー・マラード先生だという。
そこでダッキーが特別ゲストとしてそれらを語る。
タトゥーに入っている成分/インクが決め手となるシーンも有った
がこの辺の描写は結構適当だったな(笑)
・数字の意味が分かる
クリスとメリーが食事をしている時に、パンプディングと
キーライムパイを食べようとしていると突然メリーがパイナップル
を口にする。政府が使うナショナルストックナンバーは連邦供給
グループなに連邦供給クラスにNATOの国コードとナショナル品目
を識別番号で示すことになっているのだという。
「3493」は識別番号でパイナップル。
小さな数字は重量だろうとしていた。
「8748」バナナ、「9497」はコーヒー。全てはグアテマラから
来た船からのものだとされた。
■結論
結局密輸を発見したカルヴィンは港湾の監督をしているハロルド
によって殺害されてしまった様だ。
リストを見せてもらいに行く際に、走るだろうなとノンビリして
いる光景も有る。
ただ取り調べしていると誰かがタトゥーを入れろと命じたことを知る。
喋ったらギャング所じゃないという言葉が不気味に写った。
■その他
・ダッキーがゲスト出演
彼はロレッタと語る際にニューオーリンズに2004年12月25日に
尋ねているとし1989年以来だと語っていた。
その時に雪が降ったことを語ると、二度と来るなよとキングに
云われていた。
2004年の12月頃のダッキーの行動を「NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班」
の行動と照らし合わせて見るとS2-10とS2-11の間に当たる。
S2-10の放送日が2004年12月14日、11話は2005年1月11日。
・仕事とプライベートは分けたい
メリーがクリスが詮索してくる際に語ったセリフ。
しかしここは家族が住むところなのでその線引きは実に難しい。
メリーは思わず元フィアンセがフルーツサラダ好きだということを
口にしてしまった。
・みんなタトゥーを入れている?
酔ってしまった時に勢いでタトゥーを入れて後悔する人が多そうだ。
クリスはケツに大学チームのマスコットを入れてしまったと語る。
ランドは周期表の希ガス1列を入れようか「ロード・オブ・ザ・
リング」を入れようとしたと語っていた。メリーはどうなのか?
というが「教えなーい」と交わされた。でもタトゥーアーティスト
はヒビ割れたハートでも入っているんだろうと見抜いていたようだ
ったが・・
キングがクリスに頼まれてタトゥーは何を入れているかとしている
シーンも有った。
・キングの家族構成は?
今回リンダという妻の名前が出ていたけど、途中で娘のローレル
と電話して会話しているシーンが挿入されている。ただローレル
の名前はここでは出なかった。
・議員との対決?
ハミルトンが今回の事件の黒幕ではないのかというところまで
言ったけど結局捕まえるまでには至らず。
キングはクリスに
「政治には関わるな。善悪を決める判断基準がおかしくなる」
と語っていた。
議員はマスコミを使って代々的にギャング撲滅を唱えていた。
・引っ越し先
結局メリーの引っ越し先はクリスの紹介した友達のゲストハウス
となったけど実体はロレッタの家のようだ。場所はマルヴィグラ
沿いみたい。
因みにラサールはフレンチクォーター(中心に居るのが好き)
キングはロウワーガーデンで腕利きシェフが揃っているからだと
するが、奥様だけが住んでいるんでしょ?と言われていた。
■使用された曲
・Stop Me Now by BLACK MAGNOLIA
・Boom Boom by BIG HEAD TODD & THE MONSTERS
■出演者
ドウェイン・プライド (Scott Bakula) “キング”、NCIS特別捜査官、主任
クリストファー・ラサール (Lucas Black) “クリス”、NCIS、女性に積極
メレディス・ブロディ (Zoe McLellan) “メリー”、NCIS、尋問
ロレッタ・ウェイド (CCH Pounder) 検視官
セバスチャン・ランド (Rob Kerkovich) ロレッタのAS、科学捜査分析官
ドナルド・マラード (David McCallum) 検視官
パパ・パークス …… カルヴィンの父、トランペット奏者
ハンター・フランツ ……
ダグラス・ハミルトン …… ニューオーリンズ市議員
ピーター・リー …… Navy C.O. Captain / 大佐
…… タトゥーの男
メイシー …… エイミーの男?
ジェシー …… 漁師
デイル …… 漁師
ロス p. …… デルタ・クルー
ナオミ …… バーテンダー / デルタ・クルー
ハロルド・ワーナー …… 港湾労働者・監督
リンダ・プライド キングの妻
ローレル・プライド キングの娘